投稿者「ポット出版」のアーカイブ

田亀源五郎『冬の番屋/長持の中』電子版、配信開始!

毎月25日、過去にポット出版から発行した田亀源五郎作品の単行本の電子版を、古い順に配信しています。
今月はこの4点です。
・冬の番屋/長持の中
・冬の番屋【分冊版】
・ACTINIA[man-cunt]【分冊版】
・長持の中【分冊版】

【配信スケジュールと配信単位一覧】

●奴隷調教合宿 → 配信済み
・奴隷調教合宿
・奴隷調教合宿【分冊版】
・金曜の夜は四つん這いで【分冊版】
●田亀源五郎【禁断】作品集 → 配信済み
・田亀源五郎【禁断】作品集
・闘技場[アリーナ]【分冊版】
・瓜盗人【分冊版】
・KRANKE【分冊版】
・猛き血潮 中里和馬の場合【分冊版】
・猛き血潮 坂田彦造の場合【分冊版】
・NIGHTMARE【分冊版】
・ZENITH【分冊版】
・だるま憲兵【分冊版】
・衣川異聞【分冊版】
●君よ知るや南の獄 → 配信済み
・君よ知るや南の獄【合冊版】
・君よ知るや南の獄【上】
・君よ知るや南の獄【下】
●童地獄・父子地獄 → 配信済み
・童地獄・父子地獄
・童地獄・父子地獄【分冊版】
・Der fliegende Hollander【分冊版】
・哀酷義勇軍【分冊版】
・告白【分冊版】
●田舎医者/ポチ → 配信済み
・田舎医者/ポチ
・田舎医者【分冊版】
・スタンディング・オベーション【分冊版】
・傀儡廻【分冊版】
・ポチ【分冊版】
・ジゴロ【分冊版】
・LOVER BOY【分冊版】
・見知らぬ土地で奴隷にされて…【分冊版】
・43階の情事【分冊版】
●銀の華 → 配信済み
・銀の華【合冊版】
・銀の華【上】
・銀の華【中】
・銀の華【下】
●冬の番屋/長持の中 → 配信済み
・冬の番屋/長持の中
・冬の番屋【分冊版】
・ACTINIA[man-cunt]【分冊版】
・長持の中【分冊版】
●エンドレス・ゲーム → 9/25配信開始予定。予約受付中。
・エンドレス・ゲーム
・エンドレス・ゲーム【分冊版】
・転落の契約【分冊版】

『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年8月号』発行

ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)は2017年8月10日に地元の渋谷区神宮前二丁目で、
『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年8月号』を発行しました。

●体裁
・発行日 2017年8月10日
・発行部数 3,000部(オフセット印刷・4Cマット紙90kg)
・仕様 A4(297mm×210mm)
・配布先 渋谷区神宮前二丁目に各戸配布(約2,000部)/地元店舗店頭
・発行 ポット出版
・お問い合わせ先
住所=神宮前2-33-18ビラ・セレーナ303号室
電話=03-3478-1774
FAX=03-3402-5558
メールアドレス=jin2shinbun@pot.co.jp

●『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年8月号』2017/8/10
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最終回 テレクラ黄金時代の終焉〜テレクラ・ボーイズ・オン・ザ・ラン

離脱

90年代に入り、数年を過ぎると、“私のテレクラ黄金時代”は終わりが近づいてきた。
テレクラのブームはまだ続いていたが、そろそろ潮時である。楽しい祭りにも終わりは来るもの。むしろ、痛い目に合わないうちに、いい思い出だけを胸にテレクラ戦線からの離脱を図ろうとしていた。

その理由は、テレクラの利用者やコールの質が変わったことだ。後に大きな社会問題化する「援助交際」、要するに売買春である。それまで、電話をかけて約束をしてすっぽかしたり、どんな奴が来ているか遠くで見ているなど、“悪戯”していた女子中高生たちが援助交際の主役となり、テレクラがその温床として、糾弾されるようになる。「淫行」や「不純異性交遊」などの活字が新聞や週刊誌の誌面を躍った。同時進行で、女子中高生の制服や下着などを売買する「ブルセラ」なども社会問題化していった。

1994年に社会学者の宮台真司はテレクラをフィールド・ワークして、同時代の若者の状況を社会学的に考察した『制服少女たちの選択』を発表。1996年にはノンフィクション作家の黒沼克史が書いたルポルタージュ『援助交際 – 女子中高生の危険な放課後』がヒット。同年、村上龍も女子高生の援助交際を題材にした小説『ラブ&ポップ』を発表した。同作は1998年に庵野秀明により映画化もされている。「援助交際」という言葉は1996年度の流行語大賞にも入賞している。

