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紹介
「カルピス」の名付け親、作家・武田泰淳の伯父である渡辺海旭は、
宗教家にして教育家、社会事業家であり、さらには詩文家にしてコピーライターであった……。
廃仏毀釈、肉食妻帯・蓄髪勝手令、日本人の仏教離れなど、
明治に訪れた日本仏教の危機を打破するため、
思想・実践の両面で日本仏教界を支え続けたが、未だ評価は定まっていない。
海旭は何を思い、誰と出会い、実践を積み重ねてきたのか。
関東大震災による消失から数少ない資料を元に描き出す渡辺海旭という傑物の生涯。
目次
序
渡辺海旭の多様なる人脈
写真・留学時代の渡辺海旭
帰国してからの渡辺海旭
第一部●青雲編
一、明治天皇と蛇骨長屋と牛鍋屋
二、廃仏毀釈と金竜山浅草寺
三、東京府立庶民夜学校
四、抜嫡
五、尋常小学校上等科へ
六、博文館の小店員
七、渡辺海旭の誕生
八、八宗の泰斗、福田行誡
九、本誓寺寒林舎、法話と品定め
十、浄土宗学東京支校
十一、福田行誡、遷化す
十二、壺月と号す
十三、宗門を超えた新仏教運動
第二部●雌伏編
一、欧州航路船上の人となる
二、教育こそ国づくりの基
三、食と酒は欧州の十字路にあり
四、聖母マリアは観音菩薩?!
五、自由思想団で大いに弁ず
六、新旧異教間交流
七、日露戦争
八、惜別と盟約
九、シュヴァイツァーとの出会い
十、畏友、荻原雲来を故国に送る
十一、詩藻の力
十二、帰国
第三部●雄飛編
一、創作童話「釣龍爺」
二、社会事業家として
三、新戒律主義
四、遵法自治、芝中学三代校長
五、文案家として
六、国士として
七、関東大震災
八、仏教史の金字塔、大正新脩大蔵経
九、国際梁山泊、西光寺
十、遷化
第四部● 回想編
一、中村屋女主人、相馬黒光
二、カルピス創業者、三島海雲
三、浪漫詩人、土井晩翠
四、孤高の監督、今井正
五、敬虔なる愛弟子、磯村英一
六、異色の外交官、寺崎太郎
七、異教のライバル、賀川豊彦
八、畏友の娘婿、井上靖
渡辺海旭略年譜
主要参考文献
初出一覧
著者プロフィール
1947年東京生まれ。渡辺海旭の母校であり、海旭が校長をつとめた芝中・芝高六十回生。
東京大学農学部卒。翻訳家、ノンフィクション作家、編集者。路上観察学会事務局。資生堂化粧文化研究会会員。
著書に『民主党政権への伏流』(ポット出版、2010年)、『男はなぜ化粧をしたがるのか』(集英社新書、2009年)、『選挙の裏側ってこんなに面白いんだスペシャル』(ビジネス社、2007年、三浦博史との共著)など。
訳書にジャスティン・リチャードソン&ピーター・パーネル/文、ヘンリー・コール/絵『タンタンタンゴはパパふたり』(ポット出版、2008年、尾辻かな子と共訳)、J・バルドーニ『名リーダーに学ぶ説得術』(ベストセラーズ、2004年)、O・ハラーリ『パウエル リーダーシップの法則』(ベストセラーズ、2002年)ほか。