2009-10-30

お部屋1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報

昨日、都立中央図書館に電話で問い合わせてみました。「まっ、そんなことだろう」と思っていた通りの結果が得られました。

何を聞きたかったのかと言えば、「この件についての問い合わせがあったのか」ということです。

私がずっと気になっていたのは、当初から情報があやふやだったことです。多くの方々がブログやTwitterで、この件に触れているのですが、コピーばっかりで情報に具体性がなく、ことによると、誰も都立図書館に確認をとっていないのではないか。

私が見た範囲で、唯一の例外は酒井大史都議会議員に問い合わせをした方です。素晴らしい。

それまでは複本、つまり都立中央図書館と重複している本かどうかさえ調べる人がおらず、情報が暴走。この「図書館学徒未満」の10月20日のエントリーによって、やっとすべてが複本であることが判明し、これで終わればよかったわけですが、なおも納得しない方々がいて、そこでもなおあやふやな情報を元に話を進めようとしています。

すでに書いたように、それこそ、「都立図書館に一冊しかなくていいのか」といった意見です。

そうも気になるなら調べればいいのでは? リストは引き取り対象の機関に公開されていて、それを入手して、自分で調べる手もありますし、すでに都立図書館がデータを出しているかもしれない。ブログで情報を求める暇があるなら、直接聞けばいいのに。

そもそも私は「廃棄はやむなし」という考えで、「ほとんどすべての資料は都立図書館以外にもあるだろう」との感触があります。いくつか検索した範囲では、私が思っていた以上に保存されていることが確認できたので、私はそんなことをする必要がないのですが、さすがに苛立って、「そのようなことを問い合わせてきた人はいますか」と都立中央図書館に電話をしたたわけです。

結果。

「取材はありましたが、こちらに直接問い合わせてきた方はいらっしゃいません」

ツーカーの職員がいて、その人を経由して聞いたといったケースはあるかもしれないですが、正面からの問い合わせはひとつとしてなし。

問い合わせをしたなら、いつまでもあいまいな情報だけが流れるなんてことはないわけですから、思っていた通りの結果です。

これを確認したかっただけなのですが、ついでにいろんなことを教えてもらいました。今回廃棄予定の本がどの程度他の図書館と重複しているのかについては、都立図書館では調べていないとのことですので、気になる人は自分で調べてください。

お会いしたことはないとは言え、同じサイト内で書いている人の間違いを正すのは、あまりいい気持ちではないものですが、これ以降は、名前を出して具体的に指摘していきます。

今回の騒ぎは、笹沼崇氏の「朝焼けの図書館員」10月17日付けのエントリー「救いたい!」が始まりです。

他の人のブログについてのデータを公開するのはまずいかもしれないので、具体的なアクセス数は伏せておきますが、[救いたい!]は、これまでポットのサイトで公開された約6000の記事の中でベスト10に入るアクセスがあります(feedをカウントせず)。6000という数字は現在把握できるものだけで、実際にはすでに存在しないものがさらに数千という単位であるのですが、それらの中にベスト10に入るようなものはないはず。

ポットのサイトにおいて、今まで図書館の話題で、これほどのアクセスがあった記事はなく、異例中の異例です。

なぜこうも大きな話題になったのかと言えば、そのエントリーが不正確だったからだと断定してよさそうです。長い文章を読むのが苦手な方もいらっしゃいましょうから、先に書いておくと、以下の文章はすべてが不正確なのです。

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10/9(金)に、東京都立中央図書館から都内各自治体の図書館長宛にFAXが送信された。
実際に直接そのFAXに目を通してはいないので詳細は不明ながら、斎藤さんの話から内容をまとめると、概ねこんな感じであった。

