昨晩はママ修行の二日目。お酒の名前も少しおぼえて、水商売の輪郭がおぼろげにわかってきた。洗い物をしながらお客さんとおしゃべりをするなどという高度な技まで挑戦してしまったわん。「あら、そうなの…」なんて言いながらお皿をキュッキュッ。いっぱしのママになった気分で、うっとりしてしまった。これでなんとか営業の形はつけられそうね。
というはずもなく、問題はお通しである。料理下手の伏見に最初からお通しまで調理する余裕はない。一応、ベストセラー『おつまみ横丁』を買って研究してみるが、水割りを作るのもおぼつかない状態で、料理まで手が回りそうにない。とりあえずはお料理上手の福島会長に手伝ってもらうか、かわきもののみで営業させてもらうことにしよう。濡れものがなかったら、伏見ママの会話と、この放漫なボディでたっぷりと濡れていただくわ。←客引くよ!
それにしてもお客さん、来てくれるかしらん。昨日もメゾのお客さんになぜか「伏見さんの日は敷居が高そう」とか言われてしまったのだけど、ほんと、伏見ママを愛してくれるお客さんなら、ゲイでも、ゲイでなくても、年増でも、変態でも大歓迎。まだ面識のない方も勇気を持って扉を叩いてね(べつに叩かなくて入っていいんだけど)。あんまり閑古鳥が鳴くようなら「海の家」みたいに夏場で終わってしまうことになるから、みんな来て〜〜!!
● Fushimi’s mf オープニングパーティ「二丁目大好き!」
日時:7月2日(水曜日) 20:00〜
料金:三千円(飲み放題、食べ物)
場所:新宿二丁目 メゾフォルテ
http://www.g-token.com/bars/mf/main.html
トークゲスト:中村うさぎさん、エスムラルダさん
投稿者「伏見 憲明」のアーカイブ
ゲイバーへの道 5 大切なものとの別れ
エド・はるみが女芸人になるために男断ちをしたように、伏見もゲイバーのママになるにあたって引き換えにしなければいけないものがある。たとえ週一回のママだって、自分にとっていちばん大切だったものとお別れをしなければ、ママ業は上手くいかないはず。
それはパチンコ……。さすがにチンコ断ちをするのはオカマを辞めるのと同義なので勘弁してもらうにしても、パチンコとはきれいさっぱりお別れしないと商売は回らない。だって、訊けば二丁目のママ業って百円単位の利益を積み重ねてなんぼっていう商売。貧乏なくせにギャンブルですっかり金銭感覚が狂ってしまった今のままでは、利益など上げられるはずがない。パチンコは数万つっこんで数万取り返すみたいなゲームだから、一杯売って何百円の上がりという感覚からはまったく離れている。
それで本日、ラストパチンコをしてきました。これが「彼」との最後の逢瀬。どんなにか切なく、後ろ髪引かれるものかと思っていたけれど、意外や、あっさりお別れすることができた。というより、もう打ってもあまり面白くなかった。たぶん伏見の場合、なにか燃えられるものがあればそれが何よりの快楽なんだよね。ここ数年、そんなわくわくするアイテムがなかったから、パチンコのエヴァやヨン様と戯れていたのかもしれない。
まあ、これで身辺もキレイになったので、ママ一年生として来週からがんばれると思う。えぇ、十円の損も許さない守銭奴になってやる! 福島会長にも、なくなりかけたボトルをいかに入れさせるかのテクニックを教わったしな。「あら、ラッキーボトルっじゃない?!」と叫んで逆さにボトルを振る。←ほんとにこれでいいんか?
