2006-06-02

玄米問題

息子が思春期で、今とても手を焼いております。もうすぐ15歳になる息子、学校では先生と折り合いが悪いし(日本語補習校ではそういうことはないのですが)、勉強そっちのけで友達と遊び呆けていたり、ゲームだの漫画だのにうつつを抜かし、「よく遊び、よく学べ」のバランスは全くありません。遊んでばかりのノー天気。今の時期、怠けすぎてしまうと、後でとりかえしのつかないことになります。なので、私としても勉学に対するモチベーションを上げるように、いろいろと話し合ってはいるのですが・・・言うことを聞かないし、あまり大人の話に耳を傾けようという気持ちがありません。完全に反抗期というわけです。

それで、玄米にもその矛先が向かってしまいました。前からブツブツは言っていたけれども、それでもまぁ何とか食べてくれていた玄米。それが嫌だと言うのです。「お母さん、手作りピザでもスパゲッティでもご飯でも、白いのがいいんだよ! 白米、白い小麦粉、全粒粉じゃないパスタ・・・。そういう方が美味しいんだ。だからもう玄米は食べたくない!ピザも、普通の白い小麦粉で作ってよ!」母の愛情が理解できない息子・・・。「私だってね、毎回きっちりと玄米だけとか、全粒粉だけにしていないでしょう? たまには君の希望のお寿司を食べに行ったり、外でピザを注文したり、スパゲティだって、いろんな色のを作っているでしょ? お菓子だってそんなに厳しく言わないし。ただ、口から体に入れる食品というのは、とても大事なの。だからお母さんは気をつけているのよ。お母さんみたいに難病になってから対処するより、今の君が体を労わって気をつけて食生活を送れば、ずっと健康でいられるの。それをわかっているからこそ、お母さんは君にできるだけ良い食品を食べてもらおうと思っているのよ。厳しくしているわけじゃないでしょう?毎週金曜日のランチは、君が補習校に行くからいつだって君の好きなハンバーガーを外で買って食べているじゃないの?それを禁止していないでしょう?譲歩できるギリギリのところまで、お母さんはフレキシブルに対応しているつもりだけれど?」と反論すると、「でも、玄米は好きじゃないんだよ、白米が美味しいと思うのだし、それなのに無理やり食べないといけないの?てんぷらとかから揚げとか食べたいんだよ。お母さんは、そういうの全然作ってくれないじゃない。」とブータレます。息子は油ものが大好きなのですね・・でもそれは、油を多く摂取すればするほど依存してしまうことも私は知っています。

「お母さんは、君がまだ若いから、油ものを食べても悪くはないと思う。でも、わざわざ家で作る必要もないと思っているの。それは体にあまりよくないことも知っているし、作っても君しか食べられないのだし。だったら日本に戻った時に食べればいいし、外食の時に注文してくれてもいい。たまにエビフライとか春巻きくらいは作るでしょう?今日のランチだって、玄米の上に入り卵とひき肉、そしてお手製小魚ふりかけの3色弁当にしようと思ったけれど。」「そんなの絶対に食べたくないよ!!」ひ、ひどい!!!
「それに、美味しい物をい〜っぱい食べて、具合悪くなっても、年とってからお母さんみたいに養生すればいいんでしょ。だったらそれまで食べてもいいじゃん。後で治せばいいんでしょ、それまで美味しい物食べるのがどうしていけないの。」ヘリクツですね、これは明らかに・・・。健康がどれだけ素晴らしい天からの贈り物なのか、わかっていないのです。まぁ、私もこうして病気になって、甲田療法を知るまでは、あまり意識していませんでしたけれども・・・。

ここに書けないくらいの口汚い言葉で罵倒され、いささかめげました・・・。ひどい言葉を吐くのは、どの少年もほとんど同じなのですけれども、さすがに息子が私に対して言うのはショックです。と同時にむかむか腹が立って、結局大喧嘩になってしまいました。「お母さんは、食事作るのが手抜きなんだよ!」が〜〜ん。手抜きをしたつもりもないし、基本的に贅沢はしないので、(それに私は少食なのですし)テーブルに出てくるおかずの種類が少ないってことなのでしょう。それにしても・・・感謝の気持ちがなさ過ぎます。

「とにかくね、君の好きな物を作ることもあるけれど、お母さんの考えた食事も食べてもらわないとね、今日はもう用意したご飯しかないわよ、いらないのだったら食べなくてよろしい。でもお菓子も当然なしだから。」そう言って勝手に玄米3色弁当を作りました。もちろん、青汁も作りましたよ!!