・多摩図書館が所蔵していた多摩地域資料約7万冊と雑誌など併せて、 計約8万冊を処分することにした。

・引き取りたい館は、10/23(金)までに直接取りにくること。

通達から2週間ということは、図書館の稼働日で言えば約10日間。
引き取る側の負担で取りに行くのだから、当然費用がかかる。
各市区町村立図書館が引き取りを決断し、役所と予算流用とか補正予算とかの話をつけようとしても、図書館と役所の稼働日が普通はズレている上に、この間に運悪く体育の日が入っているので、調整には恐らく2〜3日しか猶予がないだろう。
しかも何万冊を引き取るには運送業者の手を借りざるを得ないだろうから、そちらの手配も厳しいだろうと思う。

これでは、廃棄する前提でアリバイとしてFAXを流しただけと解釈されても仕方ないだろう。
更に驚くことに、今回の廃棄対象資料には、過去に脱酸処理までしていた地域資料も大量に含まれているという。
脱酸処理をするには、安くても1冊2,000円〜3,000円くらいだろうか?
当然ながら脱酸処理をするということは、劣化を防ぎ永年保存していくために行う処置で、国立のアーカイブでも、脱酸処理はしたくてもなかなか予算が取れず腐心していると聞く。

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この文章を読むと、いかにもお役所的な手続きだったように見えてしまいます。「アリバイ」とまで書いているわけですし。

まず、すでに書いたように【多摩地域資料約7万冊】という表現は不正確です。「31%の多摩地域の資料を含む地域資料7万冊」です。

10月9日にFAXされた対象は、都内各自治体の図書館だけではなく、国会図書館、国立公文書館、首都大学東京図書情報センター、それ以外の都立の各学校、東京都議会図書館、東京市政調査会、江戸東京博物館などです。東京以外の地域で引き取るところがあるとは思えず、あったとしても効率が悪いですから、対象としてはこれで十分です。

【引き取りたい館は、10/23(金)までに直接取りにくること】という書き方も、「欲しければ取りに来い」といった尊大な態度に見えてしまいますが、よくよく考えたら当たりまえです。自分で考えたんじゃなくて、これも教えてもらって納得したのですが、図書館の本なのですから傷んでいるかもしれない。中身がわからない資料の場合は、中を確かめなければならない。郵送していたら、返本されるなどして、手間がかかるばかり。

また、こうした方が、引き取られる数が増える可能性があります(後述)。

笹沼氏は、[「多摩地域資料問題」の影響について思ったことなど。]で【都立図書館からの通達が各館長宛のFAXのみ】と書いてますが、これは間違いです。FAXだけではなく、都立図書館が発行しているメルマガでも通知し、翌週、文書も配布したそうです。

「ぬかりない」と言っていいでしょう。このことは、あとで出てくる申し込みの結果を見てもわかります。

上記の図書館、学校など、すべてに事前情報が伝わっていたわけではないにしても、都立図書館が大量の本を除籍にすることは早い段階で情報が出ていましたし、都内の図書館のネットワークで十分に情報は浸透していたのですから、興味があれば、申し込み開始以前から、パソコンで調べられます。

10月23日は引き取りの締切ではなく、予約申し込みの締切であり、引き取りは11月6日までです。23日までに引き取らなければならないという情報ははっきり間違いです。

通知から引き取りまでは1ヶ月弱あって、それほど慌ただしい話ではない。申し込み期間と引き取り期間が同程度あるのは、後者が長過ぎるようにも感じるかもしれないですが、話を聞けば、これも納得。

引き取りについても配慮が行き届いていて、多摩地区の図書館を優先して26日から引き取り開始。それ以外の地域は28日から引き取り開始です。スタートをずらすことで混乱を避けられるということもありましょうし、そうした方が引き取られやすくなるとの事情があります。

23日までの申し込みは、あくまで予約であり、いざ現物を見て、「やっぱりこれはいらない」となった場合、他の図書館がもらい受けるかもしれないため、引き取りは分散した方がいい。

予約が入らなかったものについては、この段階で引き取りも可能ですから、その意味でも、多摩図書館で現物を見てもらった方がいい。

つまり、検討する期間は、2週間ではなく、4週間あるわけです。予約してなくても、あとになって「あれが欲しい」と申し出ることが可能なんですから。その気になれば、時間をたっぷりかけて現物を精査することだってできます。引き取り期間が長いのは十分な理由があって、【調整には恐らく2〜3日しか猶予がない】という書き方は現実と違いすぎる。

