月別アーカイブ: 2012年2月

書評『友だち幻想』


● 菅野仁『友だち幻想』(ちくまプライマリー新書)

 知人の若い女性が愚痴っていた。「友情って難しい! 恋愛だったらパターンが決まっていて、それに則してやっていけばなんとかなるのに、こと友だち関係となると、相手との距離感がなかなかつかめない」

 たしかに、恋愛というのは、どんなに当事者には困難に感じられても、よくよく観察してみると、いくつかの類型に分けられるゲームになっている。それに比べると友情は、これといった目的も、快楽も持たないままに、日常的に交わされるコミュニケーション。そして駆け引きでもある。もしかしたら、こちらのほうが、恋愛などよりよほど難易度の高い関係性かもしれない。

 菅野仁『友だち幻想』は、他人とつながることが「自然」ではなくなった時代の友情論である。著者は「一人でも生きていける社会だからこそ〈つながり〉が難しい」と問題提起をする。他者なしでも生きていけそうなのに、誰かを必要としている点において、私たちの分裂がある。人間には、社会的な利害などとは別に、他者によって「承認」されることや、交流そのものから喜びを汲み上げることが、不可欠な精神活動なのだ。 続きを読む

書評『〈麻薬のすべて〉』

● 船山信次『〈麻薬〉のすべて』(講談社現代新書)

 東日本大震災の直後に読むと、本書『〈麻薬〉のすべて』のあとがきは、まるで予言ような示唆に富んでいる。「対応を誤ってしまったら麻薬や原子力は間違いなく人類を滅ぼす可能性を秘めている。今、人類にはヤク(薬)とカク(核)との付き合い方が真剣に問われているといってもよい」

 たしかに核に関しては、私たちは福島原発の事故を目の当たりにし、今後、その利用について再検討がなされることは間違いないだろう。一方、本書のテーマであるところの〈麻薬〉は、いまだ検討すべき課題として国民的な関心を集めているとはいいがたい。芸能人のスキャンダルとして話題になることはあっても、多くの国民にとって薬物使用の問題はまだ自分とは遠い世界のお話のように感じられているのではないか。 続きを読む

お部屋2327/これから風営法を考える

京都市長選で中村和雄候補は敗退ですか。

せっかく少しは盛り上がっているのだから、この機に乗じて風営法についての持論を述べているだけで、このシリーズにはそれ以上の意図はなく、中村候補を応援するつもりで書いていたのではないのですけど、「風営法は国の法律なのだから、市長選で持ち出すべきではない」なんて言っている人たちに一言言っておきます。

たぶんそういうことを言っている人たちは風営法を読んだことがないのだと思いますが、風営法には「条例への委任」という条文があるように、条例で決定している部分が大きい法律ですから、地方自治体も無関係ではあり得ないです。

もちろん、どうしようとも条例が法を超えることはできないわけですが、すでにある条例をゆるめることは可能。京都市の風営法施行条例を見たら、クラブに関してそうは改善できそうなところはなかったですけど、他の業態では条例でガチガチに縛られていることがよくあります。
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お部屋2325/クラブとライブハウスの法規制

前回の続きをやろうと思ったのですが、面倒臭くなった。公然わいせつについては、今まで何度も書いているので、そちらを読んでください。

1533/あれやこれやの表現規制 4-16
1933/エロの排除
2114/マツワルとポットチャンネル

公然わいせつも、売防法も、風営法も、今までさんざん改正すべしと言ってきたわけですが、虚しくなるんですよね。同意してくれる人があまりに少なくて。暖簾に腕押し。内心、同意する人はいても、意思表示はしない。これじゃあ、法改正なんてできるわけがないですよ。性にまつわる法律は、外圧以外では変わりようがないとすでに私は諦めています。
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目から汗

毎週金曜日の定例会議で、編プロ部の鈴木さんが涙を流しました。
「1月生まれさんの誕生日ケーキを…今日…注文します……!」

ポットでは、沢辺社長(甘いものが好き) の好意で、
ほぼ毎月社員の誕生日を祝いつつケーキを食べるというイベントが行われています。
鈴木さんは今回、その注文と受け取りを命じられたわけです。

1月は忙しかったので、ケーキの注文という雑務は後回しにしていたわけですね。
わかります。
わたしももちろん後回しにします。小さな雑務ほど後回しにします。
そしてこの「ケーキを注文する」という小さな任務が、いつまでも達成されることなく時間だけがすぎていきます。
そして「ケーキを注文する」という小さな任務が、頭の片隅にずっと居座ります。
そして「ケーキを注文する」という小さな任務が、どんどん大きな存在にふくれあがり、とうてい達成はむずかしいような気分になっていきます。

小さな罪悪感とともに…強迫観念にとらわれ…いつのまにか1月は終わり…催促されないから余計に胸がきゅっとなる…
会議で「ケーキ」という言葉を口にしたとたんに緊張の糸が切れて、目から小さな美しい汗がこぼれたのですね。

以上、わたしの妄想でした。失礼をば。

実情はちがうかもしれないけど、わかります。
その昔「やるべきことをあとまわしにしない本 」みたいな自己啓発本を買ったことがあります。
その本を読破することすらあとまわしにしました。

