2005-10-11

【記事】国民戦線のルペン党首が出馬に意欲 仏大統領選

御仕事で書いた原稿です。写真はいつものように及川健二が撮影したものです。

先々週末はトランスジェンダーのデモを取材、先週末は極右の祭典に張り込み、今週末は欧州ゲイサロンに入り浸る予定です。

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 今月8日から、フランスの極右政党「国民戦線」が主催するお祭りがパリ郊外で開かれた。同祭は9日に終了する。2007年大統領選挙に対する動向が注目されているジャンマリ・ルペン党首(77)による演説が9日には行われる。 (ベリタ通信=及川健二) 
 
 祭りを見学に来たルペン党首は記者団に対して、 「シャルル・ド・ゴール元大統領にならっていうと、神がもし私に命を与え、民衆が私の話に耳を傾けてくれるのならば、大統領候補になることは確かだろう」 と述べ、出馬への強い意欲を示した。 
 
 「フランスの悲劇的な状況に対して、責任を一切とらない候補がもしかすると本命になるのかもしれない」と述べ、ドビルバン内閣で内相を務めるニコラ・サルコジ氏を暗に批判し、「政治・社会・経済が劇的な状況なときに、責任のある内閣に入ってきたということは、サルコジ氏にとって重いハンディだ」と述べた。 
 
 一方、フランス大統領選挙に出馬するためには国会議員・地方議会議員・首長など500人を超える署名が必要とされ、ルペン党首がこれを集められるめどは立っていない。 
 
 それに加え、党内の足並みも揃っていない。ルペン氏に批判的な幹部が9月、更迭されるという事件があったが、党内ナンバー2にして古参幹部のブルノー・ゴールニッシュ欧州議会議員と党内ナンバー3のカール・ラング同党書記長はこれに反対し、一悶着あった。 
 
 ルペン氏とともに会見場に姿を現せたゴールニッシュ氏は「すべての意見が一致するならば人間ではない」としこりがないことを強調した。 
 
 大統領選をめぐっては、極右政党『フランスのための運動』フィリップ・ドヴィリエ党首も出馬を正式に表明している。