2011-07-09

いただいたご本『カイゴッチ 38の心得』

● 藤野ともね『カイゴッチ 38の心得』(シンコーミュージック エンターテイメント)

フリー編集者の藤野ともねさんが、本を出版した。伏見も別冊宝島などの仕事でお世話になった方なのだけど、この本がなかなか痛くも面白い。

『カイゴッチ 38の心得』は、彼女自身の介護体験を綴ったエッセイであるとともに、役に立つ情報満載の実用書である。伏見などはもうじき老母の介護生活に入るはずなので、他人ごととしてはとても読めず、文章のユーモアに爆笑しながらもため息をついたりしたのであるが、これも一度は通らなければならない道。藤野さんの言う通り、「燃え尽きないための介護」「がんばらない介護」を目指せばいいや!とかえって覚悟が決まった。

この本を読んで初めて気づかされたのであるが、介護って身体や精神的なケアだけじゃなくて、犯罪にまで対処しなくてはらない場合もある。藤野さんは、認知症のお父上が悪徳証券会社につけこまれて全財産5400万円をだましとられた!なんていう笑えない経験もして、それすら笑い飛ばす境地に達しているのが、まったくもってすばらしい。まあ、うちの母にはそんな財産はないので、だまされても、せいぜい子供の小遣い程度の被害にしかならないが……。

「介護では誰もが最初はヒヨッコ。介護生活5年目に入った私だって、まだまだ羽が生え揃っていない状態だと思う。……人気の育成ゲームになぞらえて介護人を「カイゴッチ」と呼ぶことにした」伏見も介護生活で何が起きても笑い飛ばせるような精神力をいまから身につけなければと、カイゴッチの第一歩を踏み出そうと決意したのであった。