投稿者「青木淑子 Yoshiko Aoki/ペトラ Petra Marwein」のアーカイブ

ベルリナーレ・ラスト(後)

ベルリナーレ・2008年ラスト・レポート(後)です。

17日の日曜日。

すでに各賞は発表されました。

なので、お気楽な気分で映画を楽しむ週末となりました。

前日に、ぺトラとしっかりジャーナリスト枠無料チケットを入手いたしましたので、準備は万端です・笑。

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作品のご紹介をする前に、少土日に軽く写真を撮ったのでご覧ください。

シネスターシネスター
映画祭は、メーン会場がポツダム広場のダイムラー・クライスラー社サイドにあって、その他上映館のシネマックスもご紹介いたしましたが、ソニービルサイドにも映画館があり、映画祭の上映会場になっています。シネスターという名称です。
メーン会場から大した距離でもないのに、映画祭の時はちょっと歩くだけでも妙に面倒になってしまうんですね・・・汗。
車道を超えて行くのです。
今回は、2作品だけシネスターで見ました。(パティ・スミスとデレク)

「花見」ポスターこれが、最後に少し触れたいと言った、ドリス・デリー監督のコンペ作品「花見」のポスターです。
これ・・・私は勘弁して欲しいです・・鬼汗。
どう考えても、「違うんじゃないですか?」と首をかしげたくなるのです。
老夫妻がとても良く描かれていたとは思いますが、やっぱりこれはないでしょう・・・。
周坊監督が以前に「東京物語」のオマージュとして撮った作品を意識して、彼女も荒唐無稽路線を考えたのでしょうか・・・。(周坊監督作品は成功していますが)
それにしても・・・。

パノラマ観客賞ステージこの写真は、パノラマ観客賞のステージです。パノラマ部門のディレクターである、かっこいいヴィーランド・シュペック氏も舞台に上がって盛り上がりました。

ゲロールシュタイン最後まで私たちに水分補給のサポートをしてくれた、ゲロールシュタインのチーム。
ありがとうございました!

土曜日は、一般の人もた~~くさんポツダム広場にいらしていました。
みんなお疲れ気味?
ポツダム広場ポツダム広場

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最後の日曜日などは、ロレアル社のマスカラをまたいただいたのですが、なななんと! アルバイトの女の子が面倒がって、一人に2~3本ずつくらいプレゼントしまくっていました・・汗。
やっぱりこういう街頭プレゼント的なものは、ドイツでは日本ほどうまく流れないのかもしれません・・・笑。
みんな(誰に渡すとPRになるか、など考えもせずどうでもよくて)早く終わらせて帰りたい、という雰囲気もあり・・。

そういうちょっとしたことが、とても面白かったです。

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では、私たちが見た作品をご紹介させていただきます。

1本目は、ベルリナーレ・スペシャルとして上映された、指揮者のサイモン・ラトルと彼が率いるベルリン・フィルの、アジアツアーを追ったドキュメンタリーです。

Trip to Asia「Trip to Asia」
Thomas Grube監督

ラトルの魅力は十分引き出されていると思いましたが、ドキュメンタリーとしてのクオリティは、あまり高くないと感じました。
アジアとの交流で、異文化との出会いはそれぞれにいろいろな思いがあるでしょうけれども、監督の心が何か定まっていないような印象を私は受けました。
ラトルの力でできている作品というか・・・。

北京、上海、台北、香港、ソウル、東京・・・その場所と、ラトルの言葉、団員の言葉。
オフステージや本番の様子・・・。

東京の切り取り方が特に中途半端に思えてしまうのは、私が東京生まれでついつい厳しく見てしまうからなのかもしれません・・・。

Trip to Asiaでも、どこの地でも熱狂的に迎えられる巨匠とベルリン・フィルの様子は興味深く、私は特にラトルのリハーサル・シーンとインタビューが面白かったです。
オーケストラで演奏するということ、最高水準のソリスト達が、ラトルという指揮者の下でいかに精神を集中してひとつになり、彼の表現を実際に作品にしてゆくのか・・。
クラシックのストイックな世界と、美しく残酷なまでに厳しい音楽家のまなざし。

「のだめカンタービレ」で日本も空前のクラシックブームになったようですが、この作品は日本でヒットするのではないでしょうか。

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Trip to Asiaそして、ぺトラの感想:

