2006-03-06

パクス法の父と呼ばれた男

 パクス法の父と呼ばれているパトリック=ブローシュ国民議会議員(社会党)に3月1日(水)、取材をした。16 :00からインタビューする予定だったのに、当日になっていきなりメールで12時過ぎに「14 :30に変更になった」と連絡があり、慌ただしく取材先の国民議会事務所へと向かった。議員会館の一階ロビーで受付の男性に身分証明書を渡す。以前、議員会館にいった記録が残っていたようで、私の名前が書かれたバッジがプリントアウトされ渡された。事務所に電話を入れると留守のようで誰も出ないとのこと。しばらくロビーで待つ。10分ぐらいすると受付の男性から声をかけられ、事務所の番号をメモで渡されエレベーターで4階(日本でいう5階)に上がるよう指示された。
 4階で降り幅1メートルもない狭い廊下を進み、奥まったところにある事務所の扉を開けると議員本人がパイプを吹かしているところだった。10平方㍍もない手狭な事務所に事務員の姿はない。これまで国民議会議員の事務所に二回(セゴレーヌ=ロワイヤル氏、ノエル=マメール氏)に行ったことがあるけれどいずれも同様に狭い。フランスは政治先進国というイメージがあったので、議員に割り当てられる事務所の環境・設備の悪さには初め、驚かされた。

 ブローシュ氏はベルトラン=ドラノエ・パリ市長の側近で、レズビアン・ゲイ・バイ・トランスの人権問題のスペシャリストだ。同性愛を語らせたらフランス政界で彼の右に出るものはいない。