2007-03-24

2時間半

昨日は、ハードな午後になってしまいました。

息子が通っているギムナジウムで、先生との面談がありました。1年に一度は必ずある面談は、2~3学年の全クラス一斉に行われます。なので、前もってどの教室に何の教科の先生がいらっしゃるのか生徒がチェックし、夕方5時から8時までの間に、親の都合の良い時間を選んでリストに名前を書き込むというシステムになっています。

必ずしも全教科の先生が出席というわけではありませんが、主な教科の先生はもちろんスタンバイしているのです。生徒の親は、全ての先生と話をする必要もありませんし、実際はそれは無理だと思いますが(一人5分が割り当てられていますが、時間はどんどん遅れてしまいます)、平均して3~6人くらいの先生と面談するようです。

私は昨晩、6人の先生と話をすることを希望して、5人までは何とかリストに書き込むことができました。できなかったのは、例の算数の先生でした。

息子の天敵の先生です・・・汗。まぁでも、今は成績が良くなったので、会わなくても何とかなるのですが、相性が悪いので話をさせていただく方が理解も深まると思いました。でも、算数の先生と折り合いが悪いのは息子だけではなく、かなり多くの親御さんが面談を希望していたため、私はあぶれてしまいました。

効率よくアポをもらえる訳ではないので、待ち時間も入れて2時間半以上もギムナジウムにいました。

はぁ~~~。

嬉しかったことは、1度以外は全くマイクロフォンを使わずに、補聴器だけで何とか先生のお話が聞こえたことです。構内はかなり音が響きますので、ハウリングを起こしやすくなっていて、以前だったらほとんど先生が何を言っているのか、補聴器だけでは理解できない状態でした。60%程度だったと思います。でも今回は、個室での面談ではなかった英語の先生の時以外は、ほぼ全てが補聴器だけで聞こえたのです。

これは素晴らしい前進です!! 嬉しいです~~!! ますます、少食を続けようという意気込みでいっぱいになりました。

9年生になってからの担任の先生は、生物と理科の教師です。長く個人的に話したのは昨晩が初めてでした。とてもいい感じでした。私の話も聞いてくださり、今後のアドバイスもくださって、有意義な時間をいただきました。昨晩お話できた先生は全て、とても感じが良かったので嬉しかったのですが、問題は話の中身です。

やはり、息子はまだまだ怠けているようでして・・・汗。

どうしたものでしょうかね・・・。算数は大丈夫にしても、今最も問題なのはラテン語です。でも、今回のラテン語の先生は、すごく優秀な感じの中年の先生で、どうやったら成績が上がるか、どんな勉強方法が良いのかを、熱心に教えてくださいました。さらに、ラテン語で作文を書いて、毎回授業の最後に提出したら、ちゃんと添削をしてくださるとのことで、それは息子にとってプラスになることなので、とてもありがたかったです。「何か問題があったり、ご意見や質問があれば、いつでも面談はいたしますから、学校にいらしてください。やれば必ずできる子だと思っていますから、見守ってあげてください。」とも言ってくださいました。
「私は日本人で、ラテン語など勉強したことがなく、息子を助けることができません。わからないところを教えてあげることができないのです。小学校の時は、毎朝起きると学校に行く前に、ラテン語の単語練習を一緒にしていました。私が単語をドイツ語で言って、息子がラテン語で答えるというものです。あんなことでも、少しは役に立ったみたいですが、今はやりたがらないんですよね。」

「ラテン語を親に教えてもらうドイツ人の生徒なんて、ほとんどいませんよ。みんな同じです。私も学校時代は親に教えてもらっていませんでしたよ。みんな自分で学ぶしかないんです。でも、小学校の時に一緒に頑張ったんですね。それは素晴らしいことですよ。ぜひ再開してください。実力がつくと思いますよ!」

先生の暖かい言葉が、本当に嬉しかったです!

