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● ピーコ『ピーコ伝 (文春文庫PLUS)』
★★★ 元祖オネエ系タレントの背負ってきたもの
昨今のピーコ氏は、再びタレントとしてのピークを迎えている。それは、七十年代後半に、「双子のオカマ」おすぎとピーコとしてメディアを賑わわせた時代をしのぐ持て囃され方だ。
この本でインタビュアーを務める糸井重里氏は、「昔から、日本には、いつでも『日本のおかあさん』の役割をしている人がいて…その空席に一番ぴったりと納まるのは、ピーコさん」だと語る。
たしかに、ワイドショー等でのピーコ氏の役割は、あたたかい目を持ちながらも厳しくしかってくれる人、ことの善し悪しをはっきりと言い切ってくれる人、少しおせっかいでも細かなことまで気にかけてくれる人……。それはまさにかつてこの国に存在した『日本のおかあさん』に他ならない。
人々が郷愁の中に抱える母親像というのは、何を引き換えにしても子供を思いやる人、というイメージだろう。けれどもさまざまな欲望が解放された今日、そうした像を女性を求めるのはかえって難しい。松田聖子に代表されるように、子供を持ちながらも、自分自身の人生をしっかり歩む女性こそが「かっこいい」とされている時代だ。
一方、ピーコ氏は自分の欲望の多くをあきらめた人だ。この自伝によると、彼は女性を好きになる男性しか好きになれないゲイで、セックスも両思いの恋愛も求めてこなかった。
「さびしいとか、切ないとか、そういうのは、もうとっくの昔に卒業しました」
また、四十代でガンに罹り、片目を神様に差し出している。「わたしの場合、ガンのあとは余生。そう思って、毎日毎日をすごせることをありがたく感じながら生きています」。
そういう意味で、彼はかつての母親たちのように、自分の人生を引き換えにして、子供たち=世間に物申しているようにも見える。
これまで異端とされてゲイが、今やどこにもいなくなってしまった母親を代弁するというのは、なんとも皮肉な、そして面白い状況ではないか。
*初出/共同通信→静岡新聞(2001.12.2)
