2005-05-27

欧州憲法、投票間近!極右の首領、ルペン氏の足腰はガタついていた。

水曜日から暑くなっています。日中は30度を超えます。フランスには冷房のある家も建物も稀でありますので(大きなスーパーには備わっていますが)、暑苦しい限り。電車の中は蒸し風呂状態です。

水曜日の夜、極右政党『国民戦線』主催の集会を取材してきました。

国民戦線・専属の中年男性カメラマンに嫌がらせを受けていました。彼はジャンマリ=ルペン党首のことをえらい尊敬しているようでして、写真を撮るときも「党首様!」(Mr. President!)なんて呟きながら撮っていました。ヨソ者(外国人)が「党首様」に近づくのが許せないらしくて、10人以上はいる護衛が容認しているのに、私が「党首様」に近づくと、「党首様にそんなに近づくな」と怒鳴り、彼が立ち去った後、また近づいて写真をとっていたら、「他の人のことを考えろ。とにかく離れろ!」と云いました。掴みかかる勢いだったので、「わかった、わかった」と私はいい、その場を離れ、望遠レンズに切り替えました。

彼が「党首様」の写真をデジカメで撮った後、画像を確認するとき、「党首さまぁ〜〜」という感じで、恍惚感に浸ってうっとりしていました。

 それはさておきまして、1〜3メートルの距離で一時間以上に渡って、ルペン党首の姿を見ていました。今年で77歳になるとあって、年を感じさせますね。田中康夫・信州長野県知事より背が多少は高いですが、彼よりもさらに太っているから、足腰が相当ガタついています。誰かが少し押せば、倒れてしまうでしょう。気力・迫力はあるから、年よりは若く、見えますが、一つ一つの動作が円満な上、足腰がグラついているから、「いきなり、倒れないだろうか」なんて、心配になってしまいました。
 ルペン氏が現役で続けられるのも、あと数年でしょうね。しかし、かなしいかな、フランス政界にはフィリップ・ドヴィリエという新しい極右のリーダーが登場しておりまして、人気が急上昇しています。ルペン後は彼がフランスの極右勢力をまとめていくのでしょう。