2003-07-22

鈍重肝臓

今日の先生のお言葉も、「必ず治る! どんどん顔色も良くなっているね。お腹の感じもすこぶるいいし、しばらく5分粥を続けて、また3日のすまし断食をいたしましょう。大丈夫、治りますよ!」でした。毎日言い続けてくださって、とても嬉しいです。今では、治らないなんてありえないと思っています。

さて、今日はA子さんのお話をいたしましょう。彼女の発病は、大学生になって1年程した頃だそうです。入学してから、それまでとても勉強が大好きで、運動もバスケットなどして活発なお嬢さんだったのが、突然無気力になり、身体がだるく、頭が重くて何もやる気がしなくなったのだそうです。変だとは思ったものの、病気だとは思わず過ごしていました。でも大学2年生になった頃に、学校も休みがちになったそう。徐々に、頭にざるをかぶったような、のりがベターッと頭皮にくっついたような感じになって悩まされ、いらいらして病院へ行って検査したものの、どこも異常なし。様ざまな病院へ行って検査してもらったのに、いつでも異常がないのです。
そしてある時、ある病院のドクターに自分の状態を訴えて、泣いてしまったところ、「あなたは心身症です。」と言われてしまったのだそうです。自分は精神的に病んでいるのかしら、とA子さんはとても不安になり、ドクターのすすめで精神安定剤を飲み始めたのですが、いっこうに良くならない。
どんどん薬がエスカレートして、その分野では最も強い、病院で合法的に処方できる覚せい剤の一種を投与するところまでいったのだそうです。それを飲むと、なるほどざるをかぶった状態は嘘のように消える。けれども、薬がきれるとまた症状が襲ってくる。A子さんも頭をすっきりさせたいので、その薬から逃れることができず、良くないのでは、と思いつつも1年ほど服用していたのだそうです。
けれども、とにかく全く良くならない。そこで悩んでいると、別のちょっと信頼できそうなドクターに、精神病院へ行ってはどうかとすすめられたのだそうです。「私は不安だったけれども、とにかく一度行ってみたんです。そうしたら、入ったら今の私の状態より悪くなるような気がした。手を縛られている患者さんや、奇声をあげ続けている患者さん・・・。あまりにすごい雰囲気で、私にはここは合わない、違うって思って逃げ出したの。」その後、悶々としながらも、具合がすぐれないまま大学をなんとか卒業し、就職もできずに過ごしていて、覚せい剤のようなA子さんが飲んでいた薬のことが書かれている雑誌「日経ヘルス」を何気なく読んでいた時、甲田光雄先生のお話が同じ雑誌に掲載されていたのだそうです。「読んでいたら、この先生こそ私の病気が何なのかわかってくれるのでは、って思ったの。それで急いで予約をとって、母と東京から大阪に行きました。」もうその頃は、A子さんは自分ひとりで歩くのもままならないような状態で、半分廃人のようだったと言います。お母さまに支えられ、甲田先生に会って、初めて「これは肝臓疾患」だということがわかったのだそうです。「それまで、私は気が狂っているという方向に見られていて、誰も肝臓が悪いなんて言わなかった。むろん肝臓などの検査もしていたけれども、異常がなかったし。けれども先生は鈍重肝臓だっておっしゃった。とても驚いたけれども、その後すぐに、大丈夫、必ず治りますって言ってくださって、それがもう、天にも昇るくらい嬉しくて。」すぐに食餌療法に入ったのが1年半前。

その後順調に体調がよくなっていって、今年の1月に甲田医院に入院。覚せい剤のような薬を服用していた時は、頭のざるは消えても、副作用もものすごく、白目が黄色く濁ったり、手足ががたがた震えるようなこともあったのだそうです。甲田先生は、その薬をすぐさまやめるように指示、厳格な食餌療法をA子さんにすすめたそうです。入院中は断食をしたりしてかなり症状がよくなり前進したので、A子さんはすっかり甲田先生のメソッドに魅せられ、早く治りたい一心で、退院後大阪の甲田医院の近くに一人で下宿することにしたのだそうです。私はそれを聞いてすごくびっくりしましたが、「それほど切羽詰っていたこともあるけれども、甲田先生にお会いして、治るって言っていただくことで、どんな厳しい食餌療法でも頑張れるって思ったし、近くにいれば何かあった時に診ていただけると思ったから。そんな気持の患者さんは、とっても多いんですよ。多くの方が、近くに引っ越して来て病院に通っているんです。」それほどまでとは知りませんでした!