この段階では詳細がわからなかったのだとしても、笹沼氏は、[「多摩地域資料問題」の影響について思ったことなど。]で【通達から締め切りまでの期間が2週間しかなかったという都立の拙速さが、今回一番の問題ではなかったかと思う】と書いています。ここでは「締め切り」と表現して情報を訂正しています。たしかに予約受付期間は2週間ですが、そこだけを取りあげるのは正しい情報とは言えません。

すでに笹沼氏はFAXを見て、そのあと引き取り期間が2週間あったことを知っていたのですから、間違ったことを書いたと気づいたわけで、にもかかわらず、そのあとの2週間については評価せず、なお都立図書館が拙速とするのは公平さを欠いています。私が見るところ、今回一番の問題は笹沼氏の文章です。

で、予約の結果ですが、20機関から3千冊以上の資料について申し込みがあったそうです。20機関が申し込んだということは情報が十分行き渡っていたことを意味しましょう。

この数字は重複しているものを含めた総数です。必要なものはどこでも必要、必要のないものはどこも必要がない傾向がありますから、相当数重複しているはずです(重複した数までは出していないとのこと)。

古書目録でも注文が重なって、実数は半分以下になるのが常です。さらに、傷み具合によって「やっぱりいらない」ということもありましょうから、千冊を切る可能性もあります。その分、予約していなかったものが引き取られることもあるので、結局、3千くらいになるかもしれませんが。

また、これには多摩地区の地域資料は含まれていません。この部分が来年まで延期されましたから、数字はもう少し増えましょうが、大多数が廃棄されることはまず間違いない。

妥当な数字です。私はもっと引き取られる数が少ないと予想していましたが、思っていたよりずっと通知範囲が広かったことが関係していそうです。

なんにせよ、運送屋に頼んでトラックを手配するようなことはあり得ない想定です。図書館の副館長でありながら、笹沼氏は、どうして、ひとつの図書館が、万単位の本を一括で引き取ることがあり得ると考えたのでしょうか。本には詳しくても、図書館にはそう詳しくなく、興味もない私の読みの方がまだしも正しいのは些か問題ありではなかろうか。「大いに」かな。

また、脱酸処理にも不正確な記述がありました。「地域資料は重要なので、脱酸処理をしたものが含まれているのは事実です」としつつ、【1冊2,000円〜3,000円】とある点については、「どこからそんな数字が出てきたのでしょうか」と困惑してました。都立中央図書館の担当者も「救いたい!」は読んでまして、私が値段を聞いたのではなく、あちらから言ってきたことです。

「まとめて処理をするため、1冊いくらかすぐには出せないですが、そんな数字にはならない。数百円ですよ」

立教大学図書館員の書いているところによると、1册あたり1300円で、数を増やせば安くなるとありますから、数百円にすることが可能でしょう。

「脱酸処理の値段が高かったら廃棄してはいけない」とは思わないので、ここはたいした問題ではないとして、最大のミスは、やはり廃棄されるのが複本だと書かれていなかったことです。

これが、この話を拡大しました。現に複本であることを知って、「だったら、廃棄やむなし」に転じた人たちがいます。

この段階では笹沼氏自身知らなかったわけですが、一般の利用者ならともかく、図書館の副館長が「複本だろう」と想像しなかったことも不可解です。笹沼氏はNPO法人「共同保存図書館・多摩」の斎藤氏に、「複本か否か」を確認しなかったのではないかとの疑いを抱かざるを得ません。あるいは、聞いても、斎藤氏が知らなかったのでしょうか。そんな人たちが、この問題を論じる資格があるのでしょうか。

[多摩地域資料問題」の影響について思ったことなど。]で、【都立から各館へのFAXを確認したが、そこにも「複本」という言葉は一切記載されていなかった】と、あたかも、都立図書館にミスがあるかのように書いていますが、そんな必要はないでしょう。

