1-1●日誌--沢辺

ポットの日誌に復帰します。出版権について

2011年10月から出版デジタル機構の準備室に出向、そのまま2年間、発足したての機構に出向。その間ポットの日誌を書かずにいた(はず)んだけど、今日から復帰することにしました。
「復帰させて」社内にメールしたらさっそく2日も間をあけてしまった。ごめん。
今日の午前中は、JPO近刊情報センター管理委員会があって、そこで出版権への対応ってのが議題になったので、今日は出版権について、だす。
事実関係についていちいち確認せずに、アタマのなかにある記憶だけでかいているので、以下すべて信用しないように、ね。

著作物を本にして出版する契約、いまポットは「紙の本にして独占して販売する権利」を得てる。
(出版権設定契約はしていない、出版権設定契約についての説明は省略だい、今日はこれから飲み会なので、長文書くと大きく遅刻するです)
電子にして販売する権利の交渉もするけど、著者が嫌なら、電子は販売する権利をえないで、紙だけで発行することがある。
同時に二次利用についても、ポットにその交渉する権利を委託するかしないかを決める。

たとえば、海外から翻訳して出版したいと連絡がきた場合。二次利用の交渉する権利を得てるなら、ポットで交渉して、契約して、集金して、マージンをもらって、著者に振り込む。
ポットに交渉する権利を委託したくないって著者の場合、どうぞ直接著者に連絡して交渉してみてください。
ポットはなにもしないよ、という考え方。

で、これで充分じゃないか?って思ってる。

出版権を契約する、よく海賊版対策とか言われてるようだけど、そもそも海賊版を作られてしまうような売れる本は、まあないかな−、って感じだし。海賊版を入手する人が、海賊版がなければ、本を買ってくれるともおもえない。
(図書館で借りられると、その分売上減るってことにはならないでしょう、てのとおんな)
で、海賊版が出回ってすごくやばくなったら、そんとき、著者と別な契約をして、弁護士やとって(ポットには顧問弁護士がいるんだぜい、村瀬弁護士)著者と共闘してガンガンやればいいんだよなー、てのが今の考え。

これって間違えてるのかな−、ホントによくわからないんだ。

なお、出版界が出版権に電子も対象にするってのをもとめたことに、積極的に批判はないよ。
あったほうがいい人が使えばいいし、うーん今はいらない、ということなら使わなければいい。
ほかにもっとやりたいことがあるもんで、、ね。

レジュメ・明日の版元ドットコム講座●電子書籍にあまり取組んでいない出版社の取組み方

版元ドットコムの会員のみなさま

明日、
版元ドットコム講座:電子書籍にあまり取組んでいない出版社の取組み方

です。

レジュメ(あと4枚ほど資料がありますが、それは当日)
をつくりましたので事前にお送りします。
プリントは当時配布します。

明日は
講談社のデジタル制作部長・蓬田さんから、
講談社での経験をはなしてもらうことになりました。

終わってから近所で一杯やりたいと思います。
残れる方は参加を。

満席になって断った方もいたのですが、申し訳ありません。

あ、宣伝ですが、ポット出版から、
電子書籍制作・流通の基礎テキスト
出版社・制作会社スタッフが知っておきたいこと
(植村 八潮 編著, 電子出版制作・流通協議会 著 )
というのを発行しました。
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7808-0206-1.html
版元ドットコム会員・会友は、版元ドットコムサイトから2割り引きです。
よろしければ(笑)、お買い上げください。
また、明日少し持っていきます。会場販売させてもらいます。

沢辺

レジュメ
版元ドットコム講座 電子書籍にあまり取組んでいない出版社の取組み方 2014.06.17火
──────────────────────────────────────── 進行予定
18:00 電子書籍にあまり取組んでいない出版社の取組み方(沢辺)
18:30 講談社の電子書籍の取組(蓬田)
18:45 事前にもらった質問について
19:00 質疑応答
20:00 終了予定 ────────────────────────────────────────
電子書籍にあまり取組んでいない出版社の取組み方(沢辺)
■紙の新刊発行時に、電子書籍も一緒につくってしまおう ●新刊発行時つくる ○ 著者許諾を紙も電子も同時にとれる ・電子化を断る著者に深追いしない ・改め て電子化許諾をとることの大きなコスト ○フォーマットはEPUB一本でいい ・で きるだけリフローで
・あえてフィックス? ・ドットブック/XMDF/EPUB/(PDF) ○組版データからテキス トを再利用しやすい ・テキスト入力のコスト
・付合せ・校正のコスト ・OS/アプリバージョン/フォントのバージョン ・PDF がない場合も、PDFを作りやすい
写真・図版類はPDFから ・組版作業者の近くに電子化作業者がいればなお良 い ・組版データの所有権問題 ・紙はモノクロ写真、電子はカラー写真の可能性 ○EPUBチェッカーを開発中
■電子書籍のメリットとデメリット、なぜ今つくるのか?
●電子書籍化の意味
・売行き 12年=729億円(端末368億円/携帯=351億円/PC=10億円) 11年=629億円 (端末112億円/携帯=480億円/PC=37億円) 紙の本 12年=8013億円・6億8790万冊 (1兆7398億円 雑誌=9385億円)
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ポット出版の体感=紙の本の5%あたりか(金額) ・電子図書館市場が登場する可能性
・品切れ・絶版をなくせる
・テキストデータの保存ができる。 発行後長い時間がたっても重版・復刊時に テキストを利用できる 図書館での利用、データベースでの利用 (JAPANKnowledgeなど)
■どうやってつくるのか、どこにたのむのか、どう販売するのか
●電子書籍制作
・作る 取次の無料制作はすくなっている ・完パケ 出版社が(制作会社にたのむ などして)作って取次に渡すこと
●販売先
・流通に載せる
取次・書店
取次を利用するのが良い、しかない
・ポット出版の場合
MBJ Kindleストア/eBookJapan/TOP BOOKS/いまよむ for Android/コープデリe フレンズ電子書店/ VarsityWave eBooks/honto/まんがこっち/BOOKSMART /boocross/BooksV/遊スタ/どこでも読書/ PDABOOK.JP/本よみうり堂デジタル
Bitway(出版デジタル機構)
GALAPAGOS STORE/紀伊國屋BookWebPlus/KDDI/セブンネットショッピング /SonyTablet/ SonyReaderStore/ソフトバンクブックストア/東芝ブックプレイス /ドコモブックストア/NEOWING/ひかり TV書店/BookLive!/漫画全巻ドットコム
直接取引 iBookStore/楽天Kobo/Google Playブックス/BinBストア ・完パケで 入れると、データに問題があった場合は出版社責任
・配信用書誌情報
・売上げデータ
■事前の質問
○紙の本を作る時に、同時に電子書籍が作れること は、印刷をお願いしているシ ナノパブリッシングから聞きましたが、電子書籍版が出ることによって紙の本 の売上への影響が心配です。その辺のことをお聞きしたいです。宜しくお願いし ます。 ○読者に案内すべき電子書店と、すべきでない電子書店。 ○製作コストと 電子取次掛け率と価格設定について ○雑誌的なレイアウトの本を1冊PDF形式で販 売していますが、リフロー型に作り直した方がいいか迷って います。
またKindleで販売している電子 書籍の紙版を、後から書籍コードを取って販売 する予定ですが、その場合今の電 子書籍はどうすればいいのか、などお伺いで きればありがたいです。

緊デジ、私的な総括

 緊デジ(経済産業省コンテンツ緊急電子化事業)についての、極めて私的な総括を書こうと思う。

緊デジの目標は大きくわけて二つに集約されると思う。
・東北の雇用を促進
・電子書籍市場の活性化

「東北の雇用の促進」とは、僕流に言い換えれば、東北の会社と人たちに売上や給料というカタチでお金が流れていくことだと思う。

この、東北にお金が流れていくようにすることは、基本的には成功した、というのが僕の総括だ。
僕の概算だけれど、10数億円程度のお金が流れていったと思っている。

具体的には、東北の制作会社に制作をお願いしたこと。
東京などの会社も、東北の会社に外注を依頼したり(売上が生まれる)、東北にある事業所に制作ラインをつくったりした(人員を増やす、雇用を生む)。

緊デジ事業では制作会社から、月ごとの請求書のほかに、この事業で働いた人たちの月の労働時間合計を、人ごとに出してもらった。働いた人の勤務地が東北なのか、東京などなのかも記録して提出してもらった。

集計した労働時間比率では、全制作会社の総労働時間のうち、約70%強が東北の人たちの労働時間となっている。
アルバイトや派遣スタッフなども動員しただろうから、この労働時間比率が、支払われた金額の比率に直結してはいないだろうが、東北の会社や労働者に支払われた金額は、それらを勘案して三分の二あたりだろうと見ている。

なぜ、もっと正確にだせないかというと、それぞれの労働者の給与を書き出してもらわないとならないこと、電子書籍1タイトルの制作費単価が1万〜5万程度の仕事にこれ以上の正確さを求めると、管理費用ばかりが増大してしまうことを恐れたのだ。

緊デジの経産省からの補助金は10億円。さらに出版社が出版社負担分の50%の9億円前後を出して電子書籍を作ったのだから、総額20億円を下回る金額がこの事業で使われたことになる。三分の二程度が東北の会社や労働者に支払われたとすれば12億円程度になる、というのが「東北に10数億円程度の」という考えの理由。

補助金のほぼそのままの金額を東北の会社や労働者の売上・賃金として使われたとすれば、「東北の雇用の促進」という目的は果たされたと思う。
補助金という「税金」を10億円使ったことの意味は達成されたというのが、僕の第一の総括だ。

もう一つの目標である電子書籍市場の活性化については、タイトル数は増やすことができたが、市場そのもの=つまり売上げを増やすことまではできていない、というのが僕の第二の総括だ。

活性化のためには、まずタイトル数の増加が必要だ、というのがこの緊デジの具体的な想定だったと思う。
JPOで発表した緊デジ制作の最終確定タイトル数は、64,833タイトル。
ファイル数では、80,893ファイル=約8万ファイル。

「電子書籍情報まとめサイト」という、個人が一生懸命に調べて公開してくれているサイトがある。それによると、2012年12月の日本の電子書籍の流通タイトルは約7〜8万タイトルだった。つまり緊デジ事業で、電子書籍を倍近く増やせたことになる。

実際に、2012年12月と2014年1月の流通状況を比較すると大きくタイトル数が増加している。
楽天KOBOストアは約11万タイトルから19万タイトルに。
Kindleストアは、約8万タイトルから17万タイトルに。
紀伊國屋書店ウェブストアの電子書籍は、約7万タイトルから14万タイトル弱に。
いずれの電子書籍ストアもだいたい7〜8万タイトル程度増やしている。

出版社は、緊デジとは別に電子書籍を増やしているし、サイトによっては楽譜などをタイトル数に入れているなど、書店ごとの特別な事情もあるので、この増加が緊デジで制作したタイトルによるものばかりだとは言えないが、緊デジの果たした役割はそれなりにあったのだと思う。

