風邪、2分の1

2013-04-19 松村 小悠夏

今週は、三日間しかポットに来ていません。
ことし初の風邪をひき、情けなくも寝込んでしまったためです。
薬が無くなるたびに、かかりつけの病院へ足を運んでいたのですが、二度目に訪れたとき、お医者さんが鷹のように鋭い目で私の顔を覗きこんで、言いました。

「舌が荒れていますね。ちゃんと野菜食べてないでしょう。」

ガーンと、頭を殴られたような思いがしました。舌を見ただけで食生活の乱れまで分かるなんて、お医者さんはあなどれません。
どうやら、食べ物をのせたときに舌先がピリピリするようだと、舌が荒れている=野菜不足ということなんだそうです。

せっかくなので、もう一つ豆知識を。熱を出して汗をかくことは風邪を治す近道ですが、その後、お風呂に入ったときに寒気を感じたら、直ちに入るのを止めなさい! だそうです。まだ体に熱が残っている証拠で、そのまま入り続けると治るどころか、さらなる高熱に苦しめられることになるそうです。

ちなみに私はこの数年間、1年に必ず2回風邪をひくが、しかし2回以上は絶対ひかない。というスタイルを保ち続けてきました。したがって、今年2回分のうちの1回が終わったと見るべきなのでしょうか。出来れば、もう休んでしまうような風邪にはかかりたくないのですが……。

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一ヶ月経過

2013-03-12 松村 小悠夏

ポットに来てから、今日でちょうど一ヶ月です。先月の12日、「一ヶ月後には、猫の手レベルになっていることが目標だ」と書きましたが……まだまだ、役に立つよりは、邪魔をしてしまうことのほうが多い毎日です。

最近、友人から「出版社のバイトって、どういうことをしてるの?」と質問される機会が非常に多いです。自分の仕事を整理するためにも、これまで任せて貰ってきたお手伝いの内容を、以下に書きだしてみます。

【毎日やっていること】
・ゴミ出し、洗い物
・コーヒーを煎れる(ポットのコーヒーは、豆から挽きます!)
・宅配の荷物受け取り、発送作業
・書店からの本の注文を電話で受ける
・大村紙業に本の発注作業

【日替わりお手伝いメニュー】
・原稿の校正
→突き合わせ:入れられた赤字が反映されているか確認
→校正・校閲:誤字、脱字の確認、ファクトチェック

・データ入力
→ポットの本を定期で買ってくれている書店さんのデータ処理
→発売予定の本に対して注文を入れてくれた書店さんのデータ処理

・ポットから直販で本を送る

・出版会議、ポット会議に参加

お手伝いといっても、今は「私でも出来る環境を、整えてもらってから」やらせて貰えているので、果たして手伝っているのか、逆に教えてくれる方の仕事を増やしてしまっているのか、微妙なところです。ポット内での備品の置き場や、パソコン内のデータの在り処も徐々にわかってきたので、これからの一ヶ月間は、出来るだけ「お手を煩わせないお手伝い」が出来るようにしたいなぁと思っています。

それから、電話の受け答え。なかなか肩の力が抜けないなぁと思います。今日は沢辺さんから、「スタッフから電話を受けたときは、自分の名前を名乗るように。声だけじゃあ、誰が受けたかわからないからね」と教えていただきました。以後かならず気をつけます。(沢辺さん、ありがとうございました。)

「毎日やっていること」で、大事なことを忘れていました。ポットの看板犬、鉄くん&すずちゃんをなでることです。毎朝、あいさつしに駆け寄ってきてくれます。この二頭を含む、みなさまにあたたかく受け入れて貰っており、ありがたい毎日です。今後ともよろしくお願いいたします。

