投稿者「伏見 憲明」のアーカイブ

伏見 憲明 について

作家。 1963年生まれ。 著書に『魔女の息子』(第40回文藝賞受賞/河出書房新社)、『さびしさの授業』(理論社)、『ゲイという[経験]増補版』(ポット出版)ほか多数。 編集長として『クィア・ジャパン vol.1〜5』(勁草書房)、『クィア・ジャパン・リターンズ』(ポット出版)を刊行。 詳細なプロフィールへ→

J・ストルテンバーグ『男であることを拒否する』


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● J・ストルテンバーグ『男であることを拒否する』(勁草書房)

★ 妄想っぽくって笑える

かつて「俺は男だ!」などというタイトルのドラマがあった。男という存在をこれほど無根拠に肯定してみせてくれる表現もないと思うが、たしかにあの時代、男であることはそれだけで底上げされていたように思い返す。

ところが、女の子たちが男たちに満足できるセックスを堂々要求するようになり、田中真紀子氏のような女性政治家が台風の目になっているような今日では、「俺は男だ!」は空しい力みにしか聞こえない。 続きを読む

マイケル・P. ギグリエリ『男はなぜ暴力をふるうのか』


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● マイケル・P. ギグリエリ『男はなぜ暴力をふるうのか―進化から見たレイプ・殺人・戦争』(朝日新聞社)

★★ ふつうに考えてみれば、性にだけ生物学的な影響がないはずがないよね

性をめぐる生物学的研究はフェミニズムの登場以後、苦戦を強いられてきた。それまで宿命だとされてきた男女の性差は、ジェンダーとして、ことごとく歴史や社会によって構築された虚構であると暴き立てられた。

実際、そういう視点が学問に持ち込まれることによって、研究者は相当注意深く議論を展開することになった。それは生物学という学問にとっても前進だったと考えられる。が、それでも社会的構築ということでは割り切れない現象として性があることは、否定しようもなかった。 続きを読む

河口和也『クィア・スタディーズ』


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● 河口和也『クイア・スタディーズ (思考のフロンティア)』(岩波書店)

★★★ 理論から導かれる現状分析にリアリティがない

本書は、同性愛者など性的少数者が、近代社会の中でいかに排除され、そこから主体性を取り戻そうとしてきたのかを、理論に焦点を当ててたどる試みだ。さらに、セクシュアリティを近代や資本主義というパースペクティブにおいて相対化し、社会と少数者との関係を再定義しようとする議論を展開している。

著者の分析は興味深い。 続きを読む

「人とつながる 社会とつながる」「長期療養 生活のヒント」

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●「人とつながる 社会とつながる」「長期療養 生活のヒント」
ぷれいす東京
JNP +

★★★★ みんなに読んでほしい一冊

今回紹介する冊子は、HIVに感染している人たちの生活をサポートするためのガイドブックである。アンケートや調査分析によって、セックスライフ、マネーライフ、メンタルヘルス、医療機関との関係…と当事者が抱える様々な問題が見えてくる内容となっている。 続きを読む

木原音瀬『FRAGILE 』


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● 木原音瀬『FRAGILE (B‐PRINCE文庫)

★★★★★ もっと文学的な評価があってもいいのでは

昨今よく耳にする「腐女子」とは、男性同士の性愛を表現した小説や漫画、いわゆるボーイズラブを愛好する女性を差す俗称である。そうした嗜好を満たす書籍のマーケットは出版業界のなかでも一角を占めているのをご存知だろうか? これは諸外国では考えられない現象である。ふつうの女性たちが、なぜこれほど男性同性愛を描いた表現物を欲しているのか?と。 続きを読む

坂東 眞理子『女性の品格』

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● 坂東 眞理子『女性の品格 (PHP新書)

★★ 読んで面白くはないわな

いまどき「女性の品格」という古風なタイトルに、道徳のような人生訓。にもかかわらず、本書は280万部を越える大ベストセラーとなっている。内容そのものより、その現象こそが興味をそそる一冊と言える。

私の周囲でこの本を読んで人たちの評価は、おおむね否定的なものだ。まず書かれていることが「当たり前」すぎるというもの。そして、ジェンダーフリーの時代にあえて女性に特別な規範を割当てようとしている点。とくに後者は、著者のスタンスを保守的と感じ、拒否感を抱かれている。 続きを読む

加藤秀一『“個”からはじめる生命論』


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● 加藤秀一『“個”からはじめる生命論 (NHKブックス)

★★★★ 大筋共感なのだが、どこかに違和感が

「生命」という抽象的な概念で人間を一律にとらえる価値観は、果たして何をもたらしたのか。それは生の肯定というよりはむしろ、我々を生きられるべき生命とそうでない生命に分別し、その序列化を押し進めているのではないか、と著者は問う。 続きを読む

木村朗子『恋する物語のホモセクシュアリティ』


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● 木村朗子『恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力』 

★★★ 密教的な文体に幻惑されるが、ロジックはよくある近代主義批判。っちゅーか、著者が自分の文体に恋する物語のセクシュアリティ(笑)

私たちは現在の自分たちに当てはめて過去の人間をとらえがちだ。
 
性に関しても同様で、例えば男同士の性愛関係であれば、その二人は「同性愛者」であったと考える。けれど、私たちが性の欲望を異性愛/同性愛という概念で認識するようになったのは、近代になって西洋文明が流入してからのことで、それまでは自分たちのアイデンティティを性の傾向によって分類する思考自体がなかった。 続きを読む

礫川 全次 編『ゲイの民俗学』


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● 礫川 全次 編『ゲイの民俗学 (歴史民俗学資料叢書 第3期)

★★ 資料価値としての推薦

『ゲイの民俗学』はおもに戦後、昭和20年代の同性愛関連の論考を収録した資料集である。「民俗学」と題されてはいるが、これらはほとんど当時の風俗誌(エロ本)の片隅に掲載された記事であり、いまの感覚でいうところの「学」とはほど遠い気分で執筆されたものに違いない。彼らにしたら、現在のごとく東大で「クィア学会」の設立大会が催されたり、各大学でセクシュアリティ研究がさかんに行われたりといった言説状況は、まるでSFの世界だろう。

しかし、この時代の「同性愛」への眼差しはとにかく熱い。行間から伝わってくる書き手の情熱は尋常ならざるものだ。 続きを読む

渡部 伸『中年童貞』


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● 渡部 伸『中年童貞 ―少子化時代の恋愛格差―

★★ テーマはいいんだけど、本としては安易な作りかな

ジェンダー、つまり社会的に作られた性別規範というのは、近年評判が悪い。いや、正確に言えば、性別役割への批判そのものからジェンダーという概念は生み出されたのだ。ジェンダーからの解放はここ数十年の男と女の大きなテーマであった。男らしさや女らしさなどというものから解かれて、自分らしく生きよう! というやつである。 続きを読む