ベルリン・フィルのアジア・ツアーをドキュメントした作品で、とても興味深く、退屈せずに最後まで情報ぎっしりの楽しい作品だった。
監督は、音楽家として生きる人間の素晴らしさと厳しさを克明に描いていた。
オーケストラで演奏するということは、お互いに信頼しあい、それでいて個々の独創性もどこかにあるはずだ。ひとつの巨大な作品の一部であることの難しさ。

個が集まってひとつになる魔法のような瞬間。厳しい音楽家として生きていて、時々起る最高の出来。
見ていて飽きず、もっともっと何時間でも見ていたいと思った。

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次に見たのは、パノラマ部門の観客賞受賞作品です。

Lemon Tree「Lemon Tree」Eran Riklis 監督

ぺトラの感想から:

イスラエルとパレスチナの対立。
両国家間の国境にレモン園を所有する女性が、その土地を守るために国を相手取って裁判をする。
とても見ごたえのある、必見作品。
主演女優は、”Mutter Courage” の Hiam Abbass (やはり同監督作品「シリアの女」でも有名)。

・・・以上です。私の感想は・・・

とても重いテーマで、それをレモンの木という植物を中心にして語られていくのが、強いコントラストになって深く胸に迫ってきました。
レモン園の隣で暮らす大統領夫妻。奥さん役の方が、変な話ですけれども、日本のタレントさんの杉本彩さんに信じられないほどそっくりで、それが妙に気になって気になって・・・。いや、杉本さんの方がずっとスレンダーではあるのですが、顔が似ているのです。
そして、その大統領夫人というのが、なかなか知性のあるかっこいい女性で、この話をさらに奥行きのあるものにしていて良かったです。
ちょっとしたことですが、主人公のレモン園の女性が頭を昔ながらのスカーフで覆い、心を許す男性の前だけスカーフをとるとか、大統領夫人は最初からそんなものは一切ないキャリアウーマンでバリバリという感じだったり、大統領の下で職務を随行する人々の浅はかさとか、いろいろな対比がきめ細かく描かれていたと思います。
この裁判をきっかけに、まわりのさまざまなことが変化するのですが、パレスチナとイスラエルの問題と並行して、立場の違う女性達の前向きで力強いところが、とても印象に残った映画でした。

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Happy-Go-Luckyそして、ラストに見たのは、コンペで最優秀女優賞を受賞した作品「Happy-Go-Lucky」マイク・リー監督。

先ずはぺトラの感想から:

ファンタスティックなサリー・ホーキンス(最優秀女優賞の銀熊賞を受賞)が、映画の中でやりたい放題はじけて、彼女の陽気さとユーモアで明るく生きてゆく様がうまく表現されていた。
マイク・リー監督の、一風変わったキャラクターポートレートともいえる作品。彼は今までは、社会派ドラマを好んで作っていたけれども、こうしたキャラクターを通じて、私たちに快活である喜びを教えてくれたと思う。
とても見る価値ある作品!

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Happy-Go-Luckyそして、私の感想は・・・

微妙な作品だなぁと思いました。この映画を見て、サリー・ホーキンスが最優秀女優賞を受賞したのは頷けます。
とにかく出ずっぱりで、セリフが怒涛のようにあって、主人公の性格もかなりユニークですから、作りすぎると嘘っぽくなります。そのぎりぎりのところでとても上手く演じていたなぁと感心してしまいました。審査員様よくぞ選んでくれました、と言いたいです。
今年は、審査員が2名もドタキャンして大変なことになっていたので、一体どうなることやら、と心配でしたけれども、良い女優さんが受賞して私も嬉しいです! (ちなみに、最優秀男優賞も私が思った人だったので嬉しい!)
ホーキンス自身も、想像もしていなかったようでものすごく喜んだとのことですが、次回作などの仕事がないらしく(汗)、この受賞で弾みをつけて優れた作品に登場して欲しいと思います。

私から見ると、マイク・リー監督が彼女の良さを引き出したというよりも、彼女という才能によって作品が良くなっているような気がしました。かなり難しい役どころです。

見ていて、は~~何だろうこの感覚、昔からこういうキャラを知っているような、会ったことがあるような・・・。

でも、そんなはずがない、とても個性的な映画なはずなのに・・・。

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Happy-Go-Luckyああ! そうです!! わかりました!

こういう「男性」はたくさんいるんですね! 

