欧州憲法、否決の背景。

欧州憲法の国民開票が行われた夜、極右政党『国民戦線』の事務所と新極右政党『フランスのための運動』を取材してきました。国民戦線の集会にはちょくちょく取材にいっているので、広報担当の女性に顔も名前も覚えられていました。警備係のごついオッサンにも覚えられていました。
ルペン党首とドヴィリエ党首の演説は22時30分・開始とのこと。どちらを聞くか悩んだのですが、ドヴィリエ陣営に行くことにしました。この選択は正解だったと思います。
欧州憲法が否決されたことで、もっとも得をしたのは極右勢力です。最近、ずっと低迷気味だったのですが、今回の騒動で一気に元気になりまして、党勢拡大に寄与しています。
ドヴィリエ氏もルペン氏もシラク大統領に辞職を迫っていました。国民議会議員の90%は賛成派なわけですから、何も国民投票にかけず国会の議決によって批准を承認していたら、すんなりとコトは運んだわけです。国民投票にかけたのは、批准を勝ち取ることによって、2007年大統領選挙で三選する弾みにしたいというシラク大統領の思惑があったからです。辞任論にも一理あります。
緑の党、社会党は真っ二つに分裂し、推進役のシラク与党も打撃を被っています。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。

欧州憲法、否決の背景。” に1件のフィードバックがあります

  1. masa

    シラクさんは、今回の結果が分かっていて国民投票にかけたのではないですか?

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