● Fushimi’s mf オープニングパーティ「二丁目大好き!」
日時:7月2日(水曜日) 20:00〜
料金:三千円(飲み放題、食べ物)
場所:新宿二丁目 メゾフォルテ
http://www.g-token.com/bars/mf/main.html
トークゲスト:中村うさぎさん、エスムラルダさん
ゲイバーへの道 4 先輩ママからのしごき
しごかれたといってもアソコをしごかれたわけではありません(オエッ)。
伏見は二丁目でもソフトドリンクしか飲まない下戸なので、アルコールに関しては無知蒙昧。これまで水商売はまったく経験がなく(リアルゲイバァっていうイベントはしたことがあるけど)、飲食業も大学時代にお好み焼き屋でアルバイトをしたことがあるだけ。週1とは言え、水曜日のママやります!と偉そうに宣言してしまったものの、考えてみれば、水割りの作り方ひとつ知らないのであった。そりゃ詐欺だということで、付け焼き刃ではあるが、ママ修行へ行くことにした。→メゾフォルテへレッツらご〜。
あまりの伏見の初心者ぶりに、先輩ママの福島光生・二丁目振興会会長(写真・左)から早速、
「あんた、二丁目に四半世紀も出ていて、店子やらないとか誘われたことないのぉ?」
と嫌みを言われる。
たしかに1回もないのである。どの店のママからもそんなことを求められたことがない。17歳のときから二丁目にいるのに、どうして? 1回アイランドのらくママに「店子にしてください」とこちらから頼んだけど、「客筋が変わるから嫌」と断られたことがあるけど……どうして?
「ちょっとかわいい子なら1回や2回、店のママからスカウトされるもんよ。あたしなんざ、21歳のときに声を掛けられてクロノスに入ったわよ」
と会長に自慢をこかれる。そして、
「やっぱブスって相手にされないのね」
と吐き捨てるように言われた。
(クソババア、このオンナ、首しめたろか)と思ったが、新人は先輩のいじめに黙って耐えるもの。どの世界でも最初は臥薪嘗胆。ましてやここは地獄の新宿二丁目よ〜。
それにしても、わし、あまりにも一般常識を知らなすぎる。
マドラーって何? マドロスさん?
トニックってお酒のことじゃなかったのー?
ウイスキーはサイダーで割らないの? 焼酎は水割りしないの?
ビールの泡ってどのくらいまでが許されるの?
グラスって上のほうを持って出しちゃダメなの?
……
とまるで三歳児が初めてのお買い物に行くがごとく。これじゃあ、先輩ママのいじめにあっても耐えるしかない。あきれ果てた福島会長は最後にこう言った。
「あんたってブスだし、デブだし、料理もできないし、珈琲も入れられないし、お酒のことも知らないし、ホントに駄目なオカマね!」
ひぎー、あぎー、たしかにおっしゃる通り。先輩、もっとしごいてください。絶対イッたりしないから(当たり前)。
というわけなので、Fメゾに来るお客様は、ママにまっとうなサービスをもとめらないことをよく理解していてくださいね。むしろ、お酒の作り方を教えて。
● Fushimi’s mf オープニングパーティ「二丁目大好き!」
日時:7月2日(水曜日) 20:00〜
料金:三千円(飲み放題、食べ物)
場所:新宿二丁目 メゾフォルテ
http://www.g-token.com/bars/mf/main.html
トークゲスト:中村うさぎさん、エスムラルダさん
ゲイバーへの道 2 『売れっ子ホステスの会話術』
水商売1年生の伏見としては、まずは接客を基礎から勉強しなければということで、右の本を書店で購入。まあ、最初はネタ作りのつもりだったのですが、この本、思いのほか学ぶことが多い。「よけいなことは話さない」とか「客に話しをさせる」とか「共通の話題を探す」とか、まあ、当たり前と言えば当たり前のことしか書いていないのだが、こういうことを整理して考えることはないので、意外と勉強になった。
実際、当たり前のことでもそれができていないゲイバーのママは相当多い。伏見のゲイバー経験でも、「なんでこのママって自分のことばかりしゃべっているんだろう?」とか「客に自分を褒めさせようとするのはどうも…」とか「客にライバル心を持つのはどうよ」とか……基本的なことを誤解しているゲイバーのママは少なくない。
自己顕示欲の強い伏見としては気をつけなければならないところだが、たぶん、もっと自分を戒めなければいけない点は、客に突っ込みを入れすぎないようにすることだろう。ふだんから、二丁目では自分のことは積極的に語らないし、名前すら口にしないくらいなのだけど(だっていいことないでしょ?、笑)、つい職業病で、相手の話を訊きながら質問を連打してしまうことがある。こういうの、素人さんは驚くよね。
この本の著者は、できるだけ客に話しをさせて「上手にハモる」というのを主張する。あぁ、接客業ってメインボーカルはお客さんに任せて、ホステスはハモり役に徹することなんだ、なるほど!と腹に落ちた。
*オープニングパーティまであと9日!