結論を言いますと・・・・息子はぺろりとそのお弁当を平らげて、「お母さん、美味しかったよ、さっきはひどいこと言ってごめんね。玄米でいいからさ・・・・。」とのことでした・・・汗。

毎日大騒ぎです。でも、こうやっていろんなことを喧嘩してでも話し合うことで、少しずつ健康のありがたみを学んでいるようでもあります。無理強いはよくないけれども、本当の美味しさを感じてもらいたいと願っています。

来週の金曜日は、夕飯として一心のお寿司にブルーノ、ブルーノのお姉さんの17歳のフランツェスカ、そして息子の3人を連れて行きます。ブルーノは洗礼を受けたことのプレゼント、フランツェスカは先日お誕生日でしたので。息子には・・・まぁ時々いただく白米ってことで!

このエントリへの反応

  1. 私の拙い心配と気苦労に感謝していただき、私のほうこそ感謝を申し上げます。
    淑子様はとても理想的なクッキングママと私は思っていますが、如何でしょうか?
    息子さんはとても快活で、お母様の事が大好きだからお書きになられた事の次第になるのだと思います・笑
    反抗期なんて、とんでもない!!!・失礼致しました・大笑い
    どうかご心配なさらずにしていらしてくださいませ。
    多分、いろいろな事を知って世界の一流芸術家といてフレキシブルにお仕事もこなされ、体にとても良いお食事をつくるお母様の事や、
    将来は他の皆さんよりずっと健康な体を持っているであろうご自分の事を大変嬉しく思っていると思います。

    私も淑子さまを見習い、今日はよく眠りました。
    風邪が治りかけたというのに、神経の方からの体の痛みを覚えましたので。
    睡眠不足も張り詰めた思いもしなかったように思いましたのに、不思議です。
    仕事のお話が進みましたので、気疲れと緊張からかなと思います。

  2.  15歳という難しい年齢(思春期?)。「米一粒作るにも一年かかる−もったいない」と、お椀に一粒のご飯でも残すと、父によく諭されたものです。それは農民の粒々辛苦とした生活や過酷な農作業の苦しさに思いをはせよ、という父の実体験からでた言葉でした。
     今日、八百屋さんでスイカを見かけました。そろそろ初夏ですね。父の言葉を思い出しました。昔は少年が丁稚奉公に出されましたね。その店で働く少年の父に与えられたスイカは、今日、店頭で切って販売されているスイカとは大違いで、立たなかったのです。つまり、スイカがあまりにも薄く切ってあり、立たないのです。そのスライスされたスイカが少年の父に与えられたのです。
     今、「もったいない」という言葉が世界的に流行しているとか(!?)。私も農作業の苦労も知らずに育ったのですが、今は義父の手伝いもします。「かわいい子には旅をさせよ」とか「他人の釜の飯をたべさせよ」という言葉にも、一理はありますね。
     西式では何でも食べられる体になるのが目標です。アトピーやアレルギーで、食べられない食物もあるようではいけないのですから。玄米は栄養がありすぎて、生菜食と一緒に摂れば、栄養過剰なことにもなります。そのへんは、あまり無理されないでも良いのではと思います。もし、それを続けていて、病気になれば、その時一体何を食べればよいのでしょうか。どちらにしても、暖衣飽食は病気の元ですね。西式の三分の一主義でいきましょう。西式健康法は西学の一部にしかすぎません。兎も角、ご子息の心身の健全な発達を祈念しています。