2012-12-25

お部屋2480/風営法改正の問題点 8/論点整理 2

うーむ、困ったことになりました。ここまで私が書いてきたことの前提が間違っているかもしれない。

きっかけは前回のコメント欄を参照のこと。風営法の対象となる業種はどう定義づけられるかという、風営法の根幹になる話です。ここがはっきりしないと、議論もできない。「ダンスを風営法から外せ」という主張においてもここは肝です。「風営法はこれこれこういうものだから、ダンスは外すべき」という主張は「これこれこういうもの」があって初めて成立するわけですから。

歴史的経緯見ると、「売春と賭博」というのが二つの柱ではありますが、すでに説明したように、風営法が制定された時点では、売春の予防ということは言えなくなって、より曖昧な内容になっています。
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2012-12-22

お部屋2479/風営法改正の問題点 7/風営法批判のために売春を持ち出すことに意味はない

「NOON」金光さんのブログをお読みいただきたい。

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これ、元ネタの表現の仕方が悪すぎます。また、この元ネタは、この箇所以外でははっきり間違いもあります。
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お部屋2478/風営法改正の問題点 6/論点整理

話の途中でありますが、ここまでの論点を整理します。

「風営法からダンスを外す。この結果、住宅街にクラブができても、小学校の横にクラブができても、中高生が制服のまま学校の帰りに踊るために立ち寄っても問題なし」という考え方は一貫性があります。受け入れられるかどうかは別にして。ここまでのコメント欄を見ていただければおわかりのように、NOONの金光さんはこの考えかと思います。

Let’sDANCE法律家の会もそうなのだと思っていたのですが、この間のDOMMUNEを観た限りでは、「別法規によってケアできればよく、できない部分は新たに規制すればいい」という考えかと思います。「営業地域についてはこれから考えなければならない」旨を語っていたと思うので、彼らもまた野放しでいいとは思っていないことがわかる。
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2012-12-21

お部屋2477/風営法改正の問題点 5/酒かダンスか溜息か

なんにもないと寂しいので、意味なく動画を埋め込んでみました。

2472「風営法改正の問題点 1」のコメント欄に「悪いのは酒なのだから、深夜酒類提供飲食店の規制を強めればいい」という意見を書いてくれた方がいらっしゃいます。
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お部屋2476/マツワル読者用597

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2012-12-20

お部屋2475/風営法改正の問題点 4/学校のダンスとクラブのダンスは違う

風営法の誤解がもっともよく出ているのが「ダンスが中学の必修課目になったのに、風営法でクラブが潰されているのはおかしい」という言説です。これは全然おかしくありません。ずっと私は「ちいともおかしくねえよ」と言っているのですが、なかなかわかってもらえない。

おかしいと感じる人と、おかしくないと感じる人との違いは「風営法は何を維持し、何を規制しているのか」の理解の違いにあるのだと思います。これも前回書いた「個人の実感と法の違い」を峻別できていないことに起因しているのではなかろうか。
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お部屋2474/風営法改正の問題点 3/ダンスの礼賛は風営法からダンスを外すことの根拠にならない

前回は横道だったので、とっとと本道に戻ります。

2472「風営法改正の問題点 1/ダンスを外すことで起きること」に書いたように、「ダンスは素晴らしい。朝まで踊らせろ。風営法を改正しろ」と言う人たちに「じゃあ、家の横にクラブができてもいい?」「学校の横にクラブができていい?」と聞くと、「あー、それはちょっと」と言い出すことがしばしばです。

「防音や振動対策がしっかりしていればいい」という人もいるわけですけど、風営法を外れると、騒音規制法やそれに類する条例での規制だけになり、現状より騒音や振動に対する規制はゆるくなる可能性が高い。しかも住宅地で朝まで営業できてしまう。こういう人たちもまたLet’sDANCEの方針には賛同できないはずです。

多くの人がそこに躊躇や拒否を示すのは意外と言えば意外、当然と言えば当然なのですが、最大の問題は、こういうことの合意がないまま、署名が進んできてしまったことだと思います。「法改正して欲しい」まではいいとして、なぜ「ダンスを外せ」だったのか。
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2012-12-19

お部屋2473/風営法改正の問題点 2/横道に逸れました

誤解されないように念のため書いておきますが、署名する人たちの全員が私が書いているようなことを十全に理解する必要は必ずしもない。私は署名してませんけど、署名活動を全否定するつもりもありません。

そもそも署名運動というのは、趣旨に賛同する人を数で見せるという意味と同時に、そこに問題があることを広く知らしめることや、それによってネットワークを作っていく意味合いがあります。Let’sDANCEがなかったら、新聞やテレビがこの問題を取り上げることはなかったでしょう。取り上げるとしても警察発表そのまま。

現在、風営法の厳格化は他業種にも及んでいます。あるいは他業種から始まっています。これについては『踊ってはいけない国、日本』の拙稿参照のこと。
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2012-12-18