電子書籍化に対する著者の反応も、以前は「ちょっと考えさせて」的なものから、「まあ業界全体で取り組んでいるんだろうから」という前向きなものになったよという声も出版社から緊デジの後期に聞いた。緊デジによって、著者の了解を得やすくなった、ということもあったようで、ムードメークな効果も果たせたと思う。

だだし、作られたタイトルがよく売れて、市場規模全体が拡大したかというと、現在のところよくわからない、としか言いようがない。判断するための調査結果がまだないのだ。
販売数は、2012年度の調査(インプレスビジネスメディア)までしかなく、2013年度の調査がたぶんこの6月あたりに発表されるだろうから、それまでは想像するしかない。
個人的には、周囲に電子書籍を読むようになった人が増えた実感はなく、たくさん売れるようになったとはあまり思えない。
市場の拡大にはタイトル数のほかに、なにかもう一つ別なインパクトが必要なのかな、と思っている。

緊デジの目標の一つである東北の雇用の促進は、10億円の補助金に近い額の売上や賃金をもたらせたと思うので一定の成果を上げた。もう一つの目標である電子書籍市場の拡大は、その条件の一つであるタイトル数は増やすことができたが、実際の市場規模への寄与はまだ不明だ。

では、東北の雇用について、実際にどのようなことがあったのかもう少し詳しく振り返って見る。

まず、制作会社選定方法だ。
制作会社を公募して申し込みをしてもらったのだが、東北以外からのものも含めて、かなり多くの申し込みがあった。
書類選考では、ドットブック・XMDFの制作経験を見ることにした。

実際にかなり多くの申請があったので、経験がある会社を優先した。ただし、東北の会社には経験を問わずに受け付けた。事業の趣旨からいって東北の制作会社が優先されるべきなのだからだ。
次は試作だ。
商品として電子書籍をつくるために一定の技術力は必要だ。東北の会社にも、それ以外の会社にも、評価軸は同じにした。
受注を希望するフォーマット(ドットブック・XMDFとフィックス・リフロー・テキスト入力してのリフロー、の組み合わせで合計6パターン)の試作をしてもらい選考させてもらった。

これまでに電子書籍制作の経験のない東北の制作会社にとって、そのノウハウを独自に獲得するのは大変だったはずだ。
サンプルファイルを配って、これに習って作ってくださいとか、制作ツールを紹介したり、実際、何社かには直接出向いてやり方を提供することなどもやった。
けれど、実際に納品されたデータを検品してみると、現場の困難がそのデータの向こうにみえるようだった。

いっぽう東京などに本社がある会社の中にも、東北に事業所や子会社があったり、東北の協力会社を持っていたり、この緊デジのために協力会社をあらたに募集してくれたりした会社がいくつもあった。

ある会社では、もともと仙台にあった子会社に作業スペースを確保して、そこにPCやスキャナを設備し、社員で足りない分を派遣社員やアルバイトを雇用した。雇用にあたっては、はじめはInDesignなどのDTPソフトを使えるといった条件で募集したが、ハードルが高すぎて集まらなくなり、デザイン専門学校を出た人でもOK、PCを触ったことがある人であればOK、とどんどん条件をゆるくした。そんなエピソードも聞いた。

また、協力会社を探すために、東北の印刷会社の名簿で片っ端から電話した会社があった。そうやって協力会社になってもらった東北の会社でも、準備に費用がかかる。
設備投資資金を銀行に借りる際に、東京の発注元の社員がこの事業の説明をしたり、協力会社に仕事を発注するからなどの説明などをしたことも聞いた。
労働者を募集するにしろ、協力会社を募集するにろ、設備の用意をしなければならない。だがもっとも大変なのは、電子書籍制作のノウハウをそうした人や会社に伝えることだ。そのために東京の本社のスタッフを長期間、現地に派遣したり、逆に東北の労働者を東京の現場研修のために呼んだりしたという。
会社の独身寮に空きがあってよかったよ、という話も聞いた。

さて、こうした東北の製作会社、東北でラインをつくった東京などの制作会社への制作費だが、「東北加算」として次のように加算することにした。

東北での制作が全作業の75%を越える場合=基本見積単価の30%増
東北での制作が全作業の50%を越える場合=基本見積単価の15%増

電子書籍を制作するのに必要な平均作業量(1人日単位) のうち、東北での作業量(1人日単位)が75%や、50%を超えるかどうかということだ。
当然、50%未満の場合は加算がない。

この加算をつくったのは、東北の会社が設備投資やノウハウの獲得に費用がかかるだろうという前提からだ。
また東京などの制作会社が、この作業を東北でおこなった場合の、東北へのスタッフの派遣や、あらたなラインをつくることのコスト増に対応するためだ。

こうしたことを通して、東京などの制作会社でも、できるだけ東北で雇用を生み出してもらおうと考えたのだ。

だから緊デジはすべてうまくいったのだ、と思っているわけではない。
制作会社からのさまざまな不満がやはり耳に入ってきた。

第一に、単年度事業で、せっかくつくった体制を次年度以降活かせない、あるいは、その保証がないという指摘だ。
たとえば仙台での説明会で「役所の仕事は毎年毎年大きな変化はなく見込めるけど、この仕事は一年ポッキリ」といった発言もあった。

確かにその通りで、設備をあたらしく導入したり、ノウハウを取得しても、緊デジ事業は一年で終わるので、翌年の仕事に結びつけづらい。

緊デジで偶然割り振られた出版社とのつながりを活かして、直接営業する以外にないのだ。実際、東北の電子書籍制作にはじめて取り組んだ会社のひとから、そうした相談もされたけれど「今回のつながりを利用して、直接出版社にはたらきかけて」というしかなかった。

ただし、東北の制作会社が、今後も出版社から仕事を受けられればすべての問題が解決するかというと、僕はそう思えない。
東京を中心に、すでに出版社の電子書籍の制作を請け負う中小の会社がある。
そうしたところから見れば、緊デジは、自分たちの仕事が税金を使って奪われるものと映ったことだろう。
紙の本のDTP・組版、印刷を請け負っている印刷会社は、当然その出版社の電子書籍制作はDTP・組版と同時に自分たちが請負いたいと考えているはずだ。むしろ、電子書籍制作ができないとやがてDTP・組版の仕事もなくなってしまうのではないか、という危機感すらあるのではないか。
実際には「オレたちの仕事をどうしてくれるんだ」という声は僕の耳には聞こえてはこなかったのだが。

第二に、出版社の申請がなかなか進まなかったため、初期には、人は雇ったものの仕事がない、という状況を生み出してしまったことだ。
夏前にすでに一部のスタッフの雇用をしていた制作会社では、日々給料という費用は出て行くけれど、制作するものがないという状況になった。この時期に不要な費用を支出せざるを得なかったという声は、東北の制作会社からも、それ以外の制作会社からも聞いた。丁寧な言葉遣いで「いつ仕事は入りますか?」と聞かれると、申し訳ないという気持ちでいっぱいだった。

さらにこれは、売上の入金時期が遅れるということでもある。
緊デジの売上を見越して融資を受けて設備投資をした東北の協力会社の銀行との返済打合せに、元請けの東京の制作会社が飛んで行ったりしたこともあったようだ。

第三に、やはり短期間では電子書籍制作のノウハウや技術の習得が難しかったようだ。
電子書籍は基本的にウェブサイトのHTMLというマークアップ言語なので、それほどの難しさではないと思っていたが、やはり、細かいところのノウハウは実際にやってみたり、それを出版社などに納品してチェックを受けて指摘されないとわからないことがたくさんあった。

事務局として、はじめから想定しているべきだったと反省したのが、たとえばフィックス型の底本断裁によるノドの欠落だ。

見開きに画像が配置されている書籍がある。
それを底本にして、断裁してスキャンして、フィックス型の電子書籍にした場合、ノドの部分の画像が切り落とされてしまう。
文字中心の書籍を、スキャンしてフィックス型の電子書籍にする。
紙の本の場合は完全に開くことがないので、ノドの一部が見られなくともそれほど気にならないが、電子書籍の画面はまっ平らなので、裁ち落とされた部分が気になってしまう。
だが、元の写真を保存している出版社ほとんどいなかった。
そこで、本のノド側を一気に裁断するのではなく、カッターなどで、一枚一枚「剥がして」いくようにバラしてスキャンするよう制作会社に依頼した。
また、電子書籍にするときにノド側に細い白い帯を置くことで、違和感を少なくするという対応をしたこともあった。
この件についてはわりとはじめのころに出版社からの指摘があったので、それ以降は事務局で到着した本を開き見開き画像がある場合はフセンをつけて、「カッターで剥がして」といった依頼を書くようにしたのだが、こうした小さなノウハウは、事務局でも、制作会社でもやってみて初めて気づいたことだ。

こういったことは、制作会社からみれば緊デジ全体の不備に見えたのだと思う。
絡み合ったさまざま状況のなかで、こうした問題を一気に解決する方法は残念ながら僕にはみつけられなかった。

この私的な総括をあえて書いたのは、当たり前だけど、緊デジに対する批判が増えてきたからだ。批判に対して逐条的に意見を書きたい気持ちもあった。

たとえば、「対象出版社の定義」が厳しすぎた、といった批判があった。

その中のひとつ、書協などの出版社団体の会員という条件について。
版元ドットコムもそうした出版社団体だし、その会員社であれば条件は満たす。
地方・小出版流通センターとの取引があってもオッケー。
もしどこの団体にもたまたま入っていなくても、あらためて団体の会員になってもいいわけだ。実際、電話でそうアドバイスしたこともあった。
補助金を使うわけだから、その対象範囲を明確にさだめることが必要だ。だが現に出版活動している出版社は、これらの条件をクリアしているはずだし、万一合致しない点があっても、申請時にクリアできる程度のものだ。

この間緊デジによせられる批判に対して、一つひとつ言いたいことはたくさんある。
しかし、問題は大きな課題、つまり「東北の雇用」に何をしてきて、何ができなかったのかということが語られるべきだと思った。
各論に埋没することが大きな課題を見えづらくなると思う。
まず、「東北の雇用」がどうだったのか、ということが語られるべきことなのではないだろうか。

デジクリ連載[22]緊デジ事業で中間交換フォーマットを見送ったことについて

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[22]
緊デジ事業で中間交換フォーマットを見送ったことについて

沢辺 均
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20120515140200.html >
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「緊デジ事業」というのがある。経済産業省の補助金事業で、中小出版社が電子書籍を制作する際に、その制作費の1/2、東北関連の出版社の本・東北関連の内容の本の場合は2/3を補助するもの。そして、その制作をできるだけ東北でおこなうことを条件としている。僕はそのフォーマット策定などに関わっている。

緊デジとは(緊デジ.jp)
< http://www.kindigi.jp/about/ >

●緊デジでの電子書籍フォーマット

フォーマットは、フィックス型とリフロー型の2種類で、フィックス型ではドットブック+XMDF+EPUB3、リフロー型ではドットブック+XMDFで制作することにした。

それぞれ、今後別なフォーマットへの変換用の作業ファイル一式(アーカイブ用中間作業ファイル)と、実際に配信するためのビルドした電子書籍ファイル(配信用電子書籍ファイル)の制作をすることにした。

