差別の問題と『同和はこわい考』

2019-06-10 沢辺 均

・ある言動が差別にあたるかどうかは、その痛みを知っている被差別者にしかわからない
・日常部落に生起する、部落にとって、部落民にとって不利益な問題は一切差別である

10代から30歳あたりまで、左翼(新左翼シンパ)で、組合運動を中心に、15年くらい活動してた。
はじめてヘルメットをかぶって、デモに行ったのが、1971年6月の明治公園の沖縄闘争だった。
時期で言えば、1971年から、1985〜86年あたり。
そのときの、オレの左翼運動の大きな柱のひとつが、部落解放運動・狭山闘争だった。
反差別運動。

ところが、そうした反差別運動に、だんたん違和感を持つようになった。
そのときに読んだのが、
同和はこわい考ー地対協を批判する (藤田敬一・著 阿吽社・発行4-900590-12-6)
だった。あとがきの日付は1987年4月20日。
藤田さんは、大学の教員で、部落民でない立場から、部落解放運動や狭山闘争を支援していた人。

この本で藤田さんは、反差別運動にある、上の2行の考え方を批判していた。

オレはすでに左翼をやめて転向したあとだけど、この本の存在を知って、
あ、オレの違和感は、この藤田さんと同じだとおもった。

反差別運動が陥りがちな上記二点の考え方を克服するには、「差別かどうか」の判断を高めていくしかないないな。

この本復刊しようかしら?

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出版不況は、デフレ不況のせいじゃないだろうか

2019-05-24 沢辺 均

ちょっと前までリフレに共感していたのに、最近は、反緊縮とか、積極財政論とか、MMTに惹かれるようになった。
当然、今度の10%への消費増税はやめてほしい、と思ってる。
十年前ころには「国の運営に必要な費用は人民全員で負担すべきだろう(もちろん再分配はちゃんとやって)」という低レベルな「責任感」から、消費税増税にも「賛成」って気分だった。
なんとも、グラグラ一貫性のない、無知蒙昧。はずかしい。

で、そうした財政論とかじゃなくて、出版不況。

出版不況は、可処分時間がゲームなどにも取られて読書の時間が減ったらだとか、いろんな理由として語られる。
でも、最近ハマっている財政論とかの文脈のデフレ不況との関連で考えてみたらどうだろうか、と思うようになった。

出版不況の根本原因は、本離れなどに「主要な原因」があるんじゃなくて(もちろん複合的な原因ではあるだろうけど)、主要な原因は、たんにデフレ不況だからじゃないか?、と思うのだ?

●出版物の売上ピーク…1996年の2兆656億円
から出版物は一貫して売上を減らしてる。
これにたいしてデフレの状況は、
●物価上昇率(コアコアCPI)…1998年からマイナスに
●名目GDP(ドル建て)…1995年から腰折れている

ほかにもデフレ不況の指標はいろいろあるみたいだけど、
96年の出版物売上ピークと、デフレ不況への転換の時期が、妙に重なって見えるのです。

ということは、万一、日本がデフレ不況を克服することができたら、出版物も売れるようになったりして(笑)。そうなるといいなと思う今日このごろ。

消費税増税撤回! むしろ、消費税廃止!
所得再配分を中心に財政出動を!
プライマリーバランス目標の撤回を! 
久しぶりにビックリマーク多様のスローガンでした。

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出版に活用するためのプリント・オン・デマンドについて

2019-03-15 沢辺 均

もう10年近く前になるかな? プリント・オン・デマンド(POD)という、紙の本をつくる方法が登場して、一部には未来の出版の方法としてもてはやされた時期があったよね。
今は、話題になることはへったけど、技術も道具もそれなりに改善の努力がつづいていて、本の本体を印刷するなら、オフセット印刷と遜色ないくらいの仕上がりのところまで来ているみたい。

問題は、制作費用だ。
今、ある本のPODをつくっているけど、
A5判/254ページ/本文モノクロ/表紙4色/カバーなし、の本を
50部つくって4.5万くらい。100部つくって8万くらい。
この他に本文組版料/表紙のデザイン料がかかるわけだけど、。
でこれだと一部あたりの単価800円。印刷原価率を20%だとすると
価格は4,000の本になるわけだ。
それでも、50部とか100部の本づくりでは
編集費・組版デザイン費・流通費は完全な赤字なわけだ。
オフセット印刷で1,000部〜2,000部つくれる本なら、価格は1,600〜2,000程度だろう。
だからまだまだ、な感じだ。

そうしたコスト話を置いといて、どこで、どのように売ることができるのか? だ。
それは主に、大きく二つの商流になる。
①取次(日販・トーハン・大阪屋栗田などなど)を経由して書店
②ネット書店(honto・アマゾン)と三省堂店頭

①の場合、通常のオフセット印刷と同様に、本として売るだけ。
印刷方法が違うだけなので、制作はISBNを印刷してなければならないし、いつもん注文品のように、ただ取次に納品するだけ。
②の場合は、電子書籍取次のMBJを利用して、データを予めhonto・アマゾン・三省堂にあずけておく。
PODの印刷の場合カバーをつけると、さらに制作コストが大きく増えるし、そもそも②の場合は、カバーをつけることができない。
制作コストが増えると、増刷の場合は、価格を紙の本のままではコスト割れするし、POD版に限って価格を上げるならISBNをどうするか、などの問題に波及する

①、②のような区別を基礎において、価格設定・PODの方法(例えばカバーをつけるのか、つけないのか?)などを整理して考えるのがいい、と思うのだ。

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3/8金 福岡のブックキューブリックでおしゃべりしませんか?

2019-03-05 沢辺 均

今度の金曜日、九州に行きます。福岡のブックスキューブリック箱崎店です。

ここで「九州の版元×版元ドットコム=!?  緊急ディスカッション@キューブリック箱崎店 〜ポット出版代表・沢辺均さんを迎えて」という長いタイトルのイベントがあって、それに参加します。「迎え」られちゃうんです。恥ずかしいけど。
http://bookskubrick.jp/event/3-8

資料の準備をしているんですけど、30部くらい用意してと言われてます。
21時からは、同じ場所で懇親会になります。

下に、当日持参する簡単なレジュメ(というか発言用のメモ)も貼っておきますね。

福岡近辺の方、どうぞ参加ください。一緒に飲んでおしゃべりしましょう。
あ、ただ、今ノドの炎症で、まともに声をだせません。聞きにくいですけどカンベン。

九州の版元×版元ドットコム=!?  緊急ディスカッション@キューブリック箱崎店 〜ポット出版代表・沢辺均さんを迎えて
【日時】2019 年 3 月 8 日(金)19 時〜 (*21 時〜 懇親会)
【会場】ブックスキューブリック箱崎店2階(カフェ&ギャラリーキューブリック)
【参加費】無料(懇親会のみ 3000 円)
【当日の流れ】
第1部 版元ドットコムを立ち上げた理由(約 30 分)
・版元ドットコム設立の経緯&役割&できること
・書誌情報はなぜ重要か
第2部 ディスカッション(約 1 時間半) *聞き手・野村亮+藤村興晴 ・流通問題最前線
・ネット書店のこと 〜amazon、honto を中心に
・電子書籍と POD
・「地方の本」はどこへ行く 〜あくまで実際的な問題として ・なぜポット出版は「直」を選んだのか
ほか
【ゲスト略歴】
沢辺均(さわべ・きん)…1956 年東京生まれ。ポット出版代表。1987 年にデザイン事務所を立 ち上げ、その後 1989 年にポット出版を設立。1999 年、出版社5社で版元ドットコムをつくり、 書誌・書影情報のデータベース化、ウエブサイトでの公開、書店・取次など業界各所への自動転 送、実売情報のデータベース化などに取組む。版元ドットコムは 2006 年4月に有限責任事業組 合となり、2018 年2月現在の会員社は 264 社となっている。2011〜2014 年3月、版元ドット コムから出向し、出版デジタル機構の設立に携わる。研究チーム・電書ラボ、JPO出版情報登 録センター管理委員。
――――――――――――――――――――
沢辺のレジュメ
第1部 版元ドットコムを立ち上げた理由(約 30 分)

