.book(ドットブック)版 【電子書籍版】日本発! 世界を変えるエコ技術

発行:ポット出版
山路 達也 著
希望小売価格:334円 + 税 (この商品は非再販商品です)
ISBN978-4-7808-5056-7 C0040
電子書籍
[2011年08月刊行]

ブックデザイン 和田悠里
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●発行・バージョン
・2011年8月12日 .book(ドットブック)版 Ver.1.1

※この本は電子書籍です。電子書籍販売サイト「Voyager Store」でご購入いただけます。

●2011年7月に発行した紙版の『日本発! 世界を変えるエコ技術』はこちら

内容紹介

次世代エネルギーのカギはここにある。

電気抵抗ゼロの超伝導直流送電!
オイルをつくる藻?
電気不要、砂漠で使える冷蔵庫!?

驚きのエコ技術のタネが、まさにいま、日本の研究者たちによって生み出されています。
地球の未来を左右するかもしれない、選りすぐりの最先端技術を一挙に紹介!

Webマガジン「WIRED VISION」の連載「エコ技術者に訊く」に、さらに解説を充実させて、専門知識がなくても楽しめるよう単行本化しました。

目次

まえがき

Chapter 01 電池を制する者が世界を制する
 ポスト・リチウムイオン電池の開発が始まっている
 注目され始めたマグネシウム電池
 砂糖水でおもちゃを動かせるバイオ電池

Chapter 02 バイオエネルギー新時代
 バイオ燃料は環境に負荷をかけない?
 オイルを作る藻が世界を救う?
 炭化水素を産生するオーランチオキトリウム
 田んぼから電気を取り出す

Chapter 03 電気を使わず、モノを冷やす
 太陽熱で部屋を涼しく
 熱を音に変えて、モノを冷やす

Chapter 04 電力を使わないITデバイス
 電力を消費しないハードディスクを実現する
 「板バネ」を使った、ナノサイズの演算素子
 電池不要の「紙」端末が作るセンサーネットワーク

Chapter 05 生物進化を操る
 重イオンビームが生物進化を加速させる
 コケが重金属廃水を浄化する
 マグロを産むサバが、次世代の漁業を作る
 生物学は、「見る」から「作る」へ

Chapter 06 環境に優しい謎の物質たち
 98%が水でできたスーパー「こんにゃく」
 鉄より強いクモの糸を合成する
 光を当てれば回り出す、光プラスチックモーター

Chapter 07 エコな交通機関
 街中をジェットコースターが駆け抜ける
 物流をプログラミングせよ

Chapter 08 次世代エネルギー
 なぜ私たちは石炭や石油を使うのか?
 世界の国同士で電力を融通し合う超伝導直流送電網
 太陽のエネルギーを媒体に充填して運搬する
 アンモニア社会の可能性
 マグネシウム循環社会の可能性


あとがき
参考文献
プロフィール

前書きなど

まえがき

いったい「エコ」って、何なのでしょうか?
 エコと聞くと、エネルギーを節約する省エネであったり、リサイクルのことをイメージする人が多いのではないかと思います。
 省エネやリサイクルの取り組みが重要なのは間違いないでしょう。しかし、世間で声高に叫ばれる「エコ」的なものに、私は少々違和感を覚えずにいられません。
 「世界では、何億人という人が水不足で苦しんでいます!」「よし、私たちも水の無駄遣いをやめよう!」
 水をムダに使うのはもってのほかです。しかし、日本で節約した水が、遠く離れた異国の地、水不足に苦しむ人々の元に届くわけではありません。
 「スーパーでレジ袋をもらうのは環境によくないから、エコバッグよ!」
 レジ袋をもらわないけど、自治体指定のゴミ袋は買わなければいけないわけですよね。また、ブランド物の「エコバッグ」に群がる人々という珍現象が起きたのは記憶に新しいところです。
 いわゆるエコな活動がすべてムダだとか、省エネやリサイクルなんかする必要なし、と言いたいわけではありません。そういうニヒリズムは「百害あって一利なし」です。
 ただ、一般的に使われる「エコ」は、あまりにも狭い、それこそ身の回りの半径1メートルくらいの「エゴ」を満足させるために行なわれているということはないでしょうか?
 たいていの人は、他人に「よいこと」をすれば気持ちいいと感じます。誰かほかの偉い人が「よいこと」をしてくれるのを待つのではなく、自分自身で何らかの貢献をするのは、とても気高い行為です。ゴミの分別収集や、家電リサイクルなどという面倒な仕組みがこんなにうまくいっていることを、日本人は誇りに思うべきでしょう。
 けれど、私たちは手軽にできる「よいこと」を実行した後、それで自分の責任を果たしたつもりになっていないでしょうか。エコを免罪符にしていないでしょうか。水道の蛇口を閉めただけで、異国の水不足に貢献したような気持ちになるという具合に。何が環境やエネルギー問題の解決につながるかは深く考えずに。