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「エツラン」

2013-03-11 松村 小悠夏

先週末、ひさしぶりに学科の閲覧室を訪れました。大学にいた四年間のうち、一番足繁く通った場所が、この閲覧室でした。こう言うと私がすごく勉強家のように思われますが、実は私の所属していた史学科の閲覧室というのは特殊で、蔵書に囲まれながらお弁当を食べたり、お菓子をつまみながらずっと喋っていたり、いかめしい印象はまるでありませんでした。エツランに行けば誰か、見知った顔がいる。待ち合わせは、エツランで。いわば、リビングのようなところでした。
100ページ手書きの卒論を皆で完成させたのもこの部屋で、あれからまだ数ヶ月しか経っていないのですが、もう閲覧室は下の学年のものとなっていて、いつもの顔ぶれはありません。

閲覧室の横の史学科事務室には、学生の就職先一覧をまとめたファイルが置いてあります。それを見ると、みんな、じつに色々な業界に、地方に、就職していくんだなぁということがわかります。砂鉄の上に磁石をかざしたときのように、パァッと散らばっていくのです。バラバラになることの不思議よりも、これだけ進む道の違う人間が、今までひとところに固まり、同じ空気を吸っていたことの不思議のほうが、大きいです。

しかしその分、数年後には皆と顔を合わせるだけで、自分の知らない世界を覗くことが出来るのだろう、という楽しみもあります。また、私はその時、皆から「どういう世界の人間だと」思われるのでしょうか。卒業式が、一週間ちょっと後に迫っています。

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桜のまだ咲かない季節

2013-03-07 松村 小悠夏

昨日から、めっきり暖かくなってきました。
空気のにおいはまだ冬のままですが、風がだいぶやわらかくなって、春が近いのだなぁと感じます。

私はこの時期になると「桜染め」を思い出します。織物をきれいに染め上げる桜染め、あれは、桜の幹を細かく砕くことから始めるのだそうです。花びらを煮詰めて色をつけるのではないか、と思いがちですが、違うんだそうです。つまり、桜の綺麗なピンク色は、あのゴツゴツした、茶色い幹から出てくるのだということです。

これは、私が実際に目の当たりにしたことでもなく、調べたことでもなく、中学時代の国語の先生から教えてもらった話です。先生はこの話のあとに、人間も同じで、みにくい姿でもひたすら冬を耐え忍ぶことによって、いつか美しい花を咲かせられる人になれればいいですね。と言っていました。
まだまだ、ポット内で迷惑をかけ続けている私ですが、いつかは、ほんのちょっとでも役に立てる存在になれるといいなぁ……と思って過ごしています。

先生にも、ひさしぶりに葉書を出してみようか……。

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カバーコンペなるもの

2013-03-06 松村 小悠夏

「カバーコンペ」なるものに、参加させてもらいました。
ここでいう「カバー」とは、帯を含めた本の表紙のことです。なぜ「コンペ」かといえば、一冊の本に対して、四名のデザイン部の方が、それぞれデザインしたカバーを持ち寄り、その中から「ポット内での一番」を決定するからです。

2月27日に「カバーデザインの依頼」という日誌を書きました。あのとき出版部側から依頼したカバーデザインが、今日出来上がったのです。こう書くと、まるで勝手にどこかからか生成されたような、あっさりした印象を受けますが、実際にはデザイン部の方々が、自分の手と、頭と、センスを駆使して、一から組み立てているわけです。本当にすごいなぁと思います。私は、学校の成績でいっつも美術(と、数学)が「2」だったので、なおさらすごいと思います。出来上がったカバーを前にして、とても人間が成し得た業とは思えませんでした。

しかし、そんな美術の才能が皆無に等しい私も、「投票」には参加しなければなりません。デザイン部の方、一人一人から「なぜこのデザインにしたか?」の解説を貰った上で、自分の名前が書かれた付箋を、一番良いと思ったカバーに貼り付けるのです。
そのときの判断基準についてですが、みなさんの話を聞いている限りでわかったことを、以下に記しておきます。

