2012-08-26
佐藤雄駿 著『悪魔の飼育』
8/29(水)のエフメゾははじめ、気鋭のロックバンド、NON’SHEEPのボーカリスト、佐藤雄駿さんを迎えたトークイベントを行います(19時〜20時)。
佐藤さんはバンド活動の他にも最近、徳間書店から『悪魔の飼育』という小説集を上梓するなど、才気あふれる28歳。伏見が二十歳で子供を作っていたらこんな年頃の息子がいて不思議ではない、というくらい年齢が離れていますが(笑)そんな世代も経歴もセクシュアリティも異なる二人が対話して、いったいどんな言葉が紡がれるのか。異文化間コミュニケーションを楽しみたいと思っています。
トーク後、佐藤さんの気持ちがノッていたらアコースティックギターによる生演奏もあり、とのこと。楽しみです。
『悪魔の飼育』も、佐藤さんならではの厭世的な?物語世界が広がっていて、刺激的な小説集です。「一度目の歌は、終結部(コーダ)で”喉が渇く前に埋葬を”と歌われる」「僕は”死”が放置されることが何よりも怖かった」「僕の今日は、僕の昨日と酷似している」「誰に届くでもないその言葉は、鵯(ひよどり)のさえずりとともに、そよ吹く風に入り交じっていく」……等々、印象的なフレーズも満載!
平日の夜の早い時間帯、という日程ですので、地味なイベントになると思いますが、異色のトークを聴きに来てください。そして、そのあとはゆっくりエフメゾで飲んで帰ってください。

● 中村うさぎさん
貴著『百年の憂鬱』をお送り頂き誠に有り難く御礼申し上げます。さっそく今朝から読み出し、今、読了いたしました。あっという間に読み進みました。登場人物のそれぞれの持つ人生経路と、そこから発生する必然として愛情と嫉妬と軽い憎しみが織りなす人間模様のすさまじさ、あるいは加齢がもたらす人生の哀感がそこはかとなく表現された物語に時間を忘れて読みふけりました。私はかねてから、「日本にはゲイ・ポルノはあるけれどもゲイ・ノベルスがない」と、自戒をこめて言ってきましたが、これぞまさにゲイ・ノベルスだと言いたいと思います。オスカー・ワイルド、E,M,フォスター、サマセット・モームのゲイ・ノベルスと肩を並べる『百年の憂鬱』に快い読後を味わっています。有難うございました。(私信より)
先日、エフメゾで行われた『百年の憂鬱』の刊行記念トークですが、ついにテキストがアップされました!
毎月第1土曜日のエフメゾのカフェ営業、8/4(土)は『百年の憂鬱』の刊行を記念して、中村うさぎさんとのトークショーも開催!
● 6/14(木)阿佐ヶ谷ロフトAで、「毒親、毒家族、毒人間関係に悩むすべての人に送るトークライブ!!」というのにちょっとだけ出演することになりました。
● 初出「キネマ旬報」2010.3月下旬号
映画『MILK』を観てからというもの感覚が昔に戻ってしまい、やたらテンションの高い伏見である。若い者がぬるいことを言ってたりすると、「てめ、古いゲイリブなめんなよッ!」「こちとら自分の人生も、親も、みんな売り飛ばしてリブはじめてんだよッ!」と殴りたくなる。ワハハハハ!
一連のゲイバー取材のなかで、ある二丁目の大御所から考えさせられる話を伺った。
ゲイバーのママになるからには一度はやってみたいこと、それは店の客を喰うこと。←あまりに直裁
エド・はるみが女芸人になるために男断ちをしたように、伏見もゲイバーのママになるにあたって引き換えにしなければいけないものがある。たとえ週一回のママだって、自分にとっていちばん大切だったものとお別れをしなければ、ママ業は上手くいかないはず。