2009-08-26

お部屋1944/脱法ビラの魑魅魍魎

「1857/瀬戸弘幸と岩崎定夢」
「1858/岩崎定夢のカンパ要請 」
「1859/岩崎定夢と瀬戸弘幸の伝言ゲーム 」
「1861/岩崎定夢とフリーライター社」
「1863/瀬戸弘幸が触れられたくないこと」 
「1930/岩崎定夢と稲川会」
「1932/岩崎定夢と瀬戸弘幸のシノギ」
「1935/「ジャーナリスト」にもいろいろある」
「1939/環境と施設」
「1942/選挙と瀬戸弘幸」
 
 
瀬戸弘幸は、あったかどうかも定かではない「暴行事件」について、こんなことを書いています

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 民主主義社会の中で、言論活動が暴力によって止められるなどということがあってはなりません。今回配布していたチラシは、創価学会の池田大作を批判する単行本の宣伝パンフだそうです。

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これについては、「りゅうオピニオン」が指摘しているように、違法ビラの配布をごまかすためのものだと推測できます。瀬戸弘幸は、街宣右翼の時代から、まったく変わっていない。自分の利になることであれば、違法行為まで肯定する。

本の宣伝を名目にして、選挙前に、特定の政党や特定の個人を貶めるビラを配布する手法は以前からあります。

こちらに2000年の「日刊ゲンダイ」の記事が転載されています。

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日刊ゲンダイ6月21日
「共産党批判」本の魑魅魍魎
全国で3000万枚もの広告ビラを配布
「自民党・野中筋」「オウム」「ナチス礼賛の超右翼」

過熱する選挙戦で、共産党をターゲットにした大量のビラがまかれている。不破委員長は、「40種類ぐらいある」と言っているが、なかでも目立つのが「共産党批判本」の広告の体裁をとったビラである。全国で3000万枚はまかれたといわれるこのビラの“出所”をたどっていくと、魑魅魍魎の人脈が浮上してくるのだ。

問題の本は「誰も知らない日本共産党のホンネ」で、出版元は雷韻出版(東京・目黒)だ。広告ビラが大量に出回った背景を関係者がこう説明する.「今年2月、この出版社にある大手紙の元記者が“自費出版したい”と原稿を持ちこんできた」さらに国会解散の直前にナゾの男が、“5万部買い取るから、本の宣伝のチラシを選挙用に使わせてほしい”と申し入れてきた。出版社側が“(自民党の)野中(幹事長)さんの関係か”と尋ねると“それに近いと思ってもらって間遠いない”と答えたそうで
す」
その後、本は複数の書店を通じて買い取られ、しばらくすると、本の広告ビラが深夜にあちこちでばらまかれた。広告ビラといっても、中身は共産党批判のオンパレード。共産党の関係者がビラを配っていた男を捕まえると、創価学会員だったという話もある。
本の定価は1400円。5万部を買い取ると7000万円になる。宣伝ビラ3000万枚の費用が1億1OOO万円。「読売」や「毎日」など全国紙にも広告を出しているので、ざっと2億円の経費がかかっていることになる。
しかも、この出版社がちょっと変わっていて、オウムやナチズムを信奉する超右翼団体のカゲがちらつくのだ。この出版社から上祐史浩との対談本「オウム解体」を出した宮崎学氏が言う。
「上祐氏は、インタビューに応じる条件としてこの出版社を指定してきた。横浜の本部で会見したときもこの会社の社長が一緒にいました」
一時、オウムに肩入れしていたというこの出版社の社長は、超国家主義の政治団体の代表でもある。
「日本民族の優位性、一党独裁政権を目指すこの団体は、昨年暮れ、ナチスドイツのカギ十字の旗を掲げて米国大使館に押しかけています」(事情通)
何やらウサン臭い団体が見え隠れするこの本の広告ビラ。野中幹事長は「知らない」と言っているが、ある県連事務所に本が平積みになっていたという目撃談もある。いくつかの地方の自民党県連に間い合わせると「送りましょうか」「たくさんあるから2,3冊あげますよ」という返事。不気昧な広告ビラ作戦である。

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たいした影響力のない共産党をわざわざ叩く意味がわからず、この記事自体、どこまで信用できるのかわからないですが、文中に出ている宮崎学自身、これを説明した文章を書いており、どうやらおおむね正しそうな印象です。

共産党を批判するために使われた資金は2億円。共産党批判と言えば創価学会、事実、その名前も出てますが、【いくつかの地方の自民党県連に間い合わせると「送りましょうか」「たくさんあるから2,3冊あげますよ」という返事】とあることから、自民党関係者が買い取ったことは間違いなさそうで、共産党を貶めるために、これだけの資金が使われる。それを狙って魑魅魍魎が蠢く。

選挙の際に印刷物の配布が規制されているのは、そうしないと膨大な印刷物が配布され、当落に資金の差が影響してしまう可能性があるためです。

一方、公示前に発行された本の発売をいったん中止させるのは物理的に難しく、また、自由な出版活動を妨害しかねないため、政党や候補者を批判する内容のものであっても発売され続けます。

それを逆手にとって、候補者や政党を貶める内容の本を利用する人たちがいるわけです。これを防ぐため、各メディアは、該当する出版物の広告を公示後には掲載しないようにしているはずで、記事内の「広告」は公示前に出たものでしょう。

具体的に投票を呼びかけたり、投票しないように呼びかけたりしない限り、ビラの配布までは規制できないとされてますが、公選法の趣旨から言って、このようなビラの配布は好ましくなく、本の宣伝だとしても、一定の条件が揃えば規制されるべきでしょう。本の宣伝ビラを各家庭にまくなんてことは通常考えられないわけで。

この場合は、選挙用であることをわかった上でビラ配布の許諾を出しているのですから、出版社も批判されるべきです。5万部買い取りは出版社にとっては非常にありがたい話です。雷韻出版に限らず、このような話を受け入れる出版社もありましょうが、法の趣旨を無視したビラを作ることを提示されれば、断る出版社も多いはずです。出版社の信用に関わりますから。

まっ、その程度の出版社ということです。

瀬戸弘幸は、この雷韻出版と深い関係にあります。

続きます。