ケーキは甘くておいしかったです。みんなしあわせそうな顔してました。
だからもう、泣かないで。舘ひろしも「泣かないで」って歌ってるよ。
鈴木さん沢辺さん(甘いものが好き)、ありがとうございます。

お部屋2323/ハッテンバ摘発記事の真意

昨日二丁目にいたのですけど、2320「風営法とハッテンバ」で取り上げた朝日の記事は二丁目でも話題です。皆さん、この事件はとっくに知っていて、「なんでいまさら」と。去年の事件ですからね。

そこは私なりの推測もあるのですが、二丁目では記事のいやらしさを指摘する声が出ています。「大手企業社員や有名大学の学生がそこにいたことをことさらに記述して、読者の好奇心をかきたてている」と。

実際、そうなんでしょうけど、これはゲイだからでも、ハッテンバだからでもなくて、今までカップル喫茶やハプバー、乱交パーティなどの報道では、逮捕された人たちの実名も出されていた例が数々あって、この記事では、覚せい剤などの違法ドラッグがからんでいるのに、個人の名前を出していないことから、まだしも配慮されている印象です。警察発表段階で伏せているのか、報道段階で伏せているのかはわからないですけど。
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いただいた本●子連れソウル

佐々木千絵さんからいただきました。

子連れソウル

書名●子連れソウル
発行●祥伝社
定価●1,300円+税
2011年9月5日発行
ISBN 978-4-396-43046-7 C0026
四六判/144ページ/並製

●全国の書店で購入できます
Amazonで購入する

●内容紹介
可愛いイラストや子どもも大人も楽しめる情報が満載!!
子連れで使える韓国語&MAPつき

子連れが旅を楽しくする! イラストレーター・佐々木千絵の初の絵本

<ディープなソウル案内>
・韓国の人は子ども好き
・チマチョゴリ体験
・テディベアミュージアム
・穴場スポット 国立子ども博物館
・あなどれません ロッテワールド
・最強の雨プログラム SeaLaLa
・家族で笑えるクッキングエンターテイメント NANTA
・子連れソウルグルメガイド
・ソウルのおやつ
・韓国子ども服がアツい!!
・布とビーズとボタンと糸と…東大門総合市場
・韓国にはオンドルがある! 他

2012年2月7日(火)トークセッション◎山形浩生×飯田泰之『もう一度「一般理論」に挑戦する PART2』@池袋のご案内

2012年2月7日(火)19時より、
『要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論』刊行記念トークセッション
「もう一度「一般理論」に挑戦する PART2」を開催します。

1月28日(土)にジュンク堂書店新宿店で開催した山形×飯田トークは
満員御礼!
イベントの様子を実況したツイートを、以下で見ることができます。
http://togetter.com/li/248698
第2回もご期待ください。

『要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論』刊行記念トークセッション
山形浩生×飯田泰之「もう一度「一般理論」に挑戦する PART2」

リーマン・ショック以降、再び注目を集めたケインズ『一般理論』。
そこには現在の不況に対する処方箋がたくさん詰まっている。
しかし、ケインズの遺産をつつき回すだけでは
今後の経済学が発展していくはずがない。
経済学の未来はどっちだ!
山形浩生と飯田泰之の二人が語ります。

好評につき満員御礼となった
1月28日(土)ジュンク堂書店新宿店で開催するトークに続く第二弾!!

●日時
2012年2月7日(火)
開場:18:30
開演:19:00(1時間半程度)
※新宿の第一弾と時間が変わりますのでご注意下さい

●会場
池袋コミュニティ・カレッジ/4番教室(8F)
〒171-8569
東京都豊島区南池袋1-28-1
西武池袋本店別館8・9階
http://www.7cn.co.jp/7cn/culture/cc/setsubi/index.html

●入場料
1,000円

●定員 50名(着席50名)

●参加方法
参加ご希望のお客様はリブロ池袋本店書籍館
B1F-Dゾーン内のリファレンスカウンターにてお申し付けください。
電話でのご予約も承ります。
お問合わせ先:リブロ池袋本店 電話:03-5949-2910

●出演
山形浩生
評論家・翻訳家。
マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。
調査会社勤務の傍ら、幅広い分野で翻訳・執筆活動を行なう。
本書のほか、『訳者解説』(バジリコ)など著書・翻訳多数。

飯田泰之
エコノミスト、駒澤大学経済学部准教授。
東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。
専門は経済政策、マクロ経済学。
『世界一シンプルな経済入門』(エンターブレイン)をはじめ、
著書・共著多数。

●場所
リブロ池袋本店
〒171-0022
東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店 書籍館・別館
電話:03-5949-2910

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【受付終了しました】「ジュン」シリーズ全巻お買い上げ特典「石ノ森章太郎『魔法世界のジュン』アイディア・スケッチ」

2012年1月31日をもって、「ジュン」シリーズ全巻お買い上げ特典「【石ノ森章太郎「魔法世界のジュン」アイディア・スケッチ】受付を終了しました(当日消印有効)。
多数のご応募をいただき、ありがとうございました。

「ジュン」シリーズへのご意見、ご感想は
2011.11.25-12.12
2011.12.13-12.28

で公開しています。こちらは引き続き、アップしていきます。