2012-02-01

お部屋2320/風営法とハッテンバの摘発

法改正ともクラブとも関係がないのですが、風営法にからんで、ちょっと気になる記事が出てました。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201201310777.html

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なんで、3ヶ月前の話がいまさら記事になったのか、よくわからんですが、ゲイコミュニティに出入りしている人だったらこの摘発は知っている人が多いでしょうし、私が聞いていたのも、このまんまの話です。ドラッグ売買の噂があった場所で、メインの容疑はそっちだと。

ただ、この記事はひっかかる点が。

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「風俗店の届け出を義務づける風営法は、男女間の性的サービスが規制の対象になるため、ハッテンバは対象外となる」は、誤読を招きそうです。

前回も書いたように、風俗営業のすべてが男女間に限定されるわけではないです。ここでは「性風俗店」の意味なのでしょうが、そもそもハッテンバは性的サービスを店が提供するわけではなく、客があんなことしたり、こんなことしたりする場を提供するだけですから、これが男女間であっても、サクラを入れていない限りは風営法の対象にはならないはずです。ハプバーも、ショーがあったり、ダンスをさせるような営業じゃなければ、たんなる飲食店の許可でしょう。なので、ハプバーの摘発も客による公然わいせつであり、店は幇助です。

立ち入り権限がなくても警察は内偵するわけで、この場合は、捜査員が客として入ってチンコを出すのがイヤだっただけとちゃうんかと。警官にだってゲイはいっぱいいるわけですが、誰がそうなのかはわからない。ゲイだとしても、チンコを出すと自分が公然わいせつになるし、かといって服を来たままも怪しまれるので、やりにくいんでしょう。

それで捜査が進みにくいからと言って、規制を求めるのは職務怠慢です。また、性感染症が広がる恐れがあるからと言って、法で行動を規制するのもおかしな話。生でやっている男女がいるからと言って、ラブホを今以上に規制すべきとはならんわけで。それは啓蒙とか教育とか広報とか、そういう方法でなされるべきことです。

すぐそうやって、自分らの仕事を楽にするために法規制をしようとするのは警察の悪い癖です。80人も逮捕して、点数を稼げているのに、これを規制して地下に潜ったら、いよいよ捜査しにくくなるだけです。また、行政による指導ができなくなるのはもちろん、把握さえできなくなり、衛生面での管理が不可能になってしまいます。せっかく厚労省や保健所、各種団体が頑張っているのに、邪魔しちゃいかん。

それから以下。

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ハッテンバはハッテン場と書くこともあるように、発展の場でしょう。「出会いを発展させる場」ではなく、「皆が発展する場」。営業主体がある今の時代は、「出会いを発展させる」なんて解釈が成立しましょうが、その辺の公園がハッテンバの場合、誰が発展させるんだ。都か?区か? その意味合いを考えても、「出会いを発展させる」が語源なんて考えにくいと思うな。

ヤリチン
ヤリマンの上品な言い方として発展家という言葉があるように、昔から、発展は「盛んな性行動」を意味し、伊豆大島では夜這いのことをハッテンと言ったらしい。全然覚えてなかったですが、自分のメルマガを検索したら書いてありました。昭和30年代の「漫画読本」に掲載されていた話。おそらくこのような用法が、同性間にも広がったのでしょう。

以上、日本の発展を祈る。