・想定しているメインターゲットに訴えかけるカバーであるか
・場合によっては、メインターゲット外の人でも、手に取りやすいか
・本のタイトルと、カバーから受けるイメージが一致しているか
・「どこかで見た表紙」になっていないか

まだまだ、判断基準は色々あるのだと思います。次回も積極的に参加して、カバー選びのポイントを抑えていきたいなと思います。

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校正・校閲をするということ

2013-03-05 松村 小悠夏

今日は、校正および校閲について書こうと思います。
前々回の日記でも少し触れましたが、「校正」は、誤字・脱字がないか、再校紙に赤字が忠実に反映されているか、といった、照らし合わせを行う作業を指します。

一方、「校閲」は「ファクトチェック」と呼ばれている作業です。2013年は元号に直すと平成25年で合っているのか、人物名の漢字は正しいか、東日本大震災時の首相は、菅直人氏で間違いないか……。現在はインターネットで何でも調べられるとはいえ、こんなにも多方面に捜査網を広げなければならないのが編集者の仕事であることを知り、驚いています。なら、誰がファクトチェックやってると思ってたの?と聞かれると、それはそれで困るのですが……。

そして、インターネットで調べる際の心構えを、大田さんに教えてもらいました。
私はちょうど単行本のカバーの校正を任されており、海外のとある市民賞の名称が正しいか否か気になったので、まずwikipediaの検索バーに名称を入力しました。そこで開かれたページによれば、カバーに書かれているものとスペルが異なっていたので、「カバーのスペルが間違っているのでは」と提案してしまったのです。

暫くの後に大田さんが、グアム政府の公式ホームページを参照すると、市民賞のスペルはカバーに書かれたもので合っているよ、と指摘してくれました。そして、私の開いたページは、市民賞そのものを詳細に解説するページではないこと。そもそもwikipedia自体が、(こうした校正の場においては)信ぴょう性のある媒体ではないこと。したがって、これからはもっと信頼出来る根拠を探すようにすること。以上のように、教えてくれました。

世の中に出ていく本をつくるということは、世間から「ここに書いてあることは正しいのだ」という目で見られるに耐え得る本をつくるということです。それなのに作り手が、いい加減な情報に便乗してしまっては、元も子もないですね。反省と共に、肝に命じたいとおもいます。

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校正の過程(学習メモ2)

2013-03-04 松村 小悠夏

3月に入りました。私の通う大学でも、卒業ムードが着々と高まっています。
ついこの間、ゼミの幹事から「我々の学科では、代々卒業生が先生方にプレゼントを贈ることが伝統になっています。そこでプレゼントの案を皆さんから募集します。なお、先生方をびっくりさせるため、このことは当日まで秘密です」というメールが届きました。
目上の方への贈り物というのは、とても難しいです。友人と案を出し合って見たものの、全く良い物が思いつきません。
……しかし、いくら秘密にしたからって、「送ることが伝統になっている」以上、「びっくりさせる」ことは不可能に近いんじゃないでしょうか。逆に、何も贈られなければ、めちゃくちゃびっくりすると思いますが……。

さて、宿題にしていた出版用語の整理です。今回は、校正の過程をまとめます。ネットで調べたことと、しばらく前に高橋さんから教えて頂いたことが基になっています。私の解釈が間違っている箇所がありましたら、ご指摘をお願いします。

①初校:元原稿と、初校とのつきあわせ
→初校は、著者から送られてきた元原稿を何らかの方法で復元したもの。しかし、例えば手書き原稿の内容をパソコンに入力した場合、どうしても間違いが出る。そのため「元原稿が、初校にそのまま起こされているか」をチェックする必要がある。この初校を「ゲラ」とも呼ぶ。

②初校の「素読み」
→「素読み」とは、原稿とつきあわせずに、ゲラだけを読んで校正を行うこと。ここで、誤字・脱字はないか、助詞の使い方がおかしくないか、文脈はわかりやすいか、などをチェックする。校正した結果は、後ほど著者に「ここに訂正を入れてもいいですか」と提案する。これを「校正案」と呼ぶ。