ゲイバーへの道1 mixi復帰
とりあえずmixi復帰。
ゲイバーを営業するにあたっていちばん必要なのは資金。だけど、今回は他人の店の休日を利用させてもらうだけなので、資本金はいらない。預貯金に余裕のない伏見は大助かりなのであるが、次に大切だと思われるお客さんになってくれそうな友人、知人というのが、実に心もとない。あまり他人と情緒的な関係を作ってこなかったので、二丁目での飲み友だちといえる人たちもいないし、ふだん電話し合うような友だちすら一人、二人……。といったありさまで、さすがにこれはヤバいと気づき、撤退していたmixiに急遽復帰。(←こういうとこ、節操ないの)
それでマイミクっていうのをお願いして回っているのだけど、いやあ、知り合いが少ない。マイミクが数百人、千人台(←エスムラルダ)なんていう人たちはいったいどういう生活してるんだか。人間関係にオマエら心ないだろ!と意地悪な視線を投げかけつつ、んなことは言ってられん、見習わなければ、と猛省の日々。でも、マイミクを増やすにも、ほんと、友だちがいないんだもーん!(いったい二丁目で四半世紀も何してたんだか) なので、お気づきの方はぜひマイミク申請してください(本名で入っていまーす)。面識がなくてもまったくOK。これからゆっくり「親しく」なりましょう、水曜日にお酒でも飲みながら(笑)。
緊急告知! 週1日ゲイバーのママになります。
7月から週1日、水曜日だけゲイバーのママ業をすることになりました。
二丁目振興会会長の福島光生さんのお店、メゾフォルテの休店日を借りて、Fushimi’s mf という形式で営業をします!(F メゾって呼んでね、笑)
ハッテンに、週半ばの心のオアシスに、ご接待に、観光にご利用ください。ゲイバーといってもゲイ以外のお客様も大歓迎。伏見ママを愛してくれる人なら、性別、年齢、所得、セクシュアリティ、ジェンダーを問いません。はやい話、ミックスバーです。もちろんデブ専の君も大歓迎よ!
水曜日のこの場所を拠点に、トークイベントなどもまめにしていこうと考えています。
7/2(水)夜にオープニングパーティをします。トークゲストに中村うさぎさん、エスムラルダさん他を招いて、「二丁目大好き!」と題して新宿二丁目への愛を語り合いたいと思っています。詳細はこのサイトにアップしていきますので、チェックしてみてください。
あ、あくまでも週1日だけのパートタイム・ママなんで。
本業のほうも近く5年ぶりに小説を文芸誌に発表します。
こちらもご期待?ください。
いただいたご本『カレーになりたい!』
この本の著者の水野仁輔さんは「東京カリ〜番長」という出張調理ユニットを組んで、全国を回り、イベントの度に「新作カレー」をお客さんに提供している方なのだという。またしてもよりみちパン!セシリーズ、面白いところを突いてくる。要するにカレーオタクの本なのだ。そして読んでいるだけでよだれが垂れてきそうな美味しい造本。
さらに、水野さんはお写真を見るかぎり妻夫木聡くん似のイケメン! こんな素敵な殿方の作ったカレーを食してしっぽり汗をかきたい、と思ってしまうのはいけないことでしょうか。いったい幾らで出張してもらえるのかしら。出張っていうとなんかいやらしいけど。イケメンにカレーを作ってもらえる料金の基準がわからない。誰か教えて!!