普通にどこの国にもいるのです。

ただ、それが女性に置き換えられていて、そこが今風で新鮮なのだなぁと納得いたしました。

全く関係ないかもしれませんけれども、頭の中にちらっと、よしながふみさんの漫画「大奥」がよぎりました。

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それから、ベルリナーレ全体をふりかえって、ぺトラから一言:

私は、今回のベルリナーレは前回に比べてずっと良い作品が集まり、大成功だと思う。

音楽映画も選りすぐりが集まった:
“Shine the light” (マーティン・スコセッシ監督)のローリング・ストーンズ、ニール・ヤング、パティ・スミス・・・・
素晴らしいドキュメンタリーばかりだった。
特筆すべきは、コンペ部門初の社会派ドキュメンタリー作品の受賞だ。
これも、とても意味のあることだと思う。(”Standing Operating Procedure” そして”Tropa de Elite”)
個人的には、私がとても気に入った作品” Song of the Sparrows” で Reza Najieが最優秀男優賞を、そして “Lake Tahoe”
がアルフレッド・バウアー賞を受賞したのがとても嬉しい。
それに、やはりクリスティン・スコット・トーマス主演”Il y a longtemps que je t`aime”もとても印象に残っている。

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以上です。

私からは、プレスの情報を:

11日間に及ぶ映画祭では、383作品が上映され、回数にしたら1256回となったそうです。(1作品で数回上映もありますから)
そして、今回は世界の著名スターが沢山やってきました。ローリング・ストーンズ、マドンナ、シャー・ルクー・カーン(インドのBollywoodのスーパースター。メーン会場前は、かなりすごいことになっていたようです。)などなど・・・。
今回の映画祭では、ジャーナリストや映画評論家、研究者など、映画関係者の方が一般客より多く、125カ国およそ2万人が参加したそうです。
そのうちジャーナリストは4200人!観客数は(1人でいくつも見ることがありますので)数にしたらおよろ43万人が見たことになるそうです!
お客様が購入してくださったチケットは、約23万枚。前年度より6000枚多かったとか。
さまざまなイベントも同時に開催されましたが、全て完全にソールドアウトとなったそうです。

す、すごいですね・・・。

来年2009年は、第59回ベルリナーレとなりますが、2月5日から15日までの予定とのこと。

どんな映画祭になりますでしょうか・・。

今年は音楽がフォーカスされたかっこいいベルリナーレでした。

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最後になりましたが、ポット出版の石塚さん、日高さんには、大変にお世話になりました。
心よりお礼申し上げます!

石塚さんには、週末も返上して原稿をアップしていただきました。
こうしたサポートがなければ、皆様にほぼタイムリーに読んでいただくことができませんでした。

ひとつひとつの作品に、あまりコメントできなかったのは申し訳なかったですが、最後まで何とか穴をあけずに辿り着くことができて、本当にほっとしています。

読者の皆様に、少しでも楽しんでいただけたのでしたら、これほど幸せなことはありません。

読者の皆様にも、心から

ありがとうございました!!!

♪♪♪

ではでは!♪

来年は・・・・・ポット出版さんのGさんが、数年ぶりにレポートに挑戦してくださるかも・・・♪♪

お楽しみに!

皆様、どうぞお元気でお過ごしください。

青木淑子+ぺトラ・マールヴァイン

ベルリナーレ・ラスト(前)

ベルリナーレ・2008年ラスト・レポート(前)です。

終わってしまいました、ベルリナーレ・・・。

ベルリンのジャーナリストの間でも、ちょっと意外だった金熊賞作品でしたが、考えてみれば予想を裏切る結果が多いのもベルリナーレの特徴です。

私もぺトラも見ていない作品なので、どんな感じなのかお伝えできずとても残念ですけれども、コンペの受賞などは今回はメインにしていないので、まだレポートしていない私たちが見た映画について、少しご紹介させていただきたいと思います。

今回は、時間の都合でぺトラと一緒に総括を進められないので、彼女からはメールでコメントをもらって日本語に訳してお伝えいたします。

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Be Kind Rewind16日の土曜日は、先ずコンペ外作品の「Be Kind Rewind」(Michel Gondry監督)を見ました。

楽しかったです!