社会問題化する以前に、普通に会ったり、セックスしたりというコールが少なくなっていた。女子高生に限らず、主婦や学生、会社員、フリーターなどの“お小遣い”目当てのコールが多くなったのだ。また、テレクラそのものが“援助交際の温床”とされたことで、男性も売買春目当てにテレクラに通い、お小遣いを希望していなかった女性にまで金額交渉をするようになった。それは、テレクラが売買春市場へと意図的に“改竄”されていくことと同義だった。

同時にテレクラを舞台にした事件なども頻発する。当時、新聞にも好奇を浴びて報道されたので、覚えている方もいるかもしれない。渋谷のテレクラで女性2人組にホテルに呼び出された男性が、SMプレイを持ちかけられて裸にされ、縛られたところを写真に撮られてそれをネタにゆすられるという“事件”。

また、女性に呼び出された男性が待ち合わせ場所へ行くと、あとから男性が現れ、「俺の女に何すんだ」とすごまれ、ゆすられる“テレクラ美人局”もあった。潮目が変わったことを実感した。

もうテレクラが男女の純粋な出会い(笑)を求める場所ではなくなってきたのだ。当時、「テレクラが荒れてきた」と、仲間内では言っていたが、まさにそういう状況を呈していた。さらに、業者が雇った「さくら」なども増加の一途を辿る。レディコミやレディマガでは、さくらのアルバイトを堂々と募集していた。まさにテレクラの荒廃化が進む一方、全国の自治体ではテレクラ規制条例が制定され、年齢確認や営業地域が限定されるなど規制が強化されていった。

新たな出会いの場を求めて

そんなこともあって、テレクラから足が遠のきつつも次に手を出したのがテレクラの運営する伝言ダイヤルである。以前、NTTの伝言ダイヤルを紹介したことがあったが、これはテレクラが運営するもので、予め料金を振り込み、もしくは店舗でお金を支払ってプリペイドカードを購入するシステムだ。専用回線にかけ、会員番号と暗証番号を入力することで利用できるようになっている。
ちなみにテレクラが運営する伝言ダイヤルは、かの“人妻調達人”が教えてくれた。伝言ダイヤルにも援助交際の波は押し寄せていたが、様々なジャンルに分かれていて、まだ、「主婦」や「ぽっちゃり」、「SM」、「3P」などの“特殊回線”には、純粋な出会い(大笑)も少なくなかった。いわゆる、マニアックで後にフェチといわれるようなジャンルが、受容と供給のバランスではないが、マニア同士を繋ぐ新しい出会いの場となっていたのだ。

いわゆる「ぽっちゃり」のジャンルでは、体重が2桁ではなく、100キロを超す3桁なんていう女性も平気でメッセージを吹き込んでいた。私自身、特にぽっちゃりが好きなわけではないが、女性の思うぽっちゃりと、男性が思うぽっちゃりの落差を利用して、「少し太目」の女性を探し当てては、援助などに関わることなく、普通にセックスをしていた。テレクラである、最初からモデル体型などは望んではいないのだ。むしろ、多少、肉付きがある方が抱き心地(!?)が良かったりする。また、ある種、コンプレックスを抱えている女性の方が、バブル期にあって、高飛車で、鉄面皮のような女性が跋扈している中では、控えめで奥ゆかしく、希少でもあった。結構、おいしい思いもしていた。

SMなどはテレクラでSM回線の経験があったので、“なんちゃってS”や“なんちゃってM”になり代わり、女性と出会い、旧ソ連大使館の裏、狸穴にあったSM専用ホテルへ行ったこともあった。いずれにしろ、それまでの経験や学習で得たものを新たな出会いメディアに応用していった。

伝言ダイヤル前後は、出会いのメディアもテレクラや自宅などの固定電話から、ポケベルや携帯電話(当然、スマートファンなどではなく、いまでいうガラケー)などを利用したものへ移行。ダイヤルQ2などの出会い系、携帯などの出会い系も台頭してきた。ちゃんとした事実関係は某ウィキペディアなどで検索していただきたいが、電話代や利用代金が高額になり、「出会い系」そのものも社会問題化したことは、遊び経験ある方なら体感として記憶しているだろう。

