民主党政権への伏流
紹介
民主党政権はどこへ行くのか!?
10人の「伏流」たちの証言から日本政治の行方を見定める。
2009年8月の「政権交代選挙」に至る20年。どんな人物が、何を考え、どう動いたのか。
歴史の表舞台には上がらない「伏流」のなかで「何でも反対野党」からの脱却を目指した10人の物語を、詳細なインタビューを元に綴る。
目次
序 「政治的大変」を準備した伏流に聞け「わだつみの声」
金成洋治の章 細川護煕の側近として日本新党に新しい政治文化を胚胎
錦織淳の章 新党さきがけの「正系」として元首相に死闘を挑む
三浦博史の章 「平成維新の会」事務局長として〝生活者主権〟を提唱
松原脩雄の章 社会党のペレストロイカに破れて小沢一郎の新進党へ
高木郁朗の章 社会党・総評ブロック発の政治再編、「よりまし政権」を求めて─
仲井富の章 山岸章の名代として「殿様連合」を仕掛ける
河野道夫の章 村山首相を首席秘書官として支えた〝仏教社会主義者〟
若尾光俊の章 日本に「オリーブの木運動」の移植を試みた元浪人全共闘
住沢博紀の章 ローカルパーティという新しい政治文化の仕掛け人
松本収の章 民主党を孵化させ政権交代を仕込む
あとがき
初出一覧
参考・引用文献
戦後政党史 1945-2010
登場人物注
1989年以降の各党の議席数の増減
1992年以降の主な政党の流れ
人物索引
事項索引
前書きなど
今こそ二〇年間の政治的激動の「総括」がなされる時期がきていると思われる。
そこで危惧されるのは、高くて大きな所から「大きな物語」が語られるいっぽう、伏流水のなかにある「小さな言葉」は無視されてしまうことだ。つねに歴史は勝ち残ったものたちの歴史である。しかし、ようよう訪れた「政治的大変」の未来を歪めず豊かにするためには、伏流の中にこそ声を聞かねばならない。
長年政治の末端に関わってつくづく思うのだが、永田町の大政治家の「大言語」、大新聞政治部の「大言語」は、そのほとんどが二次情報に拠っており、生きた政治の現場からは遠く遊離している。
本書では、今回ついに生起した「政治的大変」を準備してきた伏流水のなかに「わだつみの声」を聞きあつめながら、「政治的大変」がどこからきてどこへいこうとしているのかをしかと見定めたい。そして、それを高くて大きな所にいる「大政治家」たちにもぶつけてみたいと思う。
(序 「政治的大変」を準備した伏流に聞け「わだつみの声」より)
著者プロフィール
1947年東京生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒。
日本読書新聞編集部勤務を経て、翻訳家、ノンフィクション作家、編集者として活動。
01年千葉知事選、02年参院補選(千葉)、03年・05年衆院選(大阪3区)、05年大阪市長選、07年東京都知事選の現場に関わる。
●著作
『男はなぜ化粧をしたがるのか』(集英社、2009年)
『MG5物語』(求龍堂、2000年)
『足元の革命』(新潮新書、2003年)
『選挙参謀』(太田出版、2004年)
『選挙の裏側ってこんなに面白いんだスペシャル』(ビジネス社、2007年、三浦博史氏と共著)など。
●訳書
I・ベルイマン『ある結婚の風景』(ヘラルド出版、1981年)
O・ハラーリ『パウエル リーダーシップの法則』(ベストセラーズ、2002年)
バルドーニ『名リーダーに学ぶ説得術』(ベストセラーズ、2004年)
ジャスティン・リチャードソン&ピーター・パーネル文、
ヘンリー・コール絵『タンタンタンゴはパパふたり』(ポット出版、2008年、尾辻かな子と共訳)
など多数。