2005-11-04

旅するジーンズと16歳の夏

久々に心洗われる青春映画!
旅するジーンズと16歳の夏

「かつて女子高生だった女性3人で各1000円に!」というサービスに惹かれ、 見に行ったこの作品。ちょっと出来過ぎの展開もあったけれど、それさえも笑って許せる、予想外に感動的で、質の高い作品だった。自分の過去を懐かしむというより、映画に出てくる4人の女の子たちのピュアな心に触れて、心が洗われるというか、励まされるというか、自分も頑張ってみよう!と前向きになれる、そんな映画なので、ぜひぜひ見てみて!

物語は、それぞれの母親がマタニティ教室で知り合い、生まれてから16歳の今までいつも一緒だった4人の女の子が、初めて離ればなれになる16歳の夏を描いている。離ればなれの4人をつなぐのは、誰の体型にもぴったりフィットする、不思議なジーンズ。それぞれが、夏休みを過ごすギリシャ、メキシコ、カリフォルニア、そして地元メリーランドをジーンズが旅して、4人の心をつないでいく。

明るく楽しい、はじけた映画なのかと思いきや、4人それぞれの傷つきやすい心をていねいに描いている。前半は、クスクス笑いながら楽しく見ていたのだが、だんだんと心動かされるシーンが多くなって、思わず涙、涙、涙…。しかし、傷つきながらも成長していく様子を重くなりすぎずにカラッと描いているので、終映後の気分はとってもさわやかだ。
何がいいって、4人の女の子を演じる女優陣が誰もが強烈に個性的で、くっきり色分けされているところがいい。特に気に入ったのは、カルメンを演じたアメリカ・フェレーラ。離婚で離れて暮らす父親と夏休みを水入らずで過ごせると思ってカリフォルニアに行ったのに、父親は子持ち女性と再婚を決めていて、すでに同居していた。その父親の新しい家族と夏を過ごしながら、父が自分のことをあんまり顧みてくれないことに怒りをつのらせ、周囲とぶつかっていく様子が、まっすぐで痛々しくて…。演じる彼女はとってもたくましい感じなのだけど、いやな女にならずに、強がりながら傷つきやすい繊細さを内包しているところがよく出ていたと思う。
あと、夏に恋をつかむリーナの舞台となるギリシャ。この景色が素晴らしい。実際に行った気分で海と白い家々の絶景が楽しめる。

この映画は、30か国以上で翻訳されたベストセラー「トラベリング・パンツ」を原作として映画化されたもので、彼女たちの高校2年の夏を描いた「セカンド・サマー」、高校3年の夏を描いた「ラスト・サマー」も発行されている。映画も次回作がありそうな気配。早く、彼女たちのその後が観たい!