私は図書館に興味がないので、今回のことで初めて知ったのですが、都立図書館の複本廃棄は2001年度の都立図書館再編によるものですから、複本であることは自明のことだったのですし、仮にそれを知らなかったとしても、引き取ろうとする側が電話一本、メール一本入れればわかることです。

これについては、中央図書館ではなく、多摩図書館の電話に出た方が憤慨した口調でこう言ってました。

「どうして確認しないで、そういう情報を流すのでしょう」

私に聞かれてもわからんです。笹沼氏と斎藤氏に聞いてください。

複本だとわかって以降もまずい。すべて複本であることがわかった段階で、速やかに[救いたい!]に追記を入れるべきでした。今からでもいいので入れていただきたい。もちろん、他の情報の不正確さも訂正していただきたい。

実はすでに手遅れでありまして[「多摩地域資料問題」の影響について思ったことなど。][救いたい!]の12%程度のアクセスしかありません。私の一連のエントリーも似たり寄ったり。

[救いたい!]
はあっという間に大量にコピーされて、少なくとも数万人の目に触れ、あっという間に騒ぎは終わりました。

その過程で、都立中央図書館と多摩図書館の電話番号を入れて、暗に抗議の電話をするように示唆する人までいました。実際には抗議の電話がなかったのがなにより。

その情報の間違いをこのようにひとつひとつ説明したところで、ほとんどの人たちは読みません。彼らが欲しているのは「都立図書館が貴重な多摩の資料を7万冊以上こっそり廃棄しようとしている。石原都政はひどい」というコピーしやすいキャッチーなフレーズだけであり、事実を元にして考えたり、議論したいわけではないのですから、今から何をやっても情報が行き届かない。Twitterやそれに類するツールの怖さです。

「では、彼らは何を求めてコピーをしたのか」については改めてやるとして、それでも、できる範囲で情報の訂正をすべきです。コピーした方々や間違った情報をもとに意見を述べた方々も同様です。

この話を踏まえ、次回は「図書館の中では見えないこと」に戻ります。
 
 
追記:11月1日、修正を加えました。詳しくはコメント欄参照

このエントリへの反応

  1. 松沢 様

    いつも楽しく拝読させていただいております。
    件の問題ですが、「救いたい!」ではなく、
    「都立図書館に一冊しかなくていいのか」のリンク先で
    初めて知り、そのあと、松沢さんが記事を挙げられていて、

    ご見解が共通しているところもあれば、ぶつかっているところ
    もあり、「地域資料」の重要性も含め、これが良いところに
    向かえばなあ…と感じていたなかで、今回の記事を拝読いたし
    ました。

    ただ、上記のリンクの方のTwitterを読んでいたのですが、
    残念なのか何なのかよくわかりませんが、複雑な気持ちに
    なってしまいました。(10月26日以降です。)

    その感想ですが・・・、
    情報をクリアにする場合のタイミングや配慮というものも
    あってしかるべきと考えていらっしゃる方と思って
    いたのですが・・・。
    駄文失礼いたしました。

  2. いんたねさま

    Twitterは情報の広がりをチェックする時に使うだけで、そこに書かれたことはほとんど読んでいないです。まだしも議論が進行するので、読物としては、2ちゃんの方がマシだと私は思ってますので。

    何を書いていたのかわからないですが、Twitterに書いている暇があるなら、早く訂正すればいいのに。

    全員が全員そうではないでしょうが、図書館について積極的に語りたがる人たちって、「我が理念」みたいなものを語りたいだけで、現実を語りたいわけではないような印象が拭えず、事実の重要性より、自分の頭の中にある図書館の重要性、本の重要性を優先したいんじゃなかろうか。

    里親探しの無意味さをこれまで誰一人指摘していないように見えることがそれを雄弁に物語りそうです。

  3. 松沢 様

    ご反応いただき恐縮いたします。ありがとうございます。

    これまでの記事を拝読させていただいて、松沢さんは、
    希望を出してくる方々の問題点と現状(事実)とその抱えている
    問題点の複数の視点を述べられていたので、最もこの話題のなかで
    しっくりくるものだなあという思いでした。