電子書籍制作仕様書の確定版を公開しました(緊デジ.jp)
< http://www.kindigi.jp/info/20120510a/ >

第一次素案の段階では、リフロー型の作業用ファイルとして、中間交換フォーマットでの制作を依頼して納品してもらうことにしていたが、最終的にはドットブックとXMDFのソースファイルであるTTXと記述ファイル(XMDFのソースファイル)にした。中間交換フォーマットでの保存をやめたわけだ。

そもそも、アーカイブ用のファイルも配信用とは別にわざわざ保存することにしたのは、今後の新しいフォーマットへの変換を視野に入れたからだ。その新しいフォーマットというのは、もちろんEPUB3に他ならない。

EPUB3はその日本語版の基準の合意が形成されていないし、電子書籍書店での採用は進んでおらず、ビュアーでの対応も数少ない。しかし、いずれこうした問題は各社の努力で解消されて利用が拡大することは、ほぼ間違えないだろうと思う。だから、EPUB3への変換の準備は、この段階で必要なことである。

●中間交換フォーマットの採用を見送った理由

採用を見送ったイチバン大きな理由は、実際の制作経験が電子書籍制作現場になかったことだ。そのため、制作各社での作業ワークフロー構築が困難だと判断した。これは、第一次素案の段階でもわかっていて当たり前のことだったのだから、まったく僕の見通しが甘かったとしか言いようがない。

また、ツールなどがなくて、制作現場では一括置換などをそれぞれが準備するなど、多くの手間がかかることになり、それは必然的にコスト増を招く。実際に、制作会社からは「中間交換フォーマットを制作するためのツールなどはないのか?」といった問合せが寄せられたりした。

横道にはいってしまうけれど、「三省デジ懇」では基準策定や調査研究が多くて、実際にその成果を生かすための後始末が足りないように思う。この中間交換フォーマットでは、ツールの作成公開までサポートして欲しかった。

●中間交換フォーマットが果たした役割

ところで、こうした検討をしてきたことで、改めて中間交換フォーマットの果たした役割を確認することができた。一つ目は、中間交換フォーマット策定が行われたことによって、ドットブックとXMDFの仕様がなかば「公開」されたことだと思う。

たとえば、ドットブックの仕様自体は公開されていない。ネット上を検索すれば、ドットブックの仕様が貼付けられているサイトを見つけることができる。これを利用して個人的にドットブックを作ることはできるだろうが、あくまで「個人的につかう」だけである。

もちろん、ボイジャーとサポート契約をすれば仕様書などを一式提供されるので、入手も難しくないわけだ。だが、たんにドットブックを制作するために利用することはともかく、たとえばドットブックとXMDFの交換ツールをつくるって商売するには、あらためて両社と契約しなおす必要がある。この仕様は、ドットブックとXMDFとの間で変換するための利用を前提に提供されるわけではないからだ。

中間交換フォーマット策定という場に、ボイジャー、シャープ両者がつくことによって、変換のための仕様交換が実現した。これが、中間交換フォーマットの果たした第一の役割だ。

二つ目がより重要だと思うのだが、ドットブックだけができること/ドットブックもXMDFもできること/XMDFだけができること、が明確に整理されたことだ。実際「ドットブックもXMDFもできること」がイチバン多いわけだが、やはりそれぞれでしかできないことは残る。

「ドットブックだけができること」と「XMDFだけができること」があるということは、それを修正しない限り変換は終了しない。で、このことはEPUB3への変換を想定した場合に、同じことがおきるということだ。

単純にいえば、「ドットブックもXMDFもできること」の範囲であれば、ドットブックとXMDFからEPUB3への変換がかなり問題なくできる。汎用性のあるファイルであるからだ。

よく、「紙の本で実現してきた体裁すべてを電子書籍に求めるべきではない、別なものなのだから」といった意見を聞くことがある。基本的には僕もそれに同感である。「ドットブックだけができること」と「XMDFだけができること」は、紙の本で実現してきた体裁を電子書籍に求めた(求めすぎた)場合であることが多い。

今回の緊デジの仕様で、中間交換フォーマットを採用することができれば(採用する環境が整っていれば、あるいは整えられれば)、EPUB3へ問題なく変換できるであろう「ドットブックでもXMDFでもできること」で、多くの保存用ファイルを制作できたと思う。

そのことを先送りしてしまったのが、今回の中間交換フォーマットでの保存用ファイル制作をあきらめたことの意味することだと考えている。

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

デジクリ連載[21]出版デジタル機構の人々

電子書籍に前向きになろうと考える出版社[21]
出版デジタル機構サイト
e読書JP
緊デジjp

出版デジタル機構が昨日の4月2日(月)に発足した。無事に登記が完了したはずだ。担当者と会えていないから完了報告は聞いてないけど、トラブル連絡もないからたぶん大丈夫のはず。

さて、今日書くなら出版デジタル機構=pubridgeのことしかないよね。そこで、この出版デジタル機構のなかのひとを紹介しておこう。

まずシャチョーさん。これは実名でいきますね。植村八潮です。東京電機大学出版局局長をおととい3月31日に早期定年退職。植村個人のことと、電大出版局の業界的なポジションをちょっと紹介しておこう(以下記憶で書く、ファクトチェックはしてないから間違えがあれば、あとで修正します)。

まず、書籍出版社業界団体として中心的なイチにある書協の理事。書協のなかでの役割は部分的にしか知らないので省略。大学出版部協会の中心的な役割を果たしてもいて、書協の理事も、この大学出版部協会「ワク」のようなカタチでだしているはず。あわせて電大は、LLP版元ドットコムの組合員社(出資社って意味かな?)でもある。

個人的には出版学会のメンバーで役員もしていたはず。で、なにより電子書籍の国際的な基準作りなどをもう10年前くらいからやっていて、よく本人も「英語もしゃべれないヤツが、国際会議の議長をやってたり……(笑)」とネタにしてたりもする。

以下、沢辺以外はイニシャルでいきます。本当は実名でいいと思っているのだけど、締切当日の朝に書いていて本人の了解も得てないのでね。

出版社からの出向は三人。三大出版社出資社からM、Hと、ポット出版からの出向者(笑)の沢辺。この三人は去年の10月に、小学館の小さな会議室ではじまった準備室発足のときからのメンバー。三人は出版社対応・総務的なことをする・制作体制をみる、ってな分担になっている。

ほかに、M、Hと同じ社からT、Kが来ていたのだけど、二人ともこれまで関わっていた課題を引き続き担当はするけど、正式な出向はしないことになった。

出向ではなく、雇われて準備室に来るようになったメンバー。来るようになった順番で紹介。

Hは、去年の12月から準備室に来てくれている。いわば雑用全般を引き受けてくれている。もともと、編プロにいたり、フリーで編集みたいなことをしていて、オイラの昔からの知り合い。女性。オイラが来てよと頼んだ人。

もと三大出資出版社の子会社にいたKとH。経理的なことの担当と、出版社との対応。

NとN。このふたりも女性。Nは先週の記者会見とかしきったりしてくれている。Nは、大学院だっけな? を終えたばかりで、現在バイト待遇。

4月2日から登場が男性二人で、MとH。出版社との対応(電子化コストは? どこで販売?)とかやることになるだろう。

てなあたりで、昨日船出したわけであります。
あはっ、短く、機構のスタッフを紹介してみました。

デジクリ連載[20]選ぶ自由を提供するための株式会社出版デジタル機構

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[20]選ぶ自由を提供するための株式会社出版デジタル機構/沢辺 均

「株式会社出版デジタル機構」の発起人会が先週3月9日(金曜)に開かれた。発起人は、勁草書房、講談社、光文社、集英社、小学館、新潮社、筑摩書房、版元ドットコム、文藝春秋、平凡社、有斐閣の11社。

代表取締役社長に同準備会代表幹事の植村八潮(東京電機大学出版局局長)、取締役に野間省伸(講談社代表取締役社長)、堀内丸恵(集英社代表取締役社長)、相賀昌宏(小学館代表取締役社長)、監査役に菊池明郎(筑摩書房代表取締役会長)を選出した。
< http://www.shuppan-d.info/2012/03/001193.html >

こうして、設立4月2日(月)をめざして、最後の準備を進める。資本金振込、法務局への届け出、という段取りだ。

僕の立場から言えば、講談社・小学館・集英社という出版界最大手から、版元ドットコムという数人規模の出版社(の団体)までが集まって株式会社をつくったという、かなり画期的なものになったと思う。

出版に意味があるとすれば、さまざまな考えを自由に表明できるようにしておくことで、社会の行方を考えたり決めたりするときにそれを生かすことだと思う。ほんとうに、1000人規模の大手から、1人2人の零細出版社までがさまざま存在することで、その表明の自由が確保されるのだ。

そして、それは唯一読者が選んで本を買うという行為だけで、存在できるできないということになるだけで、ほかの力からは自由にあることにこそ意味があるのだと思う。

たとえば、ポット出版の本が存在して(おおきな)本屋にならぶこと。これが自由な表現の証明だし、また読者からすれば、さまざまな本があるからこそ、選ぶ自由も得られるのだと思う。

出版デジタル機構は、電子書籍の世界でも、こうした選ぶ自由を提供するために発足したと言える。手前味噌ではあるけれど、そのなかに版元ドットコムのような零細出版社グループが存在することがそのことの証明なんだと思う。

さて、出版デジタル機構では、たとえば電子書籍フォーマットでも、こうした選ぶ自由を最大限にいかすように決めることができていると考えている。

電子書籍をめぐってはDRM(かんたんに言えばコピープロテクトみたいなもの)をめぐる議論がときどき現れる。個人的には、DRMは読者の本へのアクセスや管理に不自由を与えると考えているけれど、出版デジタル機構で作ろうとしている電子書籍にはDRMをかける予定である。

第一に、今すぐ出版社のほとんどがnonDRMを受入れるとは思えない。もちろん著者もだ。

第二に、DRMが音楽配信のように本当に不要になるのかどうかは、今結論を出すことができない。

第三に、DRMは、かけられるようにしておけば、かけたくない出版社や著者がいても、ただかけないようにできるからだ。

第三のことがイチバン大切だと思う。かけたいもの、かけたくないものが両方いて、その妥当性に議論の余地があるときに、どちらもできる状態を作っておくことが、その時点での判断として大切なのだ。

フォーマットも同様。EPUBだドットブックだ、XMDFとか議論はあるけれども、出版デジタル機構でつくる電子書籍は、オオモトのタグテキストを中間交換フォーマットにしておいて、どれにでも変換できるようなものしようとしている。

EPUBはオープンで国際的な基準だから正しいとか、ドットブックは組版表現が練れているとか、さまざまな人の「信念」が入り乱れる。いまの時点でどれが正しいとは結論が出ていない。そもそも電子書籍市場はそれを語るほど、多くの読者の評価にさらされていない。

