ポット出版

たまに、激しくどんよりと落ち込むことがあります。

それは、

「私って、目標や夢をずっと持っていて、それなりに努力もしているとは思うけれども、才能がないんじゃないかなぁ。」ということ・・・。

この「才能ないかも」モードに入ってしまうと、本当に気分がブルーになってしまいます。

普段はそんなことを考えもしないで、ひたすら夢に向って進んでいるつもりなんですが、「才能ないかも」モードになったとたん、たとえ晴れていても（笑）、1日が悲しい24時間になってしまうのですね。
寝ている時に見る夢さえもひどい内容になってしまいます。

昨日は、まぁまぁ順調に仕事もしていたのですが、突然その状態になってしまいました。

・・・

午後1時半頃、息子が学校から戻って来たことに気づかずに、Sigur Rosなど聞いて心の洗浄をしていた時でした。

「わ！！！」といきなり肩を息子に叩かれて我にかえる私！

「ひゃ～！　びっくり！　帰ってきたのね。気づかなかったわ～。」心臓ドキドキ・・・。

「何この音楽？　聞いたことないや、お母さんとは趣味が違うからなぁ～。」と息子。
息子はラップやＪポップス好きです。
私は、クラシックやジャズ、それにコンテンポラリー系が多いですね。

・・・

それからゆっくりと息子のランチを作りました、頭の中は半分、ぼんやりとしながらです・・・。

「俺さ、ランチはそんなにいらないからね。」と息子は言って、本当にいつもの半分くらいしか食べませんでした。

「残ったハーブペースト付きのバゲットは、では夕飯に出すね。メインは、豚と野菜のタイカレー風味の炒め物にするかな。」と私。

「何でもいいよ。
・・・・ところでさ、どうしたの？　何だか暗いみたいだけれど。」と息子が鋭く私の状態を察知して言いました。

・・・・

「う～～ん、君に言ってもしょうがないんだけれどもね・・・・

お母さん、ちょっと落ち込んでいるのよね・・・。

あのね、たま～にあるんだけれども、

お母さんってね、自分ではいろんなことを自分なりに一所懸命やっているつもりだし、大丈夫って思ったりもするけれど、何だか自信がなくなってしまうことがあってね・・・

私って、才能ないな～～なんて思ったりするのよね。」

・・・と、ぼそっと言ってみました。

息子はもうすぐ16歳になりますし、こんなアホみたいな母親の愚痴のようなつぶやきも、少しは聞く耳を持っているようです。ちゃんと聞いてくれました。
でも、言った後で私は「バカなこと言っちゃったなぁ、黙っていれば良かった。」と反省したのですが・・・。

すると・・・・

・・・・・「お母さん！　そんなことないよ！　お母さんはね、ものすご～～く才能があるよ！！」とまじめな顔で、でも優しい笑顔で言うのです。

あら？？　ちょっといい感じ？　私のことを慰めてくれて、励ましてくれるのかな？？？

思春期ですので、息子の態度が良い時と悪い時の差が激しく、あまりその時の空気が読めない私・・・汗。

でも、今日はいい感じみたいです。

それで、少し嬉しくなって、息子に聞いてみました。

「まぁ本当？　お母さんの才能って、君から見て何かな～？」

答えを聞くのがちょっぴりワクワク・・・笑。

「そりゃあさ～～

かっこ良くて、

頭がすごく良くて、

めちゃくちゃ優しい・・・」

「うんうん！！」激しく喜ぶ私！！！

「・・・そういう、＜俺＞を生んだってことが、すごい才能なんだよ！　わかった？」

・・・・

・・・・

・・・・黙

え？　

あの～～聞き間違いでなければ、要するに、

＜息子＞が（私ではなくて！）

「かっこ良く」て、

「頭がすごく良く」て、

「めちゃくちゃ優しい」

・・・ってことですよね・・・・。

激しく沈黙・・・・・

・・・

まぁ、いろんな形の慰め方があるものだなぁ、としみじみ思ったのでした。

何だかどっとしらけたせいか、少食は気にしている暇もなかったのでうまくいき、夜には息子とキャッチボールをして汗を流して過ごしました。

そんな訳で、1日の後半は思ったよりもずっと健康的で明るいひとときとなりました♪

なんと、運動をしたら、どんよりモードも消えてしまったんです！

・・・

これも、息子のおかげってことになるのでしょうか・・・ね？