森田健作のオカマ発言とフランス

日本に住むゲイの知人から知らされたのですが、堂本あき子さんが千葉県知事に再選されたそうですね。僅差の勝利ですから、森田健作の「オカマ」発言を聞いて、激怒した人たちによる運動の成果もあったのでは……と思われます。
フランスでは、同性性愛を蔑視する発言を国会議員がした場合、議員辞職を求める声が国会議員の中からあがります。人種差別も同性性愛者差別もともに、恥ずべきものだという認識が浸透しています。シラク大統領も再選の折には、ゲイの人権擁護を主張しました。
フランスでゲイの問題が「政治的争点」(Political Issue)と扱われるようになった要因の一つが、同性性愛者のロビーイングの成果です。日本でも、政治家が性的少数者への蔑視発言をしたときには、声をあげるほうが効果的でしょう。
昨年の米国大統領選挙では、ジョン・ケリー氏が同性愛者の権利擁護を口にしました。「ホモ嫌い」(homophobia)の強いアメリカで公言したわけですから、たいしたものです。2000年だか1996年の大統領選挙の折、民主党よりもはるかにリベラルといわれているラルフ・ネーダー氏ですら、同性愛者の権利について質問をされたら争点ではない……ということから、明言を避けました。ケリー氏はワシントンにどっぷり浸かった老獪な政治家でしょうが、死刑制度についても疑義的ですし(死刑廃止論者でしたが、テロリストについてはこの限りではないと、云いました)、「価値観」(=value)はヨーロッパ的です。
ところで、最近、気になっていること。
フランスではカツラの広告をあまり見かけません。フランス人何人かに「薄毛」について質問したことがあるのですが、日本ほど薄毛へのコンプレックスが強くないようです。薄毛のフランス人に、日本ではバカにされることもあると云ったところ、「じゃあ、私が日本で生活すれば、バカにされるのかな?」と、不思議がっていました。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。