投稿者「伏見 憲明」のアーカイブ

伏見 憲明 について

作家。 1963年生まれ。 著書に『魔女の息子』(第40回文藝賞受賞/河出書房新社)、『さびしさの授業』(理論社)、『ゲイという[経験]増補版』(ポット出版)ほか多数。 編集長として『クィア・ジャパン vol.1〜5』(勁草書房)、『クィア・ジャパン・リターンズ』(ポット出版)を刊行。 詳細なプロフィールへ→

10/20(水)エフメゾは、癒しのハーブ茶。

harb.jpg最近、周囲に傷ついている人が多い。

夏の疲れが残っているのかもしれないし、社会や時代が少し殺気だっているのかもしれない。気持ちがささくれだっている人が多いせいか、ツイッターなんかを読んでいてもちょっと気分がめいってくる……。

そんなときには、少しずつやさしさを持ち寄って、まったりと夜をすごしたい。10/20(水)のエフメゾはそんな秋の一夜になればいいな。

いいタイミングで、友人がアロマやハーブを扱う素敵なお店を開いた(←田園調布の駅からすぐのところなので、ぜひ訪れてみてください)。→tk-kota

そこでいろんなハーブ茶を仕入れてきた。ベルベーヌ、ラベンダー、ハイビスカス、カモミール、ローズレッド、ジャスミン茶……。眼精疲労、リラクゼーション、二日酔い、強壮(笑)……いろんな効用があるみたいなので、10/20(水)のエフメゾは「ハーブ祭り」ということで、いつものメニューにはないお茶を提供します! みなさま、ぜひ癒されに来てください。

営業はいつものようにカフェタイム(17:00−19:00)から04:00まで(深夜以降はお客様がいなくなり次第、看板を消してしまいます)。基本ゲイバーですが、ミックスでわいわいやっています。
*女子やノンケのみなさんは、伏見サイトのエフメゾの項目を確認いただいてからご来店ください。

学生にはカレーをサービスします!

どうにかこうにか秋めいてきて、心もからだもホッとしています。伏見はやっと小説が書けるようになったのはいいんだけど、フィクションに集中してくると、生活のリズムも、気持ちのバランスもめちゃくちゃになってしまうので、エフメゾの接客に影響が出ないか心配。いえいえ、プロの店子なので、しっかり営業しますよ! 小沢一郎のかたわらで妙にへらへらしていたヤワラの悪口でも言いながら(笑)、楽しく一晩過ごしましょう。

明日は大学生の夏休み最後の水曜ということで、学生にはカレーかハヤシライスをママから無料でごちそうします。食事はバータイムからです。

営業はいつもの通りカフェタイム(17:00−19:00)からで、深夜は伏見ママの体調によっては早く店じまいしてしまいますが、通常は04:00まではやっております。

*ノンケ、女子などのご入店については、伏見サイトのエフメゾの項をご確認ください。どんな雰囲気の店かわかっていただけると思います。

7/14(水)のエフメゾは地味営業

mfmap.gif7/14(水)のエフメゾは地味営業です。が、2年間勤めてくれた店子の司君が「卒業」になるので、店内一部で慰労会を催す予定。司ファンの人はぜひねぎらいにお越し下さい! いつも通りカフェタイム(17:00−19:00)から04:00までの営業ですが、ママの体調によっては(←最近かなり虚弱)早く店じまいしてしまうこともあります。

最近このサイトを見るようになった人のために、改めてエフメゾを紹介。エフメゾ(fushimi’s mf)は福島光生さんの経営するメゾフォルテの休店日(水曜日)を伏見がお借りして営業している、週1日だけのゲイバーです。女子もノンケも入れるミックスバーでもありますが、ゲイバーを名乗るかぎりゲイ中心主義!の差別的な政策をとっているので(笑)、ゲイ以外の方は脇役になることを受け入れるユーモアのある方にかぎられています。「ブス!」とか「便所女!」とか「粗チン!」とか罵倒されても、笑って楽しめる余裕のある人でないとなじめないと思います。

