2011-05-25

お部屋2216/佐々木俊尚が反発された理由

この写真を見てくださいよ。

みんなをまもってください。わたしと、わたしのおともだちを、まもってください。おねがいします。

先日の文科省に対する行動の際に、最前列にいた子ですね、おそらく。「鼻も隠さないと」とUstで書き込まれてましたが、福島市から東京に来た時くらいはいいんじゃないか。

こんなお願いをする子どもらを雨ざらしにした上でのらりくらりを続けたのが文科省です。子どもたちより、自分らのメンツを優先するのが文科省。

この時はさすがに私のTLでも、Ustでも、文科省に対する怒りを表明する人たちが多かったのですが、いつものように揶揄する人たちもいました。

佐々木俊尚氏はこんなツイートをしています。

https://twitter.com/#!/sasakitoshinao/status/72530839229054976
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目を△にしないで。RT @lohasmama: にこにこしていたお母さんたちが反××運動に走っていく。世の中に不条理や不合理はいっぱいある。怒りは忘れてはいけない。でもお母さんには笑ってほしい。反××より「持続可能なエネルギー推進」と言おう。子どもににこにことご飯をさしだそう。

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ナニ、これ?

私のタイムラインでは、これに対する反発が続き、私も「(文科省に抗議している人たちは)そりゃ怒るさ」とツイートしました。

自分がかわいくて仕方がない佐々木氏は、これを同調圧力ということで済ませたいみたいですが、佐々木氏が反発されたのは、その論理性のなさやダブスタぶりです。すべてはそこから始まっていると思えます。

一連のツイートを見ていただけれぱわかりますが、佐々木氏は@lohasmamaという人物に同意しており、「反」という論の立て方を否定する考えをお持ちのようです。しかし、ここでの@lohasmamaさんの主張は「反・反原発」でしかない。「反」という言葉を使っていないだけで、在特会と同じレベルです。

「自分は反をやってもいいが、他人がやるのは許さない」ってことらしい。自分は特別。これも在特会と似てますね。「思想が」じゃなくて、発想や体質が。

もし「反××」という論の無効性を本当に信じるのであれば、ニコニコしない反原発運動に異議を申し立てる「反」をやるべきではなく、自分がニコニコしていればいいだけ。そしたら、問題があっさり解決して、世界は変わるのでしょう、きっと。どうぞそうしていただきたい。

現実に佐々木氏がやっていたのは、気に食わない人をブロックして憂さを晴らし、それでも晴らせないと目を三角にし、頭から湯気を出し、こめかみの血管をヒクヒクさせて罵倒することです。巨大なブーメランが頭に突き刺さってますよ。

しかも、批判対象のアカウントは削除して、@××にしています。「人格否定だと受けとめる方が多いので。加えて私はそういう意見があることを明示するだけが目的で、晒すのが目的ではないので」と自分勝手なことを言ってますが、これでは相手がどういう文脈で言ったのかを確認できず、ツイート全文を確認することもできない。

著作者と出所を明示するのがルールであって、日垣隆氏と言い、この人と言い、どうして最低限のルールも守れないんでしょう。

福島の人を代弁することを批判しながら、自分の意見に同意する福島の人のツイートをはっちゃきになってRTするのもまたみっともないですよね。その人の言葉を背景にして、「福島の人の声をきちんと聴くべきじゃないのか」と他者に意見するわけですが、その前日に、その内容に耳を傾けることもなく、「目を△にしないで」と高見から福島の人たちに意見していた呆れた人物のはどこのどいつだったでしょうね。ブーメランで頭が血まみれですよ。

福島の人たちを無知な被害者扱いして無駄なおせっかいをすることや一律に福島という行政区画で物を語る人たちを批判しているのは私も同じ。それを批判したところで同調圧力による反発を私は感じたことがないです。ありもしない同調圧力を仮想しないと、佐々木氏は自分を肯定しきれないんでしょう。これは佐々木俊尚という個人の問題です。反原発派の問題にすり替えないように。

感情的になると、この程度のことも見えなくなるので気をつけたいものですが、文科省への申し入れの際、中手さんや佐藤さんら、「子どもたちの放射能から守る 福島ネットワーク」の中心メンバーはUstで見る限り、冷静に対応していたと思います。時折声を荒らげることはありましたが、文科省の姿勢を考えれば、あのくらいはやむをえない、むしろ当然かと思います。

その様子もUstでは映し出されていましたが、コールが高まりそうになると、それを制する人たちもいました。

感情的な印象を覚えたのは、怒号が飛んでいたからですが、その中でもっとも大きな声をずっと出していたのはオッサンです。なのに、なんでこれを「お母さんたち」の問題、「お母さんたち」だけの問題にするんでしょうね。

薄っぺらだなあ。

本当は今回告知をする予定だったのですが、こういう文章のあとで告知するのはためらわれるので、また次回。
 
 
※「著作権者」を「著作者」に訂正しました(5/25)。