遊び人の矜持

いずれにしろ、出会いメディアの過渡期、混乱期でもあった。
そんな中、私は狩場を変えていった。随分前に紹介したが、NTTの伝言ダイヤルやニフティのパソコン通信、新聞の三行広告などで見つけた怪しいパーティやスワップクラブ、変態バー(いまのハプニングバーやフェティッシュバーの走りのようなもの)に入り浸るようになる。いわゆる「グループセックス」の世界だ。そこで遊びの世界の人脈を広げ、その世界で自分の居場所を見つけていった。例によって、私は生来の「人たらし」である。それまでの遊びの経験値もあり、出入りしたパーティなどでは“スタッフ”として迎え入れられ、知らぬ間に“いい位置取り”をしていた。遊びの世界で出会った友人達と、女性の“好奇心と冒険心”を満たす出張ホストようなサークルを作ったこともあった。

テレクラ以降は、そんな世界に身を置いていた。そこにはたくさんの出会いやドラマがあった。とても退屈している暇などなかった。仕事もそこそこに遊び惚けていた。
「グループセックス」の世界へ身を投じたのは、恋愛とセックスは別物、身体目的の割り切った関係を求めてだが、男と女は不思議なもので、セックスから始まる恋愛もある。自らの体験だけではなく、数多の男と女が蠢く集団である、群像劇の如く、男と女が演じるドラマにたくさん立ち会ってもいた。

また、この世界では遊び人として守らなければいけないルールやマナーもあった。遊びの美学、遊び人の矜持……綺麗に遊び、粋やいなせ、美意識、気風を競い、切磋琢磨する。そして、人にどれだけ優しくなれるか、ある種、人としての器や度量の大きさを求められる場所でもあった。そんな世界のドラマや経験をブログにまとめだしたのは、10年以上前のこと。得たものを与えるではないが、狩猟活動に邁進するだけでなく、遊びから学んだものをそろそろ伝える作業をすべきと考えたからだ。それ以前に、自分の周りで起こることがどれも目まぐるしくもとても輝いていた。ヘミングウェイはパリを移動祝祭日と例えたが、まさに昭和から平成へ移り変わる東京は、毎日が移動祝祭日であった。男と女と遊びの“風俗”を書き留めることに使命みたいなものを感じてもいたのだ。

そのブログを元に大型SNSで、「大人の遊び」のためのコミュニティを作成して、遊び人が交流できる場も作った。「遊びの戦略的拠点」、「大人の秘密基地」作りである。同コミュニティは2000名近い人数が集まったが、SNSの都合で、不適切と判断され、削除されてしまった。もっとも削除前に個々にやり取りができていたので、そのコミュニティの“オフ会”と称して、イベントやパーティなども開催することもできた。お馴染み“アンド・フレンズ作戦”の拡大版だが、アングラでマニアックな「遊びの世界」の大物や中堅、新進気鋭、期待の新人達(いろんなサークルの主催者やSMバー、ハプニングバー、カップル喫茶などの常連からマスターまで)とも交流し、“この世界で遊ぶヤツはだいたい友達”状態になった。その成果として、おもしろいイベントも仕掛け、GS(グループセックス)界の蜷川幸雄とまで言われていた(あくまでも自称!)。100人規模の艶会を開催したこともある。2000年をとうに過ぎていたが、七夕の夜にバブル時代の“花金”を再現。ホテルのスイートルームにお立ち台を創り、ミラーボールを設え、クラブDJを入れ、オールナイトパーティを催した。その場に集まった大人の遊びを解する粋な男と女は、シャンパンタワーを積み上げ、盛大に飲み、交わす破廉恥な饗宴を楽しんだ。

そんな私の“武勇伝”は、いまもブログに残っている。グループセックス、ハプニングバー、乱交パーティ、3P…などで、検索すると、見つかるかもしれない(※欄外参照)。

そして今

最近は遊びの経験をもとにそこで学んだことを後進に伝えるため、大人の恋愛やセックス、遊びなどを学ぶ、講習会のようなこともしている。同会も“アンド・フレンズ作戦”よろしく、誰もが知るような性愛界の指導的立場にある論客やNPO法人の指導者などにも、ご協力をいただいている。そのイベントは座学ながら毎回、盛況を極めている。同講習会も独立させ、HPなどを作成している。

いい歳をして、遊びをやめない。相変わらずである。ボーン・トゥ・プレイ―――遊びやせんと、生まれけむ。新しい出会いがあるところに新しい世界が広がる。あと、どれだけ遊び回れるかわからないが、ここまできたら、「永久ろくでなし宣言」をしたい。「ちんぽこ騎士道」の歩みを終わらせてなるものか。

テレクラ・ボーイズ・オン・ザ・ラン。「テレクラ魂」は不滅である。わくわくどきどきを探して、不良少年達は疾走し続けている。“CHANCE MEETING”が待っていることを信じて。

そして最後に、5年の長きにわたる、この気まぐれ連載にお付き合いいただいた読者に感謝したい。ありがとうございました。また、こんな私を叱咤激励してくれた2人の美人編集者にも深く感謝である。ありがとうございます。また、機会があったら、お付き合いいただきたい。きっと、この次はモア・ベターよ(笑)。

※筆者が現在の活動の拠点とするHPはこちら。アーカイブのなかに、筆者の武勇伝が数多く記されている。
Love&Sex Navi! http://ameblo.jp/gsnavi-px3pm

田亀源五郎『銀の華』電子版、配信開始!