●版元ドットコム設立の経緯&役割&できること
・立ち上げの理由=書誌データがネット上にない本は「存在しない」ことになる
・現在の目標=会員社の増バイ/業務効率化
・出版流通対策協議会(流対協)のネットワーク勉強会(98〜99年ころ)の結論として構想
 流対協は関与しないことにして、単独で発足
・2000年3月サイト公開 (アマゾン2000年11月/bk12000年7月事業開始)
●できること(エンジ色パンフ)
・書誌書影・ISBN番号の管理・整備・保存をクラウドで
・業界各所への書誌書影の拡散 JPRO(オレンジ色パンフ)経由/独自
・FAX送信 7,000店のFAX番号 DM送信(有料)
・ためし読み honto/楽天/セブン、、、
・書評入力 掲載情報収集=朝読毎産東経/会員社登録 メルマ
・近刊予約 現在honto
・Amazon在庫 ネット書店のカート状況の自動確認
・TRC販売データ ストックブックなどの販売データのDB化
・うれ太
・営業データ統合ツール 倉庫出庫・POSなどの統合=売上状況の確認
・openBD API配信
・開発中=発売状況確認ツール/電子書籍情報登録と取次別データ自動制作
 追求中=SRC倉庫の「間借」
●書誌情報はなぜ重要か

第2部 ディスカッション(約 1 時間半) *聞き手・野村亮+藤村興晴 ・流通問題最前線

●ネット書店のこと 〜amazon、honto を中心に
・宅配便は本当に便利なだけか? 取置
●電子書籍と POD
●「地方の本」はどこへ行く 〜あくまで実際的な問題として
●なぜポット出版は「直」を選んだのか
・表四表記 非再販/書影の利用
・新刊配本をやめる→新刊も注文で
・取次経由=ポット出版 トラビュー扱い=ポット出版プラス
・大型本・安い本/八木経由  初回注文55%の取組
 *トランスビュー扱いについては「まっ直ぐに本を売る」石橋 毅史(著)
  ISBN 978-4-908087-04-2/苦楽堂/2016-6-12

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本に関わるイベント情報提供サービス ?

2019-02-06 沢辺 均

本に関わるイベントが、どうもいっぱい開かれてるような気がする。
この本に関わるイベントにかんする、情報の全体を網羅して知るサービスが、
ないようだ(知らないだけか?)。

今晩これから、書店関係者と飲むのだけど、その「書店」で
イベント情報提供サービスを立ち上げないか?ともちかけようか、
考えてた。
・本に関わるイベント、という縛りだけの情報
・開催場所は問わない(書店だろうが、書店じゃなかろうが/自店でも他店でも)。
とう網羅性を大事にするサービス。

網羅性が大切なのは、参加するだろう人には、その内容こそが重要なのであって、
特定の書店でひらかれることは、どうでもいいからだ。

また近年、本が売れなくなっているなかで、盛んに、本と「コト」をつなぐ必要性なんかが言われている。

先に網羅性ある情報提供サービスを作れば、その情報を求める人のメールアドレスを集めることができるとか、とっても優位にたてそうな気がするんだけどな、。

でも、他店の情報まで収集して、公開するなんてのはできそうにないなー、。
やっぱ、。

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「ほんのひきだし」の文化通信・星野渉さんの記事を読んでおもったことでやんす

2019-01-22 沢辺 均

フェイスブックを眺めてたら、「ほんのひきだし」とうサイトに、文化通信の星野渉さんの「“ドイツモデル”からみる出版業界の将来 各社が問われる「マーケットイン」の姿勢とは」という記事に関する紹介があって、読んでみた。
星野さんは、友人(だと僕はおもってるんだけどね)で、なんども出版に関する話をしたこともある。ここで書かれているのは、もう10年も20年も前から彼が話していたことで、まだこう書かないとならないことにこそ問題があるのだろうと思う。
(まあ、ドイツモデルとして海外を持ち上げたり、その権威を使っているように思えるところには、違和感はあるんだけどね)

マーケットインというのは、この文章では本屋が仕入れる本は選べよ、ってことに尽きている。
新刊配本というシステムは、取次が選んだ本屋に、出版社の作った新刊を送りつけるシステム。本屋からみれば、なにもしなくとも販売する商品(本)が取次から届くということだ(少々乱暴にひとまとめにしてるけど、細部にさまざまな違った方法があっても、基本の部分でこう考えていていいと思う)。こうしたやり方を「プロダクトアウト」と呼び、メーカーの都合で商品を並べるのではなく、お客の要望(それを捕まえるのが小売=本屋だろう、と)というマーケットに合わせろ、というお話。
まったくそのとおりとしか言いようがない。とくに商品がなかった終戦直後ならまだしも、今は商品のほうが客より多いのだ。

で、出版社は、とっとと「プロダクトイン」に切り替えろってことなんじゃないのか? なぜそれができないのか?

やり方はもうすでにある。
出版社は新刊を、新刊委託ではなく、注文してくれた書店に、注文品(という条件)で出荷する、これだけだ。
すでに、「注文出荷制の本」だけをあつめた、書店への本の紹介チラシ(カラー)を毎月共同で送付する取組も行われている(トランスビューが中心に)。

定年退職すると、給料がなくなり、年金だけの収入になる。
収入が年金だけになったのに、貯金を取り崩して給料生活時代と同じだけの支出を続けるようなものだ。個人なら、貯金の取り崩しと、死ぬときの帳尻があえばいいのだが、出版業という業態は一応、死なないことになっている(継続することを前提に今を考える必要がある。一人出版社は、その人と一緒に「死」んでもまあかまわないけど)。

できること、やるべきことを、ひとつずつやる。
それ以外に、継続することって出来ないんじゃないか、と、この記事を読んで、おもった。

それにしても、今、62歳。
どうでも、いいか? なんてもまた思うのであった(笑)。

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『日本のゲイ・エロティック・アートVOL.3』

2018-12-07 沢辺 均

日本のゲイ・エロティック・アートVOL.3』を発行した。これでこのシリーズは完結。
VOL.1を2003年12月に発行したので、3冊出すのに15年かかったということになる。

1990年代に、何回か、南定四郎さんを中心に日本でもゲイパレードが行われたけど、
一旦中断して、2000年に「レズビアン・ゲイパレード」として復活。
この2000年のパレードに参加した、ライターの松沢呉一さんから話を聞いて、
ぜひ記録に残しておきたいと思って、
2000年パレード実行委員長の砂川秀樹さんを口説いて
パレード 東京レズビアン&ゲイパレード2000の記録』を出版したのが2001年6月。
その2001年のパレードから、僕も参加し始める。
そんなことから、ポット出版のゲイシリーズ・同性愛シリーズの
一連の本の発行につながる。

『パレード』の本の制作過程で、ゲイ漫画家の田亀源五郎さんの存在をしり、
その戦後のゲイ雑誌のエロな挿絵などの記録・保存・評価の取り組みを
松沢さんを通してしって、企画がはじまった。