③再校:校正済みの初校と、再校紙とのつきあわせ
→初校に入れられた修正が、再校に正しく反映されているかをチェックする。このあと、三校・四校……と、続く場合もある。

④著者校
→以上の段階を経て校正された原稿に著者が目をとおす。

⑤校了

④著者校と⑤校了の間には、「色校」という過程もあるそうです。wikipediaの説明文は読んだのですが、イマイチ実感を伴った理解が出来なかったため、今回はとばします。そのうち、ポットで「色校」に直面したとき、改めて記事にしたいと思います。

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盛り沢山の金曜日

2013-03-01 松村 小悠夏

今日は、週の終わりにして、色々なことが起こった一日でした。

・「出社したらやること」が、ひとつ増えました。
【状況報告メール】をポットの全員に送ることです。皆さんの報告メールを見るのはとても好きなのですが、自分はうっかり忘れてしまいそうなので、ここに記しておくことにします。
 
・初めて「素読み」をさせてもらいました。
これまでは、赤字が原稿に反映されているかをチェックする「つきあわせ」(きのう失敗したのもこれです)のみを任されていたので、また違った緊張感が漂います。
「素読み」を任されるとき、那須さんから「校正兼、校閲をするということでお願い」と言われました。「校正」は誤字・脱字のチェックをすることですが、「校閲」は事実関係の確認にまで目を向けることです(と、解釈しています)。
この土日は、これまで自分が直面してきた出版用語を整理しようと思っています。来週のどこかで、日誌にまとめることが目標です。

・ポットの秘密を知りました。皇族関係の方が多い(!?)ようです。私は、なんだか身に余る由来のあだ名で呼んで頂いているようで、とても光栄です。

・夕方、笠間書院の岡田さんがいらっしゃいました。以前、ポットで勤務されていた大先輩です。私の日誌にも目をとおして下さっているとのことで、嬉しかったです。またお会いする機会ありましたら、よろしくお願い致します。

・最後に。掃除大会の時間を境に、私の机に妙な物体の入ったインク壺のようなものが出現しました。特に邪魔にもならないので、全く構わないのですが……。これは一体何なのでしょうか。確かに今朝までは無かったと思うので、ちょっと不思議に思っています。

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反省と心構え

2013-02-28 松村 小悠夏

今日はすごく失敗をして、那須さんにおおきな迷惑をかけてしまいました。反省の一日です。
失敗の原因は何かと考えを巡らせてみたのですが、結局は自分の仕事に対する姿勢の甘さ、ではないかと思います。自分が仕事の内容を理解できていないことにも、気づけていませんでした。

今後の対策としては、那須さんは仕事の内容を丁寧に解説してくれるので、その時に、「自分はどこまで理解したか」「どういうふうに仕事を進めればいいと解釈したか」を復唱しようと思います。
私はまだ、目の前の仕事が、行程全体の何処の部分にあたるのか、全く掴めていない段階です。そんな状態でも仕事を任せて貰っているので、私のやるべきことは、ひらたく云えば、「しつこいくらい確認すること」。これに尽きるなと思いました。今後の心構えとして、ここに残しておきます。

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カバーデザインの依頼

2013-02-27 松村 小悠夏

高橋さんに声をかけていただき、出版部がデザイン部へ、カバーデザインの依頼をするときの模様を見学しました。
ポットには、出版部とデザイン部、それに編プロ部がまさしく「同居」しています。そのため、出版部が発行する単行本のカバーデザインを、デザイン部に依頼するということが、日常的に行われているのです。
普段は気の置けないやり取りをしているのですが、こと仕事に際しては、きちんと会議の場をもうけます。言葉遣いや話し方も「仕事人」が「仕事人」に対する時のそれで、カッコイイなぁと思って聞いていました。
その、カッコイイ会議の概要を以下に記録しておきます。