だから、そんな「信念」の対立に一生懸命になるよりも、どれにでも対応できて、コストがそれほどかからない方法を選び、準備しているのだ。

さらにさらに、このフォーマットに関しては、実際に電子書籍を制作している会社+個人、を中心に、「原案」を示して意見をもらって、さらにそれを叩き直して、最終決定に持って行こうと考えている。

デジクリの読者には、フォーマットなどに関心をもっているひとも多いと思う。ぜひ意見を聞かせてもらいたい。

「電子書籍制作事業者さま・電子書籍販売事業者さま向け説明会」を以下の要領でひらきますので、ぜひ参加をお願いしますね。

◎電子書籍制作事業者さま・電子書籍販売事業者さま向け説明会

日本出版インフラセンター(JPO)主催で、経済産業省「コンテンツ緊急電子化」事業の「電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会」が開催されます。この説明会は制作会社様・電子書籍販売事業者様・出版社制作担当者様に、フォーマットに関する説明をさせていただきます。ふるってご参加ください

電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会
申込みフォームはサイト参照。
< http://www.shuppan-d.info/2012/03/001123.html >

電子書籍制作事業者様・電子書籍販売事業者様向け説明会
主催:日本出版インフラセンター
参加対象:制作会社様・電子書籍販売事業者様・出版社制作担当者様

【第1回】3/23(金)15:00〜17:00 於:書籍協会4階
【第2回】3/27(火)15:00〜17:00 於:書籍協会4階
(内容は同じです)

内容
1.電子書籍のフォーマットについて
2.電子書籍制作事業者の選定について

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

デジクリ連載[19]電子書籍フォーマットについての基本的な整理

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[19]電子書籍フォーマットについての基本的な整理/沢辺 均

出版デジタル機構は4月の株式会社設立にむけて、まあほんとうに山ほどのことを決めたり、相談したり、書類をつくったり、してます。で、僕は出版デジタル機構の準備室の一員として、日々そうした作業を神保町の事務所に出かけてやっているわけです。

今回は、僕が機構の仕事を通してアタマを整理した電子書籍の「フォーマット」のことについていくつか書いておこうと思います。

いま、僕の頭の中の整理を書いてみると、電子書籍のフォーマットはこうなる。

◎紙の本と同時に、あるいは紙の本からつくる場合
└─・固定レイアウト式
└─・リフロー式
  └─DTPデータなどのテキストがデジタルである場合
  └─テキストをデジタル化するところから始める場合
◎電子書籍で発行することを目的に電子書籍をつくる

僕はそもそもこの機構をつくるって構想の前から、本のページをスキャンして、PDFでOCRをかけて透明テキストをつくり、検索ができる電子書籍を、大量に販売することから始めればいいのに、と思っていた。

固定レイアウト式というのは、ほぼそんなモノなのだけど、実際にいろいろ調べて行くと、どうもPDFは困難が多いというにやっと気づいた(あー、カッコ悪い!)。

そもそも、ビュワーがない。そりゃ、nonDRMのPDFファイルを読むためのビュワーはありますよ。Acrobatだっていいわけだし、他のもあるし。PCにもiPadにもある(DRMとは、デジタル著作権管理のこと)。

だけど、そもそも電子書籍書店で読者に提供しているビュワーでは、PDFまでをカバーしてるものがないのです。電子書籍書店にないということは、フリーで提供するならできるけど、実際に販売してもらえるとことがない、ということです。

じゃ、作ってもらえるように働きかけよう、と考えたのだけど、これまたあらたなコストがかかるわけです。さらには、そのファイルで、透明テキストを選択できるようにする、それをまた検索できるようにする、さらにはDRMをかけてもらう。こうした条件はさらにキビシい。

このPDF方式は過渡期のものだと思っていたので、そんなものにたくさんの費用をかけられない、かけてもらうわけにはいかない。こんなあたりまえのことに、具体的に検討を進めるなかでやっと気がついたわけです(ハズカシイ)。

なら固定レイアウト式はむりか? 今の僕が考えている仮説は、ページを一枚ずつの画像にして、それを.BOOKだとか、XMDFにはりつけて、写真集のような(だけどその写真は、スキャンした紙のページね).BOOKとかXMDFとかを作る。これなら、今の電子書籍書店のビュワーでも表示してもらえるのではないか? DRMもかけられるのではないか? と考えているのです。

リフロー式の制作検討で言えば、ほとほとデジタルデータの有無が費用の大部分を締めてしまう。コストに決定的な影響を与えてしまうのです。

出版社で編集とか制作に関わっているいる人なら常識だろうけど、紙の原稿(それが単行本であっても)を入力して、引き合わせ校正をすると、一文字あたり1円前後の費用がかかる。

新書は10万字(400字詰め原稿用紙で250枚ね)、400枚の四六判の本では16万字。だから10万とか16万円かかる。いろいろ調べて行くとやっぱり中国は安いらしいという話はよくある、けどね。なワケで、無茶苦茶コストががかる。

これで電子書籍にしてみても価格1,000円、出版社の売上げが600円として170ダウンロードは売れないとテキストのデジタル化の費用だけでもでない。これに、.BOOK、XMDFにする費用や、印税や宣伝費や社員の給料とかがさらにかかるのです。

ちなみにポット出版の電子書籍の販売数はいまのところ数10ダウンロードというあたり。つまり桁がひとつちがうのだ。

なので、DTPデータを利用する、さらに言えば紙の新刊を出したら、できるだけ同時にリフロー式のものを作っておくのが一番賢い、ということになる。

なぜ同時か? といえば、僕自身校了した直後のデータなら、紙の本の最終直しの有無を覚えているので、「あそこの漢字をなおしておけばいい」とか判断できるけど、一ヶ月とか経つともう一度読み直さなくては不安になるのです。

なので、校了直後にそのままDTPデータを使って、リフロー式の電子書籍にするのであれば、時間のかかる校正(のやり直しとか)を省略もできる。だから同時がいい。

コストでいえば、固定レイアウト式が「一」とすれば、リフロー式(デジタルデータあり)が「十」で、リフロー式(テキストデジタル化から)が「百」って感じだな。

まあ、こうしたことをひとつずつ学ぶことができたのは、実際に、ポット出版で電子書籍を作り始めたり、具体的な検討を積み重ねたりしたからなのです。だから、やっぱり、考えるのもいいけど、いろいろやってみなきゃね、とますます思う今日この頃です。

◇追伸やっぱりDTPとか、電子書籍化の作業にあたってるオペレータ(のある程度以上のスキルのある人)は偉大だなとつくづく思う日々です。

上記のような具体的な打ち合わせにのってもいいよ、とか、こんな方法のほうがいいじゃん、といった意見のある方。一度リアルにあって教えてもらえませんか? 何人かそうした人がいたら集まりませんか? Twitterのメンションでもいいし、ポット出版のお問合せフォームからでもご連絡ください。

ちなみにTwitterで「自社出版物と、出版・印刷物の制作受託仕事で、オペレータが欲しい、だれかいませんかね? InDesignがきちっとオペレートできて、HTMLとかCSSとかわかるとか、自動化が好きならなおいい。最初は契約社員かも。サイトのお問合せから連絡くれないですかね。公開での質問も可(笑)」ってつぶやいたんだけど、連絡はひとつもなしだった(笑)。

だれだ、これからはSNSが最強の人材集めツールみたいなことを言っていたのは(笑)。まあ、オレの信用がないってことだったんだろうけど。

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

「電流協 新世代コンテンツメディア研究会セミナー」にでます。

日誌をサボってます。だれも待ち望んじゃいないと思いますけど(笑)。

でこれは会員限定なので参加ハードルは高いのですが、Twitterでもいいんで、内緒で連絡くれれば、
「特権」を使って何とかします(これまた笑)。

関心のあるかたは連絡を。沢辺

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【会員限定】電流協 新世代コンテンツメディア研究会セミナー

電子出版制作・流通協議会 会員社 各位

日頃、電流協の活動にご支援いただきありがとうございます。

以下の通り、電流会員限定のセミナーを開催いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。

電流協 新世代コンテンツメディア研究会セミナー
「電子書籍の新たな方向性について」

 電子出版の制作・流通のプラットフォームづくりを目指す電子出版制作・流通
協議会では文字、音声、動画等を統合した新しい出版コンテンツの構築・検索技
術の研究・開発の方向性を明らかにし、従来の出版市場の規模を越えた新しい電
子出版市場の創造を目指した産官学のメンバーによる新世代コンテンツメディア
研究会(座長:高野明彦国立情報学研究所教授)を2011年1月から全6回実施して
まいりました。
 白熱した議論が展開されましたので、その内容を電流協の会員向けにフィード
バックできるようなセミナーを開催することにいたしました。今後の電子出版ビ
ジネスにお役立ていただくために会員の皆様のご参加をお待ちしております。

会員限定のセミナーになりますので非会員社の方のお申込みはご遠慮ください。

【題目】【会員限定】電流協 新世代コンテンツメディア研究会セミナー
【日時】3月2日(金)14:00-16:00
【場所】日本教育会館 7階 中会議室(701・702)
【対象】電流協会員(参加無料)
【定員】先着150名
【参加申し込み】参加ご希望の方は以下のURLより申込み下さい
 http://aebs.or.jp/seminar.html

【内容】
  コーディネーター
   高野明彦氏(国立情報学研究所)

  パネラー
   影浦峡氏(東京大学)
   沢辺均氏(ポット出版)
   井芹昌信氏(インプレスR&D)
   小城武彦氏(丸善CHIホールディングス)

ず・ぼん編集後記「出版デジタル機構と図書館のこと」

『ず・ぼん』は去年から、月に一本の記事をPDFで販売している。
2月の配信予定は「東大図書館リニューアルで取り組む「知の森」見える化プロジェクト」でプロジェクトに取組む柴野京子さんにインタビュー。
その編集後記に出版デジタル機構(仮称)のことを書きました。
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●柴野さんのインタビューで、出版デジタル機構(仮称)の話をふっているので、少し書いておこうと思う。
出版デジタル機構(仮称)は、9月15日に公表した、出版社を中心に出資する新しい株式会社だ。
●まず、「なぜ出版デジタル機構を作るのか?」だ。 

第一に、いますでに進行しているけど、さまざまな情報がデジタルになって、ネットワークを通じて(も)流通している。
そして、それは今後もますます拡大していくだろう、という「予測」がオオモトの状況認識。
だから、「情報」をあつかう出版という商売も、これに対応しなければならないということだ。

第二に、デジタル化・ネットワーク化がさらにすすんでから対応するより、進行の途中に、むしろ積極的に、先回りして対応することが得策だと考えるからだ。いや、正直に言えば、すでに遅いのかもしれない。でも、やっとわれわれは気がついたんだから、このときに対応しようと考える以外に選択肢はないのだ。

第三に、なら、デジタル化・ネットワーク化が社会的に進行するなかで、出版という商売が対応すべきことはなにか? それは、これまでに作ってきた本をデジタル化することだと考えたのだ、あたりまえすぎるけど。