この「ゲイエロ」は、年に数回「まだできませんか?」と
電話をしてきてくれるお客さんがいたりして、
「手応え」を感じさせてくれる本だ。

この本をようやく発行し、シリーズを完結させることができた。
まずは、とてつもなく嬉しい。

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出版する人、本を売る人が増えてるがする

2018-11-05 沢辺 均

出版は、規模が大きく縮小して、最近ではそれが運送をも危機に陥れていて、どうもムードは真っ暗だ。
本屋だって、廃業がつづいて、とんでもないくらいに減っている。

こんなに調子の悪い業界なので、同業者とあってもほとんど景気のいい話も聞かない。

その一方で、出版社の創業が増えている気がする。

版元ドットコムという出版社の団体に、運営メンバーのひとりとして関わっている。本の情報を、ネットワークを活用して、業界各所や、多くにひとにアクセスしやすくする活動だ。20年近くになる(だからオイラの「人生」の1/3はこの活動に関わってきたことになるんだw)。
会員は、中小零細出版社に対するサービスだ。大手出版社はこうした情報の拡散を自社でできるからでもある。
この版元ドットコムが292社(2018.11.5現在)まで増えているし、その増加はまだ続きそうだ。

新しく入会する出版社を見ているといくつかのパターンがあるように思う。

❶版元ドットコムというサービスをあらたに知った出版社
❷大手・中堅・中小の出版社をやめてつくった出版社
❸創業した出版社
という具合だ。
このなかで、特に❸の新規創業出版社には、フリーで編集をしていた人や、編集プロダクションをしている会社などとともに、出版で生活できるだけのものを生み出そうとしている人だけでなく、フリーの仕事やカフェなどの他業種のしごとをしながら、出版をしようという人も目につく。

本屋さんの新規開業にも、そうした人が目につく気がする。

こうした事態は、本を出版することの敷居がとても下がったこととともに、本や出版にモノとして、コトとして魅力があるということなのではないかと思う。

だからといって本や出版の未来がバラ色だなどとはまったく思っていないけど。

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大阪の勁版会例会で話します「出版流通の危機的な状況に考えていること」

2018-10-12 沢辺 均

大阪で、長年つづいている「勁版会(けいはんかい)」という集まりがある。
その例会で、「出版流通の危機的な状況に考えていること」というテーマで話す。
すでにレジュメを書いていて、版元ドットコムの事務局をやっている石塚さんや糸日谷さんに読んでもらったら「もっと過激にしないと楽しんでもらえないぞ」とか「沢辺の話は現実性より、大胆さがもとめられるんだ」とか、ひとのことだと思ってさんざん。
この状況でやることは、明白だけど、あまりのことにみんな尻込みで、オイラだって尻込みしてるわけで、このテーマはあんまり嵌まり込みたくないテーマなんだよね。
とはいっても、その勁版会の案内です。

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勁版会月報      第413回 例会案内       2018/10月

■COPY/転送歓迎                   [進行幹事] 川口 正   連絡先 06-6554-9499

[会計幹事] 楠川貴世子 連絡先 06-6779-9571

勁版会Facebook : https://www.facebook.com/KEIHANKAI/timeline?ref=page_internal 

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出版流通の危機的な状況に考えていること

出版物流は再起動できるのか

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【日 時】 10月19日(金) 19:00~21:00

【場 所】 創元社 セミナールーム

541-0047 大阪市中央区淡路町4丁目3番6号  電話06-6231-9010

https://www.sogensha.co.jp/company/access.html

【参加費】 500円(会場費分担金) ※ワンコイン例会を続けるため、安い貸し会場をご存じの向きはご教示ください

*例会終了後、懇親二次会を実施します。 参加費4,000円程度

配布資料準備、会場の収容人数の都合もあり、参加希望の方は事前にご連絡[ ⇒ bfair008@cwo.zaq.ne.jp ]ください。なお、二次懇親会への参加・不参加についても、その旨併記しておいてくださると進行幹事は喜びます。

【講 師】沢辺 均(さわべ・きん ポット出版)

1956年東京生れ。ポット出版代表。1987年デザイン事務所を起ち上げ、1989年ポット出版を設立。1999年、出版社5社で<版元ドットコム>をつくり、書誌・書影のデータベース化、ウェブサイトでの公開、書店・取次など業界各所への自動転送、実売情報のデータベース化などに取組む。版元ドットコムは2006年4月有限責任事業組合となり、2018年2月現在の会員社は264社となっている。

2011~2014年3月、版元ドットコムから出向し、出版デジタル機構の設立に携わる。現在、研究チーム・電書ラボ、JPO出版情報登録センター管理委員。ポット出版における電子書籍の取組みは、2000年に.book(ドットブック)での電子書籍出版を皮切りに、2012年からは、紙本とEPUBでの電子書籍の新刊同時発行を始める。先頃非再販図書として『電子書籍の制作と販売 出版社は、どう作り、どう売るのがいいか』(ポット出版 2018/03/30)を発行。電子出版物の流通にもふれていただきながら、混迷する出版流通問題にご提言いただきます。  *ポット出版 : http://www.pot.co.jp/ *版元ドットコム : http://www.hanmoto.com

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20年余りの間(1997~)この業界は総売上が下げ止まらない。並行して出版社数・書

店数も減少傾向が止まずに推移している。物流を担う中小取次も次々倒産・廃業を続ける中、大取次筆頭売上の日販からは、雑誌の取次営業で書籍取次を支えてきた流通構造が崩壊を来し始め、取次業では営業利益が出せない構造になりつつあるという、ショッキングな実態を明らかにしだした。出版・取次・書店と、業界のリーダーたちが手を拱いているうち、事態は一向に改善せず出版業は成立不能で崩壊を迎えてしまうことになるのだろうか? 書誌データのオープン化など、20年近く前に今日のデータ流通を構想し、活動をスタートした版元ドットコムをリードする沢辺均さんの今回の講演は、そういう時宜に応えるとともに、将来へのヒントをもらえるものになるかも・・・

〔会員連絡〕 勁版会はこの10月にて36期を終え、37期を迎える更新期です。次年度の年会費を徴収します。

★年度会費は現金徴収となっておりますのでご協力お願いします★メール会員年会費1,000円! 日頃多忙で例会出席がままならない方も、会費お支払いがてら、ご参加ください★すでに37期の年会費をいただいた会員がいます・・・涸沢純平/木村和正/島村由花/千葉潮/永井ユリ子/浜田秀一/諸岡弘の7会員★勁版会は版元ドットコムと同様、開放(解放)的な、個人の集合体です。月例の会費負担もありません(笑)★今月の例会のような、話題性ある演題・演者のときに、様子をみがてら参加されませんか? お待ちしております★書誌データのオープンデータ化など、20年近く前に今日あるを構想し活動をスタートした版元ドットコム。有限責任事業組合化してリードする沢辺均さんの今回の講演。ちょっと広めの会場を、創元社さんのご厚意もありお借りできました。会員各位は業界(書店・取次・版元他)の友人知己へ声掛け、お誘いの上、ご参加ください。SNSでの広報、ニュース拡散もヨロシク!   @進行幹事

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妄想のポットのサテライトオフィス構想

2018-08-24 沢辺 均

ポットのサテライトオフィスをつくっている。
場所は北軽井沢。

30年ほど前の1987年の夏に、
友達と数人で建てたログハウスを、貰い受けた。無償でだ。
なぜそんなものを貰えたのか? というのには、
さまざまな事情や経過、行きがかりなんかがあるのだけど、
そこんとこは長くなるので、割愛。

一昨年の春ころから、家具・荷物の整理や処分、
手すりをつけるとか、保護塗料をぬるとかいった作業をしていたのだけど、
ほぼほぼ、めどがたった。

そこで今、考えているのは、
ポットのサテライトオフィスにする、ということだ。
設備では、ネット回線を引いて、A4のモノクロレーザープリンタを持ち込む。

現地での足として、フルタイム四駆・軽のワンボックス・車検1年つきを
スタッドレスタイヤ付きで、18万で買った。
電車やバスでたどり着けば、日常の買い物は、これでできる。