    一方で、相対する(適切な表現ではないと思いますが)
    方々の多くは松沢さんのおっしゃる「我が理念」が表に
    出すぎているなと感じています。
    それ以外の方々の声がオンライン上で結果として少数(のような雰囲気)になってしまっていて、残念だなあと・・・。
    (オンラインにしたくてもできない、もしくは事情があって
    そこに追いつかない人々もいるわけですし・・・。)

    引き続いての駄文、失礼いたしました。
    また、ご反応、重ねて御礼申上げます。

  4. 図書館関係者とは別に、この問題に飛びついた人たちもいて、数としてはその方が多いと思いますが、彼らは彼らでまた別の理念を掲げるきっかけとして、この問題を利用したのだと思ってます。

    これについてはまた書きますが、どちらの人たちも、「本当のところはどうなのか」はどうでもよかったんでしょうね。その結果、ほとんど図書館を利用せず、図書館に興味がないと言っている私が問い合わせをしなければならないおかしさに少しは気づいて欲しいものです。

    それに引き換え、東村山の問題や唐沢俊一のパクリを論じている人たちは現実をしっかり踏まえていて、情報の検証能力にも優れている人たちが揃っていると改めて感心している次第です。

  5. 確かに、興味のない人が調査して、正確な情報を確認しようという
    行為は不思議ですよね。それこそ、専門分野の方が精査して、
    検討したり、研究者であれば、学術的観点から見解を述べることが
    しかるべきでは…という気持ちだったのですが、専門分野の人間が
    言ってることではあるからなあ…でも、何か違和感が・・・という
    思いでもありましたので…。
    何だかこれでは議論ではなくて…というのが率直な感想です。

    松沢さんの論証ももちろんのこと、東村山や唐沢俊一氏の問題
    への検証能力は、自身も見習わなくてはならないな、と常に痛
    感しております。

  6. 私もすべての事象について精査するわけではなく、できるはずもないのですが、図書館員にとって図書館のことは専門なのですから、より迅速な調査も可能だし、そうできる方法もたぶんあるはずです。図書館のネットワークはそれなりに強いみたいし。

    この場合、一都民の私が電話してもわかるんだから、そんなネットワークを使う必要はないけど。

    確認できないなんらかの事情があったとしても、正確な推測をすることが可能だと思うんですよね。知識もあるわけですから。

    今回で言えば「複本じゃないのか」とか。私が推測できることをどうしてできなかったのかと言えば、結論ありきだからだと思います。「東京都のやることをなんでも否定したい」という結論です。

  7.  ご指摘の通りで、Twitterに一言書いたものとして、慙愧に堪えません。

     ただ、一言だけ言い訳させていただきますと、少なくとも、私については、3月の大阪の類似事例で、報道に対して即時対応したエル・ライブラリーがボランティアの手を借りて受け入れ可能な資料を受け入れたが、キャパシティの問題で大量の現物資料が廃棄された件
    http://d.hatena.ne.jp/l-library/20090323/1237358729
    の印象がまだまだ強く、膾を吹いたことになってしまいました。

  8. POWさま

    誰しも情報を鵜呑みにしてしまうことはありますから、信じてしまったこと、コピーしたことは恥じることでもない。図書館員だとしたら情けないと思いますが。問い合わせまでしなくとも、おかしいと思えって話ですから。

    だとしても、訂正さえすればいいのではないでしょうか。リンクだけでもいいし。

    で、大阪の件は、物が物だけに、引き取り手はおらず、転売できるものもなかったのではないかと想像します。図書館の本よりも、ずっとこっちの方が私は気になります。ほとんどは一点しかないものじゃないでしょうか。