第四に、そのためにはなにが必要か? 課題は山ほどある。だからともかくデジタル化して販売することを目的にすえることで、逆に課題を克服して行こうとしている。著作権者からのデジタル化の許諾の取り方、契約の内容は? どういうフォーマットにするのが良いか、そのコストはどれほどか?どこで売れるのか? 
こういう課題をひとつづつクリアしなければならないが、課題をクリアする最大の前提条件は資金だ。仮に1タイトルを1万円でデジタル化できるとして、1万タイトルをデジタル化するためだけに必要な資金は1億円だ。実際はリフロー型のデジタル化は、1万円ではとてもできないし、いまでも3万タイトルあると言われている文字もののデジタル書籍に対して、1万タイトルをデジタル化するのではまだまだ足りない。だから株式会社にして、資本金をあつめようとしている。これがまず始めにクリアしなければならないと考えるのだ。

●こうした出版デジタル機構は、図書館にもデジタル書籍を提供して、図書館でも利用してもらうと考えている。
現在の図書館でのデジタル書籍のニーズはまだまだ顕在化していないと思う。デジタル書籍「だから読みたい」というニーズが利用者にある訳もない。
そもそも、デジタル書籍そのものが普及していないのだからあたりまえだ。図書館側もデジタルをどう活用しようかという像を結べていない。例外は大学図書館ではあるが。
なので、出版デジタル機構はこれから、利用者を見据えながら図書館と意見交換をしてその活用法を模索したいと思っている。

●今回の柴野さんのインタビューは、そうした模索のひとつにも生かせそうである。
出版デジタル機構と図書館の意見交換の現場のひとつとしても、このインタビューを読んでもらえるのではないか? と考えている。

●「出版デジタル機構」とググってウエブサイトを見てもらえれば、プレスリリースも、その後に出版社向けと関連事業者向けに開いた説明会の資料などものっているけど、ここにリリースを引いておこう。
──────────────────────────────
(ココでは出版デジタル機構(仮称)のサイトにリンクしておきます

あと戻りのできる家=R不動産toolboxコラム

R不動産toolboxという、リノベーションのサイトに、我が家が載りました(笑)。
よければ、ご笑覧を。

あと戻りのできる家

デジクリ連載[18]TSUTAYAの「デジタル雑誌閲覧サービス」の顛末について

僕のまわりで話題になっていることがある。
TSUTAYAが代官山の新しい店をオープンした。
< http://tsite.jp/daikanyama/ >

で、話題になったのは、古い雑誌をiPadで読めるようにして、ラウンジのようなところでお客に利用させていたって話だ。「デジタル雑誌閲覧サービス」というのかな?

これについて日本雑誌協会がこのサービスの中止などを申し入れて、TSUTAYAがそれを受け入れたということだ。

出版と新聞の業界紙『文化通信』 < http://www.bunkanews.jp/ > によれば、

日本雑誌協会は12月21日、東京・千代田区の雑誌会館で12月理事会・例会を開催し、代官山蔦屋書店での「デジタル雑誌閲覧サービス」についての経緯が報告された。

12月1日の同書店内覧会で、サービスが著作権法の違法行為に当たるとの連絡が雑協に寄せられたことから、著作権委員会で協議し、編集員会での確認を経て、12月8日にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を訪れ、サービスの中止、経緯、蔵書の種類、配信雑誌の報告など内容とした申し入れ文書を手渡した。

CCC側は可能な限り早く対応するとし、蔵書・配信リストは個々の出版社の問い合わせに応ずるとし、問い合わせ窓口の設置を確認。12月15日にサービス中止の連絡があり、19日に問い合わせ窓口のメールが開設された。

ということだったそうだ。

                ●

そもそも、iPadでの閲覧サービス、僕の聞いたところでは、出版社や著作権者に許諾を得ずに、スキャンして見せていたようだ。で、この話を聞いた最初の感想は「なにもイマイマこんなことやってくれなければよかったのに」だった。

出版界は、本も雑誌もデジタル化には及び腰であると感じてる。必要だと思いながらも、著作権者の許諾を得る難しさとその膨大な作業量、加えてそれらの作業費用をかけて回収できるだけの売上げを見込めるような実例のなさが、主な原因だろう。

そこで、出版デジタル機構(仮称)をつくって、先行投資をするための資金集めから、電子化フォーマットなどの検討などをやっている最中だ。賛同してくれた出版社は140社をこえたものの、まだ株式会社の設立も4月1日を目標に準備に精出しているところ。

もし、もう少し出版デジタル機構(仮称)の具体的な電子化の取組みが開始された後なら、こうしたTSUTAYAの取組みに対し機構でも対応可能になったんじゃないのか? と思ったのだった。

いや、もうちょっと正直に言えば、業界の噂ではTSUTAYAは出版社に相談もしていないようで、それは相談したって出版社の連中はどうせダメだというだけだろうな、と思われたのだろう、って感じもしてた。

でも一言だけ言えば、出版界のムードは変化してるんだ。電子化に対する「後ろ向きの態度」は少しずつ前向きに変化していると。

                 ●

それから一週間くらい、このことを時々思い出していて、あるときに考えを変
えた。

このTSUTAYAのサービスを契機に、出版社は著作権者たちに利用に関する事後承諾をお願い=宣言するのが良かった! と。

ストーリーはこんな感じだ。

・TSUTAYAが古い雑誌のiPadでの閲覧サービスを始めちゃった。
・これが利用者にどうも好評らしい。
・出版社は、当面、リアル書店店頭に限り「デジタル雑誌閲覧サービス」を了解した。
・利用許諾権はそれぞれの著作権者=書き手・カメラマン・イラストレーターなどにあるので、それぞれダメと連絡をもらえればTSUTAYAにつたえて当該ページを白く塗りつぶす。
・しかし、すでに発行から充分に時間がたっていて、改めて販売が見込める可能性は極めて低く、TSUTAYA代官山店頭ではとても好評のようなので、どうか「デジタル雑誌閲覧サービス」を了解してほしい、と出版社は著作権者に再び通知。いわゆる「オプトアウト」ってやつだ。

著作権が”使わせない権利”になってしまって、本来見られてナンボの著作物を日陰においておくことにそのルールが結果している、と思っているのだ。

クリエイターのみなさんはどうお考えだろうか?

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

ポット出版社長・沢辺均の日記 -143[2012.01.05〜2012.01.22]

●2012.01.05木
新年一日目。
機構準備室会議。

●2012.01.06金
午後、東大図書館に行く。柴野さんにインタビュー。
『ず・ぼん』の取材なのに、出版デジタル機構(仮称)の営業になってしまった。
これ、電子版『ず・ぼん』掲載で近日発行します。

●2012.01.09月祝
整体受ける。よかったー。

●2012.01.10火
経理の幸江ちゃんと打ち合わせ。
昼飯は、出版クラブのランチ。打ち合わせかねてね。
午後はJPOの標準化委員会。
17時からは機構の幹事会・準備室合同会議。
終わって、●●さん(笑)と食事。

●2012.01.11水
中公に行って、本のデザインと組版の仕事の話。機構のことにも。
午後は渋谷区立中央図書館で連絡会。
神保町にもどって機構の普及ワーキング。
その後、中野でげんきな図書館の理事会。今年度でヤメることにした。

●2012.01.12木
午前中機構の準備会会議。
午後はJPOで打ち合わせ会議。
それから、機構でつくるフォーマットの相談。深沢くんともいろいろ相談。

●2012.01.13金
●●社のKさんが機構準備室に来ていろいろお話。進行の報告や「新書祭り」のことなど。
午後は●●社の人たちと会議。
それから、デジタル化の現場を見せてもらう。とっても勉強になった。
東大・柴野さんと「知の森」プロジェクトの相談とか。

●2012.01.14土
改装の相談。

●2012.01.15日
整体だ〜。

●2012.01.16月
午前中は機構準備室の会議。
午後、ボイジャーに、深沢くんとかと行く。
鎌田さんに「やさぐれてる」と言われた(笑)。いや、ホントに気分がやさぐれてた。最近そうなんだ。JU
ポットに戻って中公の本のつくり方を深沢、山田と相談。
ネットでみつけた、「電子書籍情報まとめノート」というのに関心したので、
作者の山口海さんを「呼びつけて」メシをくう。
こうやって一人でいろいろ調べたりしてる人はいいな、と。
もどって、デジクリ原稿「TSUTAYAの「デジタル雑誌閲覧サービス」の顛末について」を書いて送信。

●2012.01.17火
午前中、マンション管理組合理事会をサボって、機構へ。
●●社の社長さんたちとお話。
昼にNDLの人がきて一緒に昼飯。
午後は、電子書籍→読み上げに取り組む岡山さんと打ち合わせ。
●●社の人と打ち合わせをしたのち、図書館モデルの準備室内打ち合わせ。

●2012.01.18水
久しぶりに午前中はポットでいろいろ。午後から機構へ。
岩松了さんのチケットポスター発見。これ、脚本を本にしますから乞うご期待。
岩松

●2012.01.29木
ははは、すげー会議だらけの一日
午前中はJPOとの会議。神楽坂。昼は、さぼうるで機構や電子書籍からみの相談。
午後は、機構の図書館モデルの話をしに●●社。
システム開発のキックオフ会議。
17時から幹事会+準備室の会議。
終わって、金丸さん、古川さん、佐藤さん、植村さんとメシに。
古川さんはJUNのファンだったんだ。復刻版を買ってと営業したり(笑)。

2012.01.20金
午前中はポットでデザインの仕事の打ち合わせ。
午後は「新書祭り」の相談をしに、出版社へ。終わって機構メンバーで打ち合わせ。
夕方日経電子版の記者が取材に来る。
夜ポットにもどって、いろいろと雑多な打ち合わせ。

●2012.01.21土
たまった仕事、考えを整理したりしたかったので、ポットへ。それなりにはかどるけど、まだ目標まではクリアできない。
夜は久々にベラミナイト。
マスターにいきなり「Sweet home Chicago」をリクエストされちゃって、調子狂う(笑)。
いやー、だんだんうまい人の割合が増えて、気後れしたのかも。
ベラミナイト
●2012.01.22日
今日も、たまった仕事、考えを整理したりしたかったので、ポットへ。
結構、進められたけど、これからまだかたしたいことあるんだよな。

ポット出版社長・沢辺均の日記 -142[2011.12.23〜2012.01.04]

今年の正月も、またまたボケー。

●2011.12.23金祝
休みだ。
ひるに福ちゃん。部屋の改装のことなど打ち合わせ。
整体うける。

●2011.12.24土
山形さんと稲葉さんのトークセッションを聞きに行こうかな?
と思っていたんだけど、忘れてた。

●2011.12.25日
なにしてたかわからん。

●2011.12.26月
午前中、書協会館へいってJPO永井さんたち。
午後は機構準備室で、大日本の人たちと打ち合わせ。

●2012.12.27火
午前中は、機構準備室で、どのような電子書籍をどのように作るのが良いか?
検討の会議を。
午後は、機構のシステムの相談、つづいて別件のシステム。
夕方、達人出版会の高橋さんにわざわざ機構準備室まできてもらって、打ち合わせと雑談。
達人出版会が、無料で販売してる(笑)『ケヴィン・ケリー著作選集 1』を、ポット出版から
紙版にして販売しようという相談をした。段取りはほぼ決められたので年明けから始動。担当は高橋(ポットのね)。
これ、楽しみな企画なんだ。

