風営法」タグアーカイブ

お部屋2459/風俗産業の危機と久田将義[追記あり]

長いです。用件は最後に書いているので、面倒な人は最後だけ読んでください。
 
 
誰も言ってくれないので、自分で言っておくと、私の読みは大変的確です。このところ、吉原のソープランドが売防法で摘発されたり、大阪のストリップ劇場が公然わいせつで摘発されたり、クラブだけではなく、性風俗関係の摘発も一層厳しくなってきています。ソープランドが売防法で摘発されることも、ストリップ劇場が公然わいせつで摘発されることも、「よくあること」ではあるのですが、その中身を検討すると、警察は一歩一歩着実に新しい領域に踏み込んでいることがわかります。

しかし、そこまで正しく見据えているメディアは皆無かと思います。ほんの一部とは言え、まだしもネットの方がましかもしれない。ネットに書かれていることの大半はいい加減だとしても。

性風俗関係の雑誌が成立していた時代には、書き手の層はそこそこ厚かったのに対して、今は手薄になっているとの事情もあるのかもしれないですが、浄化作戦が進行している頃も似たようなものでした。何が起きているのかをわかっている人がメディアにほとんどいない。とりわけ一般誌は、売れるからエロネタを掲載しているだけで、法についての知識を持っている風俗担当はほとんどいない。関心さえない。
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お部屋2420/磯部本から削った参考資料リスト

ダンスと風営法について論じた磯部涼の編著本は8月末に発売がズレ込んだようです。

すでに書いたように、この本に私は2本寄稿しているのですが、原稿が長すぎて、大幅に削ってます。長くなったのは大正から昭和30年代までのダンス事情と法規制について書いた原稿です。

エピソードをいくつか削ってしまったのが私としてももったいなくて、元の原稿は先日メルマガで配信しました。とはいえ、削っても、論旨は変わりませんから、磯部本を読んでいただければ、戦前のダンスブームがどっからどう拡大して、どう規制されたのかがよくわかるはずです。

ここまで繰り返してきたように、風営法は戦後の混乱期特有の事情によって制定されたものではなく、戦前からあった各種法令が失効したため、それらをまとめ直したものです。ダンスで言えば、大正時代から制定されたいくつかの法令(私の原稿では4種の法令が出てきますが、もっとあるかも)があり、それらを踏襲して風営法のダンス規定が作られていることも拙稿から読み取れるはずです。

この原稿のために調べてわかったことですが、実は売春云々はあとから出てきたものです。当初は見知らぬ男女が出会う場自体を嫌悪する人々が反対の論陣を張り、それを受けて法が整備され、ダンスホールを規制していきます。

戦前のものを読むと、「ダンスホールの弾圧」という言葉がよく使用されていて、この弾圧によってこそ、売春が生ずる余地が生まれていきます。当時私娼は警察犯処罰令で取り締まられ、これと連携する形でダンスホールへの規制はいよいよ強まったと言ってよさそうです。だったら、最初から規制しなきゃよかったのにって話。
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お部屋2413/そうだったのか!風営法

告知です。

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そうだったのか!風営法

場所:新宿ロフトプラスワン

日時:7月17日(火) 開場18:30 開演19:30

数年前から、大阪など関西地域にある「クラブ」の摘発が話題にのぼり始め、それはあっという間に、九州、そして東京へと全国的に広がってきた。
どうやらその摘発は「風営法」っていう法律のもと行われているらしい!?
音楽聴いて踊って何が悪い!はっきり言って何が問題なのかさっぱり分からない!そんなアナタや、キミはとっても多いはず。
この機会に風営法のA to Zを学んでしまおう!
出演は、風営法に詳しい方からギョーカイ周りの方、そしてプレイヤーの方などをゲストに迎え、風営法の「今」を知る一夜!

【出演】
司会:二木信(音楽ライター)@shinfutatsugi
松沢呉一(フリーライター)@kureichi
久保憲司(カメラマン/ライター)@kuboken999
磯部涼(ライター)@isoberyo
ほか、ゲストあり!

予約 \1,000 / 当日\1,200 (飲食別)
※予約はメールにて絶賛受付中!