作業なら、ほとんどの作業はサテライトで可能。
社内の会議は、Googleのハングアウトで、すでに2回ほど、実験してみて、
まあ、問題ない。

残るは社外での会議だけど、それはしょうがないんで
東京に移動するってことでどうだろう。
北軽井沢から軽井沢駅まで、車で40分くらい。
新幹線にのれば東京まで1時間。新幹線代は片道5,000円ちょっと

また 北軽井沢から渋谷までの直通のバスが、
4時間で、バス代は3,500円。
一度、渋谷からバスで北軽井沢に行ってみたけど、
渋滞につかまって、1時間30分、余計にかかったんで、
道の混まない平日くらいしかつかえないけどね。

もちろんこのサテライトオフィスは、
スタッフだれもが、浅間山で林のなかで仕事できることにする。

問題は、俺以外のスタッフで希望者がいるか、だ。
たぶん、だれもめんどくさがるだろうな、、、、。
それにスタッフで免許持ってるのあと二人だけで、
ほかは持ってないから、あっちで動きがとれないな。

ということで、まだサテライトオフィスは、
妄想でしかないんだけどね。

●小屋の場所と写真などは、コチラ

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出版する権利・著者の権利、著作権について

2018-08-03 沢辺 均

社内で、著作権にからんで社員から質問があって、
メールを書いた。
それを日誌に書いとこう。

●品切れ・重版未定について
・絶版というのは、著作権と契約の面からみると、
著作物の使用契約を、出版社側から、更新しない状態(契約をやめた)。
したがって、著作権者は、その契約に拘束されず、その著作物をいかようにも利用していい状態。
他の出版社に、もう一度「売っても」いい。
・品切れ・重版未定、という在庫ステータスは、
重版する予定なんだが返品とかありそうで、
その判断を一時的に先延ばしている状態、ということのはずだけど、
重版する気はないのだが、
絶版にすると、他の出版社に著者が売ることができるので、
それをさせないために、使われる実態もあるよう。
これが、日本文藝家協会、などからものすごく批判される点。
「塩漬け」とも言われている。
ある文芸系の出版社の友人に聞いたのですけど、
その社では、こうした権利の塩漬けはよくないということで、
品切れ・重版未定のものを絶版にして、
作家に「権利をお返しします」と、一斉に連絡する取り組みをしたそう。
結果は、さまざまなリアクションがでたそうだけど、そこは割愛。
こうしたことから、品切れ・重版未定は、
絶版同様、契約が切れている状態という解釈に、
十分に根拠があるのだろうと思う。

●紙の本と電子書籍の出版契約
・紙の本と電子書籍で、利用する権利はそれぞれ別に契約する必要がある。
電子書籍の利用は「公衆送信権」という利用形態で、
紙の本とはその利用の形態が違うから。
・著作物を出版するためのには、
出版許諾契約と、出版権設定契約と、大きく二種類の方法がある。
紙の本、電子書籍とも、どちらの契約形態でもかまわない。
ポイントは、紙の本、電子書籍、それぞれに契約することです。
(一つの契約書に両方の内容をいれることもでき、ポット出版は両方いれてる)
電子書籍などなかった(あるいは例外だった)ころの契約は、
当然、紙の本の契約だけのはずです。
ということは、電子書籍の契約は「空いている」状態ということ。
大手出版社、とくにコミックに関してこのことは重大な問題で、
「空いている」電子書籍の契約を
他社に取られないように、契約変更を急いだようだ。
出版社同士なら、空いているからといって、それを取ると、
自社の著者にも「やられる」可能性が増えるので、
そこまで過激なことはしないだろうと考えられるが、
そうした業界内「常識」を共有していない会社を警戒し、
契約変更、あるいは電子書籍化により早く取り組んだ、
という事情があったのかもしれない。

●編集者の労力について
僕の感覚から言っても、著者だけでなく、
編集者がその著作物を完成させるのに、一定の役割を果たしていると思う。
もちろん、その貢献はさまざまで、ひとまとめにできない。
編集者の貢献なんか殆どないこともあるし、
一冊まるごと編集者が書き換えるなんてこともある。
あ、うちじゃないけど(笑)。
むしろ出版社というものに、社会的な意味があるとしたら、
こうした役割を果たすことに、その意味があるのだと思う。
(また別な役割も、あると思ってますけど)
このことは、大手出版社でも、同様に考えているようです。
だから、先般の著作権法改正の際に、
出版社に「著作隣接権」を出版業界が、求めたのだと。
結果は、出版権設定契約の拡充というとこまで押し戻された。
僕も、著作隣接権が出版社にあるのがいいという立場。
しかし、だから現在、編集者には、なにも権利がないということ。

●デザイン、イラスト、写真
デザインに著作権はない、イラスト、写真には著作権がある。
たとえ、幼稚園の子供の書いた絵でも、
子供がシャッターを押したものでも、著作権がある。
ただし、それに価値を見出して対価を払う人がいるかどうか別問題というだけ。
猿が撮った写真の著作権を、その飼主のカメラマンが主張して、
争った事があったよう、、、、だけど、それはまた別問題。
ただ、図表は、どんな図表かによって権利の有無が変わる。
単純な折れ線グラフなどは、権利がないでしょう。
下記の版面に権利がないのと同じように。
それがイラストのようなものになっていれば権利のある場合もある、
ということ。

●版面権
版下(昔の言葉ですね〜)をつくった人(オペレータなど)や、
つくることに金を出した人(出版社など)に、
その版下そのものの権利はない。
つくった人に権利があるなら、重版に際して「版下利用料」のようなものを支払う根拠がでてくる。
つくることの費用を負担した人(出版社など)を無視して、
その版面を使うことには、たしかに道義的な問題はある。
もう20数年前ですけど、その道義的な責任を主張して、
利用料のようなものを支払ってもらう話をしたこともあるし、合意もできた。
ただし、底本の版面そのものを利用して
紙の本として「復刊」するという話だった。
ただ、その版面に、独立して著作権のあるイラスト・写真がある場合、
その版面を利用すると
結果的にイラスト・写真を利用してしまうことになるので、
そのイラスト・写真は個別に許諾を得る必要がある。
また、書協の出版契約の雛形には、版面の権利は出版社にありという条項を入れいて、契約で権利を獲得する構造になっている。

●書影について
・電子書籍として販売するには、書影はゼツ必。
これはシステムとして必要というより、
販売サイトで、その電子書籍を見せるため。
紙の本のカバーを利用することがほとんだと思う 。
デザインに著作権はない、と思うので、カバーを利用することも可能。
ただし、デザイナー・イラストレータ・カメラマンときちんと合意をえる。
・グーグルが図書館の本をスキャンして、一般に公開することをしたときも、
イラストとか、写真をわざわざ消して、公開していたのを見た記憶がある。

著作物の塩漬けは、著作物そのものにいいことはない。
放棄=絶版にして、著者に権利を返すこよも考える必要がある。

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沢辺の勝手メール●7.29(日)クロコダイルでライブやります・でます

2018-07-11 沢辺 均

たまに、メールのアドレス帳に載ってる人に、
片っ端から「沢辺の勝手に送りつけメール」というのをおくります。
おもに自分でやるライブの告知です。

ぼくは、ギターを少しやります。下手っぴです。
下手っぴでも、バンドでアンサンブルでやると、サポートしあえるのがいい。

歌とギターを両方やると両方に気がいってバラバラになるんで、
ボーカルが別にいたり、歌うときはギターをやめたり。
ギターでベース音・低音を強調するといいなってとこは、ベースにまかせ
リズムはドラムに合わせておけば狂いづらい、とかね。