●2011.12.28水
本年最終仕事日。
午前中は、機構で、対図書館向けのモデルを検討する打ち合わせ。
昼に、寿司とビールで乾杯。
あ、この金、講談社の廣田さんがだしてくれたのかな? 自分の勘定のことを聞くのを忘れてた。
途中、小学館の佐藤がビールなどの差し入れで登場。
それからポットに戻り、大掃除。
そして、ポットの忘年会。
お疲れさまでした。
忘年会忘年会
忘年会
●2011.12.29木
年末休み初日。鉄とすずをつれて、代々木公園・ドックランに行ったはず、、、、。
生協で買物して、ラタトゥイユを仕込む。

●2011.12.30金
ピーコックに食い物を仕入れに、行く。鉄とすずのさんぽかねて。
年末
●2011.12.31土
午後、娘が迎えにくる。この年末に引っ越しするだと、。
作業員がたらんので、手伝いに行く。こんどは花小金井。
手伝いにきてくれた娘の友だち、いい子たちだったなー。
でも、最終電車で花小金井から帰宅。
風実引っ越し風実引っ越し
風実引っ越し
●2012.01.01日
オクサンは沼田の実家へ。
一人でのんびり。
正月鉄とすずと
●2012.01.02月
年老いた(当たり前だ!)母親のすむ町田へ。
娘も合流。スキヤキをゴチに。オフクロのほうがヒマなんだから、今度は、
オレの家にオフクロが遊びにこいよなどと(笑)。
キミコさんがガンで死んだって。60をちょいこえたところ。

●2012.01.03火
オクサンと一緒に、ブルックスブラザーズのバーゲンをひやかし、眼鏡屋で眼鏡の修理。
鉄とすずも一緒だけど、店に入っているあいだはガードレールなどにつないでおくのだけど、
鉄のヤツ、ほかの犬が通りかかったり、スケボーに吠えるんで、オクサンは落ち着かず、先に帰るなどとのたまう。
夜は、 iPad2のガレージバンドで1曲入力して、ギターをひいたりしてひたすら遊ぶ。

●2012.01.04水
発作的にヨドバシのネットで買った55インチテレビが届く。
デケー、ぞ。だけど、16万。こんなに安くていいのか?
設置してるときに、不用意にハードディスクレコーダーの電源をおとしたら、
録画してたヤツが全部壊れた。おかげで初期化しなおす。
仕事のメールをやっと整理したり、溜め込んでた日誌を書いて、明日からの仕事にそなえる。
グータラな休みがおわりだね。

ポット出版社長・沢辺均の日記 -141[2011.12.04〜2011.12.22]

タメすぎて、ほとんど忘れてる。以下、スケジュール帳をみて、思い出せる範囲。

●2011.12.04日
中公の郡司さんと、銀座で待ち合わせて、機構のことやら電子書籍のことやら、いろいろ。
松本さんも。おいしい中華屋で、ほうれん草チャーハン。
それからコーヒー屋に移動しておしゃべり継続。
家に帰ってきて整体。
銀座
●2011.12.05月
午前中、出版デジタル機構(仮称)準備会の会議。
N社とのデザイン打ち合わせを、山田たちにまかせて、欠席させてもらう。
16時に早稲田大学。永江朗さんの講義にゲスト出演?
書籍デザインの話と電子書籍状況の話。2回戦。
終わってから永江さんにしてはめずらしく「めしに行こう」ってことになって、
学生さんたち数人と一緒に飲み屋へ。
帰ってきて、デジクリの原稿を書く。「読者に受け入れられる(支持される)電子出版物の三条件
永江さん永江さん
●2011.12.06火
午後に機構事務所で、印刷会社の人と打ち合わせ。
その後、雨の中を岩波書店へ。筑摩の平井さん、準備室の講談社・廣田さんと。

●2011.12.07水
経産省にいって説明会に参加。
午後JPOでそのプロジェクトの打ち合わせ、なんだけど、オレが大脱線。
そのあと、出版クラブでJPOの電子書籍コードの委員会。
出版社自由の12桁に、フォーマットを識別する桁を設けようと提案するも、
一人の賛同者も得られず(笑)。
夜はポットに戻って「ず・ぼん」会議。

●2011.12.08木
午前中、機構準備室の会議。
午後はNIIの高野明彦さんの研究室へいって、機構の検索サイトの打ち合わせ。
終わって某社の社長さんのところへ機構の話など。●社の二人を引き合わせる。
夕方、機構の幹事会+準備室合同会議。

●2011.12.09金
昼前から機構へ。
午後イチに印刷会社の人と打ち合わせ。
夕方JPO近刊情報センターの管理委員会。それから忘年会。
「女子をこじらせて」、アマゾンで数十冊の予約があったのに、日販からは少ししか入らず、
予約した人から「まだこない」って話があって、その話に引っ掛けて発言。
日販の金田さんたちとその話で盛り上がる?
終わってから、日高と石川さんと●●さんとお茶しながら、
JPOの新プロジェクトのシステムのはなしをして、結構いいところまでつめられた。

●2011.12.10土
午後、リノベーションの打ち合わせ。
夜はジュンク堂新宿へ。「女子をこじらせて」のトークセッション
終わって雨宮さんたちと飲み会。
女子をこじらせて
●2011.12.11日
夕方、整体。

●2011.12.12月
午前中は機構へ行って準備室会議。
午後は機構の体制問題で、用賀へ打ち合わせに、。
夕方、ボイジャー鎌田さんと二人でフレンチ(笑)。
技術的なことを聞いたり、。
鎌田さんと
●2011.12.13火
午前中、書協会館でJPOの新プロジェクトの打ち合わせ。
植村さんと一緒で、電流協のEPUBセミナーにさそわれてそのまま参加。行ってよかった。
夕方は機構で図書館向けのプロジェクトで某社に話を聞く。
と、廣田さんから共同通信の取材対応を押し付けられて(笑)、おしゃべり。
epubセミナー
●2011.12.14水
午前中は電子書籍関連の事業者のかたと打ち合わせ。
午後は3時から青弓社で版元ドットコムの組合員会議をちょこっとやって、忘年会へ。
2次会まで参加、。
二次会はほとんどアニカさんととなり同士でお茶ベリ。
版元ドットコム石橋表参道
●2011.12.15木
午前中は機構で法律問題で勉強。
準備室会議は午後。
それから、機構のシステムの打ち合わせ。
終わってから、富ヶ谷へ行って、げんきな図書館の渋谷スタッフ忘年会で麗郷
それから、昔の仲間・渋谷区役所のサッカー部の忘年会二次会。
サノヤン・ナグモ・デメサンなどなど懐かしい。

●2011.12.16金
午前中はポットで。
午後イチ、機構で関連事業社と打ち合わせ。
夕方は幹事+準備室合同会議。
このあたり、出資金に準備で準備会全体がドタバタしていてその後も1週間ほど。

●2011.12.17土
午後岩松さんの「アイドル、かくの如し」を観に下北沢本多劇場。
終わってから楽屋に挨拶にいったら、宮藤官九郎、夏川結衣と接近遭遇(笑)。
宮藤官九郎さんは、なんか人の良さそうな感じだし、夏川結衣さんはきれいだったな。
芝居は岩松節満載。家族を大切にってのが、戦争までつながってるみたいな、、、。
夜のベラミナイトはサボる。

●2011.12.18日
バンド練習をサボって、ポットの仕事で会津田島まで日帰り。
雪もふるし、ローカル線の単線の一両の電車でトコトコと行く。
帰りは整ちゃんの車で東京まで。
芳賀沼製作芳賀沼製作
芳賀沼製作芳賀沼製作
芳賀沼製作芳賀沼製作
芳賀沼製作芳賀沼製作

●2011.12.19月
この日でやっとスケジュール帳が切り替わる。端境期は2冊持ち歩いたりメンドウだな。
午前中は機構準室会議。
午後は、機構の検索サイトの打ち合わせで高野さんの研究しつ。
終わってから、深沢さん、日高と機構にもどったけど、すぐ●●さんとお金の話をね。
それから麻布まで、機構の商売ネタさがしに、○○社に話を聞きに行く。
そのままポットに戻って、いろいろ

●2011.12.20火
10時から書協会館へJPOの新プロジェクトの打ち合わせ。
午後から、機構の普及ワーキング会議。

●2011.12.21水
午前中は印刷会社の人と機構で打ち合わせ。
午後はシステムの打ち合わせ、さらに夕方は電子書籍フォーマットなどなどで
●大先生と、深沢さんと相談。

●2011.12.22木
10時半機構の準備室会議。
午後は幹事+準備室合同会議。
夜にもどって、久々の日記書き。ふー。

デジクリ連載[17]読者に受け入れられる(支持される)電子出版物の三条件

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[17]読者に受け入れられる(支持される)電子出版物の三条件/沢辺 均

出版デジタル機構(仮称)への賛同出版社が108社になった(12月5日現在)。どんな出版社が賛同しているのか? はこちらに一覧がある。

だけど、まあ、ボクはメルマでリンクを押すのがめんどうなので、一覧を貼付けると、インプレスホールディングス/勁草書房/講談社/光文社/集英社/小学館/新潮社/筑摩書房/東京大学出版会/東京電機大学出版局/版元ドットコム/ポット出版/語研/スタイルノート/青弓社/第三書館/太郎次郎社エディタス/トランスビュー/文藝春秋/平凡社/有斐閣/暮しの手帖社/東洋経済新報社/毎日新聞社出版局/日経BP/秋田書店/仮説社/大学書林/信山社出版/実務教育出版/池田書店/アールズ出版/すいれん舎/工作舎/化学同人/教育出版/径書房/双葉社/廣済堂出版/税務経理協会/白水社/翔泳社/東京シューレ出版/東京書籍/国土社/株式会社アスク/朝日出版社/みすず書房/水曜社/ベレ出版/幻冬舎コミックス/晶文社/あすなろ書房/絵本塾出版/マガジンハウス/阪急コミュニケーションズ/日外アソシエーツ/東京創元社/エイ出版社/大修館書店/エムエーピー/世界文化社/光村推古書院/PHP研究所/G.B./ブライト出版/ぎょうせい/西東社/主婦と生活社/復刊ドットコム/サンライズ出版/創元社/大隅書店/ソフトバンク クリエイティブ/学研ホールディングス/大阪大学出版会/世界思想社教学社/中央公論新社/歩行開発研究所/説話社/日本カメラ社/NHK出版/くもん出版/臨川書店/春陽堂書店/飛鳥新社/ぶんか社/白泉社/ビジネス教育出版社/長崎出版/リイド社/弘文堂/三和書籍/フォレスト出版/弘文社/白桃書房/いきいき/第三文明社/学芸出版社/東洋館出版社/TAC/家の光協会/三修社/すばる舎/みくに出版/海青社/フレーベル館/オーム社/徳間書店

じっくりみると、それなりにこの一覧は面白いと思う、よ。

で、101社の賛同申込があった時点で計算してみると、年間発行点数で25%(年間の全新刊発行点数が約8万点で、101社合計で約2万)になる。出版業界の年間売上額が約1兆8000億円で、101社の売上額の合計はその50%弱を占める。よくもこれだけの出版社が賛同してくれたものだ。ありがたい。

まだまだヤマのような課題があるわけで、全然気を抜けないのだけど、これまでのところこの出版デジタル機構(仮称)はとりあえず「成功」と言っていいと思う。

「成功」だと思うのは、出版デジタル機構(仮称)の最大の目的が「すべての出版物のデジタル化を」なわけで、そのためには、出版社がデジタル化の取組みをすることが欠かせないのだ。

もちろん、著作者にデジタル化の了解を得なければならないのだけども、それを働きかけるのは出版社以外にありえないからだ。賛同してくれる出版社が増えるこということは、著作者にデジタル化の了解を得る条件がそろいつつあるということなのだ。

さて、読者である。肝心カナメの読者に、出版界がつくった電子出版物が受け入れられなければ、いくらデジタル化できても、この取組みは頓挫する。なら、どのような電子出版の基盤をつくることが、読者に受け入れてくれることになるのだろうか?