一進一退を続けながらも、気長にゆっくり治そうと思ったA子さんは、2度目の入院をしたこの7月の後、丁度やめる宿直さんの後を引き受けて、下宿を引き払い、甲田医院に宿直として残ることになったのです。「この2年、甲田先生にめぐりあってやっと私の本当の病気が何なのかもわかったし、必ず治るって今は思えるから頑張れる。あと2〜3年くらい生菜食で頑張れば、先生は完治するっておっしゃるから、私はやります!」まだ20代後半の若く、そしてチャーミングなお嬢さん。素敵な男性とフレンチレストランでフルコースが食べたい、と可愛い願いもまだ叶わないでしょう。でも、もう少しの辛抱です! 彼女は今、自分から積極的に生菜食に取り組んでいます。彼女の今のメニューは、朝青汁1合、昼がお豆腐200gに生の玄米粉70gにごま、はちみつや塩を混ぜて食べます。夕方も昼と同じ。たったそれだけ!

生の玄米粉というのはすごい! と驚いていると、「これがものすごく効き目があるの。つまり、宿便がけっこう出る。でも、断食が最もいいんだけれども、その次に良いのが、玄米をそのままかじることなの!」え〜〜〜! 玄米をそのまま生で!! 
そう、玄米粉の食事も含め、それが生菜食というものなのです。
生玄米の場合は、玄米を塩水に漬けておき、常温では3日、冷蔵庫では5日間そのまま放置してから食べるのだそう。毎日水をかえることを怠ってはいけません。発芽するので、水が濁って時には腐ってしまうからです。
その次に良いのが玄米粉というわけです。
そこで、玄米粉と玄米の生を私も試食してみました。・・・・・玄米粉の方は、はちみつだのごまだの、いろいろ混ぜて食べることができるので、比較的思ったほどひどくないのですが、玄米の粒をそのまま食べるというのは・・・・かなりすごかったです。大体、早く噛めないので、とっても時間がかかります。A子さんは、玄米を食べる終わるのに、1時間はかかってしまうと言っていました。「私の好みで言えば、玄米粉の方が続きそう。なので、今は玄米粉と玄米を半々にして、そのうち玄米粉だけで進めようと思っているの。」いやはや、びっくりと同時に感心しました。でも、よくよく考えてみると、私も退院後は生菜食をするんですよね・・・・しかも1年は絶対に・・・へたすると2年、いやあるいは3年???壮絶な食事!! でも、これをすれば腸から宿便が完全に排出されて、健康体になるのです。となれば、やるしかないです・・・。

甲田先生は、鈍重肝臓についておっしゃいます。「私も若い時、この病気になったのです。この病名は、私がつけたもので、現代医学ではまだ正式な病名がない。
つまり、症状が心身症だと思われてしまう病気で、実は日本人の約半数がこの鈍重肝臓を患っているといっても過言ではない。病気の程度が比較的軽く、何だかわからないから放っておく人が多いけれども、疲れやすく、だるく、頭が重く、肩がこったり、仕事に根気が出なくなったりと、生涯つきまとって悪影響を及ぼす可能性があります。でも、この鈍重肝臓は、ちゃんと食餌療法をすれば良くなります。」
鈍重肝臓・・・これは、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)のことだそうです。

今日はもうひとつ。私に甲田医院を紹介してくださった、K大学の演劇の教授、Oさんが病院にいらっしゃいました。彼女は1ヶ月に1度、甲田先生に診ていただいているそうです。私がOさんにお礼を言うと、「あらー、随分痩せたわね。すっかり顔色も良くなって健康そうに見えるわ。」と言ってくださいました。もともと痩せタイプの私だけれども、普段よりは4キロほど痩せています。今はがりがりと言っていいでしょう。でも、頬がこけることもなく、健康に見えるのです。実際、今の私はとってもエネルギーがあって元気さ! 0さんと2時間ほど自分達の健康について話をし、楽しいひとときを過ごしました。「一緒に頑張りましょうね、私たちは甲田先生に出会えてラッキーよね。」とOさんが言いました。本当にその通りです!

人生で何が大切か・・・それがわかったら、食餌療法の苦しさ、厳しさなど乗り越えられるはずです、きっと・・・・・。