2007-01-31

「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記

第一審で麻原彰晃・死刑囚の主任弁護人を務めた安田好弘・弁護士の著書【「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記】(講談社)を手にとり、麻原裁判の章のみを読んだ。麻原死刑囚が96年終わり頃から弁護団との意志疎通がとれなくなり、法廷で不規則発言を繰り返すようになり、最終的にはまったく意志疎通がとれなくなった……という過程が淡々と書かれている。

麻原裁判を2003年頃だったか傍聴したある人が、「麻原は完全に壊れている。何で精神鑑定しないのか」という疑問を口にしていた。同著の中では精神鑑定をあえてやらなかった安田弁護士たちの苦悩も赤裸々に書かれていて興味深い。

麻原裁判の一側面を知る上で、同著はおもしろい。