水曜という週半ばの平日だけに集客は難しいのですが、お客様に恵まれて、いろんな人たちが遊びに来てくれます。学生からご隠居、イケメンからブス、一般人から有名人、アクティヴィストからただの淫乱、左翼から右翼、フェミニストからアンチフェミニスト、名器からガバマン……と書いていたら、なんかヤバそうな店っぽく思えてきましたが、まfm.jpgあ、ふつうのゲイバーです。基本、伏見に悪意を持っていない人なら誰でも歓迎です! よかったら遊びに来てください。

● 伏見憲明のmixi ID https://id.mixi.jp/3837974 マイミク歓迎!
● ツイッター http://twitter.com/fushiminoriaki

「ちょいエロ飲み」!!

先週パーティだったエフメゾですが、二周年はまだ続きます! 今週(6/30 水)のコンセプトは「ちょいエロ飲み」。

上半身だけ裸飲み、下着+ワイシャツ飲み、下着だけ飲み(パンツ飲み、競パン飲み、六尺飲み、ケツワレ飲み…)……のお客様は焼酎、ソフトは飲み放題で2500円です!(ビールやカクテルは対象外です) ただし「ちょいエロ飲み」の対象者は男子のみです。女子は入店歓迎ですが、褌になったりはできません(笑)。飲み放題は19:00〜23:30。

くそ蒸暑くなってきた今日、ちょっとからだと心を緩めて、エロい気分で週の半ばをやり過ごしましょう! 

食べ物は美味しいカレーライス、ハヤシライスなどをご用意しています。スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

ご紹介が遅れていた、いただいたご本

すみません、いただいたご本の記事のアップが遅れていて、不義理をしています。読んでから、と思っているうちに発売日を遠く過ぎてしまい……。宣伝にご協力できなくなってしまうので、ここで未読のものも含めて一挙にご紹介!

広島大学教授の有元伸子さんの『三島由紀夫物語る力とジェンダー―「豊饒の海」の世界』(翰林書房)は、三島由紀夫をテーマにした博士論文の『豊穣の海』の章を単行本化したもの。伏見は昨今、三島由紀夫に再び関心を抱いていて、有元先生の博士論文を先般国会図書館で読ませていただき、とても感銘を受けた。このご著書も読み進めているのだが、やはり『豊穣の海』も再読しつつ読み合わせなければと思うと、なかなか時間がかかる。なにせ、三島の遺作は大作だから。

デニス・アルトマン著『ゲイ・アイデンティティ――抑圧と解放』(岩波書店)の刊行はちょっと感慨深い。この本は1971年にオリジナルが出版され、当時のタイトルは『Homosexual』。実は伏見は四半世紀以上前、ゲイリブの先輩から原著を借りて読もうとしたことがあったのだ。でもそのときは英語力が不足していて、数ページで挫折(笑)。あのときにちゃんと読めていたら、その後書くものは違ったのかなあ……。

相澤啓三『冬至の薔薇』は詩集。「死を眼前に凝視する詩人の脳裏を一人の少年がよぎる。スキップして野を行く少年に死の日はまだ遠い。彼は険しい道を辿りどこまでも川を遡ることになるだろう……」。詩がまったくわからない伏見ですが、行間から臭い立つ相澤さんの性への「執念」みたいなものにあてられました。

よりみちパン!セ(理論社)からも相変わらず、面白い本がばんばん出てきますね。写真家の平沼正弘による『世界のシェー (よりみちパン!セ)』は、彼が欧米諸国、アジア、ジンバブエ、ルワンダ、パプアニューギニア……など世界中を回って、現地の人々に「シェー!」のポーズを取ってもらった写真集。「シェー!」って知ってる? 

