仏の死刑支持派は大幅減 日本の容認論の高さは極右政党並み

日本で死刑執行されたことを受けて日刊ベリタに次のような原稿を送りました。
御興味のある方は御参照ください。
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ミッテランがフランス共和国大統領に就任するなり英断したことが死刑の廃止である。当時のフランス国民は死刑廃止を支持したのか。興味深い世論調査がある。
週刊誌『Le Journal de Dimanche』81年1月4日付によれば、フランス人の63%が死刑に賛成し、反対したのはわずか31%だった(*1)。しかし、ミッテランは世論に迎合することなく公約で死刑廃止を掲げて当選を果たす。
御存知の方も多いだろうが、フランスの死刑はギロチンである。スパッと首を斬るのが慣わしであった。
死刑廃止から24年。フランス人は死刑制度をどう受け止めているのだろうか。
フランスの伝統的な調査機関・IPSOSが15歳〜30歳の若者を対象にした2004年調査(*2)によれば、死刑支持派はわずかに30%。前年調査に比べて6%減ったそうだ。
フランスの伝統的な調査機関Ifopが七年前(1998年2月5、6日)に15歳以上のフランス人・1001人を対象に行った調査によれば、死刑復活に対して
賛成: 44%
反対: 54%
その他:2%
という結果であった。極右政党『国民戦線』支持者にかぎれば、
賛成:83%
反対:17%
左派支持者では
賛成: 33%
反対: 66%
その他:1%
右派支持者では
賛成: 47%
反対: 50%
その他:3%
だった。
日本の内閣府が発表した『基本的法制度に関する世論調査』(平成16年12月・付)によれば(*3)、【死刑制度に関して,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」,「場合によっては死刑もやむを得ない」という意見があるが,どちらの意見に賛成か聞いたところ,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」と答えた者の割合が6.0%,「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えた者の割合が81.4%となっている。なお,「わからない・一概に言えない」と答えた者の割合が12.5%となっている】のだそうな。
死刑容認:81.4%
死刑廃止: 6.0%
ということだ。設問が異なるため単純には比較することができないが、日本国民の死刑制度に対するメンタリティ(81.4%が死刑賛成)はフランスにおいては極右政党『国民戦線』支持者(83%が死刑賛成)に近いようだ。
*1:ロベール・バダンテール『そして、死刑は廃止された』(作品社)、207,211頁より引用。
*2:http://www.ipsos.fr/canalipsos/articles/1391.asp
*3:http://www8.cao.go.jp/survey/h16/h16-houseido/2-2.html

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。

仏の死刑支持派は大幅減 日本の容認論の高さは極右政党並み” に1件のフィードバックがあります

  1. FSH

    要するに
    「日本人の民度は低い」「民主主義が成熟していない」「非文明国である」と仰りたいのでしょうか。
    「日本人の人権意識が低い」と非難するだけでは死刑廃止など覚束ないと思います。

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