仏映画『ガブリエル』舞台挨拶に参加して


日曜日の夕方、田舎で夫と暮らす中年女性画家を描いた仏映画『Peindre ou faire l’amour』を見た。主演女優にどこかで会ったことあるなーとスクリーンを眺めながら物思いに耽っていたら、今年の冬に寿司屋で会ったことに気がついた。わたしはそのとき、フランス人の数家族と食事を共にしていており、一人から「彼女は有名な女優さんよ」と耳打ちされた。わたしがトイレに入って出てきたら、彼女がドアの前に立っていた。ジーンズ姿でかっこいい系の人だった。映画は画家夫婦に、盲目の男性と若い女性とのカップルがからみ、話が進んでいく。途中、スワッピングの場面も出てくる。ストーリーというストーリーがあるわけでなく、愛をたんたんと描くフランス映画の定番だ。
ところで、月曜日の昼食を学生食堂で食べたのだが、コップも食器もすべて紙になっている。水不足がフランスで深刻化しているから、食器洗いにつかう水を節約するために、紙にしたのであろう。
夜はベニスの映画祭で何やら賞を取った仏映画『ガブリエル』の舞台挨拶に足を運んだ。19世紀だかの金持ち夫婦のお話し。家政婦が四人も働くそのうちのご主人が、妻の浮気を示唆する手紙を発見し、驚く。姦通相手が誰なのか気になり取り乱す。とまあ、それだけの話なのだが、濃厚な出来具合だ。刺激的なシーンがあるわけではないので、退屈して途中退席する人を何人か見かけた。
毎日フランス料理のコースを食したら食傷気味になるように、フランスの濃厚な恋愛映画を毎日見たら別のものを口にしたくなる。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。