2005-09-19

ナイヨンがやって来た!

いろいろな仕事が重なって、頭が重くなり、その中にトラブルもあり、没になりそうなものもあり・・・。考えていると本当にしんどくなって、疲労が重なっていたのですが。なるようにしかならないし、と思うようにして、できるだけ全てを神様にお預けしています。でも、それでもなかなか眠れなかったり、考えてしまって、この週末も辛いなぁと思っていたら、ナイヨンから電話があって、ベルリンに来るとのこと!わ〜い、嬉しい!たったの一泊ですけれども、私にとっては最高の週末になる予感。もちろん嬉しい、泊まってよね〜、と言って待っておりました。

土曜日、彼女は1時半に飛行場に到着、そのまま、直訳すると「世界の文化の家」という文化会館に向かい、彼女の友だちが韓国から来ているとのことで、会ったのだそうです。その後携帯電話のSMSで連絡をしあって、クーダムで合流。カフェで7時までおしゃべりし、楽しいひとときを過ごしました。私の耳が若干良くなっているんじゃないの?と言われて嬉しくなり、会話も弾みました。その後タクシーで「世界の文化の家」に行き、韓国公演を堪能しました。息子は、我が家にマックスが泊まることになっていたので、全く問題なく、2人の好きなカレーを作って置いておきましたし、玄米もしっかり炊いたので大丈夫。青汁も作っておきました。

さて、8時から始った韓国の音楽劇。これは、時代は貴族の頃(1392−1910年のJoseon時代)で、昔の設定をしているものの、内容は斬新で、音楽も伝統的なものであるのに、少し現代のアレンジをしているという、なかなかユニークなものでした。なので、見ていて古くなく、それでいて伝統的な部分もあり、いろいろな要素がミックスされた作品でした。舞台は最初は日本なのですが、ある日本人(!)の女性が韓国の男性と恋をし、韓国に渡るのです。でも彼女が死亡したと思った時に、日本で彼女を発見。すでに彼女は日本人と再婚していて・・・。というお話(だったと思います?)で、韓国版蝶々夫人のような・・・。韓国人が、日本をモチーフの一部にして、なおかつ敵対的に描いていないという点が(少なくても私にはそう見えましたけれど)、素晴らしいと思えました。舞台が面白かったのもあるのですが、私がとても感動したのは、やはり韓国の人々。本当に本当に暖かい方ばかり!!!涙が出そうなほど、嬉しかったです。ヨーロッパの、しかもほとんど天候が悪いようなドイツで暮らし、ドイツ人の良い面も悪い面も見てきて、アジアよりずっとクールで即物的な人が多い中、このような熱い心に触れることができて、すごく幸せに感じたのでした。韓国を身近に感じるようになってから、ますます私の心はアジアに傾いています。5年後にドイツを引き払い、日本に戻ることにしているけれど(予定では私だけ。予定では息子はギムナジウムを無事に卒業し、ドイツの大学に行くことになっています・・・笑。そうなるでしょうか!!??)、何故韓国に留学しなかったのかなぁ、などと思うほど、私には韓国の文化や人々がしっくり合います。

本当に嬉しくて、楽しくて、あっという間に時間が過ぎました。ナイヨンは、ピナ・バウシュのところで踊っている著名なダンサーですから、韓国人の輪の中でもすごく注目されていて、ひっきりなしに声をかけられていました。その度に、ちゃんと私を彼らに紹介してくれる、優しいナイヨン。公演後に会場内でパーティがあったのですが、そこでビュッフェの美味しいキムチなどをいただき(ああ、ごめんなさい、少しだけ脱線しました!)、たくさんの方と知り合いました。特に、ナイヨンの昔からの友だちというか、年上の踊りの師匠が来ていらして、この方が見た感じがちょっとナイヨンのお兄さんとビートたけしさんを混ぜて2で割ったような方で(笑)、すごく気さくにお話してくださいました。英語もドイツ語もわからないということなので、必死に韓国語を思い出し、身振り手振りで会話をしました。でも、なんとなくわかり合えるものなのですよね。みなさん、私が耳が悪いとわかっていても、何の差別もせずに歓待してくださり、韓国の方のオープンで寛大な心をストレートに感じ、嬉しくて何度も感謝しました。たくさん名刺が集まって(笑、私は持って行かなかったので申し訳なかったです)、その後ご縁としか思えない、私の家の近くに住んでいらっしゃるというナイヨンの知人の50代のおばさまの車に乗せていただき、一緒にナイヨンの友だちの師匠のホテルへ向かい、なんと夜中1時半まで歓談しました。私は韓国語があまりわからないけれど、それでも楽しかった!時々私に話しかけてくださったり、ナイヨンが通訳してくれたりして、いろんな話をしました。その師匠は、なんと顔相を見ることができるそうで、私がみんなと一緒にいてニコニコしていたら、ナイヨンに通訳するようにと言って、こんなことを話してくださったのです。「あなたは、顔では本当に心から笑顔でみんなに接していて、まわりへの心遣いもあり、とても良いですが、顔の芯が疲れているとお見受けする。あなたは疲れている、それもかなり。病気はそういうところからも来るのですよ。疲れをためてはいけないよ、くよくよしてもいけない。あのね、あなたがやらなければならないことは、負のエネルギーを身体の中に貯めないこと。そして、それができてしまったら、身体から追い出す。ほら、このお腹あたりからね、ふ〜っとね、追い出してしまうのです。そして、下半身に向かって心を落ち着かせ、静かな気持ちになるようにする。」と言って、両手をお腹あたりに持っていき、それをさらに下におろしながら、リラックスの姿勢を見せてくださいました。「彼はこういうことがすごくわかるのよ。淑子を見てすぐにそう思ったんですって。私は淑子のことを何も言っていないからね、すごいでしょ。」とナイヨン。本当にすごい!!!そうか〜〜、それは確かにそうですよね〜。私はあまりリラックスしていませんね。御礼を言って、そして身体の下半身に向けて、ふ〜っと息をついて体全体を柔らかくするように運動してみました。するとその時、師匠が突然立って、私のところに近づき、頭に触れたのです。両手で私の頭を包み、ちょっとした、気功のような、ハイラーがしてくれたような、気を入れるというか、良いエネルギーを私の頭の中に入れてくださっているような感じのことをしてくださいました。手の指でこめかみあたりを押さえ、そして何かフォースというか、力のこもった手の全体で、暖かいものを頭の中に入れてくださいました。終ってからも、ずっと頭が温かくて、本当に驚きました!

そんなこんなで、夜は更けて、気持ちが良くなって、帰宅したのは2時でした! 目がほとんど開いていませんでしたけれど、幸せな時間でした。ありがとう、ナイヨン!! そして韓国のみなさん、本当にありがとうございました! 私はまだ生きていかれるって思いました。(大げさな私!?)