ギムナジウムにいる2時間半の間、生徒の親は地下から3階まで、いろんな教室で展開されている面談に行くために、せわしなく廊下を行ったり来たりするのです。私など、息子がとってきたアポの時間が、5時、5時5分、5時10分という感じだったので(後はとってくれなかったので、当日に必死になって私が取りました。間一髪でした!汗)、もうバタバタと走り回っていました。

ひとつの波を超えて、15分ほど待たなければならなくなった時に、あるお母さんが近づいてきました。

「こんばんは、あなたはフラウ・アオキでしょ? 私はカルステンの母です。」

あ~、カルステンのママ・・・何度か我が家に遊びに来たことがある子だな、カルステンって・・・でも、メインの友達ではない感じ? 遊びに行って泊ったこともあるような? う~~ん、顔を思い出せない・・・。どんな子だったかしら・・・。

「8年生で落第しなくて良かったわよね~! カルステンも、すごく喜んでいたんですよ。」

「そうなんですか、いろいろとありがとうございます。息子も落第を回避できてほっとしたんですが、その後が良くなくて・・。怠けてばかりでどうなりますことやら。」

「まぁねぇ、それは何処も同じよ。でも、算数の先生がものすごく不条理な方でしょ? だからねぇ、み~~んな困っているわよ。」なるほど、カルステンも算数で難儀しているようですね・・・。

「アポ、取れました?」と私が聞いたら、

「それが全然取れなくて! 気がついたらもういっぱいになっていて。一体どういうことなのかしらねぇ。困ったわ。」とカルステンのママ。私と同じ、あぶれ組です・・。

ある意味、我が息子だけが算数の先生とうまくいかないのではないことを、他のお子さんのお母さんから直接聞くことで、連帯意識と言いましょうか、一緒に頑張れる気がして心強かったです・笑。

それからしばらくよもやま話をいたしました。

ラテン語の最後のテストが悪くて、どうしようかという話になった時、カルステンはそれほど悪くなかったのだそうです。

息子の点数は悪く、今のままではちょっと危ない感じなのです。でも、先生も励ましてくださって、作文などを見てくださるわけで、それは先生の時間を削って行われることなので、ものすごくありがたいことだと思いました。やればできると励まして、息子にできる限りの救いの手を差し伸べているのだと感じます。

「あなた、ラテン語の先生に何て言われました?」とカルステンのママが聞くので、

「え、まぁ、息子は怠けていてあまり勉強していないけれども、やればできるはずだから、やる気にさせるように、いろいろプログラムを組みましょうっておっしゃってくださいましたよ。」と言ったら、「そうよ、大丈夫、必ずうまくいくから!」と励ましてくれました。

カルステンは落第しそうなほど、ひどい点は取っていないようです。というのも、実はカルステンは8年生を2回行っていたのでした。つまり、落第経験者なのです。(ドイツでは、ギムナジウムでの落第は珍しくありません・・。)息子が落第をギリギリで免れた時、マーロンとオリバーは追試なしの完全落第となってしまいましたが、マーロンはもうついていくことができなくなって、他のギムナジウムではない「実科学校(レアルシューレ)」に転校してしまいました。こうなると、もう進学の道はほとんど閉ざされてしまうのです。厳しいですね・・・。

カルステンは、決して頭の悪い子どもではありません。 ブルーノのママと同様、カルステンのママも弁護士で、バリバリのキャリアウーマン。勉強が大事だと思っている、とても教育熱心な家なのです。では、何故落第してしまったかと言いますと・・・。
落第の原因は、成績よりもいじめがあったからなのだと、息子から聞きました。
ドイツでもいじめはあるんですね。(でも息子のクラスでは、そういうことはないようです。良かった!)
落第した子どもは、通常はその後かなり成績が良くなります。同じ学年を2度受けることになるからです。なので、もしかしたら息子もある意味、落第した方がためになるのかもしれないのですが、絶対にしたくないと言うのです。

だったら、もっと真剣に勉強すればいいのに・・・どうしていつも危ないギリギリでいたいのか、全く理解できません。誰の目からも、怠けているとしか映らないですし・・・。(先生も全てお見通しってことでして・・どうしようもないですね・・汗)

昨日は息子はダニーの家に泊まったので、日曜日の今日、さきほど帰宅してから話をしました。

まだまだ反抗の方が強くて、なかなか私や先生の話を真剣に聞いてくれないのですが・・・。少しでも耳を傾けてくれたのだったら、これは収穫だったと思いたいです。

そうじゃないと、あんなに頑張ったギムナジウムでの2時間半が、ムダになってしまいます。そんなのは悲しすぎます!

息子も私も、今日はこの進級問題で気持ちが沈んでしまって、少食になっています・・・。
でも、昨晩は帰宅してからストレスがあって、私はちょっと脱線してしまいました・・・。

いけないいけない!! 息子のことになると、ストレス度が増してしまいます。

そうならないように、早く状況が変わって欲しいものです・・・はぁ。というか、私自身もストレスに強い、明るい性格になりたいと思います!!