【出版部から、依頼にあたって伝えた、本の概要】
・ジャンル
・体裁(ページ数、右綴じかor左綴じ、値段など)
・読者のターゲット層
・自分がイメージしている、カバー案
・著者がイメージしている、カバー案

【デザイン部から出された質問】
・カバーに起用された人物の、知名度はどれくらいか
・店内の写真がカバーに使われようとしているが、平気なのか
・著者の肖像をカバーに用いても大丈夫か

三十分ほどの会議で、今回私に理解出来たのは、この程度でした。次回からは、どうやってお互いに意思疎通をはかっているのか……すなわち、出版部はいかにして頭の中のイメージをうまく言語化し、デザイン部は言語化され切らなかった部分にまで、いかにして想像力を及ばせ、新しいイメージを自分の中に構築するのか……ということにも思いを馳せながら、見学させて貰いたいなぁと思っています。

ところで、先日はついに沢辺社長にお会いすること適いました!本の中、またはパソコンの画面の中でしか、お顔を見た事がありませんでしたので、未だ「有名人に会えた!」という、フワフワした感覚が抜けません。
そして本日は、青弓社の矢野さんにもお会いしました。私の名前を覚えて下さっていて、とても嬉しかったです。書籍の《社内直販》も体験させて貰いました。

この日誌が、いろんな方に読んで頂けていると思うと、嬉しいです。どうぞこれからも、よろしくお願いいたします。

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テープ起こし

2013-02-26 松村 小悠夏

テープ起こしが、苦手です。
といっても、まだ一本分の経験しかありませんので、苦手と決めつけてしまうのも良くないのですが。
それにしても、常に私のミスを穏やかに訂正してくれる大田さんが、テープ起こしの時だけは間髪入れずに、「遅いね!」の一言を放ったので、相当なものがあるのだと思います。(ちなみに大田さんは、私の4倍から5倍の速度で起こすそうです)

佐藤さんからは、「自分の速度を把握しておくといいよ」と言われているのですが、あまりの遅さに呆れ果て、誰も私にテープ起こしを頼まなくなってしまうと困るので、ここで公表することはやめておきます。
回数を重ねるうちに、少しでも早くなれば良いのですが……。

しかし、テープ起こしの作業そのものは好きです。
部屋に居ながらにして、色々な人の発言に触れられるというのもそうですが、
それ以上に、聞き手の相づちが興味深いです。
「うんうん」「へぇ〜」だけでなく、「私もそうですよ」「私も知らなかった!」と、同意を示したり。
会話の方向を修正したり、逆に、どんどん新しい話題で膨らませていったり。
最後のほうでは、ヘッドホン越しにも和気あいあいとした空気が伝わってきて、編集者ってこういうこともやるんだ…すごいなぁ…と思っていました。

これが、「作り手の側の視点を持つと、作品は二倍楽しめる」ということかなぁ……と感じた、初テープ起こしでした。

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変わったことと、変わりたいこと

2013-02-22 松村 小悠夏

ポットで過ごす二週目が、終わろうとしています。
お手伝いが増えるたびに、私が周囲にかける迷惑も積み重なっていくような気がしますが、皆さん優しくしてくれるので、毎日とても楽しいです。
しかし、頼り切っているわけにもいかないので、「人に聞く前に、まずは自分で調べられるだけ調べる」ことを、来週の目標にしたいと思います。場合によっては、間髪入れずに指示をあおいだほうが良い時もあるので、兼ね合いが難しいですが……。
「来た時から、変わったな」と皆さんに思って頂けるのは、まだまだ当分先でしょうが、精進していきたいと思います。

ところで、毎朝八時過ぎに家を出る生活を始めてから、頻繁に顔を合わせるようになった人がいます。といっても、名前や素性はわかりません。しかし、とっても素敵なオバサマだということは、はっきりしています。そのオバサマと私は、なぜかいつも狭い路地ですれ違うようになるのですが、必ず笑顔で、道をあけてくれるのです。今日こそは私が先に譲ろう、と思うのですが、いつの間にか先を越されてしまいます。