毎月25日、過去にポット出版から発行した田亀源五郎作品の単行本の電子版を、古い順に配信しています。
今月はこの4点です。
・銀の華【合冊版】
・銀の華【上】
・銀の華【中】
・銀の華【下】

【配信スケジュールと配信単位一覧】
●奴隷調教合宿 → 配信済み
・奴隷調教合宿
・奴隷調教合宿【分冊版】
・金曜の夜は四つん這いで【分冊版】
●田亀源五郎【禁断】作品集 → 配信済み
・田亀源五郎【禁断】作品集
・闘技場[アリーナ]【分冊版】
・瓜盗人【分冊版】
・KRANKE【分冊版】
・猛き血潮 中里和馬の場合【分冊版】
・猛き血潮 坂田彦造の場合【分冊版】
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・衣川異聞【分冊版】
●君よ知るや南の獄 → 配信済み
・君よ知るや南の獄【合冊版】
・君よ知るや南の獄【上】
・君よ知るや南の獄【下】
●童地獄・父子地獄 → 配信済み
・童地獄・父子地獄
・童地獄・父子地獄【分冊版】
・Der fliegende Hollander【分冊版】
・哀酷義勇軍【分冊版】
・告白【分冊版】
●田舎医者/ポチ → 配信済み
・田舎医者/ポチ
・田舎医者【分冊版】
・スタンディング・オベーション【分冊版】
・傀儡廻【分冊版】
・ポチ【分冊版】
・ジゴロ【分冊版】
・LOVER BOY【分冊版】
・見知らぬ土地で奴隷にされて…【分冊版】
・43階の情事【分冊版】
●銀の華 → 配信済み
・銀の華【合冊版】
・銀の華【上】
・銀の華【中】
・銀の華【下】
●冬の番屋/長持の中 → 8/25配信開始予定。予約受付中。
・冬の番屋/長持の中
・冬の番屋【分冊版】
・ACTINIA[man-cunt]【分冊版】
・長持の中【分冊版】
●エンドレス・ゲーム → 9/25配信開始予定
・エンドレス・ゲーム
・エンドレス・ゲーム【分冊版】
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第39回 進撃のナンパの鉄人たち

達人の短期集中講座

何度も書いているが、男とつるむことは嫌いではない。もちろん、性的嗜好は女性のみの異性愛者で、同性愛者でもない。LGBTSなどに関心がないわけではないが、おそらくそれらとは嗜好や性癖は異にするだろう。

前回、“人妻調達人の薫陶を受けることになるが、彼と、その仲間達のすごさを知るには、そう時間はかからなかった。奇想天外・大胆不敵・手練手管のナンパの鉄人達との邂逅はもうすぐだった”──と、書いた。まさに文字通り、彼らとの出会いは、郊外研修から数週間後のこと、間にはいった(仲介業者か?)フリーライターが宴席を設定してくれたのだ。これも広義の“アンド・フレンズ作戦”だが、短期集中講座の趣が強かった。ナンパ松下村塾(!?)へ入塾する。

人妻調達人こと、テレクラ・ナンパの鉄人、キャバクラ・バー・ナンパの鉄人、お見合いパーティ・ナンパの鉄人、パソ通ナンパの鉄人……など、まるで戦隊もののようだが、それぞれ個性豊かな鉄人が新宿の居酒屋に一堂に会する。鉄人達は、いまでいうイケメンとは違う、不適な面構えながら、女性から嫌われる要素は意図的に排除され、清潔感と快活さ、利発さがある。好かれる要素や空気を自然と身につけているかのようでもあった。

また、男女問わず、相手に嫌悪感や威圧感を与えてない、人当たりの良さも特色だろう。きっと、遊びだけでなく、仕事なども一緒にすれば、うまく行きそうだ(実際はわからないが)、そう思わせるものがある。当時、みな30代前半から40代前半までだったと思う。20代ではなかった。それぞれが“働き盛り・遊び盛り”、その中で“第二の青春時代”を迎えていた。その日は、彼らの武勇伝を聞くに留まったが、鉄人が一同に会したことを期に鉄人のナンパ講座≪実践編≫が始まる。元々、鉄人同志、面識や交流があるわけでなく、その仲介者がいて、揃い踏みとなった。せっかくの機会だからと、一緒に遊び、テクニックを競い合いましょうとなったのだ。つるむのも悪くない。いまでいうと、テレクラ・キャノンボール状態か。