葬儀と墓といえばこの人、ともいえる書き手となった井上治代さんも『より良く死ぬ日のために (よりみちパン!セ)』という一冊を上梓している。「ーー人がより良く生きるためにある、「死」という営み。いつか、かならず訪れる「その日」の前に学んでおきたい、葬式とお墓のこと」。

加門七海という作家の『「怖い」が、好き! (よりみちパン!セ)』は伏見も興味津々で、早く読みたいと思っている。「怖いとは、何か。どうして、何かを怖いと思うのか。ーーそして、恐怖をおぼえながらも、どうして人は、この世ならざるモノたちに「萌える」のか。私たちには、「お化け」が必要です」。オカルト系のことは現代社会を生きていく上で一度は考えるべきテーマですよね。

伏見とハーヴィー・ミルクの写真集を出版したAC BOOKSさんはこれから文芸方面にも進出するということで、翻訳本を刊行。この夏に米ABCネットワークでドラマ化されるという『ライアーズ1 ひみつ同盟、16 歳の再会』。サラ・シェパードによるガールズ・ミステリー。「イジワル女のみなさま、私はまだいるわよ。そして、何もかも知ってまーす!」オカマ心をくすぐる帯の言葉であります。

● 伏見憲明のmixi ID https://id.mixi.jp/3837974 マイミク歓迎!
● ツイッター http://twitter.com/fushiminoriaki

報告やら、お知らせやら

fmfEVA___7.jpg● 写真は、先日のエフメゾ営業の深夜に行われたエヴァ部イベントでの様子。ポーズは、エヴァシリーズにやられるアスカの断末魔(旧劇場版)。

イベントは店子のアンジェラの「G線上のアリア」の演奏からはじまり、朝5時まで「破」についてあーだこーだとみんなでおしゃべり。社会人のなかには翌日半休や休みをとって参加した方までいて、ほんと、エフメゾにはエヴァ好きが多い。ぼせ部長、なおや副部長、うさぎ名誉顧問の議論は、お金払って聴いてもいいほどの内容でございました。

エフメゾは基本ゲイバーですが、エヴァ好きの方も大歓迎! もはや性的少数者かストレートかが問題ではなく、エヴァ・セクシュアル? エヴァ部に関してはとくに参加資格はないのですが、とりあえずエフメゾにご来店いただいて、飲み友だちになってください。お待ち申し上げております。

● さて、5/30(日)、HIVの啓発イベントに伏見が出演(というほどのことではないが)します。「のど自慢」の審査員?をするだけですが、なかなか面白い会のようですので、個人的にも楽しみにしております。ご興味のある方は遊びに来てください。どなたでも!

42581400_242625721.jpg第15回 Living Togetherのど自慢

場所:スナック九州男 東京都新宿区新宿2-17サンフラワービル3F
03-3354-5050 http://www5.ocn.ne.jp/~kusuo/
入場料:¥500 (1ドリンク代)
司会:マダムボンジュール・ジャンジ DJ:YUME
アコーディオン:永易至文 豪華出演者多数!!

HIV+の人やその周りの人々が書いた手記の朗読とご自身の体験などから生まれたコメント& のど自慢の合体による[参加型サロン]です。カラダで聴いてココロで唄おう。

http://www.living-together.net/
問合せ:akta 03-3226-8998/johnj@rainbowring.org

筑前煮みたいに?

dish.jpg先週の「ご飯会」はとてもよかった。お客様に自慢の手料理を披露してもらうという、いってみればママ側の手抜きイベントだったのだが(汗)、みんなでテーブルを囲んでご飯を食べるというのが、なんとも感動的な光景だった。オカマもいればノンケもいれば主婦もいれば学生もいる。偶然エフメゾという場でつながってしまった不思議なご縁。属性も世代も性も異なる仲間がご飯を共にする様子を見て、これも今日では「家族」のひとつかもしれないと思った。「家族」なんて言うとちょっと気持ち悪いけど、でも、なんかその言葉でもいいような気がした。ご飯を一緒にするって、人間関係の基本だなあ……。

ボランティア・シェフのみなさんのお料理はほんとプロ並で、二丁目ってゲイ達者な人が多いといまさらながら感心。写真右はそのなかの一品の筑前煮なのだけど、まさに、エフメゾってこんな感じだなあと思った。いろんな素材がバラバラに入っていて、一見それぞれの個性が反発し合っているようだけど、ゲイバーという味付けで美味しくし上がっている。まあ、ときどきは美味しくならないときもあるけど(笑)、うまくいくと異なる素材同士がそれぞれの味を引き出す効果を持つ。伏見はよく「エフメゾはあくまでもゲイバーだから」と言うのだが、それはゲイというマイノリティが集まる「ゲットー」というよりは、ゲイのコミュニケーションから培われてきた文化を味付けにした「場」、といったほうが正解だろう。family.jpgなんでもぶち込めばいいというものでもなく、味付けを整えておくことが調和をもたらすためには大切なのだ。

