パリ市長のブレーンは日本通の同性愛者

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拙著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)の第2部で6番目に御登場いただいたのが、パリ市助役でゲイのドラノエ・パリ市長の側近として知られるクリストフ=ジラール氏である。ジラール氏は大学で日本語を二年間学んだので、日本語を少し話すことができる。名刺はフランス語と日本語が併記されている。
タイトルは「パリ市長のブレーンは日本通の同性愛者」で、次のような構成になっている。
1 自分自身に嘘をつきたくないから、カミング・アウトした
2 赤毛のダニー、ベーグル市の同性婚、嫌がらせの手紙
3 ホモ嫌い、パリ市長のカミング・アウト、ゲイ・プライド
4 「結婚しない権利」を持ちたい、だから同性婚に賛成する
5 緑の党は最もゲイ・フレンドリーな政党だ
 ジラールさんはおおよそ、次のようなことをいった。
「私は『結婚しない』権利を持ちたい。だから、同性カップルの結婚合法化に賛成する」
 現在のフランスでは、同性愛者には結婚する/しないの権利は与えられていない。結婚できないだけだ。同性カップルが「結婚できない」状態を改革し、「結婚しない」権利を獲得したい……。ジラールさんはそう切に願っている。
 パリ市は左派のドラノエ市長が当選する2001年まで、ずっと保守系の人物が市長になっていた。ドラノエ氏が市長になるなり、ゲイ・アクティビストとして活動していたジラールさんを助役に抜擢した。画期的なことだった。
 市長がゲイでブレーンの助役もゲイ。
 パリはとても同性愛者にやさしい都市である。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。