はじめのうちは「すみません…」と会釈をして通っていたのですが、私の反射神経がオバサマに敵わないことが明らかになってからは、「ありがとうございます」と言うように心がけています。オバサマにとっての一日を、お礼の言葉で始めることで、せめてもの恩返しになるかな?と思ったので……。来週は何回「オバサマDAY」 があるのか、ささやかな楽しみです。

今日、初めてSDの日高さんにご挨拶しましたが、君の日誌を読んでいますよ、と言って貰い、とても嬉しかったです。今回は月曜朝礼の校長先生みたいな話になってしまいましたが、「学習メモ」の回も頑張って増やすつもりでいますので、引き続き、素敵な読者さんでいて下さるとありがたいです。

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「取次搬入」訂正版

2013-02-21 松村 小悠夏

昨日の日誌ですが、間違いが多々ありました。改めて教えて貰ったものを、訂正として以下に記します。大田さん、何度もすみませんでした。ありがとうございます。

訂正1:ポットから各書店へ本が届く段階について。
(1.ポットの制作した本が、大村紙業に託される。)
2.取次に本のデータが登録される。

3.大村紙業が各取次にポットの本を搬入する。

4.取次から、書店に本が届く。
昨日の日誌では、2.の段階と、3.の段階とを逆に書いていました。そもそも取次は、データに登録された本でないと搬入できないのだそうです。

訂正2:「取次搬入」について
読んで字の如く、大村紙業やシナノ印刷から「取次」に本が「搬入」される段階を指します。つまり、上記の訂正後の段階だと、3.にあたります。

訂正3:書店に本が到着する日について
昨日の日誌では、「『25日(月)に取次搬入です』と答えれば、正確な日にちを書店さん側が把握することが出来る」と書きましたが、ただしくは「書店さんはおおよその目安をつけることが出来る」でした。到着日は、その時の状況によって変動するものなのだそうです。

私自身、書店で本を注文したとき、「一週間から十日ほどお時間ちょうだい致します」と言われたことが何度もあります。なぜそんなに時間が掛かるのかわからず、私の頼む本はそんなに世間の人気とズレているのかなぁと危惧しておりました。しかし大元の出版社から取り寄せる場合は、どんな本でもそれなりの時間がかかるものなのですね。流通の仕組みを知り、納得です。

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取次搬入(学習メモ1)

2013-02-20 松村 小悠夏

私がゴミ出しにいそしんでいた今朝早く、書店さんから電話が入りました。
「『ず・ぼん18』はまだ書店に届かないのでしょうか」というのが電話の内容で
した。そんなに早く売りたいのかな……と、嬉しく思いつつも、きのう各取次へ見
本を送ったこと、そして、書店に届くのは恐らく来週の後半になることを伝えま
した。

以上の内容をポット出版部に報告したところ、那須さん(今日は自宅で療養中)
から、「今後こういう電話があったら、25日(月)に取次搬入です、と
答えるように」とのメールを貰いました。

ここで「?」と思ったことは二つです。
一つは、トリツギハンニュウとは何ぞや?ということ。
もう一つは、25日という日にちは何処から割り出されてくるのか?ということです。

さっそく大田さんにSOSを発したところ、とてもわかりやすく教えてくれまし
た。忘れないうちに、学習メモとして以下に残します。私の解釈が間違っていた
ら、指摘をお願いします。

ポットから各書店へ本が届くまでには、いくつかの段階がある。
1.ポットの制作した本が、大村紙業に託される。
2.大村紙業が各取次にポットの本を搬入する。
3.取次に本のデータが登録され、各書店への本の振り分けが決定する。
4.取次から、書店に本が届く。