私にとってもテレクラの密室空間からステージを変えての他流試合は望むところ。釣果が下がれば、釣り場を変える。内なる魚群探知機が移動を促しているのだろう。しばし、この祭りを楽しむことにする。

■鉄人ファイル1:人妻調達人こと、テレクラ・ナンパの鉄人

テレクラ・ナンパの鉄人については、前回、簡単に紹介したが、やはり、彼はテレクラに限らず、出会いのきっかけ作りの達人である。印象に残っているのは「『猫、かわいいね!』作戦」。たまたま、野良猫を見ていた女性に、この猫、かわいいねとさりげなく声をかけ、猫を介して会話を弾ませていく。実に自然な出会いの演出ではないだろうか。猫好きというだけで、女性の好感度は上がる。優しい人に見られるのかもしれない。もちろん、猫に対する広範な知識も必要だが、鉄人は彼に限らず、いろんな話題に対応すべく、ネタ仕込みを怠らないのが特徴でもある。

■鉄人ファイル2 キャバクラ・バー・ナンパの鉄人

「おいらは木こり」──キャバクラ・ナンパの鉄人は、嬢が着席するなり、そう自己紹介をしている。「おいら」と「木こり」、いきなり異次元の世界へと導く。私自身はとてもそんなことをいう勇気はないが、私は会社員──よりは数十倍、惹きがあるのではないだろうか。もちろん、引かれるのも覚悟の上。

同鉄人、40代前半で、仕事も通信関係勤務と固く、いわゆる普通の会社員のようだが、どこかバブル期特有の派手さも併せ持つ。仕事も休みなしで打ち込むも遊ぶことにも手を抜かない、生粋の遊び人である。

彼の鉄人としての素地は「銀座声掛け1000本ノック」にあったという。とにかく誰でもいいから気になった女性に「ホテル行きませんか?」と、声掛けをするというもの。断られたら、はい次、という感じで、くじける間もなく、何度でも何度でも声を掛け続ける。それを敢えて、ナンパには不似合いな銀座、かつ、「お茶しませんか」みたいなものではなく、「ホテルへ行きませんか?」というハードルの高い、口説き文句で試す。当然、反応はいいわけないが、それでもかけ続けることで、ナンパに成功し、いきなりホテルへということもある。無理と諦めず、やるか、やらないかだったら、やる。「おいらは木こり」同様、乱暴で、変則技かもしれないが、正攻法が正しいわけではない。

彼は数年後、テレビのバラエティに出演し、相変わらずの暴言(!?)を放つも会場は大ウケ。かの天才演出家からも絶賛されたという。
荒唐無稽の作戦ばかりかと思うと、バー・ナンパでは、女性が一人で飲みにくることが多いというバーに通いつめ、いきなりナンパなどせず、マスターと仲良くなり、常連となることから始める。そうすると、マスターがさりげなく、彼を一人で来ている女性に紹介するようになるという。そんな用意周到さと慎重さが彼の持ち味といっていいだろう。鉄人になるには、それなりの準備や修練が必要ということである。

このバー・ナンパ。実際に私も同席させていただいたが、コの字型のカウンターの正面ではなく、右角に座るという席取りが絶妙で、彼、マスター、そして、正面の女性と、いい感じの正三角形ができていた。わざとらしく移動することもなく、会話も自然と弾む。気づくと、彼らは2軒目へと繰り出していたのだった。

■鉄人ファイル3 お見合いパーティ・ナンパの鉄人

おそらく、鉄人の中では見た目や佇まい、物腰などは一番の好青年ではないだろうか。30代半ばのデザイナーだが、変にアーティスト然とせず、普通の会社員のようにも見える。娘の結婚相手に相応しいと、母親なら思うだろう。
そんな彼の強みが発揮されるのは、当時は“ねるとんパーティ”(当然、かのとんねるずの『ねるとん紅鯨団』から取られた)といわれたお見合いパーティである。お見合いパーティなど、古色蒼然としているが、いまだに婚活の一環として、市町村などの公的機関が主催して頻繁に行われている。彼はお見合いパーティに潜入し、好青年を装い、獲物(!?)を落としていく。結婚ではなく、もちろん、恋愛でもなく、目的はセックスである。そんな彼の目的に気づかず、彼を好青年と信じ、交際を望む女性は数知れず。あまりに熱心すぎ、すぐに両親を紹介されそうになったり、付きまとわれたといった危険な思いも度々しているという。当時のお見合いパーティは、まだ、遊び感覚というにはほど遠かったのだ。