 では、何が本当のエコなのか。私たちはいったいどうすべきなのか。

 この質問に答えるのは非常に難しいことです。ただし、私たちの社会が目指すべき方向については大まかな方向が見えて来つつあるようです。まず、『脱「ひとり勝ち」文明論』(清水 浩、ミシマ社)で語られたように、太陽エネルギーを高度活用すること。エネルギー消費量の少ない製品への移行、環境負荷が少なくリサイクルしやすい材質を用いることなどです。
 だとすると、研究者や技術者でない人の活動は、あまり意味がないように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。
 今の科学技術には何ができ、何ができないのかを知ること。そして、科学技術のもたらす新しい可能性について、想像をめぐらしてみること。迂遠なようですが、一般人の科学への関心が研究への投資を促し、政策を変え、結果的にイノベーションを促進するのではないでしょうか。

 日本は科学立国といわれ、最先端の電子機器が街にあふれていますが、はたしてどれほどの人が科学に興味を持ってきたでしょう。責任の一端は、科学者にもありそうです。科学者が研究について正確に表現しようと心がけるほど、一般の人にはどうしても取っつきにくくなってしまいます。
 本書はウェブマガジン「WIRED VISION」(http://wiredvision.jp/)の連載「エコ技術研究者に訊く」をベースにしています。この連載では、最先端の研究を行なっている科学者に、筆者が根掘り葉掘り取材しました。研究室の学生なら教授に怒られて単位がもらえなくなるような初歩的な質問にも丁寧に答えていただけたのは、門外漢ならではの強みといえるかもしれません。今回の書籍化にあたり、解説も充実させましたので、専門知識なしでも最先端の研究を楽しんでいただけるのではないかと思います。

 「未来にはけっこう希望もあるんじゃないの」
 本書を読んで、そう思っていただければ幸いです。

2011年6月
山路達也

担当から一言

「100%ニジマスしか産まないヤマメをつくれる」「マジで?」
「98%が水でできた、こんにゃくの500倍の強度の新素材」「何それ!」
本書の中には、子どもの頃に本で見たような「未来の話」が、いくつも出てき
ます。
製品化・実用化にはまだ時間がかかるものの、「科学ってすごいなー!」と思
わせてくれる技術の数々。
そこから私たちの未来の生活を想像してみるのも、楽しいかもしれません。
日本の研究者たちの「いい仕事」、追いかけてみませんか?
[担当編集・大田洋輔]

著者プロフィール

山路 達也(ヤマジ タツヤ)

1970年生まれ。雑誌編集者を経て、フリーの編集者・ライターとして独立。
ネットカルチャー・IT・環境系解説記事などで活動中。
binWord/blog
http://www.binword.com/blog/
Twitter
http://twitter.com/tats_y

著作
◎『ウェブログ☆スタート』(デジビン名義での共著、2003年、アスペクト)
◎『ウェブログのアイデア!─プロのライター&編集者が教える、ネタの集め方・読ませ方・見せ方のテクニック』(デジビン名義での共著、2005年、アスペクト)
◎『進化するケータイの科学─つながる仕組みから最新トレンドまでケータイを丸ごと理解する』(2007年、サイエンス・アイ新書)
◎『ポケット図解 グーグルを仕事で活用する本』(井上健語と共著、2007年、秀和システム)
◎『セカンドライフ日本語版ハンドブック─基本操作からオススメSIMまで、楽しさ100倍!』(田中拓也、リアクションと共著、2007年、サイエンス・アイ新書)
◎『弾言─成功する人生とバランスシートの使い方』(小飼弾と共著、2008年、アスペクト)
◎『決弾─最適解を見つける思考の技術』(小飼弾と共著、2009年、サイエンス・アイ新書)
◎『Gmail超仕事術─効率と生産性が飛躍的にアップする!』(田中拓也と共著、2009年、アスペクト)
◎『「超」情報検索・整理術 「整理しない」「覚えない」で効果抜群!』(2009年、ソフトバンク文庫)
◎『マグネシウム文明論』(矢部孝と共著、2009年、PHP新書)
◎『頭のいいiPhone「超」仕事術』(田中拓也と共著、2010年、青春出版社)
◎『Gmailクラウド活用術』(田中拓也と共著、2010年、アスペクト)
◎『電子書籍と出版─デジタル/ネットワーク化するメディア』(高島利行/仲俣暁生/橋本大也/植村八潮/星野渉/深沢英次/沢辺均と共著、2010年、ポット出版)
◎『頭のいいiPad「超」情報整理術』(田中拓也と共著、2010年、青春出版社)


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