お部屋2472/風営法改正の問題点 1/ダンスを外すことで起きること

前回の予告通り、風営法改正が抱える現在の問題点について論じておきます。

先に結論を言っておくと、Let’sDANCE署名推進委員会Let’sDANCE法律家の会が提唱する方向での法改正は極めて難しいと私は思っています(以下、このふたつの団体を「Let’sDANCE」としておきます)。また、場合によっては私自身が反対に回りかねない。

だからと言って署名運動が無駄とは思っておらず、これだけこの問題が浸透したのは明らかに彼らの貢献です。あとは早く方向転換をするか、出なおした方がよく、そのためにはとっとと10万人集まって結論が出た方がよいとも思ってます。

皆さん、「議論をしよう」と言いながら、議論がなさすぎ。私も避けていたところがあるのですが、もう避けるのはやめました。メディアもLet’sDANCE礼賛で、内容を吟味する姿勢がなく、おそらく気づいてさえいないので、そもそも法改正を言い出した私がやるしかねえかなと。
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2012-12-17

お部屋2471/これからやるべきこと

選挙の結果を見てダメージを受けている人たちも多いことでしょう。気持ちはよーくわかります。負けをいっぱい積み重ねてここまで生きてきた世代の方が強いかもしれず、「もうダメだ」なんてことは断じて言わない。これからですよ。

毎年11月は睡眠障害とともに精神的にもホントにダメダメになるのですが、その時期を越えて、選挙も終わり、原稿書きもさっき終わったので(直しがあるかもしれないけれど)、現在は私はやる気満々です。ここ数カ月でもっとも元気かもしれない。これも沢田研二のおかげよ。正味の話。

選挙って、2週間や3週間で結論を出すものではないのであります。自民党が圧勝したのは選挙制度に問題があると言っても、そんなん、前々からわかっていることじゃないですか。負けたからって急に言い出すことではない。ここに問題があるんだったら、たった今から、それを改正するために動き出すか、その制度に則った対策を次回の総選挙に向けて練り始めればよい。
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2012-12-15

お部屋2470/完璧ではいられなかった男の話

締切に追われているのですが、「ちょっと休憩するか」と昨日私は荻窪に出かけました。そこには沢田研二がいました。

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一夜明けてもなお沢田研二のことが頭から離れません。人気絶頂だった時代の沢田研二よりも、今現在の沢田研二に私は強く惹かれています。
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お部屋2469/マツワル読者用596

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2012-12-12

お部屋2468/たったの4年—–投票所へ

毎年11月は睡眠障害になるのですが、今年は例年より早く10月から始まりました。そのため私は冬眠に入ったのですけど、きれいに11月末に抜けました。

しかし、このところ力を入れていた風営法改正に挫折して立ち直れず。Let’sDANCEはまだ続いてますが、私はあれとは違う流れを作らないとまずいと思い続けてきたのであります。しかし、私の力ではどうにもならんことを悟って、いよいよ引き籠りに。

その間も、風営法については調べ続けてメルマガに書いてきたのですが、その過程でわかったことをちょっとだけ書いておきます。引き籠っていても、これだけは書いておかねば。
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2012-12-10

お部屋2467/マツワル読者用595

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お部屋2466/マツワル読者用594

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2012-12-05

お部屋2465/マツワル読者用593

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2012-11-30

お部屋2464/マツワル読者用592

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2012-11-14

お部屋2461/マツワル読者用591

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2012-11-09

お部屋2460/マツワル読者用590

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2012-11-06

お部屋2459/風俗産業の危機と久田将義[追記あり]

長いです。用件は最後に書いているので、面倒な人は最後だけ読んでください。
 
 
誰も言ってくれないので、自分で言っておくと、私の読みは大変的確です。このところ、吉原のソープランドが売防法で摘発されたり、大阪のストリップ劇場が公然わいせつで摘発されたり、クラブだけではなく、性風俗関係の摘発も一層厳しくなってきています。ソープランドが売防法で摘発されることも、ストリップ劇場が公然わいせつで摘発されることも、「よくあること」ではあるのですが、その中身を検討すると、警察は一歩一歩着実に新しい領域に踏み込んでいることがわかります。

しかし、そこまで正しく見据えているメディアは皆無かと思います。ほんの一部とは言え、まだしもネットの方がましかもしれない。ネットに書かれていることの大半はいい加減だとしても。

性風俗関係の雑誌が成立していた時代には、書き手の層はそこそこ厚かったのに対して、今は手薄になっているとの事情もあるのかもしれないですが、浄化作戦が進行している頃も似たようなものでした。何が起きているのかをわかっている人がメディアにほとんどいない。とりわけ一般誌は、売れるからエロネタを掲載しているだけで、法についての知識を持っている風俗担当はほとんどいない。関心さえない。
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