彼のお見合いパーティ戦略だが、参加をせず、会場の前で待ちかまえ、カップルになれなかった女性を狙い撃ちするということも試したという。出会いたいという気持ちはあったが、参加してみたらこれはという男性はおらず、仕方なく帰るという女性である。出会いたい気持ちは上がっている、しかし、出会えない。そんな行き場のない気持ちをなんとか埋め合わせしたい。逆に会場でないところでの偶然の出会いこそ必然だった……みたいなドラマ性も生まれる。これはテレクラにおける日曜日の夜、『サザエさん』が終わった後、アポが取れやすいというのにも通じる。日曜日、何か、いいことがあるかなと思っていたが、何もなく、『サザエさん』も終わり、日曜日も残り少なく、明日の月曜日から仕事をしなければならない。その前、日曜の夜に素敵なことが起こるだろうと、テレクラに電話をしてしまう。実際、日曜日の夜は電話もアポも多く、マニアの間では狙い目と言われている。そんなお見合いパーティ場外戦、実際、彼らとともに会場前にたむろし、声かけしたこともある。残念ながら空振りだったが、数年後試してみたら、お茶をするくらいは出来た。

■鉄人ファイル4 パソコン通信・ナンパの鉄人

いまや、SNSの時代である。スマートフォンのLINEやツイッター、FBなどから自然と出会いが始まる。しかし、WINDOWS95もない時代。パソコンを利用するものはいてもインターネットは普及せず、まだ、ニフティサーブ(ニフティ株式会社が運営していたパソコン通信サービス)くらいである。そこには利用者の絶対数は少ないものの、利用者のみが交流できるフォーラムや掲示板などがあった。パソコン通信は今でいう“オタク”の溜まり場で、アニメや漫画、コスプレなど、非常にマニアックなトピックが多く、ネットユーザーがオンラインを離れ、実際にオフラインで出会うオフ会なども活発だった。

パソコン通信ナンパの鉄人はそこを利用し、出会いを模索していた。時には女性に扮して(ネカマという懐かしい言葉もあった!)相手の関心をつかみ、実際、会った時にカミングアウトするという戦法も取っていた。とりあえず、会ってしまえばこっちのものだという。彼は30代前半。仕事もパソコン関係である。仕事の合間の餌巻きは得意とするところだ。

ネカマになるのは、単純に女性を騙すだけでなく、パソ通上にいる男性がどんなやりとりをしているかを見るためだともいう。反面教師として勉強を積んだそうだ。彼の努力の賜物といえそうなのが、子育てに悩む主婦のフォーラムでのやりとりだという。自分なりに勉強をし、解決策を模索し、提案をしていった。その場所で絶対的な信頼を得て、時間を経て出会い、カミングアウトという算段を踏んでいる。面倒なことも厭わない、このマメさが鉄人たる所以か。

鉄人、団体戦に挑む!

当時も今も手っ取り早く、男と女が出会うのは、各々のコネクションを生かした合コンである。自分にとっては恋愛やセックスの対象でなくても他人にとってはその対象になる。新たな関係性が新たな恋愛やセックス対象を生むということもある。鉄人達である、合コンといえども邪さは忘れない。彼らは競ったりはしない。共闘して、団体戦を挑むのだ。流れを見て、誰を狙うかを男子トイレで打ち合わせ、カップルになりそうな機会があれば、さりげなく二人をまとめにかかる。密な話をしやすいように敢えて席を外すなんていう技を使うこともある。

また、仕込みなどは使わないが、鉄人はある程度、落とした女性と敢えて淫らな雰囲気を作ろうとする。むしろ、お持ち帰りされるところを見せつけるのだ。合コンとは言え、鉄人の目的はセックスである。“性の解放区”を合コン会場に現出させるのだ。ゆえに彼らのお持ち帰り率は上昇していく。団体戦といってもどこかの学生サークルのように強い酒を飲ませたり、酒に薬を混ぜたりなんいていうことは決してしない。それが鉄人なりの最低限の矜持でもある。