けれど、料理は、いつも同じ材料で同じ味付けのものばかりでも飽きてしまう。新鮮さも重要。ということで、まだ勇気がなくてエフメゾの扉を開けられない人も、ぜひぜひ遊びに来てくださいな。ゲイ的な毒舌や冗談がわからない人は入店をお断りしているけど、「勝ち札コミュニケーション」ではなく「負け札コミュニケーション」を楽しめる人なら、馴染めると思いますよ(笑)。ゲイ中心ですが、いろんな意味でミックスな人たちが集まって、毎週わいわいと盛り上がっています。

5/12(水)もカフェタイム(17:00−19:00)から、04:00まで営業をしています。お食事もカレーライス、ハヤシライス、おでんをご用意しております。スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしています!

いただいたご本『春の小夜』

● 松本侑子『春の小夜』(角川書店) 1400円+税

松本侑子さんから新刊をお送りいただいた。デビューから二十年以上も作品をコンスタントに出し続けるエネルギーに感歎するとともに、その尽きないパワーを見習いたいと思う伏見である。

今回は「年下の青年、忘れえぬ初恋の人、野良猫、不思議な美女、孤独な少女…によせる、5つの愛を綴った、珠玉の小説5編。愛の喪失、青春の郷愁、ささやかな魂の小説集」。「あなたは何をうしないましたか?」という帯の言葉がなんとも胸をうつ。この歳になると、愛は何かをうしなうことと同義に思えてくるからだ。まだ全編は読めていないのだが、伏見も次回作は「愛」をテーマに書こうと思っているので(←ちょっと気恥ずかしい)、女性で、同世代の作家である松本さんの現在の「愛」のとらえ方にはとても興味がある。この時代に作家は愛をどう物語に託すことができるのか。これからゆっくり拝読させてもらおう。

それから、松本さんは今度、『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』(光文社)で、新田次郎文学賞を受賞されたとのこと。作家としての松本さんの資質が見事にいかされた労作だっただけに、当然といえば当然の評価だが、やっぱりすごい。おめでとうございます。うーん、すばらしい。

いただいた雑誌「scripta」

scripta.jpg上野千鶴子さんから『欲望問題』(ポット出版)への応答というメモ付きで、「scripta」(紀伊國屋書店の発行で無料配布されている冊子)を送っていただいた。

『欲望問題』は刊行時、議論の俎上に乗せてもらおうとポット出版のサイトに場を設けたのだが、
http://www.pot.co.jp/pub_list/category/promotion/yokuboumondai/
少なからずのジェンダー系の論者に書評を逃げられてしまい、寄稿してくれた方も、多くは、問題をずらして正面からとらえようとしなかったり、党派的、情緒的な反応をするだけだったように振り返る(ジェンダー系以外の方の書評はなかなかすごかった)。上野さんにも当時書評をお願いしたのだが、忙しくて余裕がなかったとのことで、今回三年経って改めて「応答」してくれた。

彼女の誠実な対応には頭が下がる思いがするが……これが「応答」になっているかは、うーん、微妙。まあ、大きくとらえればなっているとも言えるが、ぼくが上野さん自身に疑問を呈した事柄とかジェンダフリーをめぐる議論などについては言及がまったくない。ぼく自身は、結局、上野さんをもってしても『欲望問題』の問いに正面から回答できなかったのだと(偉そうに)思うのだけど、そのジャッジは両方を読み比べたみなさんに任せます。

あと、彼女はこの「日本のミソジニー」という評論のなかで、児童性愛者について論じているのだけど、そういうセクシュアリティに関しての捉え方はどうなんだろう? 昨今の「非実在青年問題」の盛り上がりを考えても、当事者の方々は自分たちの主張をしたほうがいいようにも思うのだが。ともかく、上野さんの律儀さに心よりリスペクト!←これはマジ