で、地元神宮前二丁目の住人や働いてる人を中心に、
なんと憧れのクロコダイルでみんなでライブをすることにしました。
「神二音楽祭」としました。

素人バンドばかりだけど、
来てくれた人には楽しんで帰ってもらおう、とだけは
努力しようと思ってます。
どなたでも歓迎、もし来る方がいたら、当日声かけてください。
「ポットの日誌をみて来ました」と。
そんな人がいれば、僕がワンドリンクごちそうしますよ(笑)。

●以下、勝手に送りつけたメールです――――――――――
7.29(日)に原宿クロコダイルというライブハウスで「神二(じんに)音楽祭」というライブをやります。
沢辺も出場します(2つのバンドで)。12時から30分、15時から30分が、出番です。

神宮前二丁目という地元の音楽仲間で、クロコダイルを借り切ってみんなでやります。
地元の会社員・開業医・紅茶屋マスター・中華のスタッフ・美容師など、で。
もし「たまには見てやろう」という人がいたら、いらしてください。

「遠くで汽笛をききながら」のリード・ギター、
「コミック雑誌なんかいらない」「たどりついたらいつも雨降り」のボーカルなんかやるので、
沢辺を笑い飛ばすチャンスです。

当日ふらりと来てくれるのでも、沢辺にメールしてもらうのでも、
フォームから前売りticketを購入でも、かまいません。
(なんと前売りまで売るなんて、本格的でしょ(笑)

――――――――――――――――――――
神二音楽祭 in HarajukuCROCODILE
日時 2018年7月29(日)11:30開場 12:00開演
会場 原宿クロコダイル
渋谷区神宮前6-18-8 ニュー関口ビルB1
Tel: 03-3499-5205 明治通り沿い
渋谷駅から750m・9分 原宿駅から850m・10分
    明治神宮前駅から600m・8分
料金 当日2,000円・前売り1,800円(1ドリンク込)中学生以下無料
申込 お子様連れ大歓迎。
前売りは ▶http://eventregist.com/e/berami2018
12:00 神二楽団
寺沢/本多/ツトム/村林/沢辺/小川/アヤ
 ▶トランジスタラジオ/コミック雑誌/ずっと好きだったんだぜ、など
12:30 ELK HAIR CADDIS
 ▶全曲 オリジナル
12:45 みやさんバンド
 ▶海風/安奈/路地裏の少年/マネー/Jboy/ビッチ/ラズベリードリーム
13:15 はとのもりブラザーズバンド
 ▶スローなブギにしてくれ/涙のテディボーイ/風をあつめて、など
13:45 朝練部
 ▶Come Together/Brown Sugar/Oh,Pretty Womanなど
14:15 CurtainRail
14:30 narifuramu
 ▶初恋/今宵月の下で、など
14:45 カツオバンド
 ▶ロックとハニー/茜色の夕日/さよならカラー
15:00 勝手にTravelingBand
青んぼ/木谷マキ/ミナ/沢辺均/チッチ/本多羅々/朝倉克己
 ▶ダンシング ヒーロー/タイムマシンにお願い/遠くで汽笛を、など

*上記の予定曲はあくまで予定です、あしからず

情報 Facebook https://www.facebook.com/events/300488537153391/
主催 神二音楽祭実行委員会 03-3478-1774(ポット出版内)
――――――――――――――――――――

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Slackの宣伝を読んで、ツールについて考えてみた

2018-06-20 沢辺 均

Slackという、チャットのようなツールが「先端」ぽいのかな? よくわかんないけど。
まあ、それなりに長く生きてると、いろんな「団体」や「活動」にハマってて、いくつもの連絡網に関わってる。
社内連絡網は、古典的に同報メールだけなのだが、
Facebookグループ・メーリングリスト・LINE・メッセンジャー、
とかいろいろなツールで連絡をやり取りしてるんだ。

最近Slackというのも使いだした。openBDという版元ドットコムとカーリルで組んで始めた書誌・書影をAPIで提供する取り組み。

何日か前、Slackの広告みたいなやつを読んだ
(1)リアルタイムで連絡可能
(2)組織ごと、テーマごとに「セット」みたいなもん作れるから整理できる
みたいなこと書いてあった。

いつでもメールばっかり見てるんみたいなんで、
作業がはかどらないんだ、ってことでメールが嫌われてるような気がする。
だから(1)は、メールがSlackにかわっただけ。
Slackだけじゃなく、LINEでもなんでもおんなじ。

日々状況が変わるもんで、最初に考えた分類はいつも役立たずになる問題、
から永遠に逃れられないんじゃないか、って思うもんで、Slackつかっても、
またあたらしい分類作っただけ、ってことにならないか?
むしろ分類なんか一切あきらめるしかないんじゃないか?
って気になってる。

ってことで、永遠に解決しないんだろうな、と。
AIでもダメだと思う。

今日は変な日誌でした。

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ポット出版の近刊『戯曲小鳥女房』

2018-05-25 沢辺 均

ポット出版は、スタッフのときどきの興味に応じて、あまり脈絡なく、ジャンルもさまざまに本を作ってます。そんな姿勢を「正当化」する理屈も考えてはいるんですけど、気恥ずかしくいんで隠しておきます。

で、次の本は戯曲です。
千木良悠子の戯曲「小鳥女房」という芝居の脚本をだします。
千木良さんの書いたものを読みたい方はコチラへ
去年2017年秋に、渋谷のユーロライブで上演したときの映像をDVDにしてつけて発売します。

戯曲はこれまで、岩松了の新作を上演に合わせて本にしてきました。
岩松了以外の作家の戯曲を本にするのは、これが初めてです。

高校や大学などの演劇部などで上演しやすいように、演出ノートを書き加えています。

僕自身は芝居を時々見に行く程度です。この千木良さんの「小鳥女房」はたまたま見に行ってます(感想は、出版前でもあるんであえて書きませんが)。本にすることにしたのは、今年に入ってっからです。

子供のころから、芝居好きな死んだ親父につれられて見に行っています。
高校一年生のときに、親とは関係なく初めて見に行ったのが、渋谷公会堂の天井桟敷の「邪宗門」っていうのが、ちょっと自慢でして(笑)。

ということで、『戯曲小鳥女房』は7月7日に発行しますんで、ご期待くださいね。

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『電子書籍の制作と販売』、質問に答える

2018-05-10 沢辺 均

『電子書籍の制作と販売――出版社はどう作り、どう売るのがいいか』というのを書いたら、
出版社の人から、質問をもらった。
その返事を書いておきます。参考になればいいな、と。

●索引や注とのリンクなどは、
 専門書の電子化には必要と思っていますが、コストがかかります。
 どこまでの品質を保つべきとお考えですか。
【返事】
 索引は、索引の一覧を作るだけで良いと思ってます。
 リフローなら、索引項目があれば検索できますから。
 編集者が、同じ索引項目でも、採用する箇所、採用に値しない箇所、と
 分けることにも従来意味があったのだと思いますが、
 電書では、検索などで読者の手に委ねる、ほうがいいと判断。
 注リンクは、そのたびに注の箇所に飛んでもどったり、
 むしろ鬱陶しいので、リンク不要と考えいます。
 むしろ段落直後や章の最後にまとめて掲載が親切だという見方もできるので、
 コストをかけて、リンクする必要はない、と思ってます。
 また、今後の技術の発展によって、
 そうした人間の手作業の意味が減っていくとおもってます。

