シダの群れ

発行:ポット出版
岩松 了 著
定価:2,000円 + 税
ISBN978-4-7808-0154-5 C0093
四六判 / 168ページ /上製
[2010年09月刊行]
印刷・製本●シナノ印刷株式会社
ブックデザイン 山田信也
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内容紹介

本書は、2010年9月5日(日)〜29(水)渋谷Bunkamuraシアターコクーン、10月4日(月)〜11日(月)大阪イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演される舞台の書下ろし戯曲です。

作・演出、岩松了。
出演は阿部サダヲ、江口洋介、小出恵介、近藤公園、江口のりこ、黒川芽以、尾上寛之、裵ジョンミョン、伊藤蘭、風間杜夫。
岩松了が描くヤクザの世界をお楽しみください。

目次

第一幕
第二幕
第三幕
第四幕
上演記録
あとがき
プロフィール

前書きなど

このドラマは、抗争の中にあったあるヤクザの組が、
抗争を鎮圧し、やがて仲間の粛清に入り、
一人の組員を疎外することで仲間意識を高めていく物語である。
或いは、こうも言える。
ヤクザの世界にとどまらぬ人間の営みの普遍がそこにあると理解し、
組織を死守しようとする男と、
それがヤクザの世界だからと別の世界を求め、
そこを離れようとする男の、
友情に似た内的抗争の物語である。

担当から一言

岩松了さんの新しい戯曲のタイトルは「シダの群れ」です。
劇中に直接シダが出てくるわけではないので、どうして「シダの群れ」なんだろう?と考えました。

シダ植物といえば、花がつかないもの、というイメージがあり、花が咲かない人たちという意味かな?と考えたりしましたが、辞書を引いてみたら「花言葉」が載っていました。

ランダムハウス英和大辞典によれば、シダの花言葉は「魅惑(fascination)」と「魔法(magic)」。

花が咲かないのに花言葉とは、と新たな疑問は出てしまいましたが、「シダ」という植物にそんなイメージがあったとは驚きです。
また、ここでは書きませんが、アメリカの俗語としてさらに驚くべき言葉が載っていました。

そんな怪しい魅力を持つ植物、シダ。
そして今回のタイトル「シダの群れ」。

その謎と魅力を、ぜひ劇場でご覧ください。

[担当編集・大田洋輔]

著者プロフィール

岩松 了(イワマツ リョウ)

劇作家、演出家、俳優。1952年長崎県生まれ。自由劇場、東京乾電池を経て「竹中直人の会」、「タ・マニネ公演」等、様々なプロデュース公演で活動する。
1989年『蒲団と達磨』で岸田國士戯曲賞、1993年『こわれゆく男』、『鳩を飼う姉妹』で紀伊國屋演劇賞個人賞、1998年『テレビ・デイズ』で読売文学賞、映画『東京日和』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。
上記の他、主な映画に『たみおのしあわせ』(脚本/監督)、主な出演作に『天地人』(真田昌幸役)『時効警察』(課長・熊本役)、主な著書に『食卓で会いましょう』、『シブヤから遠く離れて』、『溜息に似た言葉』(すべてポット出版)など多数。


この本への反応

  1. [...] 2010年9月13日刊行予定の近刊『シダの群れ』の予約受付を開始しました。 [...]

  2. [...] ところで昨日、コクーンで上演中の岩松了さんの「シダの群れ」、観てきました。 いやー阿部サダヲのテンポがよかったー。 風間杜夫ももちろんいかったけど、『恋する妊婦』のとき [...]