引用とは何か
2005-07-05 藤井 崇雅
●本日のお仕事
○仕事内容の反省、ブログ更新
○ゴミ捨て、お茶入れ等雑務
◯クライアントに入稿(また電車で遠出です。)
◯参考書で勉強(今は藤脇邦夫著の「出版幻想論」、豊田きいち著の「編集者の著作権基礎知識」を読んでいます。面白い!)
◯クライアントが出す新刊原稿のつけあわせ(あの膨大な量の一冊を何度もくまなくチェックしてきた、ポットの制作チームに脱帽。まわってきた原稿には、よくこんなところ見つけられたなー、という細かいところまで赤が入っていた。)
沢辺さんに「引用」について説明していただける機会を得たので、昨日に引き続き書き記しておきたい。著作物内の表現を借りる方法としては、利用と引用というものがある。利用は、誰かの小説を映画化する類いのものであり、引用は誰かの作品を自作の中でそのまま使用することである。引用というのはなじみ深い言葉のようでなかなかよくわからないものだ。例えば、僕が自分のブログに「◯◯著の『××』という本に□□という記述があるが、私は△△だと思う」というような文章を書くとしたら、それが著者の著作権を侵害するのか、正直僕にはピンとこなかったのである。引用にあたっては、①その必要性、②最小限であるか、③出所明示がポイントとなるという。
①「その必要性」
その引用なしでは論がなりたたない時に引用する。自分の論旨を引き立たせたり強調したりするための引用でなければならず、あくまでも自分の論旨がメインでなければならない。
②「最小限であるか」
常識の範囲内での引用であり、自分の論を補強していない部分まで過剰に引用することはいけない。また、一目で持論と引用部分との区別がつくようにカギ括弧を使うなど工夫する。
③「出所明示」
著作者人格権を守る為、引用部分近くに出所明示する。
よって、「◯◯著の『××』という本に□□という記述があるが、私は△△だと思う」のケースでも、この①〜③を守っていれば基本的に引用できることになる。著作権は奥が深い。「原稿料」や「印税」も、要は「著作権使用料」なのだ。僕は本当に何も知らないで出版物に接していた。
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