先ず、ぺトラが感想の中にストーリィを書いていますので、彼女の感想からご紹介します:

かなり突拍子もない映画。いろいろな面白い思いつきの連続で、また主題に戻ったりと、とにかく楽しめた。
あるレンタル・ビデオ店で、オーナーが外泊するので店番を頼まれた青年と、その店に出入りしているちょっとおかしな男を中心に話は進む。
オーナーが留守の間に、全てのレンタルビデオの録画が消えてしまい、貸せなくなって困った青年は、出入りしている男や仲間と共に、消えてしまった映画を自分達で作り直してゆく・・・。
全てが水の泡になった後に、さらに人々はその状況を楽しみ、自身で創造的な作品を創り上げる。

「The Science of Sleep」などでおなじみのゴンドリー監督の愉快な映画。
ベルリナーレの最後にふさわしい、軽やかで癒される、気持ちの良い作品だった。
会場にいた人たちにかなり受けていて、でも私はそこまでは笑わなかったけれども・・。

・・・以上です。

以下は、私の感想です:

ゴンドリー監督作品といえば、はちゃめちゃな雰囲気がありますけれども、この作品もそうですね・笑。
だから期待しすぎてしまうと、ちょっとあれ?とクェッションマークになる部分もありますが、それでも私は十分楽しめました。

前半は少し退屈だったのですが、様子がつかめてくると、徐々に私も映画の中に入りこむことができて、後半はとても面白かったです。
いろいろな過去にヒットした大人気映画を、お金のない人々がそれなり(そこがすごい発想で!)に工夫してリメイクしていく過程は、ひとつひとつのアイデアがおちゃめでキュートだったので笑えました。

でも、それよりもその後の彼らの創作欲が生き生きと描かれていて、ワクワクしました。

ラストシーンがすごく良かった! なるほどこういうことが用意されていたのね、と幸せな気分になりました。

そうしたら、なぜか映画祭の最初の方で見た、ポール・トーマス・アンダーソン監督の「There will be blood」を思い出してしまいました。

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なぜ??

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ああ、そうだったんですね、アンダーソン監督はアメリカの闇の部分を、そしてゴンドリー監督はアメリカの自由で力強い前向きな姿勢や明るさを見せてくれたんですね。

両方見ることができて、とても良かったと思います!

私の趣味としては、ゴンドリー監督作品の方が創造的で好きですけれど・・・。

特に、キーワードがジャズ奏者のファッツ・ウォーラーというのはすごく楽しめました。
1943年に39歳で亡くなった黒人ジャズミュージシャンですが、ブルージーで愉快でラブリーな、ちょっと色ものアイドルみたいなノリの、誰からも愛される人気者だったようです。

最初は、ウォーラーのドキュメンタリー風な映画なのかな、と思って見ていたのですが、そうではなくてちょっとした仕掛けが用意されています。

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ピアノを演奏して歌を歌って・・・ウォーラーは、この上なく幸せな気分にさせてくれる、思わず見て聞いているだけで微笑んでしまう、魅力的なエンターテイナーだったようです。

その姿を、この映画はゴンドリー・タッチでエンターテイメントにパラレルに描いていたと思います。

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ベルリン在住で、世界規模で活躍しているジャズピアニスト高瀬アキさんが、ファッツ・ウォーラーの名曲を演奏したアルバムを発表しています。

何だか聞いてみたくなりました!

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その後、ぺトラと別れてH子さんと一緒にショートフィルムを見ました。

Inventur - Metzstrasse 11*Inventur – Metzstrasse 11
Zelimir Zilnik監督 9分

とある、かなりぼろぼろのアパートの住人達に、そのアパートの階段を使って順番に老若男女全てに「どこから来て、どうしてドイツにいるのか」を語らせる作品。
「お金がない」と言いつつも、何とかなっている感じがして印象に残っています。

Kizi Mizi*Kizi Mizi
Mariusz Wilczynski監督 21分

アニメーション作品。ある男女のカップルを、ラブラブから崩壊まで描いた作品。描かれているストーリィは月並みなのですが、効果音と絵のタッチ、それに表現が時々面白いと思いました。

Tommy*Tommy
Tora Martens監督 18分

ハバナで暮らす、元ダンサーのゲイ。彼はエイズなのだが、ゲストハウスを営みながらその場所を愛し、自分の創る空間を愛し、好きなものに囲まれながら生きている。
趣味がはっきりしていて、好感が持てる素敵な男性のドキュメンタリーでした。
とてもいい顔をしていましたし、画面が色鮮やかで良かったです。

