投稿者「高橋 大輔」のアーカイブ

ず・ぼん15予告/米沢嘉博記念図書館

『ず・ぼん15』(今秋発売予定、です)の取材で、オープン前の米沢嘉博記念図書館に取材に行ってきました。

米沢嘉博氏は、1975年にコミックマーケット(コミケ)を立ち上げたメンバーの一人で、1980年から2006年までコミックマーケット準備会代表を務めた方です(2006年に死去)。その膨大な蔵書を保管しているのが、米沢嘉博記念図書館です。

図書館は、明治大学の裏手にある7階建ての建物で、3階〜5階までが蔵書であるマンガ雑誌、雑誌、単行本、そしてカストリ雑誌などの性風俗誌で埋め尽くされていました。
マンガ図書館ということで、貴重な初版本などがたくさんあるのかな、などと勝手な思い込みをしていましたが、全然、違っていて、週刊少年誌黄金時代の『ジャンプ』、『サンデー』をはじめ、『マーガレット』(少女マンガ誌)やレディコミ(女性向けのHなマンガ誌)など、とにかく、幅広いジャンルのマンガ雑誌が書架に陳列されていました。

『エロスの原風景』の著者である松沢呉一さんが「今の時代に生きている我々が今の時代について判断できる部分はほんのちょっとしかない。100年後、200年後に価値観が変わることを我々は読み切れない。だから、とにかく残すしかない」とインタビューで言っていましたが、米沢嘉博氏も、そう考えていたのだと思います。レディコミや600万部時代の少年マンガ誌も、その時代を映す、貴重な資料だ、と。

その数、なんと14万冊超!! どこにどうやってそんなに保存していたのか……など、詳しいお話も入れ込んだインタビュー記事に頑張ってまとめますぞ。

「低炭素革命と地球の未来」本日発売です

竹田青嗣さん(哲学者)と橋爪大三郎さん(社会学者)の新刊『低炭素革命と地球の未来』が、本日発売です。

昨年末からじわりじわりと、すこしずつ作業を進めていた本なので、本になると……やっぱり嬉しい。
書店さんからの事前注文も多く、週末は書店を何軒か巡るつもりです。

これが、担当した4冊目の本。
『懺悔録』(マゾ文学)
『エロスの原風景』(エロ本の歴史)
『デジタルコンテンツをめぐる現状報告』(出版)

そしてこの『低炭素革命と地球の未来』(哲学、思想)、です。
みごとにジャンルが、バラバラですね。

今年中に発行しようと、今進行している本は、

『「二人で生きる」の教科書(仮)」

『劇画家畜人ヤプー』(復刊)

佐藤秀峰ブログ本(仮)』
などです。

あっちへ行ったり、こっちに目移りしたり、尻軽っぽくて、うん、いい感じだ。好みだ。

沼正三◎『懺悔録』と『家畜人ヤプー』後追い制作日誌・6

『懺悔録』ができるまでの日々を振り返っていきます。

収録するエッセイを決定し、早速文字起こし(残っているのは雑誌のコピーのみなので、テキスト化しなくてはなりませんでした)を依頼しました。
でも、エッセイだけでは弱い。
『懺悔録』『家畜人ヤプー』の作者沼正三が、「その死の直前まで執筆していた、最期のエッセイ集」ということを強調したかったのです。

「トーキングヘッズ叢書」という雑誌が、2006年5月、沼正三にインタビューを行なっていました(特集・奴隷の詩学「沼正三、マゾヒズムを語る」)。
亡くなる2年半前です。おそらく、これが沼正三の最後のインタビューです。
ここでは、沼正三が、戦後のカストリ雑誌で多くのペンネームを使ってマゾヒズムに関する原稿を書きまくっていたころのこと、そして『家畜人ヤプー』を完全匿名で執筆していたころのことを、包み隠さず、語っています。

版元である「アトリエサード」に連絡し、インタビュー記事を執筆した志賀信夫氏に再収録の許諾をとりました。
マゾヒスト沼正三の、最期の肉声です。

『デジタルコンテンツをめぐる現状報告』『懺悔録』『エロスの原風景』●紹介されました

ブログ「本屋のほんね」で『デジタルコンテンツをめぐる現状報告』を、雑誌『スーパー写真塾』(2009年9月号/コアマガジン刊)で『懺悔録』を、ブログ「赤尾晃一の知的排泄物処理場(わかば日記)」で『エロスの原風景』を紹介していただきました。

ありがとうございます。

沼正三◎『懺悔録』と『家畜人ヤプー』後追い制作日誌・5

『懺悔録』ができるまでの日々を振り返っていきます。

年明けから、収録する原稿をセレクトするために120回分のエッセイを、じっくり読んでいきました。
2004年以降からは、明らかに沼さんのテンションが落ちているのですが、
その分をざっくり切り取っても約90回分。