    本は所詮複製物ですから、どっかに残っている可能性があります。戦前、発売前に発禁になって現存していないはずの雑誌を私ごときが入手したりしているわけで。

    でも、エルライブラリーってすごいですね。これについては、そのうち書きます。

  9. リンクが貼られていたので、「続・救いたい!」を再度みましたが、その後確認できたこととして、 「タイムテーブルは、10/9にFAXで通達、10/23に各館からの引取りの申し出 締め切り、そして搬出作業は11/6までということである。」 と10/21の時点で笹沼氏は追加情報を既に伝えているので、【調整には恐らく2~3日しか猶予がない】というのは、その後の状況を知る前のエントリーのことですよね。私としては、「救いたい!」と「続救いたい!」の情報でだいたいのことは理解できましたけれども・・・。 余談なのですが、脱酸処理って都立だとそんなに安く出来るんだなあと正直うらやましい...以前修復専門業者に問合せたとき、処理のレベル・量の違いもあると思いますが、一冊2千円以上と聞いてあきらめたことがありました。 細かいところは、翌週文書出していたとか、メルマガでも伝えていたとか、現時点で聞けば出てくることはあるのでしょうが、結局のところ、最初のこの問題のニュースが伝えられた時点では、多くの図書館関係者が知らなかったということは事実で、だからみんな驚いてもっと詳しい情報を知りたいと思ったのではなかったのでしょうか。(といってみても松沢さんのおっしゃりたいことの問題ではないのかもしれませんが。) 普通に考えても、都立の職員が一番詳しい正確な(その後の経緯も含めて)情報ををお持ちだと思うのですが、そちら側からは、この件に関して多くの人がわかりやすい形での情報発信がなされていなくて、松沢さんがここまで頑張って執着されているのは、意味があってしていることなのだと思いますけど、ちょっと正直なところ違和感を感じてしまいした。そういった廃棄情報の情報の出方のズレなどは、この問題の根っことは違うように私は思っています。

  10. ご指摘の通り、笹沼さんが引き取り期間の件を書いていないように記述したのはミスです。該当箇所を修正しました。すいません。

    ただし、引き取り期間にも検討できるということは読んでいる人にはわからないと思いますよ。私もわかりませんでした。わかるのは、図書館員の方々だけではないでしょうか。私を含めて、図書館員ではない人も読む以上、やはり不十分な表現かと思います。

    また、別エントリーの話であって、そのことに触れずに【通達から締め切りまでの期間が2週間しかなかった】としてそれを拙速と批判するのは誤解を招きます。

    情報の公開をしていればよかったというのはその通りですし、こうなった以上、公開した方がいいとは思いますが、そもそもそのような形で情報が流れることを中央図書館は想定しておらず、広く公開していなかったことが間違っているとは思えません。都内の図書館などに情報を公開しただけで十分でしょう。都立図書館としては、今さら外部の人に議論をしてもらってどうなるものでもなく。

    【1冊2,000円〜3,000円】は現実に間違っていたわけで、「うちはこんなに高い」と言われても…。業者を紹介してもらうとか、安くする方法を都立図書館にお聞きになってはいかがでしょうか。羨ましがる暇があるなら、なぜこういうことを直接聞かないのでしょうか。そこが私は不思議なのです。

    間違った情報を正すことに違和感があるとされても困るのですが。「私は間違った情報を流して批判をする人たちに対して違和感があります」とお答えする以外に方法がないです。

  11. [...] 「1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報」のコメント欄に図書館員らしきkonさんという方が、私がこうもこの問題にこだわっていることを「違和感がある」としています。たしかにこんなに人気のないテーマを書き続けること自体、理解できないのはもっともです。 [...]