取次搬入とは、3.の段階のことを指すようです。

では次に、25日(月)の根拠について。
2.の段階から3.の段階に至るには、数日を費やします。取次はまず、本のデータを登録する必要があります(作業A)。次に、どの書店にどれだけの部数を割り当てるのかを決定しなければなりません(作業B)。今回の『ず・ぼん18』の場合は、注文を出した書店に対して本を送る、という体制になっているので、(作業B)は必要ないそうですが、それでも、大村紙業から本が搬入されてきてから、なか二日ぐらいはかかるとのことです。

従って、上記の「三つの段階」に『ず・ぼん18』の旅程をあてはめると、
1.2月19日
2.2月20日・21日・22日
ー23日と24日は休日なので休みー
3.2月25日=取次搬入
となります。

では、肝心の4.書店に本が届く日、はいつなのかということですが、これは書店の規模や地域によってもまちまちです。ただし、各書店さんは、取次搬入からどれくらいの日数で、自分の店に本が到着するのかを了解しています。だから、今朝の電話には「25日(月)に取次搬入です」と答えれば、正確な日にちを書店さん側が把握することが出来たのだ、というわけでした。

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マイ、ネイム、イズ…

2013-02-19 松村 小悠夏

「ポット出版」、一度聞けば忘れない名前です。
しかしその分、聞き取ってもらうまでには、かなりの労力を必要とします。
大学の友人などは(私の発音が悪いせいもあるのですが)、五回ぐらい「ポット!ポ、ッ、ト!」と繰り返したところでようやく、
「ああ〜!電気ポットのポットかぁ〜!」と。

……電気ポットの、ポット。決して間違ってはいないのですが、このコテージのようなオフィス、そして十名近くのヒトと二匹のワン公とが、まるで弥生時代かのごとく共存している環境には、どうにも馴染まない無機質さです。せめて「ティーポットの、ポット」とでも表現したいなぁ。

さて、今日行ったことリストです。
・付け合わせ作業
・各取次へ『ず・ぼん18』の見本を送る

今日はお客様がとても多い、賑やかな一日でした。可愛らしい女子大生さん(全員、一年生と二年生)が四人も見学にみえたのです!せっかく堀さんにお声をかけて頂いたのですが、作業でてんやわんやになっており、テーブルに加わることができませんでした。ごめんなさい。

……ちなみに私「松村」自身も、「マツウラ」さんと聞き違えられたり、「村松」さんと混同されたりと、トラップの多い名前です。ポット内でも既に、上野さんと小久保さんが、『松村or村松、究極の二択』に悩まされていました。当面の間はどちらで呼ばれても振り向きますので、間違いを恐れず、とにかく気軽に呼びつけて貰いたいです。今週も、よろしくお願いします。

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昨日の反省

2013-02-15 松村 小悠夏

前回の日誌に対して、那須さんが口頭で“赤ペン”を入れてくれました。訂正箇所と教えて貰ったことを以下に書きます。

>ゆうに30分という時間を費やされていました。(9〜10行目)
>熱く議論されていました。(22行目)
>デザイン部の方が、日々頑張っておられます。(24行目)

まず、日誌を書く自分の立場を考えること。
あくまで、内部の人間が内部の出来事を語るのだから、過剰な敬語は不要。「会
議は30分でした」程度の表現で十分。社外から電話を受けたとき、社内の人間
に対して敬称を付けたり、敬語を用いたりしないのと同じ。

>大村紙業さまへの発注票打ち込み(4行目)

大村さんは確かに外部の企業。但し、ここでは業務内容のタイトルとして用いて
いるだけなので「さま」は不要。
加えて、例えば大村紙業の社員さんと話すときも「大村紙業さま」とはいわない。
普段からお付き合いが長いこともあり、過剰に持ち上げると慇懃無礼になってし
まう。

後者に関連して、ポットでは外部に業務を委託するとき「発注する」とは言わず、「お願いする・依頼する」と言い換えるルールがある。「発注する」は、“上の企業”が“下の企業”に仕事を流してやる、というニュアンスのため。対等に仕事をする相手に対して、そういう言葉は使いたくないと考えている。