●図書館(とくに公共図書館)への提供については、
 1点購入されたら、広く無料で読まれてしまうではないか、
 という懸念が出版側にはまだあります。沢辺さんのご意見は?
【返事】
・図書館への販売で、出版社の一番の抵抗感は
 「一度売ったら、未来永劫保存され、貸し出され続ける」ことだと思います
 電子は、スペースいらず/本が壊れることがない、のに、
 未来永劫、、というは抵抗感あり、は当然だと思ってます。
 でも、逆に、うちの本でも、正直未来永劫保存貸出されても、ないよりいいな
 あるいは、壊れたあとに買い直してくれる本じゃないよね、というは、
 まあいいかということもあります。
 で、現実論として、
 JDLSが2年52回貸出権利で紙の価格の2倍程度をうろうモデルを
 つくったことにより
 TRC-DLでも、この方式の選択が可能になりましたよね。
 それでも、図書館は、このJDLSモデルへの抵抗がつよいようです。
 これもあと、5年~10年で、出版/図書館お互いの抵抗感が、
 一定のところにおさまって、安定した商習慣ができると思ってます。
 なので、いまいまは、
 よく貸し出される本だからJDLSモデル
 2年で52回も貸し出されないよな、という本は、
 図書館の抵抗のない未来永劫モデル
 というふうに分けて販売しています。

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ポットの日誌、再起動

2018-04-18 沢辺 均

なが~く停滞してしまっていた「ポットの日誌」ですが
今日から再起動させます。
毎週水曜の午前中にやっているポット会議で日誌の停止問題が激論になって、
結論としては再起動することにしました。
●これまで同じように、スタッフの順番制でまわす
ただし、順番から外れるという希望のものもいて、外れる希望はオッケーとしました
その場合は、仕事に関することで必要な場合に書くことにしました。
●逆に、順番にかかわりなく、書きたいときは自由にかいてもいい
●内容もこれまで通り、一切問わなくなんでもいい
ただし、議論のムードからは今後ポットの仕事に関するものもが増えそうです

そういうわけで、再起動です。

今日、社内の電話システムの交換をしました。
これです →https://www.mot-net.com/motpbx
MOT/Phoneといいます。
机の上の電話の代わりに、スマホで受発信するようにしました。
それと同時に、従来のメタル回線から、光回線にも変更
今まで使っていたビジネス電話は、20前に中古機器をリースで入れたもの。
十分もとはとったぞ、と。あたらしいシステムの導入費用は1.5万/月の6年リース
光回線に変えたこともあって電話料金は減る予定でよかった。
でもポット出版の本の注文電話やファックスは減らないでほしい
と思ってます。

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アマゾンバックオーダー終了問題について(版元ドットコムmlへのメール)

2017-06-23 沢辺 均

出版業界、とりわけ中小出版社のあいだでの大きな話題がアマゾンバックオーダー終了問題だ。

版元ドットコムという出版社組織の情報交換メーリングリストに、何人かからメールが投稿されたんで、
その返事として、長いメールをかいた。まだ、話題がホットなようなんで、
この『ポットの日誌』にも、掲載しておくことにした。
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一昨日、出版学会の星野さん(文化通信編集長)のアマゾンバックオーダー終了問題の講演に行ってきました。

それまでの僕は、アマゾンとんでもないってちょっと凝り固まってたんですが(笑)、
星野さんの話を聞いて、少し冷静になって考えると、
できるだけ安く仕入れよう、などといったアマゾンの考え方は、まあ、それはそれでまっとうだよね、
と思い返しました。
ただ、この論理に全面的に賛成してるわけでなく、自分の利益を増大させるためになにをやってもいいわけじゃない。
作る人売る人運ぶ人とお客の要望との調和は、利益のまえの大事だろう、と青臭いことが、僕の考えの基本です。

その上で、今回のアマゾンのバックオーダー終了は、アマゾンは何を目的にしているか? です。
出版流通のまずさから、売上が毀損しているなら、バックオーダーを終了しても、その毀損は回復しないし、
むしろ減るのだと思います。
今回のバックオーダー終了は、アマゾン社内でもかなりの激論になったという「噂」もあるようです。

とすれば、その目標の可能性は、主にロングテールを切るということで、
ロングテール部分の出版社直取の拡大だとしか思えない。
直取することで、仕入れコストを下げること、あわせて不透明な日本の取次の流通状態をバイパスすること
なんだろうと思います。
とくに、バイパスは問題解決には妥当な策かな?とは思います。

ただ、もともと、健全野党の出現を促したい、と思っているので、
アマゾンが、ロングテールを切ることを人質にして直取拡大に「勝負をかけた」のをチャンスとして、
アマゾン以上の品揃え、アマゾン以上に在庫の有無の確実な情報での流通の迅速化、で、
他のネット書店の頑張りに期待しています。
同時に、版元ドットコムとしても、
アマゾン以上の品揃え、アマゾン以上に在庫の有無の確実な情報での流通の迅速化、
の取組みをしているつもりです。

hontoの近刊予約システムはその第一歩です。
近刊予約時だけではありますが、hontoに対して確実な入手可能情報を提供することで、
hontoでの、販売活動を促すのが、その目的です。
確実な入手可能情報にもとづいた品揃えで、アマゾン以上になってほしいし、
そのことでロングテールのアマゾン毀損分を、回復できるのではないかと思うのです。

それと同時に、アマゾンでのバックオーダー終了に、短期的な対策も考えたいと思っています。

版元ドットコムシステムの機能に、
アマゾン、HonyaCLUB、honto、の在庫状況表示・カート状況を自動的に取ってくるシステムを検討しています。
HonyaCLUBの在庫が、日販倉庫の在庫状態をほぼ示していると思うので、
それを社別に一覧でしめして、日販への、倉庫への在庫依頼・アマゾンへのカート回復依頼の、
交渉用の基礎資料とするものです。
もちろん、日販との交渉、カート回復依頼に実効性があるかはわからないのですが、
その際、hontoへの在庫依頼交渉もあわせておこなって、
「今、アマゾンには在庫ないけど、hontoならネットで買えますよ」という、販促を出版社から
することも、アマゾンカート落ちの対策になると思うのです。
(hontoは、その手始めに交渉して近刊予約システムまでこぎつけましたが、今楽天との交渉を始めています)

いかがですか? そうしたシステムは有用でしょうか?

◎オマケ
アマゾンの日販への要求は、日販倉庫に、アマゾンが予測した需要を満たすための本を在庫しておけ、
と読めます。
もちろん、100%はむりだけど、なければすぐに調達しろ、と。
これは、全国の本屋の悲願じゃないでしょうか? その意味では納得するのですが、
それを実現するのは、倉庫の大幅な拡大と、流通情報の確実性(あるなし、いつ出版社から取次・本屋に届けられるのか)
の大幅な向上が必要だと思います。
で、流通情報の確実性の向上は、我々出版社もホンキで取組む課題だと思ってます。
ただ、読み方によれば、日販はアマゾンが作りきれない倉庫の補完をしろ、第二倉庫になれ、とも聞こえます。
これは図々しいでしょう、アマゾン。何様だ?と思います。
アマゾンを含む日本の本の小売に対してそうしたことを実現したいとは思うのですが、
アマゾンのためにやるのは違う、と。
あいかわらずお店で売れている本の送料はたぶん6~7割。アマゾンだけ改善させるより、6~7割の販売環境の改善のほうが、
効果が有るはずです、算数的に、。
この意味から、「バーシャル須坂構想」が必要じゃないかと、、、、、。

記憶ですが、アマゾンのアメリカ創業時は、読者から注文があったら、出版社に注文だして、納品されてから届ける、
ってモデルじゃなかったでしょうか?
当時、「持たざる経営」というのが流行って、本社を売却してリースにきりかえるとかした大企業もあったやに思います。
ところが、ある時点で、大きな自社倉庫に在庫をもっておいて、注文がきたら自社倉庫から出荷することに切替えたように記憶してるんですけど。
その理由は「現物が手元にないと、あるなしを確実に客に答えられない」と言われていた?
もしそうだとしたら、アメリカの流通も日本のそれとどっこいどっこいだったのではないか?
で、いまでも「現物が手元にないと、あるなしを確実に客に答えられない」というのが、
アマゾンだけでなく、すべての小売の現状なんじゃないかと思うのです。だから「バーシャル須坂構想」が、、、。

◎オマケの2
いずれにしても、流通のマージン率を高くしないとならなくなると思います。今後。
出版社が流通に出荷する時点の正味が50%くらいにしなければならない事態がやってくる気がします。
この場合、今2,000円の価格の本の出版社出し正味1,400円を確保するには、2,800円の価格(出し正味50%で1,400円にするか、
手間を減らして、出し正味1,200とか1,000でやっていけるようにして価格2,400くらいにするか、
などの手立て複数で、吸収していくのではないでしょうか?

