2007-05-09

参院選広島選挙区から護憲派無所属が出馬

インターネット新聞・JANJAN』に「参院選広島選挙区から護憲派無所属が出馬」という記事を書いたので転載します。

【本文】

 今夏の参院選広島選挙区(改選2名)に、新人で産婦人科医の河野美代子氏(60)が無所属で出馬すると5月1日に記者会見を開いた。

 広島市長選で秋葉忠利市長の支援組織代表世話人を務めていた河野氏は、72年に広大医学部卒業後、同部産科婦人科学教室入局。81年に土谷総合病院産婦人科部長となり、90年から産婦人科クリニックを開業している。また産婦人科の体験を元にした著書が多数あり、代表作に性教育の教材として扱われている「さらば、悲しみの性」がある。

 河野氏はこれまで日本全国で平和運動や性教育に関する講演活動などを行ってきた。出馬会見で「国民投票法案が(衆院を)通過したことに危機感を覚えて出馬を決めた。一人一人の命と憲法を守る政治を心がけたい」と河野氏は抱負を述べた。

 出馬の動機について河野氏は

 「教育の現場では、『平和』や『いのち』の教育ができなくなった。私がライフワークとして取り組んで来た性教育ができない状況にある。悪政の結果として、人権いじめや自殺が増え続け、また、若年者の人工中絶、HIVなどの性感染症、レイプなどの性犯罪、ドメスティックバイオレンス、それに熟年離婚も増加の一途をたどるでしょう。そういった流れを止めたい」

 と説明する。

 参院選広島選挙区には、自民党の溝手顕正・参院議員(64)や民主党の佐藤公治・前衆議院議員(47)、共産党県常任委員の藤本聡志氏(52)が出馬する予定だ。社民党は河野氏の出馬を受けて、今後の対応を協議するという。

 自民党と民主党の「改憲派」候補が2議席を独占する中で、河野氏が「護憲派」の1議席を獲得できるか注目が集まる。