自分の言葉遣いがぐちゃぐちゃだなぁ…ということ、そして、信頼関係は言葉でも築かれるのだな、ということを感じました。今日の日誌にも、たくさん“赤ペン”の箇所があると思います。気付いたら、ご指摘お願いします。

今日で、ポットに来て最初の一週間が終わります。私にとっては、大変でしたが楽しい一週間でした。次週は火曜から金曜までの出社です。まだまだたくさん迷惑をかけてしまいますが、来週からもまた、よろしくお願いします。

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デザイン会議と文芸誌

2013-02-14 松村 小悠夏

《今日行ったこと》

・出版部会議見学

・エアメール配達

・大村紙業さまへの発注票打ち込み

・EuropianaとGallicaのコンテンツ数調査

昨日(13日)の話になりますが、編集部の那須さん高橋さん、そしてデザイン部の
和田さんの会議を見学させて頂きました。
会議内容は、原稿を前に文字フォントや段組を改良していくこと。ゆうに30分
という時間を費やされていました。

そこでひとつ、思い出したことがあります。ちょうど一年前、文芸誌に凝った時
期がありました。文芸誌とは、各大手出版社から月毎に刊行され、ここに連載さ
れた小説の大半はやがて単行本化に至るという、漫画でいえば『週刊少年ジャン
プ』などの位置にあたるものです。ただし『ジャンプ』とは違い、全てのページ
を文字がびっしりと埋め尽くしています。

しかし不思議なことに、同じ「文字がびっしり」でも、「読みやすい文芸誌」と
「読みにくい文芸誌」とがあるのです。文章自体が読みづらいわけではない。文
字が極端に小さいわけでもない。にも関わらず、この差はどこから生まれるの
か。答えが見出せないままに私の文芸誌ブームは終わりを告げたのですが、昨日
のデザイン会議で、その答えが少しわかったような気がしました。

お三方は、或るフォントや段組を用いることが文の印象をどう変えるのか、読者
の視点はどう変わるのかについて、熱く議論されていました。一方私はこれま
で、デザインが本に与える影響に全く関心を向けていませんでした。出版部のデ
スクの反対側では、デザイン部の方が、日々頑張っておられます。自分が想像す
るよりもずっと多くの人と、熱意とが、一冊の本に注がれているのだなと感じた
30分間でした。

個人的に「読みにくい」と感じていた文芸誌も、きっと私には気付かない、デザ
インの工夫があったのだと思います。各出版社の「デザインのこだわり」に思い
を馳せながら、久しぶりに文芸誌を手に取ってみようかな、と思っています。

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はじめまして

2013-02-13 松村 小悠夏

皆様、はじめまして。

二月十二日より、アルバイトとしてお世話になっております、松村小悠夏(さゆか)と申します。

《二日間で教えて頂いたこと・行ったこと》

・ゴミ出し

・コーヒーの入れ方

・電話対応(「はい、ポット出版/スタジオです」第一声をはっきりと。)

・注文受付票の書き方

・原稿訂正箇所の打ち込み

・新宿まで、はじめてのおつかい

・プリンター(とてもハイテク!)カートリッジの交換

・荷物の送り方、ファイルメーカーの書き込み

皆様が毎日当たり前にこなされているほんの雑務でも、私にとってはいっぱいいっぱい……といった感じです。

特に出版部の那須さん、大田さん、高橋さんに対しては常に質問攻めで、散々ご迷惑をかけているのですが、何でも親切に答えて下さるので、とても有り難く思っています。デザイン部の方も、日常の細々したことについて丁寧に教えてくださいます。

今は「お邪魔虫」でしかない私ですが、一ヶ月後には何とか「猫の手」レベルに昇進するつもりで頑張りますので、これからどうぞよろしくお願い致します。

松村

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