返事にはなってないですけど、。

沢辺

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8月の新刊から、書店との直取引にします

2016-07-12 沢辺 均

主に、書店のみなさま

ポット出版は、8月の新刊から新レーベル=ポット出版プラス(ISBN出版社記号・86642)からの発売にして、
書店との直接取引にします。

これまでポット出版として発行してきた既刊本は、取次(日販・トーハン・大阪屋栗田など)からの注文・出荷・返品を継続します。

8月以降の新刊は、トランスビュー扱いで書店との直接取引で仕入れていただき、ひきつづき販売をお願いしていきます。
また、トランスビュー扱いとしての契約がない書店でも、一度だけの直接取引、取次を通した仲間取引として買切りでの取引ができます。

●トランスビュー扱いでの主な条件
・仕入れ額は、希望小売価格(いわゆる定価と同義)の70%が基本です
・返品はすべて受取ります。注文は1冊からおくりますから、必要部数を何回でも注文してもらい不要な返品を減らせられると思います
・午後5時までいただいた注文は、その日に出荷します

●直接取引へ移行する理由
ポット出版はすでに取次をとおした流通でも新刊委託・見計らい送品をやめて、新刊でも書店からの注文を受けた配本をしてきました。
これは、一般のお客さんにも「この本を買ってみよう、売ってみよう」と思ってもらえる本をつくることをポット出版の基本にしてきたからです。
書店の方には負担が増えるお願いです。
さまざまな情報を入手して、売ってみようと思う本をさがし、注文をしてください、というお願いなのですから。
昨今は、出版物の売上・書店の閉店などの問題が指摘されています。
これらへの対応として、まったく新しい可能性をもった出版物の創出(その一つとしてのデジタル・ネットの活用)ももちろん必要なんだろうと思います。
同時に、買ってみたい本・売ってみたい本をつくるこがそのオオモトの基本だとしか思えないのです。

直取はまた、現在の本の流通の問題のいくつかを具体的に解決します。
・本屋で注文しても、時間がかかり、いつ入荷するかも追跡できない
 →書店にも即日出荷する
・返品(送料コストばかり往復かかるが売上額はゼロ)が40%もある
 →出版社側の希望的観測にもとづいた送りつけをなくす
などです。

ほかにも本の流通にはさまざまな問題があります。
本の存在を知らせるオオモトになる、本の情報が業界からうまく発信できていない。
この間、ぼく自身、業界の委員会などに参加して、業界全体の改善にも取組んできたつもりですが、さまざまな利害を抱える大手出版社を中心とした
改善の取り組みは満足できるものではありませんでした。ほぼ絶望しています。
まず自らできることを、タンタンと進めていこう、というところに改めて戻ろう、とも考えました。

●つくった本の情報をとどけますから、売ってみようという本をみつけてください
書店のみなさま
ポット出版プラスとポット出版でつくった本の情報をみなさんに届けるように、最大限取り組みます。
具体的な方法は、豊かな書誌情報をつくり、ネットで探せる環境を準備して(版元ドットコムをぜひ活用ください)、ファックスでも届ける、
新刊はネットでためし読みも公開する(コチラ)、
といったことくらいしか思いつきませんが。
ぜひ(ポット出版プラスとポット出版の本にかかわらず)売りたい本を見つけて、お店で売ってください。
読者のみなさま
ポット出版プラスとポット出版の本の入手方法はこれまでと変わりません。
書店で見つけてください。
見つからなければ書店に注文してください。
ネット書店でも、出来る限り早く届けられるように改善しています(もうすぐ大きな取り組みが実現しそうです)ので、探してみてください。
内容がイメージできるように、どんな内容なのかといった情報は豊富に公開しています。新刊はネットでためし読みがでます。
新刊発行と同時に電子書籍判も発売します。

ポット出版プラスとポット出版、これまで同様ご贔屓に!

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『同性パートナーシップ証明、はじまりました。』をつくったときに、考えていたこと。

2016-04-28 沢辺 均

版元ドットコムの「版元日誌」のために書いたのですが、コチラのポットの日誌にも掲載しておきます。
今の日本社会にとって、一番大切なのは、自分の価値観・考え方と他の人の(自分のモノとは違った)それを、どうやって「共存」させるかという ことだと思う。
恋愛やセックスが好きな人と、嫌いな人、どっちでもいい人。その対象が異性か同性か、どっちでもいいのか。
さまざまな「人それぞれ」を尊重するってのは、今の日本ではなんとなく「そうだよね〜」ぐらいの合意ができているように思える。
ところが、その「人それぞれ」のことから派生する社会制度のことになると、途端に正しさの議論になってしまっていないか?
どうにも居心地が悪い、というが常日頃感じる僕の感覚だ。
ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー。
こうした「人それぞれ」を持ち合わせている人に向かって、多くのノンケからのあからさまな罵倒や差別は、あまり見えなくなっていると思う。
もちろん性的少数者を揶揄するようなノンケの軽口もまだアルけれど、それを発するノンケに強い差別意識を感じるかというと、そうでもない。あからさまな差別は、社会のお上品化にも助けられて、社会から見えなくなっている。
ところが、同性同士の婚姻を、社会の制度に組み込むかどうか、という話になると、とたんに、良し悪しの議論が始まってしまう。
僕は「人それぞれ」なんだからいいじゃないの、と思うのだが、どうだろうか?
婚姻には、たんに戸籍上の結婚を届け出る以上に、社会システムさまざまに絡みあうものである。
社会保険も、扶養手当て、遺産相続問題もからんでくる。
こうしたシステムのデザインが、婚姻の制度の一部を変更したとたんにドミノのように影響しだす。
そうやって絡みあうシステム全体をうまくデザインしきれていないという問題もある。だから、「人それぞれ」なんだからいいじゃないの、ではすまなくなる、というはよくわかる。
でも逆に言えば同性同士の婚姻というひとつの問題提起をきっかけに、今の婚姻が影響する社会のシステムを見直すきっかけとして利用するのが有意義じゃないんだろうか。
『同性パートナーシップ証明、はじまりました。 渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法』
という本を、去年(2015年)の12月に発行した。
渋谷区と世田谷区でスタートした「同性パートナーシップ証明」はどのようにしてできたのか、そしてどうやって手続きをするのか、というのが大きく二つの柱になっている。
この制度は、はじめからゴールを見据えて取り組んだというより、まさに偶然が偶然を呼び、さまざまな立場・考えの人の行動が、
いつし か全体に集約され、熱意と思いと偶然(偶然の積み重なりが必然でもあると思う)によって作り上げられたものだった。
いまの社会の成り立ちもまた、さまざまな人の「営み」としか言いようのないふらふらした行動の総和から生まれたものではなかったか。
本来保守的な立場の80代の区長、40代の比較的リベラルな若手区議たち。国政では自民党と連立政権を組む公明党の区議。
昔の言葉で言えば革新という政治的な立場の区長とトランスジェンダーの区議。
こうした政治家を動かすきっかけをつくった街の掃除のボランティア活動。「役人」と揶揄されることの多い公務員たち。
もちろん当事者(最近よくメディアから聞こえるLGBT)たち。
こうした人たちを著者と一緒に訪ね歩くなかで、さまざまな営みの接合の一面を
見ることができた。
そして著者たちが書き上げたこの本は、冷静に現場の側面を切り取ることに成功している。
何十年と取材のようなことをやってきて、久しぶりに予想を裏切られる取材の快感を感じるものだった。

