2005-11-16

忙しい火曜日

週末は真面目(?)に雑誌の原稿書きをして、日曜日にはアップしました。月曜日が締め切りだったのですが、問題なくクリア! ちゃんと準備して取材に行ったので、全てがうまくいきました! 写真家のジャンニも素晴らしい写真を撮ってくれましたし(編集者さんも大喜び!)、本当に良かったです〜〜!!

そして火曜日。今日は外国人局に行って、永久ビザを取得できるかチャレンジする日。どうでしょうか・・・。わからなかったのですが、とにかく行きました。まわりの方の暖かいご協力によって、おかげさまで何の問題もなく、いただけることになりました! 素晴らしい〜〜! 助けてくださった方に大感謝! 本当に、神様にご縁をいただいたように思います。心からお礼を申し上げました。実際にビザをいただけるのは、来週の火曜日ですが(息子と私のパスポートを渡してきたので、そこにビザのスタンプやシールをいただけるのです)、すでに支払いも済んでいますし、たぶんこれで大丈夫でしょう! 本当にほっとしました。これは、私のためではなく、息子のためにしたことなのです。私は今のところ、5年後には日本に戻ろうと思っています。でも、息子はベルリンの大学に通いたいと言っているのです。もちろん、合格できるかどうかはわかりませんけれども、もしも本当に合格したら、息子の希望を叶えてあげたいと思っています。彼にとってベストなビザが、この無期限のビザというわけです。

帰宅して息子をウキウキした気持ちで待っておりました。学校から戻って来た息子に、「ねぇ、もらえたよ! 問題なくクリアよ! 良かったね〜!!」と言ったら、なんだかとても暗くて沈んでいるのです・・・。「あれ、どうしたの? 嬉しくないの?」「え、嬉しいよ・・・でも・・・。ちょっと学校で悪いことがあってね・・・。」

ええ! またですか! ・・・・汗・・・・こういう時、母である私の心臓は少々ドキドキします。覚悟して聞いてみました。「何? 何でも受け止めるから言ってごらんなさいよ。勉強? テストがひどかったとか?」「違うよ。」・・・「じゃぁ、友達と喧嘩して先生に叱られたとか?」「違うよ・・・・。そういうんじゃないよ・・・。でも・・・もしかしたら、1月の修学旅行には行かれないかもしれない・・。」

えええ〜〜!!!! 何をやらかしたというのでしょうか・・・・。ドキドキドキ・・・。
結局、「少し休んでから言う。」ということで、1時間も待たされました・・・。そこまでひどいこと??? うわ〜〜。もう私の心はピークをむかえておりました・・・。そして・・・息子の告白・・・。

「で、何・・・・。」「うん・・・あのね、実は・・・マーロンがね、教室でアホなジェスチャーをしていたんだよ、オリバーと一緒に。」・・・ほぉ・・・。オリバーというのは、すでに担任の先生から6回もイエローカード(ドイツ語でターデルという、悪いことをした子供に与えるペナルティ)をもらって、退学になりそうな少年で、マーロンは息子とは小学校も一緒だったことから、割合と仲が良い少年なのです。(彼も、すでに3回のターデルをもらっております・・・。ちなみに息子は1回。あまり変わりませんけれども。)「それがね・・・そのジェスチャーってのがね・・・右手の人差し指と中指をくっつけてね、それを鼻の下においてね・・・それで左手は斜め上にあげて・・・・。」あ〜〜!!! わかりました!! 要するに、ヒトラーの真似をしたわけですね!! ちょび髭に、ハイル・ヒトラー! という、あの挨拶です。

「うん、それで??」私は続けて聞きました。「うん・・それでね、オリバーも一緒になってやっていたんだよね。オリバーってのはね、もうクラスでも悪がきで、冗談で<うるさい、ユダヤ人め!>とか言うんだよ、クラスにはユダヤ人はいないんだけれどもね。」「何それ? 冗談にもほどがあるんじゃないの? 彼はネオナチなの?」「まさか! 本当にアホなんだよ。ただそうやってひとりでケラケラ笑っているんだよ。」・・・・思春期の子供って、本当にあまりにもおばかさんです・・・・疲労。

「それでどうしたの?」「いや、それでね、そこを俺と他の2人の友達が通ったんだ。」「うんうん。」「そうしたらね・・・・まぁちょっと魔が差したっていうの? つまりね・・・俺達もやっちゃったんだな、そのジェスチャーを・・・1回だけだけれど・・・。」
・・・信じられない! アホだとわかっていてやったってことなのです・・・・・。我が息子ながら・・・・本当におばかです。大汗!

「それで!!」少々声を荒げて私が聞いたところ・・・。「それで・・・クラスにすご〜〜うく嫌われているヤツがいるんだけれど、そいつが担任の先生に告げ口したんだよ。」「そうしたら!!??}「そ、そうしたら・・・大騒ぎになっちゃって・・・。主犯格のマーロンとオリバーはもう大変なことになって・・・。オリバーは退学決定で、マーロンは明日親が呼ばれてクラスで会議にかけられるんだ。」「え〜〜!!! で、で・・・君は???」動悸が激しくなってまいりました・・・。「俺は・・・まぁそこまではならないけれども、他にやったヤツはいるか、手をあげろって先生に言われた時に、正直に手をあげたんだよ。そうしたら、その後すごく遅れてもうひとりがしぶしぶ手をあげて・・・。でも、あとの一人は最後までやっていないってすっとぼけて・・・。それで・・・お母さんに手紙書くって・・・。」・・・が〜〜ん・・・ほとんどターデルに近い状態ですね・・・。嗚呼!

「で、どうなったの?」「うん・・・俺達、結局4人は校長先生のところに連れて行かれて、それで修学旅行は行ってはいけないって。しかも、警察に通報するって。」「ええ〜〜!!!! ど、どうして? それは脅しなんじゃないの?」「いや、脅しじゃないんだよ。だってオリバーはすでに2回も学校から警察に通報されて、もう後がないので、退学になるんだって。マーロンもかなりマズくて、もしかしたら他の学校に転校させられるかもしれないって・・・。」

信じられない!!! もちろん、息子がしたことは悪いことだと思います・・・ですが・・・何故いけないことなのか、私が親としてちゃんと説明すれば反省もします。それでは駄目なのでしょうか? そこまでナイーブなことだと受け止めて、私は息子に長い時間をかけて、哀しい戦争の話を聞かせました。政治、国、ドイツにおける発禁本・・・そうしたことを説明したところ、うなだれて、「反省しているよ、俺、もうあんなバカなことしないよ。マーロンのまねしないよ。ごめんなさい。」と謝っておりました。う〜〜ん、いやはや、なんという日でしょう!! 

「それで、すでに警察に通報されちゃったのかな?」「いや、まだだと思うのだけれど、考えるって校長先生が・・・。」ということで、間に合うかどうかはわかりませんでしたが、息子が反省していること、私は親としてお詫びすること、さらに私達はネオナチではないこと(これ、大事なのです。というのも、息子は先生に、「お前達はファシストだな!」と言われたそうで・・・。は〜。)などを書いて送りました。お返事はまだありませんが・・・、本当にドイツという国で暮らしているのだな、としみじみ感じる騒動でした・・・。

なんだか忙しい火曜日なのでした・・・。疲れたので、もう今日はメール仕事をやめて寝ることにします・・。食欲ありません・・・いいんだか悪いんだか・・・・。

本日のオーガニック・ライフ・イン・ジャーマニィは:

中庭は・・