● 水野仁輔『カレーになりたい! (よりみちパン!セ (35)) (よりみちパン!セ (35)) (よりみちパン!セ (35))』(理論社/よりみちパン!セ) 1300円+税
*マイミク募集中! http://mixi.jp/show_friend.pl?id=3837974
* ↓↓現在、ブログ布教中につきご協力を。踏んだ数だけご利益がある!?
いただいたご本『20世紀 破天荒セレブ』
「ありえないほど楽しい女の人生カタログ」と副題にあるように、個性的というかハチャメチャというか、独自の人生をまっとうした東西の女たちをコンパクトに紹介した本。ココ・シャネルから宇野千代、岡田嘉子、大屋政子まで、猛女たちが満載の、実にオカマ好みの内容であることは間違いない。
個人的には川島芳子というのが面白かった。満州で暗躍した女スパイくらいの知識しかなかったのだが、たぶん、性的にもそうとうクィアな人だったように思った。
こういう人たちって生きている間は、というか、そばにいたら相当疲れる人たちだと思うけど、人生そのもので多くの人間を面白がらせるという意味で、やはり社会にとって大切なキャラなのだろう。まあ、珍獣みたいなものだよね。
● 平山亜佐子『20世紀破天荒セレブ―ありえないほど楽しい女の人生カタログ』(国書刊行会)1600円+税
*マイミク募集中! http://mixi.jp/show_friend.pl?id=3837974
* ↓↓現在、ブログ布教中につきご協力を。踏んだ数だけご利益がある!?
いただいたご本『ゲイ恋リアル』
桃井アロムくんは二十代のいまどきゲイ。心もからだもバニラなゲイだけど、消化器系の難しい病気と付き合いながらいっしょうけんめい暮らしている。自分自身は病気のせいで厳しい食事制限をされているのに、ラブラブの彼氏のために料理を必死に作ったりしているあたり、一途な感じで初々しい。
失恋して自殺未遂まで起こしてしまった過去もあり、ディープな性格も垣間見える。でも立ち直るに至るエピソードも面白い。面白いなんて言ったら怒られてしまうかもしれないけど、どこか愛嬌のある子という印象。ともかくどんなに暗いエピソードでもどこか軽く読めてしまうのが、いまどきの若者感覚。行間に2008年という時代が息づいていると思った。
● 桃井アロム『ゲイ恋リアル ボーイズラブではわからない!』(モバイルメディアリサーチ/インプレスコミュケーションズ)
1200円+税
いただいたご本『「炭素会計」入門』
橋爪大三郎氏も竹田青嗣氏同様、次々に本が出版されますね。すごい生産力!
最初タイトルを見て、いったい何の本!? と思ったのだが、炭酸ガスの排出量等々の問題を扱った本であった(笑)。橋爪氏が「諸君」や「voice」に環境問題についての論文を発表されたとは訊いていて、図書館で探して読んでみようと思っていたのだけれど、それらが収録されていて、なおかつ、問題をわかりやすく解説するQ&Aまでついている。環境問題を理解するには絶好の書であることは間違いない。
橋爪氏は理論派の社会学者であるが、ちゃんと政策提案をしているところが尊敬に値する。現実と理論をつないでいくって大切なことなのだけど(当たり前)、ジェンダー関係のように批判のための批判みたいな議論ばかり目にしていると、こうした仕事の健全さが妙に新鮮に感じられる。社会って現実的な政治を積み重ねていくことでしか変わらないんだよね。
● 橋爪大三郎『「炭素会計」入門 (新書y (193))』(洋泉社新書y)780円+税
