愛人とガン

シラク大統領が病気治療・療養のため入院している。病気に関していろいろ憶測が飛び交っている。これにはワケがある。
フランソワ・ミッテラン前大統領(*1)に愛人と隠し子がいたことはフランスでは誰もが知っていることだ。大統領就任から14年の間、その事実を明らかにしなかったが、そのことはさして問題にはならなかった。しかし、就任後一年もしないうちにガンが発見されたにもかかわらず、それを公表せず、ニセの診断書でもって健康だと言い続けたことにたいしては、厳しい批判が加えられた。愛人がいることなどはプライベートな問題であり公務と関係はないが、健康は公務に密接に関わってくる。大統領であれば後者の情報については公表されるべきというわけだ。ミッテランが14年間、病気に関して国民を欺き続けたことから、シラク大統領の健康についても疑問が呈される。
ミッテランに隠し子がいたことからシラク大統領にも隠し子がいるのでは……という根強い噂がある、それも我が国・日本にいる、という。たしか『Liberation』紙だったかに、シラク氏の側近だか友人のコメントとして、「前任者(つまりミッテラン)に隠し子がいたからといって、なぜシラク氏にも隠し子がいなければならないのか」というコメントがのっており、私は笑った。
ところで、日本では政治家のガンと愛人、どちらが問題視されるであろうか。
*1;ミッテランについては当ブログの『ミッテランの最晩年を描いた映画 』や『ミッテランの最晩年と愛人 』でも触れた。参照されたし。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。