ここでボク自身の今の考えを、中間報告しておこうと思う。Twitterでお互いフォローしてる川添歩さんとのやり取りで教えをうけたことなのだが、
1)さまざまな電子書店で買った出版物を
2)読者が自由に選んだビュワーで
3)いつでも読める
という3点が読者に受け入れられる(支持される)電子出版物の条件だと考えている。

今、アマゾンで買った本もジュンク堂で買った本も、近所の小さな本屋(J STYLE BOOKという本屋が行きつけの近所の本屋さん)で買った本も、区別なくボクの本棚に並んでいる。そして、本棚を眺めて、ちょっとパラパラとみたいときには、なんの準備も必要なくパラパラすることができる。

この状態を電子出版物で作り出すと、読者にとって、紙だ電子だの区別なく利用してもらえるようになるのではないか? とおもっているのだ。

今の電子書籍だとそうはいかない。たとえば、ポット出版がイチバン最初に電子書籍の販売をお願いしたボイジャーの本屋で買った電子書籍は、ドットブックビュワーというアプリをiPadなどの装置で立ち上げると、その中に入っている。ほかの電子書店で買うと、その書店の推奨ビュワーの「中」に入っている。

つまり、ひとつひとつのタイトルは、書店とひもづけられたトビラ付きの本棚に入っているようなもので、そのトビラを開くためにはIDやパスワードが必要、というわけだ。買った電子書店を超えて自由に並べたり、整理したりすることはできない。さらには、その本棚から本を取り出しても、こんどは装置とビュワーがなければ読めないのだ。

出版社や書店という作り手側からみれば、そのビュワーはOSがアップデートするたびに(基本的に)対応をしなければならないハズだ。OSはWindowsやMacOS、装置で言えばiOSやAndroidやWindowsなどがあり、それぞれいくつものバージョンが、様々人によって使われている。

このかけ算の答えの数だけのバージョンのビュワーを用意しなければならないワケで、APPで売っているアプリ式の電子出版物にいたっては、これにタイトル数のかけ算が加わるのだ。

こんな状態で、電子出版靴を買ったり利用したりする気になるだろうか? というのが今のボクの疑問なのだ。

ならどうする。今すぐに出版デジタル機構(仮称)がそれを解決する能力はないと思う。また、まったく違った発想の解決策が現れるかもしれない。

ボイジャーは、データを「誌面」のカタチに生成する機能をサーバー側にもって、ウェブブラウザからのリクエストのたびにそれをただ表示する、ということで、OSの違いを乗り越え、ビュワーの開発をウエブブラウザに押し付けるって方法を選んだ(ブックス・イン・ブラウザというようだ。でこれはボクの理解で足りないところがあるかもしれないけど)。

ボク自身は、これでもまだ足りないと思う。ネットワーク接続がなければ電子出版物は読めないという弱点があると思っている。これは、公衆無線LANが張りめぐられることで解決するかもしれないし、今の環境を前提にして考えれば、その解決をボイジャーのみに求めるのは酷だと思う。

このひとつのことをもっても、「すべての出版物のデジタル化」=ほんとうに読者に気持ちよく利用している環境をつくるためにはヤマのような課題があるのだと思う。

出版デジタル機構(仮称)の100社越えというのは、まだまだほんのささやかな一歩にすぎない。ふぅーーー(ため息)。

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

ポット出版社長・沢辺均の日記 -140[2011.11.28〜2011.12.03]

●2011.11.28月
午前中は出版デジタル機構(仮称)準備室のミーティング
午後は機構の電子書籍検索サイト(ポータルと呼んでいるんだけど、チョット違う気が)制作のための打ち合わせ。
NIIの高野さんや、hon.jpの落合さん、この手のことでいつも手助けしてもらってる深沢英次さんと、
版元ドットコムのシステム開発をやってるSDの日高、、などなど。

●2011.11.29火
午前中は出版デジタル機構(仮称)で、設備投資やらなんやらの相談。
午後は普及促進チームのメーティング。終わってから●社の●さんと、
喫茶店で意見交換。
それから×社の●さんと機構のことで意見交換。宿題を背負ってしまったぞ(笑)。
夜は、NIIで書誌書評研究会の第五回(最終回)。
青空文庫の富田さんが、えらく参考になったとエールのような意見。
でっかい宿題があったりしてアタマがぐるぐるしていて、まともに進行できなかったけど、
これまで一緒に議論するテーブルについたことのないようなメンバーが集まってくれたことが
なによりの成果か? こうしたつながりから、本とネットワークをめぐるあらたなものができて来る予感はあった。
でも、そんなことは決して見てもらえないだろうし、
それって、たいしたことないように見られるんだろうな、と思う。
でも、そんなたいしたことないことが、なんにも全体計画がなくても動くって、のが
きっと社会ってもんなんじゃないかと、思うのです、特に年取るとね。
帰りに中華屋でイッパイ飲んで終わり。

●2011.11.30水
昼前に、サンドイッチを食べながら●社の●●さんとランチ。
共通の友人の現況交換やら、機構のことなど。
うん、機構で面白い企画ができそうだ、ぞ。
午後は機構のメンバーで電子書籍取次にいっていろいろやってることを教えてもらう。
そんでもって遅れて版元ドットコムの月例組合員会議。
終わってから何人かが機構準備室事務所見学。
ポットにもどって出版会議。
ははは、相変わらず説教ばかりだぞ(笑)。

●2011.12.01木
午前中は機構のことで●社と相談。
終わってから準備室に戻ってきてミーティング。
夕方ポットにもどる。
夜家に帰って風呂に入っていたら、オクサンが古くからの友達をつれて帰って来る。
コーヒー入れたりして、ちょっとサービスしたり一緒におしゃべり。

●2011.12.02金
午前中は、機構のことで、小学館の社内システムを見せてもらう。
書影の保存やら、配信やら、いろいろと。
夕方から幹事会・準備室で事業計画のミーティング。
この間、準備室で議論してきたことを幹事会ふくめて議論する。
資本規模だとか、事業の骨格は見えてきたと思う。
オイラは図書館向けの事業計画を説明する役だったけど、
これがイチバン不鮮明なところなんだ。
でもオレの中では仮説はだいたい整理できてきたので、
これから準備室で議論したり、関係者と相談したりしてもう一歩具体案にしなくちゃ。

●2011.12.03土
最近は週末の休みがホントにありがたい。
昼前までグーグー寝る。
家で、筑摩の菊池さんの「営業と経営から見た筑摩書房」を読み終えて、読みかけの
日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか』を読んだり。
風呂に入って、流しを洗って、夕方事務所にでてきて、日誌を書いてる。
これから、来週月曜の永江朗さんの早稲田の講義で喋るためのレジュメを整理したり、
月に一度の領収書整理、原稿もよめるとこまで読もう。

ポット出版社長・沢辺均の日記 -139[2011.11.23〜2011.11.27]

●2011.11.23水祝
水曜日の祝日。イヤー最近は祝日がスゴくうれしい。
だいたい、怠惰な一日にすぎないんだけどね。
で、整体を受ける。

●2011.11.24木
午前中は出版デジタル機構(仮称)の準備室ミーティング。
午後は、機構の人員体制などなど検討会。
夕方ポットにもどって、こまごまと。

●2011.11.25金
午前中は久しぶりにポット会議に出席。
9月末の決算でそれなりの黒字をだせたんで、決算賞与の報告とか、とはいえ、出版部はキビシいので、
今年度で挽回すべく、その計画の議論など。
年度末は事業税やら、消費税やらの支払があって、数百万円が飛んで行くんで、資金繰りとかも。
この日は給料日でまたお金が飛んでくしね。資金繰り、資金繰り。
午後から出版デジタル機構(仮称)。
関連事業者への説明会に出席。
終わって幹事会+準備室ミーティング。
事業計画の数字とか、いろいろ具体化してきた。

●2011.11.26土
まったくグータラな日。Queenのドキュメント見たり、昼寝したり、犬の散歩にいったり。
そういえば、犬カレンダー(鉄すずカレンダー)、制作がすすんでいないな。佐藤と山田のプロジェクトなのだけど。

●2011.11.27日
昼まで寝てた。
で、事務所に出てきて、雑用とかいろいろ片付ける。
そんでもって日誌。
まったくつまんないでした。

●2011.11.26

ポット出版社長・沢辺均の日記 -138[2011.11.04〜2011.11.22]

こんなに日誌サボってたっけな?
だもんで、大急ぎで大雑把。

●2011.11.04金
出版デジタル機構(仮称)の出版社説明会
ギター教室サボる。
機構説明会1104
●2011.11.05土
多分休んでただろう?

●2011.11.06日
事務所に出て出版デジタル機構(仮称)のこととか雑用とか。

●2011.11.07月
午前中、出版デジタル機構(仮称)準備室のミーティング。
夜、ポットのアルバイトで何年かいた●●が遊びに来た。
オルガニークというフランス料理屋で佐藤、那須と4人で夕飯。

●2011.11.08火
出版デジタル機構(仮称)で、普及促進会議。
その後、電子書籍のコードについての意見をいろいろと聞きに行く。
終わって、カレー屋でメシとビール(おいらはウーロン茶だけど)。
話の中で、いろいろアタマが整理できたぞ。

●2011.11.09水
午後に、図書館向け電子書籍販売会社にお話を聞きに行く。
終わってから、中野へ行って、NPOげんきな図書館の理事会。

●2011.11.10木
出版デジタル機構(仮称)で準備室ミーティング。
終わってから富ヶ谷図書館の館内整理日ミーティングに参加。
夕方、沖縄から萩野くんとか来て、ちょっと相談ごと。

●2011.11.11金
午前中は電子書籍関連の会社にいっていろいろ教えてもらう。
午後は出版デジタル機構(仮称)の出版社向け説明会
終わってから、幹事会+準備室合同会議。
またもギター教室サボる。
機構説明会1111
●2011.11.12土
ちょっとだけ事務所で雑用。
あとは何やってたんだか?

