2005-01-17

『常識を越えて』、残部300冊

 『伝説のオカマ』東郷健さんの半生を綴った『常識を越えて オカマの道、七〇年』は一部断裁されましたので、残部が300冊をきっているようです。残部が売り切れれば、そのまま絶版ないし在庫切れになるでしょう。市場にはさほど出回りませんでしたので、古本屋で発見するのは難しいでしょうから、御興味を持たれた方はお早めに御購入されることをお勧めします。私が編集に関わった保坂展人さん著『年金のウソ』は、著者が直販で1000冊近く売ったそうでして、『常識を越えて』もそれに見習い、著者自ら販売に力を入れる決意であります。

 同著は東郷健さんと及川健二の共著であり(後者が編集・企画・構成も手がけた)、五〜八章とあとがきを私が担当しています。健さんについて『週刊金曜日』誌上(*1)に書いた記事を英語圏の研究者が英訳する計画がありまして、来年あたりには出る予定です。仏訳もそのうち、出るでしょう。筆者自身が仏語にするだけの話ですが。
 日本では存在を忘れつつある東郷健さんですが、そのうち海外のゲイから注目される人物かもしれません。『常識を越えて』が英語・仏語からはじまり、10ヶ国語以上に翻訳され、印税が著者のもとに転がり込む日が来ないだろうかと、夢想しています。

*1;この記事については、『「オカマ」は差別か』(ポット出版)に全文掲載されている。