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出版時評ながおかの意見 1994-2002

[まえがきより抜粋]

出版をテーマにするインディペンデント(フリーランス)の取材記者として、ときどきの関心のおもむくままに業界の動きを追い、批評的な発言をしてきた。“本流”よりも“周縁”を意識して私なりの視点を提示しようとしてきたつもりだったけれど、あらためて自分の書いたものを読み返してみると、様々な切り口から業界の出来事を敷衍したひとつの“同時代史”あるいは“軌跡”として世に問えるのではないかと思えてきた。一冊の本として「市場」に投げかけ、より多くの読者(消費者)と出会い、問題意識を共有できたならと思ったのが本書を編むことにした最大の理由だ。過去を振り返ることで出版業界はこれからどうなるのか、どうするのかをともに考えるきっかけとしたい。

本文は、大きくはふたつの切り口を持っている。産業としての出版の側面から再販制や流通の現状・問題点に触れた記事と、出版産業を存立させる精神的基盤ともいえる「出版の自由(流通の自由)」の実際をレポートした内容のふたつだ。

業界問題については出版社・取次・書店・読者という言葉をいったんメーカー・卸・小売・消費者という言葉に置き換え、その関係性から産業を見直したいという観点を強く押しだし、同時に、出版の自由を単なる理念的なものにしないために流通との連関を意識した論点を提示するよう努めた。その問題意識の延長線上で、出版にかかわる業界内外の出来事、出版で働く労働者の問題にまで話題を広げている。

ず・ぼん7

特集は「非常勤職員の未来」と「学校と図書館」。全国の図書館で働く非常勤職員はますます増える一方である。図書館での働きかたはどうなっていくのか。非常勤職員、常勤職員双方の立場から、図書館雇用の形態について考えてみた。また、「学校と図書館」では、教育改革を軸に、学校、学校図書館、公立図書館の役割と変化を探ってみた。

デジタル時代の出版メディア

出版をめぐる状況は世界的な規模で、大きな変貌を遂げている。学術雑誌はインターネット上であたりまえに公開。電子出版・インターネット書店・出版情報と物流情報のデジタル化・電子図書館、そして出版メディアのゆくえを語り尽くす、書店員の書いた一冊。

ず・ぼん6

児童書を特集。作家、図書館、出版社、書店の児童書担当者が集まっての座談会、絵本作家でもある長谷川摂子の「三人の少年、少女への手紙」など盛りだくさん。新企画・「お棚拝見隊」は、よりよい図書館の棚づくりを目指し、八重洲ブックセンターへ突撃。

図書館の近代

100年を越える図書館の歴史の中で、図書館はどのような働きをしてきたのか。近代日本史の中で、どのように位置づけられているのか。図書館勤続24年の筆者が、国家との関係を軸に、近代日本図書館史を綴った一冊。