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版元ドットコムのデータベースとサイトをリニューアルしました。

2015-09-04 沢辺 均

版元ドットコムのサイトをリニューアルしました。当然ですけど、その裏で動いているシステムも刷新。

版元ドットコムサイトの「お知らせ」に掲載したものですけど、こっちにも書いておきますね。
版元ドットコムサイトの「お知らせ」はコチラ http://www.hanmoto.com/pressrelease20150902

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2015年9月2日
沢辺 均(版元ドットコム組合員)

すでに8月24日(月)に新しいサイトになっていますが、遅ればせながらリニューアルのお知らせです。
移行にともなって、旧サイトからのRSSやAPIの移行に手間取ってご迷惑をかけた利用者のかたには、お詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

●システムのリニューアルについて
今回のリニューアルは、2000年3月の版元ドットコム設立時から3回目であり、最大のリニューアルになります。
2000年設立の時は開発会社に依頼してデータベースとそれに連動したサイトをつくってオープンさせました。
しかしすぐに、機動的な継続開発の必要を感じ、出版社にとって必要な機能をシステム化するために、独自の開発を最初からやりなおしました。
これが最初のリニューアルです。

次に、独自開発をMac版ファイルメーカーでおこなっていたのを、Linux・mySQLなどに変更。この時も、ほぼ一から開発しなおしをしました。
これが二回目のリニューアル。

今回は、さらにもう一度、根本から作りなおしてリニューアルさせました。
リニューアルの主な特徴は次のようになります。
・サーバーを内部サーバーから、クラウドに移行
・書誌データを、XMLとRDFのハイブリッドで管理
・会員出版社以外の書誌情報をデータベースに合体
これにより約15万2千タイトル・2,232出版社のデータを持つことになりました(20150901現在)。
なお会員出版社の書誌情報は4万7千タイトル・207出版社。
出版業界では、現在入手できる本は100万タイトルなどと言われています。毎年あらたに出版される本は7万タイトルで、これらの数字から見ればまだ収集が不足していますが、JPOの近刊収集率は70%(年間5万タイトル前後)になっていますし、すでに協議している団体などの協力で充実させる体制は整ったと思っています。

XMLでの管理に移行したのは、現在JPO出版情報登録センター(旧・近刊情報センター)が送受信に利用していることと、XMLが書誌情報管理に有意義と考えたからです。

会員出版社以外の書誌情報・書影の収集をはじめたのは、
一般の利用者にとって有意義な書誌情報は、版元ドットコム会員社「だけ」のものではなくて、出版物全体だと考えたからです。
また、すでに、JPO近刊情報センター発足時から「受信利用者」としてダウンロードして蓄積していた近刊情報と書影が存在したことも大きな理由でした。
さらに、近刊情報センター発足以前の書誌情報・書影はこのデータベースにもないので、さまざまな団体と協議してデータを補完することにしました。

●サイトのリニューアルについて
同時に、だれからも見ることのできる版元ドットコム・ウエブサイトもリニューアルを行いました。

最も大きなリニューアルは、基本的な考え方の変更です。
出版社向けのサイトから、本を探す人に情報提供するサイトに、変更しました。
従来は、出版社に書誌情報を自前で作り配信して行こう、という呼びかけに軸足がありました。むしろこうした「内幕」を本好きの人々に見せることを意識的にやろう、と考えてきたこともありました。
リニューアルでは、本を探すための機能を提供して行こうと考えています。

実はまだまだ「探すための機能」のアイデアの多くは実現出来ていないのが現状です。
今回のリニューアルで公開したのは、そのアイデアの一部に過ぎません。
「中途半端」でオープンさせたのは、これからも走りながら考えつづけよう、と思ったからです。

とはいっても、すでにオープンさせた「探すための機能」は次のようなものになります。
・書評が掲載されたという情報と、それぞれの書誌情報をつけて紹介・検索する。 →書評に載った本
・書店店で配布されているフリーペーパーを収集して紹介、あわせてそれを書評として検索する。 →本屋のフリペ
・ためし読みできる本を検索して探す。 →ためし読みできる本
・近刊情報を紹介・検索する。 →新しい本/これから出す本
・増刷した本を「売れ行き好調のもの」として紹介・検索。 →増刷した本
・本に関わるイベントをまとめて紹介する →本のイベント
・版元ドットコム会員社持ち回りで書く「日誌」で会員社の本や、会員社そのものを広く紹介。 →版元日誌

書評の掲載情報は、2010年12月から朝日・読売・日経・毎日・産經・東京中日の日曜日の書評欄に掲載された本を版元ドットコムでデータベース化してあったものを、それぞれの本の詳細情報にも引用すると同時に、掲載された情報そのものも検索することができようになっています。
書店店頭で「今週の書評の本」などとしてコーナーを作っているところもあるので、こうした書店のサポートにもなると考えています。
また、この書評掲載情報を、地方紙や雑誌の掲載情報に広げるために、他の出版社や団体とも協議をはじめています。

書店のフリペは、中小書店などのお店の販促活動のフリペを、全国どこからでも見たり、探したりできるようにしようというものです。
現在掲載しているのは以下の通りです。
・ぶんこでいず TSUTAYA 寝屋川駅前店
・往来堂書店 往来っ子新聞
・青衣茗荷の文芸通信
・大盛堂書店 2F通信

ためし読みできる本のコーナーは、大手出版社の開発したシステムを提供いただいて、版元ドットコム会員出版社の発行する本を、ネットでためし読みできるようにするこころみを、広く一般の読者に利用してもらうためのコーナーです。
このシステムの画期的なのは、そのシステムに登録することで、ネット書店の本の詳細情報に「ためし読み」ボタンが自動的に反映することです。版元ドットコムサイトでのボタンも、こうしたネット書店の一つとして自動的につけています。いわば版元ドットコムの「書誌情報を一箇所に登録して、業界各所に自動的に送られる」という目的を、ためし読みという情報で実現できる仕組みです。

ジャンル検索では、従来版元ドットコムサイトのなかにあった「近刊検索β」でおこなってきた、複数のジャンル区分やその他の情報を使ったジャンル設定で本を分類して読者からのアプローチを促進しようと考えています。
このジャンル区分はライトノベルや文庫やコミックなど、読者のイメージしやすい区分にしています。

新しい本/これから出す本は、JPO出版情報登録センターに登録される近刊情報を網羅的に掲載、検索もできます。

増刷した本は、今、版元ドットコム会員社が記録している重版の情報を掲載しています。

本のイベントは、当初の開発目的には到達出来ていませんが、会員社かどうかにかかわらず、さまざまなイベントの収集を進めていくための最初の一歩です。

さて最後に、サイトからの本の販売です。
今回、丸善&ジュンク堂のネット書店と提携を開始して、利用者への本の販売はすべて、丸善&ジュンク堂のネット書店での販売にしました。
ネットで本の販売に取組むネット書店の在庫力や配送力に任せるようにしたのです。
ですからこの販売は、会員社の本はもちろん、掲載しているすべての本の注文に対応できます。
丸善&ジュンク堂では、これまでの版元ドットコムで購入いただいた会員に、移行のためのサービスとしてポイント提供もおこなってもらいました。

これらのように、今回のリニューアルは出版業界に関わるさまざまな諸団体の協力が不可欠でした。
版元ドットコムはこれからもこうした諸団体との協力を一層すすめると同時に、より広げていき、読者に本の情報豊かに提供し、あわせて会員社出版社の出版活動が広く認知されるために書誌情報を中心とした情報の提供を進めていきたいと考えています。

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