ゲイの帰る場所はどこだろう……フランソワ=オゾン監督の新作『残された時間』(Le Temps qui reste)……

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フランスの奇才、フランソワ=オゾン監督の新作『残された時間』は氏の初期作品『ホームドラマ』に並んで、私の趣味と合致するものだった。作品としての評価も高くフランスの雑誌の多くが賛辞を送っている。
天才ゲイ人・オゾンはこれまで数多くのLGBT(レズビアン、ゲイ、バイ、トランス)テーストの強い作品を撮ってきた。『ふたりの5つの分かれ路』(5×2)では、ノンケ夫婦を通してパートナーシップを問うた。
新作はゲイのカメラマンが主人公だ。30歳にして売れっ子の彼は医師から、ガンにおかされているため、余命数ヶ月だと宣告される。当然、とまどう彼が死に向かう素朴な数ヶ月が映画では描かれる。母に会い恋人とケンカをし、クスリに溺れ、ゲイバーに行き男を漁ろうとする。
けっきょく、ゲイ(同性愛者)にとっての帰る場所(ホームタウン)を、問うものになっている。日本でも来年放映されるのだろうから、いまから楽しみにしていて欲しい。
パリ市内でフランソワ=オゾン(Francois OZON)監督を及川健二が撮影。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。