『懺悔録』には沼さんの実体験に関するエッセイをメインに収録することにしたので、
観念的なマゾヒズム論、テーマが似通っているものをカット。

すると、50回分くらいの原稿が残りました。
どれも捨てがたい……。

例えば、『懺悔録』の第一話には沼さんが女の足を舐めたい一心であんま屋を開業する話を収録したのですが、
その一つ前、沼さんが隣人である女性にあんまのプロのフリをして、全身をマッサージしたあげくに足の土踏まずに吸い付き、足指をやわ噛みしたときの話(この技を沼さんは『足舐め足噛術』と命名)。
これで味をしめたから、あんま屋を開業したわけです。

また、何回も沼さんがテーマに上げている「犬ボーイ体験記」。
「犬ボーイ健康正直不問年」という求人を新聞で見つけた沼さんが、
欧米人夫婦の家に、住み込みで犬の世話をする、使用人になる話。
「美しい婦人に、使い捨ての消耗品として扱ってほしい」という願望が見事に実現されています。

分量とテーマのバランスを考え、最終的にエッセイ28本と、最後の連載となった未完小説「化粧台の秘密」を収録することにしました。

七海なな×殿村任香

友人のカメラマン、殿村任香が明日ワークショップをやります。

彼女は、自分の母親が不倫している、つまり他の男とやりまくっている真っ最中を写真に撮り、赤々舎というところから『母恋 ハハ・ラブ』という写真集を出した。

ははは、すげー。
変な人です。
明日のワークショップでは、七海ななというAV女優を撮影するそうです。
以下、詳細です。

殿村任香ワークショップ「女体撮り」その一
七海なな×殿村任香
2009年7月18日(土)20時半開始
AKAAKAギャラリー 清澄白河 定員30名(先着順) 参加費2000円
・当日はデジタルカメラをご持参下さい。
また、撮影された写真はスライド形式で合評されたのち、ワークショップ終了後、撮影した画像はすべて消去させていただきます。
・ご予約はメール、またはお電話で(03-5620-1475)。タイトルに「殿村ワークショップ」と御付け下さい。

ぎりぎりの告知となってしまいましたが……。

沼正三◎『懺悔録』と『家畜人ヤプー』後追い制作日誌・4

『懺悔録』ができるまでの日々を振り返っていきます。

現在、沼さんの全権代理人である康芳夫さんは、1970年に『家畜人ヤプー』を初めて出版した都市出版社の一員でした。

出版当時、都市出版社には『家畜人ヤプー』を読んだ右翼が殴り込みに来たそうです。
それだけ不謹慎極まりない、小説だったのです(ちなみに日本人=白人女性の家畜、という設定です)。

康さんは、快く『懺悔録』の出版を了承してくれました。

ここからが大変だったのですが、まず、以前務めていたワイレア出版に行き、「S&Mスナイパー」のバックナンバーから沼さんの連載「ある異常者の体当たり随想録」(連載時は天野哲夫名義)をすべてコピーしてきました。
連載は約20年。240回分の原稿です。

過去、第三書館で既にまとめられたもの(『女主人の鞍』『三者関係の罠』)を省いても、100回分以上。全部を収録したら、四六判であれば800頁超の本になります。

収録する原稿をセレクトしなくてはなりません。年明けから、沼イズムにどっぷり浸かりました。

『エロスの原風景』●紹介していただきました!

『エロスの原風景』を、紹介しているウェブサイトを紹介します。

田亀源五郎’s Blog

ポットから『日本のゲイ・エロティック・アートvol.1』、『vol.2』、『君よ知るや南の獄』、『田亀源五郎【禁断】作品集』を発行している田亀源五郎先生のウェブサイトです。
田亀先生のSM描写、特に快楽責めの描写が大好きです。ノンケでもぐっとくる男は多いと思う。

イラストのクレジットの件……担当は、僕です。読んで、血の気が引くのが分かりました。イラストに入っていた「小田利美」という手書きの署名を「山田利美」と読んでしまいました……。勉強不足です! すみません!!

『エロスの原風景』p141上段のイラストは、「小田利美」氏の作品です。

大変失礼致しました。

WEBスナイパー

ライターの安田理央さんがレビューを書いています。

ofellabuta

関西で売れ行きがいいのはこの人のおかげかも……!
皆様、ありがとうございます。

沼正三◎『懺悔録』と『家畜人ヤプー』後追い制作日誌・3

週刊文春の書評に取り上げられたり、WEBで取り上げられたりで、順調に動いています、『懺悔録』

2008年の11月30日、沼さんは亡くなりました。
そのころ、僕はワイレア出版を退社したばかりで、毎日朝からビールを飲み、風呂に2時間浸かったり、昼寝したり、1日1日をうっちゃっていました。

ポット出版に入ったのは、12月のはじめです。
沼さんのスナイパーでの連載は、「多分、このままだとどこからも出ないまま雲散してしまう」と思っていたので、企画を出したら、通りました。

まず、沼さんの奥さんに手紙を書きました。
一度、是非お伺いして焼香させてほしい、という旨です。

翌日、編集部に奥さんから電話がかかってきて、「気持ちは嬉しいけど、本人の意向で、どなたもご焼香はお断わりしています」と伝えられました。
連載のことを聞いてみると、「私は彼の文章には一切関与していないので、そういう問い合わせは康芳夫さんに相談していただけますか」と言いました。

康さんは、『家畜人ヤプー』を1970年、最初に出版した、伝説のプロデューサーです。