●2011.11.13日
事務所にでて雑用。
夕方高円寺のブックフェアに行く。
カタヅケを一緒にやって、打ち上げ飲みやへ。
高円寺フェス高円寺フェス
●2011.11.14月
午前中、出版デジタル機構(仮称)の準備室ミーティング。それが終わってから
図書館向けの商売をどう組み立てるかの相談。
その後、NDLの人と情報交換など。
17時に戻ってきて、整体を受ける。あー、よかった。

●2011.11.15火
午前中は近刊情報センターの普及会議。
午後、電子書籍関連のひとと情報交換。

●2011.11.16水
午前中、出版デジタル機構(仮称)で図書館向け商売組み立て相談。
午後は電子書籍制作請け負い会社の話を聞いたり、
大物と意見交換したり。

●2011.11.17木
午前中は出版デジタル機構(仮称)の準備会ミーティング。
午後は、幹事会+準備室ミーティング。

●2011.11.18金
朝から京都。PHPの会議室を借りて、出版デジタル機構(仮称)の関西説明会
夜にポットにもどって来たけど、結局ギター教室サボる。
すでに先週、ギター教室退会手続きをしていたので、この日が最後の予定だったけどね。
機構説明会1118
●2011.11.19土
こもれび大和田図書館に行って、館長さんとおしゃべり。

●2011.11.20日
6月のライブ以来、はじめてのバンド練習。
その前に、久しぶりに娘が訪ねてきた。もう25歳なんだ。

●2011.11.21月
午前中に、電子書籍からみの情報交換のミーティング。
だもんで、出版デジタル機構(仮称)の準備室ミーティングをサボる。
午後から機構にいく。
機構のポータルサイトのことなどでちょっと喫茶店で人とあったり、。
夕方は業界の話題の主とおしゃべり。なんと3時間。

●2011.11.22火
午前中はマンションの管理組合の理事会。
午後は電子図書館のことでいろいろ教えてもらいに●社へ行く。
出版デジタル機構(仮称)の事務所にもどって、事業計画議論に参加。
なんと機構に賛同してくれた出版社が、74社になる
そして、ポットに戻って、日誌書き。

出版デジタル機構と図書館のこと(ず・ぼん編集後記)

『ず・ぼん』17号を制作してます。もうすぐ入稿。
でもって、編集後記を書きました。
まだ下書き何だけど、よろしければお読みください。
──────────────────────────────
●すべての出版物のデジタル化を目指して、出版デジタル機構(仮称)とう会社をつくる計画をはじめた。講談社・小学館・集英社といった出版業界トップ企業から、我がポット出版のような零細までが手を組んで、出版物をデジタル化して電子書籍書店にたくさんの電子書籍を提供しようという試み。ちなみに最大手出版社の書籍の年間発行点数は千数百、ポット出版はまあ20点アタリをうろちょろしてる。点数で1~2%、売上げ金額では多分千倍程度の違いがある出版社群をフォローしようとしているのだ。
去年「電子書籍元年」などと騒がれたものの、いまだに商売としてなりたつほどの市場になっていない。しかし、電子メールがあたりまえのものになっていたり、ほとんどの文書がコンピュータで書かれているように、デジタルとネットワークなしには私たちの「活動」は成り立たなくなっている。デジタル化はますます広がって行くと思って間違えないだろうし、本の世界もデジタル媒体の比率が高まると考えるべきだ。
そうした、まったく新しい状況に臆するのではなく、むしろ積極的に取組むことが、多分正解なんだと思う。
黒船が現れたときに、鎖国を守るために戦うのではなく、よりよい開国に向かったように。
●こうして「ジュンク堂なみの品揃え」を電子書籍で用意して、電子書籍に習熟して、市場にもインパクトを与える、つまり電子書籍書店にタイトルを提供する取組みに「没頭」してる数ヶ月を過ごしている。
さて、図書館。いったい図書館にたいして電子書籍をどのように活用してもらおうか、という課題も検討しているわけだが、大学図書館はともかく、公立図書館での活用のイメージが具体性をもたない。
第一に、一部を除いて、こうしたデジタルとネットワークというあらたな状況を生かそうという図書館や図書館員が見えない。
それなりにコンピュータを使いこなす図書館員に出会うことはマレだ。たとえば、キンドルやiPadで電子書籍を読むサポートができる図書館員はどのくらいいるだろうか?
第二に、電子書籍がそれなりの市場をつくれたとしても、いったい図書館ではそれをどうあつかうのだろうか。相手はデータで、ネットワークで移動可能なのだから、貸出し窓口は必要なくなってしまうかもしれない。今、サイトからの予約ができるようになり、相互貸借サービスがあたりまえになっているなかで、そのための作業の割合が増えているように見える。そうだとしたら、電子書籍の比重が増えたらそうした作業はどんどん減るかもしれない。そのときに図書館員はなにをやっているのだろうか?
第三に、図書館が電子書籍を貸し出すようになったとしたら、「無料原則」は続けられなくなると思う。
たぶん、電子書籍のレンタルもあたりまえになる可能性が高い。DVDレンタルがこれだけ広がったなかで、同じタイトルを「無料」で貸し出せないように、電子書籍レンタルが普及したときに、図書館でおなじタイトルを「無料」で貸し出すことができるのだろうか? 民業との関係なども含めて、バウチャー制のようなものなら「無料」を続けられるかもしれない。そうした構想を生み出していかなければ、図書館の意味を持続させることができないと思おう。
国立国会図書館の長尾館長の構想は、電子書籍の「有料論」だったわけだが、無料論者がどれほどそのことに異議申し立てをしただろうか? 有効なロジックを打ち立てただろうか?
●たぶん日本は「容易に収穫できる果実」を食べ尽したんだと思う。貧しい時代、貧しい思い出が生々しく残っている時代に、ともかく図書館をつくって読書を提供するというのは「容易に収穫できる果実」だったんじゃないか。全国三千館を越える公立図書館ができた今、たんに読書を提供するってことの先の果実を見つけなければ、図書館が人々に求めることは続かないと思うのは、単なる危機煽りに過ぎないのだろうか?
たまに、リクエストベストテンの寄贈を呼びかけるチラシや掲示物を図書館で見ることがあるんだけれど、こんな人気トリを続けてちゃイカンでしょ。
●じゃ、どうする? 貸出し以外に、図書館らしいサービスを生み出さなきゃならない。 記録と編集と提供、じゃないだろうか。そして、それは多分たった一人でも始められることだと思う。たった一人のおこないがたくさん生まれれば、多分図書館は変えられるんだと思う。

デジクリ連載[16]アマゾンで電子書籍を売ってもらうとしたら

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[16]アマゾンで電子書籍を売ってもらうとしたら/沢辺 均

アマゾンで電子書籍を売ってもらうとしたら、どんな契約をしたいんだろうか、オレ……。

ネットでは、アマゾンの契約内容が明らかにされたりしててにぎわってる。イチバン具体的なのは『「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員 国内130社に電子書籍化を迫る』かな?
< http://news.livedoor.com/article/detail/5977004/ >

それについて思うところを何点か書いておくことにする。

「共通の書面で契約を迫っている」って完全に狂ってるでしょう。ここまで予断をもって書くライターの気が知れない(安藤健二〈BLOGOS編集部〉っていう人らしいけどね)。

だって、郵送で、契約書と、契約して下さいって案内文くらいじゃないの? 送られたのは。郵便で送るなんてこと、取次だってするよ。たとえば、東北大地震の書店店頭にあって津波かぶった本の返品を、現物ないけど、マイナスで受け入れてってのも、郵送で来たよ(メール便だったかもしれないけどね)。それをよんでだれも「取次が書面でマイナス返品を迫っている」って書かないものね。

それとも案内状がついてなかったとかなのか?

「10月31日までに返答せよ」ってほんとうにそう書いてあったのかな? せめて「10月31日までに返答してください」くらいにはなってたんじゃないの?

いやもし本当にそう書いてあったのなら、この疑問は撤回するけど。
なんで、こういう話になっちゃうのかな?

契約なんだから、納得できなければ契約しなけりゃいいだけの話じゃない。その程度は、本当に各社の意思を自由に決められるんじゃない? アマゾンの書籍の市場占有率は(ボクの理解では)せいぜい10%前後じゃない?

その程度の占有にアタマを押さえつけられるほど、不自由なのか? 日本の出版社。もし、10%前後でもアタマを押さえ込まれるんなら、日販やトーハンなんかにはすべて言いなりになるしかないじゃん。

で、じゃ我が社(ポット出版)はどういう契約がいいのかなー、って想像してみた。以下は、ほんとうにこれでアマゾンに契約を「迫る」なら、もう一度良く考え直すし、独禁法とかもちゃんと調べねばいかんけど。

まず基本は、アマゾンへの販売金額の考え方。希望小売価格×70%(実は80%がいいけどね)か、○○円という方式のどちらかがいいのかと思う、我が社的には。いずれにしても、販売金額は固定だな。

もし、販売価格をアマゾンが下げたとしても、まあしょうがないか? って思う。そのかわり、あまりに低すぎる販売価格で売るようなら、アマゾンへの販売は中止すればいい。いや、その前に、交渉はしますよ、もちろん。

値引き販売の話でなく、正味=45%という出版社の取り分の話がいいとか悪いとかになってるけど、こりゃ低すぎるだろ、って思う。

第一に、コンテンツそのものをつくるより、ダウンロード販売するほうが全然コスト安いでしょ、って思う。

第二に、これアメリカってのの基準のような気がしてならない。ポット出版の本で日本語の横にすべて英文を対訳にして並べたことがあって、それをアメリカの書店に売ろうとしたときのこと。「定価」の50%位のことを平気で言われた。でもアメリカって「定価」ってないでしょ。希望小売価格しか。

で、そのメーカーの希望小売価格に20%とかなんとかの割引して売るらしいから、50%って言っても書店からいえば、80%で売って、30%くらいの粗利を出したいって話なんだかからしょうがないか? って思ったんだ。日本の書店と取次って30%ちょいってのがその取り分だしね。

「カスタマー対応のために、データを返却しない」って話はちょっとすぐに解決不可能だな。なにせ、今の著者との契約って基本的に期限のある契約なんだ。これを実現させるとしたら、著作権(財産権のほう)を買い取るしか思いつかない。うーん、ただちにそういう契約にするのって、無理じゃないかな?

アマゾンは実際ポット出版に契約書を送ってきてないし、ネットに書かれてることが本当かもわからないけど、万一本当だとしたら、アマゾンが焦りすぎてるのか、日本の市場なんてどうでもいいと思っているのか、これを機会に日本の書籍市場に革命を起こそうとしてるか、くらいにちょっとクビをかしげる契約ではある。

ここ数年のアマゾンって、日本の書籍市場のありように対して、原則(考え方)を保ちつつも折り合えるポイントを探そうって感じに見えてたんだけど、それってオレの勘違いなのかな?

PS 出版デジタル機構(仮称)って株式会社を20社でつくることに合意。
ときどきサイトも見て下さい。
< http://www.shuppan-d.info/ >

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。