Shooting Geronimo*Shooting Geronimo
Kent Monkman監督 11分

セピアトーンの作品。インディアンのジェロニモのショットを撮影するチーム。そこに幽霊が現れて撮影をめちゃくちゃにしてゆく。最後には俳優が誤射して死亡してしまう・・・。
・・よくわからない作品でした・・・汗。

Teat Beat of Sex*Teat Beat of Sex: Episodes 8,9,10,11
Signe Baumane監督 7分

性をテーマにして、ちょっとユーモアとアイロニーのエッセンスを加えた、新しい性教育アニメの形をとった作品。
絵柄は限りなく作為的に幼稚だし、表現もわざと幼稚にしているのに、鮮烈な話だったりするので、その辺のギャップが印象に残っていますが、私の趣味ではなかったですね・・・。

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Derekそして次に、ぺトラと私でパノラマ部門の作品「Derek」(Isaac Julien監督)を見ました。

これは、鬼才の故デレク・ジャーマン監督の生前のインタビューなどを交えたドキュメンタリーです。

ぺトラはいまさらジャーマン監督のありし日の話を聞いたり、彼の暮らした家や作品を見ても、あまりぱっとしなかったしさほど面白くなかったと言っていましたが、私はとても楽しめました。

映画の中のジャーマン監督の装いが、僧侶のような雰囲気で、とてもいい顔をしていて、人生や作品を生み出すことに楽しそうに見えて、見ていて気持ちが良かったです。
途中でサンドイッチを食べながら語っていたり、映像以外の作品もたくさん登場して興味深かったです。

ずっとにこにこして見入ってしまいました!

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その後、またまた私はぺトラと別れて今度はひとりでショート・フィルムを見ました。

Superficie*Superficie
Rui Xavier監督 14分

海に飛びこんでひたすら泳ぐ男。しばらくすると、水色のビニールで覆われた小舟に遭遇する。
何かと思って近づき、手を置くと、突然黒い腕が中から現れ、中に男は吸い込まれてゆく。
そこには、黒人の男性が3人いた。
またしばらくすると、沖に漂流した。(あるいは到着?)3人の黒人は、何故か言葉もなく、ものすごい勢いで森の中に消えてゆく・・・。
取り残される男ひとり・・・。

という、何だかちょっとシュールな映画でした・・・。

Nadie*Nadie
Belen Bianco監督 16分

ステラは魅力的なティーンエイジャー。でも、いつも自分にしか見えない青年につきまとわれていた。ボーイフレンドと逢っても、その青年は現れる。影のような存在の青年・・・。
ストーリィやカメラワークよりも、何故かあるシーンで彼女が歩いている時に、壁に貼られている何枚ものシュタイナー教育的な絵が気になりました・・・。

B Teme*B Teme
Olga Popva監督 14分

セピアトーンでたんたんと少年?2人を撮っている。でも、よくよく見ていると、じゃれあって無邪気にたばこを吸ったりアルコールを飲んだりしながら、二人は抱擁し、キスをする。二人の関係は?
華奢できれいな顔立ちの少年と、彼の1,5倍はあるかと思える体格の、髪を少年のように短くカットした少女。彼らは真剣に愛し合っていると言うのだった。
これはドラマではなく、ドキュメンタリーで彼らにインタビューしたり、彼らが遊んでいる様子を撮っています。かなりインパクトがありましたね・・・。少年が、理路整然と自分達のことを語っているのが凄かったです。いや、驚きました。

O zi buna de plaja*O zi buna de plaja
Bogdan Mustata監督 10分

A Good Day For A Swim. 装いも荒れた感じの少女が手をあげて車を止める。中を見てひるみ、逃げ出そうとしたが捕まってしまった。車はガタゴトゆられて海辺に到着する。中から残酷な少年達3人が出てきて、彼女を海でいたぶるのだった。車の中には、頭から血を流して死んでいるかに見えた、縛られた男が横たわっていた。でも、彼は死んでいなかった。必死にもがいて脱出しようとする男。もちろん、少年達に見つかり、そのまま引きずられて海の中に放り込まれる・・・。
・・変な作品で、正直なところ、きもかったです・・・汗。

Szmolinsky*Szmolinsky
Julius Onah監督 5分

とてもとても短い、でもそれなりに印象的な作品。あるくたびれた中年夫妻のところに、何度もツモリンスキーという人物から電話がかかってくる。その応対が妙だったり・・。ドキュメンタリータッチで、夫妻は素人なのかな?と演技しているように見えない感じが面白かったです。