鉄人との短期集中合宿(!?)、いまでは懐かしい思い出だが、彼らの創意工夫、手練手管、発想の自由さと行動の大胆さ、失敗しても挫けず突き進む不退転の姿勢………彼らから学ぶことは多かった。いわゆる良識に照らし合わせ、かつ、当時の倫理観を鑑みれば、最低のゲス野郎である。しかし、敢えて低め打ち、来たボールはすべて打つという彼らは清々しくもあった。後年、恋愛工学などと喧伝され、その手法や思考が喧々囂々となっているが、ナンパの鉄人には、工学者にはないものを感じている。具体的に何がとは言いにくいが、敢えて偽悪的、極悪非道のろくでなしを装いつつも彼らの言葉やふるまいには情けも優しさもあったと思う。彼らの前向きさに勇気づけられもしたものだ。

ある意味、めちゃくちゃなナンパ術だが、かのフリーライターが知り合いの心理学者に聞いたところ、彼らの行動は「イエスの法則」や「フット・イン・ザ・ドア」、「ドア・イン・ザ・フェイス」など、セールスなどにも通用する心理学的なノウハウが引用されているという。彼らのやり方、実は乱暴に見えて、理にかなっているのだ。

テレクラから離れた課外授業。
彼らとの邂逅がある契機を与えてくれた。人の真似をするのではなく、自分なりの創意工夫、試行錯誤をすべきということ。同時にテレクラの黄金時代もそろそろ、終わろうとしていることも体感もしていた。それは次回に書くことにしよう。多分、次回がこの連載の最後になるはずだ。皆様とのお別れは悲しいが、その時はいつか必ずくるもの。感動のエピローグ(笑)を心して、お待ちいただきたい。

『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年7月号』発行

ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)は2017年7月10日に地元の渋谷区神宮前二丁目で、
『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年7月号』を発行しました。

●体裁
・発行日 2017年7月10日
・発行部数 3,000部(オフセット印刷・4Cマット紙90kg)
・仕様 A4(297mm×210mm)
・配布先 渋谷区神宮前二丁目に各戸配布(約2,000部)/地元店舗店頭
・発行 ポット出版
・お問い合わせ先
住所=神宮前2-33-18ビラ・セレーナ303号室
電話=03-3478-1774
FAX=03-3402-5558
メールアドレス=jin2shinbun@pot.co.jp

●『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年7月号』2017/7/10
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『神宮前二丁目新聞 第9号』発行

ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)は2017年6月に地元の渋谷区神宮前二丁目で、
フリーペーパー『神宮前二丁目新聞・第9号』を発行しました。

●体裁
・発行日 2017年6月30日
・発行部数 8,000部(オフセット印刷・両面4Cマットコート90kg)
・判型 148mm×148mm
・ページ数 16P(表紙・裏表紙含む)
・配布先 渋谷区神宮前二丁目に各戸配布(約1,500世帯)/地元店舗店頭
・発行 ポット出版
・表紙・中面イラスト 市村ゆり
・制作協力 認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ
・お問い合わせ先
電話=03-3478-1774
住所=神宮前2-33-18ビラ・セレーナ303号室
メールアドレス=jin2shinbun@pot.co.jp

●内容
・リーダーは御年98歳! 元気娘のはっちゃけ♡健康法
・[特集]神二で健康を守る 健康のプロに聞いた! ものぐさ編集部改造計画
・神二お悩み相談室 テーマ/財産を守る
・Jingumae 2chome Design Project 神二商店街で「ボッチャ体験会」開催!
・神宮前二丁目新聞を一緒に作りませんか?

●『神宮前二丁目新聞 第9号』2017/6/30 PDF版のダウンロードWEB版はこちら

田亀源五郎『田舎医者/ポチ』電子版、配信開始!

