イラクと国民戦線

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湾岸戦争後、米英両国を中心にして行われた経済封鎖によってイラクでは医療品が不足し、乳幼児が150万人死んだ。フランスの極右政党・国民戦線はこれを「テロ」だと非難し、イラクの子ども達を救うためにNGO『イラクの子ども SOS』を結成し、ジャンマリー=ルペン党首のワイフ・ジャニーさんが代表に就いた。
国民戦線の立場は一貫している。湾岸戦争にもイラク戦争にも猛反対した。湾岸戦争のときはルペン党首がイラクに乗り込み、フセイン大統領と面会し、ヨーロッパの人質解放を実現させた。イラク戦争のときは、戦争開始後、「がんばれ!イラク」というキャンペーンをはった。
『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)では、『国民戦線』のジャンマリー=ルペン党首、同党ナンバー2のゴルニッシュ全国代理にインタビューした。イラク戦争についても多くをかたってもらった。
国民戦線は、フセイン政権は独裁体制とはいえ、イラクを統治する上ではやむをえない……という立場だった。なるほど、フセイン大統領はときに自国民を虐殺しさえもした。しかし、フセインによって殺された数を遙かに上回るイラク人が湾岸戦争・イラク戦争・内戦で死んでいっている。
ゴルニッシュ氏は今年の2月、私がインタビューしたときに、こう云った。
「私たちのイラク戦争反対論が間違っていたという人はいまいないでしょう」
*:写真はゴルニッシュ氏。オイカワが撮影。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。