《 lporeserve@gmail.com 》
・上記、メールアドレス宛に、
・件名を『7/17 そうだったのか!風営法』とし、
・本文にお名前とお電話番号、予約人数を明記してお送り下さい。
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お部屋2401/風営法と興行場法

すっかりやる気をなくして、死に体となっているこのブログですが、告知だけはしておきます。

6月14日、DOMMUNEでやった「TALKING about 風営法!!!!!!!第一章」はえれえ反響があったらしく、本日6月21日19時から再放送されます。

このあとアーカイブも公開されるのですが、いくつか注意を。

「クラブはカラオケボックスとして営業すればいい」との話が出てますが、カラオケボックスでも、ダンスをさせる営業と見なされれば風営法違反。現状これが問題にならないのは、店が踊らせているわけではなく、原則、踊るスペースもなく、個室内のことに店が関与していないためでしょう。

通常、カラオケボックスは主食に類する食べものを出しているので、深夜酒類提供飲食店ではなく、深夜営業の届けはいらない。深夜酒類提供飲食店でなくとも、深夜営業する飲食店は、風営法の対象となる条文があり(第32条)、そこをめぐるやりとりがわかりにくいので、皆さん、条文を確認のこと。
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お部屋2398/もう一度、風営法制定の経緯と目的

風営法改正についていくら書いても暖簾に腕押しだったため、やる気が失せてブログに書くのはやめ、メルマガに書き続けてます。とくに歴史については、少しずつしか調べられないので、地味に作業をしていくしかありません。

しかし、ここに至って風営法について取り上げるメディアも増えてきていて、「1年前は誰も相手にしなかったくせに、どっかがやり出すとすぐに後追いしやがって」と腹立たしい思いもありつつ、二番煎じ、三番煎じでもやらないよりはやった方がよい。マスコミというのはそういうものですから、しゃあないわ。

そういった報道やインターネットで読めるものの中で、気になることがあります。風営法制定の経緯と目的です。端的に言えば間違いだらけです。弁護士でさえ間違ったことを書いたり、言ったりしています。

例えば「売買春を防止する目的で制定された」などと書かれていたりします。その法律は売防法だす。売防法も買春は対象じゃないですが。
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お部屋2327/これから風営法を考える

京都市長選で中村和雄候補は敗退ですか。

せっかく少しは盛り上がっているのだから、この機に乗じて風営法についての持論を述べているだけで、このシリーズにはそれ以上の意図はなく、中村候補を応援するつもりで書いていたのではないのですけど、「風営法は国の法律なのだから、市長選で持ち出すべきではない」なんて言っている人たちに一言言っておきます。

たぶんそういうことを言っている人たちは風営法を読んだことがないのだと思いますが、風営法には「条例への委任」という条文があるように、条例で決定している部分が大きい法律ですから、地方自治体も無関係ではあり得ないです。

もちろん、どうしようとも条例が法を超えることはできないわけですが、すでにある条例をゆるめることは可能。京都市の風営法施行条例を見たら、クラブに関してそうは改善できそうなところはなかったですけど、他の業態では条例でガチガチに縛られていることがよくあります。
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お部屋2325/クラブとライブハウスの法規制

前回の続きをやろうと思ったのですが、面倒臭くなった。公然わいせつについては、今まで何度も書いているので、そちらを読んでください。

1533/あれやこれやの表現規制 4-16
1933/エロの排除
2114/マツワルとポットチャンネル

公然わいせつも、売防法も、風営法も、今までさんざん改正すべしと言ってきたわけですが、虚しくなるんですよね。同意してくれる人があまりに少なくて。暖簾に腕押し。内心、同意する人はいても、意思表示はしない。これじゃあ、法改正なんてできるわけがないですよ。性にまつわる法律は、外圧以外では変わりようがないとすでに私は諦めています。
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お部屋2323/ハッテンバ摘発記事の真意

昨日二丁目にいたのですけど、2320「風営法とハッテンバ」で取り上げた朝日の記事は二丁目でも話題です。皆さん、この事件はとっくに知っていて、「なんでいまさら」と。去年の事件ですからね。

そこは私なりの推測もあるのですが、二丁目では記事のいやらしさを指摘する声が出ています。「大手企業社員や有名大学の学生がそこにいたことをことさらに記述して、読者の好奇心をかきたてている」と。

実際、そうなんでしょうけど、これはゲイだからでも、ハッテンバだからでもなくて、今までカップル喫茶やハプバー、乱交パーティなどの報道では、逮捕された人たちの実名も出されていた例が数々あって、この記事では、覚せい剤などの違法ドラッグがからんでいるのに、個人の名前を出していないことから、まだしも配慮されている印象です。警察発表段階で伏せているのか、報道段階で伏せているのかはわからないですけど。
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