毎月25日、過去にポット出版から発行した田亀源五郎作品の単行本の電子版を、古い順に配信しています。
今月はこの9点です。
・田舎医者/ポチ
・田舎医者【分冊版】
・スタンディング・オベーション【分冊版】
・傀儡廻【分冊版】
・ポチ【分冊版】
・ジゴロ【分冊版】
・LOVER BOY【分冊版】
・見知らぬ土地で奴隷にされて…【分冊版】
・43階の情事【分冊版】
【配信スケジュールと配信単位一覧】
●奴隷調教合宿 → 配信済み
・奴隷調教合宿
・奴隷調教合宿【分冊版】
・金曜の夜は四つん這いで【分冊版】
●田亀源五郎【禁断】作品集 → 配信済み
・田亀源五郎【禁断】作品集
・闘技場[アリーナ]【分冊版】
・瓜盗人【分冊版】
・KRANKE【分冊版】
・猛き血潮 中里和馬の場合【分冊版】
・猛き血潮 坂田彦造の場合【分冊版】
・NIGHTMARE【分冊版】
・ZENITH【分冊版】
・だるま憲兵【分冊版】
・衣川異聞【分冊版】
●君よ知るや南の獄 → 配信済み
・君よ知るや南の獄【合冊版】
・君よ知るや南の獄【上】
・君よ知るや南の獄【下】
●童地獄・父子地獄 → 配信済み
・童地獄・父子地獄
・童地獄・父子地獄【分冊版】
・Der fliegende Hollander【分冊版】
・哀酷義勇軍【分冊版】
・告白【分冊版】
●田舎医者/ポチ → 配信済み
・田舎医者/ポチ
・田舎医者【分冊版】
・スタンディング・オベーション【分冊版】
・傀儡廻【分冊版】
・ポチ【分冊版】
・ジゴロ【分冊版】
・LOVER BOY【分冊版】
・見知らぬ土地で奴隷にされて…【分冊版】
・43階の情事【分冊版】
●銀の華 → 7/25配信開始予定
・銀の華【合冊版】
・銀の華【上】
・銀の華【中】
・銀の華【下】
●冬の番屋/長持の中 → 8/25配信開始予定
・冬の番屋/長持の中
・冬の番屋【分冊版】
・ACTINIA[man-cunt]【分冊版】
・長持の中【分冊版】
●エンドレス・ゲーム → 9/25配信開始予定
・エンドレス・ゲーム
・エンドレス・ゲーム【分冊版】
・転落の契約【分冊版】

田亀源五郎『童地獄・父子地獄』電子版、配信開始!

毎月25日、過去にポット出版から発行した田亀源五郎作品の単行本の電子版を、古い順に配信しています。

今月はこの5点です。

・童地獄・父子地獄
・童地獄・父子地獄【分冊版】
・Der fliegende Hollander【分冊版】
・哀酷義勇軍【分冊版】
・告白【分冊版】

【配信スケジュールと配信単位一覧】
●奴隷調教合宿 → 配信済み
・奴隷調教合宿
・奴隷調教合宿【分冊版】
・金曜の夜は四つん這いで【分冊版】

●田亀源五郎【禁断】作品集 → 配信済み
・田亀源五郎【禁断】作品集
・闘技場[アリーナ]【分冊版】
・瓜盗人【分冊版】
・KRANKE【分冊版】
・猛き血潮 中里和馬の場合【分冊版】
・猛き血潮 坂田彦造の場合【分冊版】
・NIGHTMARE【分冊版】
・ZENITH【分冊版】
・だるま憲兵【分冊版】
・衣川異聞【分冊版】

●君よ知るや南の獄 → 配信済み
・君よ知るや南の獄【合冊版】
・君よ知るや南の獄【上】
・君よ知るや南の獄【下】

●童地獄・父子地獄 → 配信済み
・童地獄・父子地獄
・童地獄・父子地獄【分冊版】
・Der fliegende Hollander【分冊版】
・哀酷義勇軍【分冊版】
・告白【分冊版】

●田舎医者/ポチ → 6/25配信開始予定(予約受付中)
・田舎医者/ポチ
・田舎医者【分冊版】
・スタンディング・オベーション【分冊版】
・傀儡廻【分冊版】
・ポチ【分冊版】
・ジゴロ【分冊版】
・LOVER BOY【分冊版】
・見知らぬ土地で奴隷にされて…【分冊版】
・43階の情事【分冊版】

●銀の華 → 7/25配信開始予定
・銀の華【合冊版】
・銀の華【上】
・銀の華【中】
・銀の華【下】

●冬の番屋/長持の中 → 8/25配信開始予定
・冬の番屋/長持の中
・冬の番屋【分冊版】
・ACTINIA[man-cunt]【分冊版】
・長持の中【分冊版】

●エンドレス・ゲーム → 9/25配信開始予定
・エンドレス・ゲーム
・エンドレス・ゲーム【分冊版】
・転落の契約【分冊版】

『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年5月号』発行

ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)は2017年5月10日に地元の渋谷区神宮前二丁目で、
『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年5月号』を発行しました。

●体裁
・発行日 2017年5月10日
・発行部数 3,000部(オフセット印刷・4Cマット紙90kg)
・仕様 A4(297mm×210mm)
・配布先 渋谷区神宮前二丁目に各戸配布(約2,000部)/地元店舗店頭
・発行 ポット出版
・お問い合わせ先
住所=神宮前2-33-18ビラ・セレーナ303号室
電話=03-3478-1774
FAX=03-3402-5558
メールアドレス=jin2shinbun@pot.co.jp

●『神宮前二丁目新聞回覧板 2017年5月号』2017/05/10
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