Second Hand Sale*Second Hand Sale
Temur Butikashvili監督 11分

その日暮らしでお気楽に生きているある男。セカンドセールで冷蔵庫を求めている婦人に自分のを売ろうとして、彼女がやってくるのだが、彼女は男の2倍はあるかと思うほどの巨体で、冷蔵庫の品定めをしているうちに、貧相な男のことも品定めするのだった。二人はある種の意気投合をし、アルコールと食べ物を彼女のお金で買い、狂乱のひとときを過ごす。冷蔵庫は格安で売られ、最後に女性の夫が取りに来る・・・。
ビジュアル的に、何だか少しグロテスクな雰囲気があって私の趣味ではなかったですが、上手にできているなぁと思いました。

ということで、ラスト・レポートの(前)はここまでです。

(後)はすぐに続きます。

ベルリナーレ 2月16日

本日は、ぺトラと一緒にコンペ外作品を1本見た後、ぺトラと別れてショートフィルム(2回分の合計12本)と、パノラマ部門の作品1本を見ました。

それについては総括の時に触れることにしまして、取り急ぎコンペ部門の受賞作品をご紹介したいと思います。

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ベルリナーレ 2月14日

バレンタイン・ディでした。

日本では、さぞかしたぁ~~くさんのチョコレートが飛び交っていたことでしょう。

ドイツでは、チョコレートを贈る以外に、花だったり他の品もありますね。
でも、バレンタインのイベントは、日本ほどポピュラーではないような・・。

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本日は私に仕事がありまして、残念ながらベルリナーレに行くことができませんでした。
申し訳ありません。

でも、ぺトラが頑張って行ってくれたので、3本の映画をご紹介いたします。

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ベルリナーレ 2月13日

今日は、私はコンペ枠作品を見ました。

ぺトラが頑張って復帰いたしましたので、彼女にパノラマ部門のマドンナ初監督作品を見に行ってもらいました。

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1本目は、コンペ枠の作品「母べえ」です。山田洋次監督で、監督はもちろん、主演の吉永小百合さんも共演の浅野忠信さんも、記者会見に正装して出席されました。「母べえ」記者会見
私は記者会見には行きませんでしたが、メイン会場前に設置された画面で、シューティングタイムのところを見ていました。
吉永さんは、とってもきれいなお着物でいらっしゃいました。

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ベルリナーレ 2月12日

本日は、ポツダム広場を離れて、ミッテのウンター・デン・リンデンにあるツォイクハウスで上映中の「ルイス・ブニュエル レトロスペクティブ」に行って参りました!

ポツダム広場からは、距離的にはさほど遠くないのですが、歩いて行くのはちょっときつい。
今日から少し冷えてきていますし、風邪を引いたら大変です! 

なので、電車でウンター・デン・リンデンまで行き、それからバスに乗りました。
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ベルリナーレ 2月11日

皆様、大変申し訳ありません!

お知らせが二つあります。

ひとつは、今回からベルリナーレの規則がかなり厳しくなったとすでにお話いたしましたけれども、記者会見での撮影は、ちょこっとプライベートで撮るのも禁止だそうで、よってこのブログでも写真を公開できないことになりました。
残念ですが、今までアップした分を削除することになります。
ご了承くださいませ。

もうひとつは、ぺトラが軽い気管支炎になってしまい、本日よりお休みさせていただきます。
申し訳ありません! ぺトラも心からお詫びします、とのことです。
今、ベルリンで流行っているらしいのですが、熱やのど、めまいや咳があり、そのままでいると肺炎になる可能性もあるそうです。

ですので、これからはしばらく私一人でレポートさせていただきます。

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ベルリナーレ 2月10日

毎日更新という、とてつもなく無謀な挑戦を続けている青木とぺトラです!汗

本日は、帰宅が何と夜の11時になってしまいました・・・。
(ぺトラは7時くらいだったようです。)

うう! でも、見たいフォーラムやパノラマ枠の映画をプレス枠で見るには(つまり、チケットなしで簡単に見るには)、夜の上映になってしまうんですね・・・。

なので、明日からは一度日中帰宅して、再び夜に出かけるという方法に切り替えます。
ぺトラとは、3本目から別の作品を見るために別行動にしようと思っています。

・・・
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