  12. メルマガ「都立中央図書館通信」を購読している者です。

    最新号から2008年10月17日発行まで遡って確認しましたが、そのような記述は見当たりませんでした。「都立中央図書館通信」以外の、一般には読めない内部向けメルマガがあるということでしょうか。
    いつ発行のどのメルマガで伝えたのか、また翌週文書でというのも何日にどこへ出したのか、根拠について触れられていないので、細かいようですが気になります。

    正直なところ、この一連のエントリーは、他の人の出した情報を個人名を挙げて批判するわりには、情報の精度が低い箇所が多いように感じます。

    例えば『今回の騒ぎは、笹沼崇氏の「朝焼けの図書館員」10月17日付けのエントリー「救いたい!」が始まりです。』とありますが、
    そもそもの始まりは10/16のシンポジウムでの齋藤氏の発言で、それを翌日アップしたのが笹沼氏ということでしょう。
    ネット上の発信者が笹沼氏であったというのが事実なので、この書き方は正確とはいえないと思います。
    また、笹沼氏の「続救いたい!」を読むと、直接齋藤氏に確認を取られているようですし、意図的に「複本」ということを最初に伝えなかったわけではないと読み取れます。
    「以下の文章はすべてが不正確なのです」という断定も、この時点で「詳細はわからないが」と仮定で書かれているものに対し、後になって「すべてが不正確」はフェアではないように感じます。

    この件に関しての正しい情報は、もう都立図書館以外に発信しようがないと思います。
    それを追うことよりも、笹沼氏が案を出されているように、今後同様のことが起きたらどうするかを考えないと、騒ぎの意味がなかったことになると思います。

    苦言ばかりを呈し失礼しましたが、公の場で専門家が言ったことをそのままニュースとして伝えること自体は自然であったにせよ、松沢さんの言われるとおり、受け手のリテラシーについては大いに考えさせられます。

    松沢さんの次回単行本は、「インターネットの情報とどうつきあうか」というテーマだということなので、これは興味深いです。発売を待ちたいと思います。

  13. イマイさま

    一般の人向けに告知する必要がない情報ですから、図書館向けのメルマガだと私は受け取ってました。それが違うと思うのなら、思う方が都立図書館に聞くべきでしょう。なんで気になることがあるのに、都立図書館に聞いて、それを公開しないのか、全然わからんです。

    そこに間違いがあることを指摘してくだされば、私は訂正するまでで。しかし、イマイさんの指摘では訂正を入れることもできず、この指摘は意味がないかと思います。

    「騒ぎ」については、私が把握している「騒ぎ」です。つまり、実際にコピーされたり、リンクされたのは、笹沼さんのエントリーであったことを意味しています。だって、笹沼さんのエントリーがなければ、こうはなってなかったわけですよね。

    意図的に複本であることを隠したとは私は言ってませんよ。一般利用者と違って、そうであることを推測できる立場にあり、なおかつ確認もできる立場の人であれば、当然そうすべきではなかったかと指摘しているわけです。なぜ図書館に興味のない私ができることができないはずがあるんでしょうか。それは図書館のメルマガまで読んでいるイマイさんも同様。

    で、私はすでに「騒ぎ」が納まったと判断していて、その責任を問うだのなんだのには興味がないこと、都立図書館が自ら情報を出す義務などないことについては、すでにこのあとのエントリーで立場を明確にしています。

    http://www.pot.co.jp/matsukuro/20091102_164921493914963.html

    そういう動きを牽制するためにわざわざ出したエントリーです。

    >それを追うことよりも、笹沼氏が案を出されているように、今後同様のことが起きたらどうするかを考えないと、騒ぎの意味がなかったことになると思います。

    笹沼さんが出している私案は、本の保存自体についてのもので、イマイさんが言っているような意味の案がどのことなのか不明です。該当箇所を教えてください。

    こういうことが起きないためには、できる範囲で調べることと、間違いがあったら訂正するってことだと私も指摘してますよ。

    本の処分については、私は「いらない本は捨てればいい」という案を最初からずっと提案していて、今なおそれを説明していますので、別の案を提示する意義を感じていません。

  14. [...] 1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報 [...]

  15. [...] 1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報 [...]

  16. マルイさま

    今気づいたのですが、名前を間違えてました。すいません。

    こういう場合、私は私の意見をぶつけているので、言いっぱなしでもかまわないと思いますが、私の希望としては、是非レスをいただきたい。レスできなくなった事情は推測できますが。

  17. [...] 1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら 1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報 1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品 [...]

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