2007-06-09

Dr.中松氏が「ハイブリッド政治」打ち出す 参院選に再び挑戦

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日刊ベリタ』に【Dr.中松氏が「ハイブリッド政治」打ち出す 参院選に再び挑戦】というタイトルの記事を執筆しましたので転載します。

【リード】
 国際的な発明家として知られるドクター中松氏(78)が5日午後、都庁で記者会見を開き、夏の参院選に東京選挙区から無所属で出馬することを明らかにした。中松氏は会見で、「地球温暖化問題解決のため、私にしかできない発明を世界に広めたい」と新たな発明を予言し、「消えた年金」騒動では「相談や手続きを補助するサポーターを社会保険事務所の窓口に配置する」との公約を掲げた。

【本文】 
 今回のスローガンは「ハイブリッド政治」だという。中松氏は「戦前戦後の長い歴史、文化は車で言うとエンジン。これに環境のハイテクを組み合わせたものがハイブリッド政治」と説明する。 
 
 記者会見で配布された資料によれば、「ハイブリッド政治」の説明として、「これはドクター・中松の造語で、商標登録済みです。ハイブリッドカーは、古いガソリンエンジンと新しいモーターの組み合わせで走ります。『ハイブリッド政治』とは日本の伝統・文化など長い歴史とハイテク理論を組み合わせた政治を言います」 
 
 「この政治を行うには、終戦前から今日までの長い歴史を体験し、かつハイテク理論を創出できる発明能力を持つ人のみができる政治で、これはドクター中松以外には出来ません」 
 
▽奇抜な行動で注目 
 
 ドクター中松氏が脚光を浴びたのは、1991年の都知事選だ。「21世紀の地球都市を発明する」という基本政策を掲げ、靴底にバネがついて履くと跳ねることができる自作の「ピョンピョンシューズ」ことフライングシューズを履いてぴょんぴょん飛び回るなど奇抜なパフォーマンスで注目を集めた。 
 
 バラエティー番組に「奇抜な発明家」として登場する機会も増え、一躍、有名人になった。同選挙で中松氏が獲得したのは、わずかに2万7145票という惨憺たる結果だった。 
 
 しかし、その後も中松氏の政治への挑戦は続く。1992年の参院選では比例区に政党「発明政治」を率いて落選、1993年の総選挙では「新自民党」公認で世田谷区・目黒からなる「旧・東京3区」に出馬するも落選。最近では今春の東京都知事選挙に立候補したが、8万5946票(1.54%)しかとれず、惨敗した。これまでの出馬回数は8回になる。 
 
 ドクター中松氏は選挙に出るたびに、珍言・奇言で話題を呼ぶ。1995年の参議院選挙では「阪神大震災を予知した」というふれ込みで永田町に赴き、自らが発明した「地震予知機」を地面にあて、「これは地震が来る」と奇天烈なパフォーマンスをした。 
 
 2001年の参院選では新発明「TOSEN(トーセン)」を発表した。選挙カーの屋根の中央に取り付けられた物体から、強力な電波と信号が出され、「ドクター中松」の名前を選挙カーの近くにいる人の頭脳に擦り込む効果があると説明された。 
 
 中松氏は当時、記者団に対し「5年前から研究を始めて今年(2001年)完成したが、擦り込まれた人が投票用紙に向かうと、ひとりでに『ドクター中松』と書いてしまうのです」と発言し、当選に自信を見せた(結果は落選)。 
 
 2003年の都知事選では会見で「ミサイル攻撃を防止できる装置の発明で、首都を、そして都民をこのミサイル攻撃から救う」と発表した。ドクター中松氏が発明した装置の名は「ドクター中松ディフェンス(DND)」で、記者団に対し中松氏は「北朝鮮のミサイルをUターンさせられる」と語った。 
 
▽ ドクター中松氏の勝算は 
 
 毎回、選挙に出ては奇抜なアイディアを披露するドクター中松氏だが、参院選で当選する目はあるのだろうか。 
 
 他陣営のスタッフは語る。「東京選挙区の当選ラインは60万票といわれています。今春に中松さんが都知事選で得たのは8万5946票のみ。当選にははるかに遠い。中松さんが得意のパフォーマンスで話題を色々と提供して、選挙民の関心を高めることを期待したいですね」 
 
 ドクター中松氏に何度か話をしたことがある政治関係者は中松氏の真意を次のように代弁する。 
 
 「『なんで、毎度のように選挙に出るのですか』と尋ねたら、『当落は関係ない。政治的実験をしているのだ』といっていました。議員になるというより、選挙に目立つことが目的なのではないかと思います。それにしても、供託金は300万円。没収されるのが分かっているのに出るなんて、もったいないですね。まあ、金持ちの道楽なんでしょう」