反骨の元レバノン大使が語る敗戦の弁 「9条ネット」から出馬し落選

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オーマイニュース』に次のような記事を執筆しましたので、転載いたします。
タイトル:元レバノン大使が語る敗戦の弁
サブ・タイトル:「9条ネット」から出馬し落選
 参院選で、政治団体「9条ネット」は、比例区に9人の候補者を擁立し、兵庫選挙区に1人の候補者を立てた。
 その政策は「憲法9条を守れ!」の一点。獲得票は27万3755票(得票率0.5パーセント)で、1議席も獲得できず、大惨敗だった。9条ネットはなぜ、負けたのか……。
 同団体の共同代表で比例区に出馬し、9条ネットの候補者ではトップの2万9158票を獲得した天木直人氏に話を聞いた。
 天木氏はレバノン大使時代に、イラク戦争に対して、政府に公正な判断を求める公電を2通出したことにより、外務省から「外交官」を罷免されたと主張している。
 2003年に「さらば外務省! 私は小泉首相と売国官僚を許さない」(講談社)を出版し、それがベストセラーとなり、テレビ番組にも出演するなどメディアへも露出した。また、同年、「アメリカの不正義 レバノンから見たアラブの苦悩」(展望社)を出版。2004年4月には小泉純一郎首相(当時)への決別状「さらば小泉純一郎! 国民の生命を無視する冷血、傲慢、厚顔宰相を許さない」(講談社)を出版し、反小泉の立場を旗手鮮明にした。

◇ ◇ ◇
――今回の選挙結果をどう受け止めているか?
天木 民主党の大勝につきる。しかし、それは民主党の実力ではなく、反自民党の世論の結果にすぎない。反自民の受け皿が民主党しかなかったということだ。
――選挙期間中の手応えはどうだったか?
天木 選挙期間中の反応、手応えはなかったわけではないが、「あった」と言えるほどのものではなかった。
――選挙結果をどう受け止めているか。
天木 結果は、得票数がひとけた違うほどの惨敗だった。敗因は9条ネット事務局の組織力、戦略性の欠如と、私を含めた候補者の集票能力のなさであった。
――9条ネットは今後も活動を続けるのか。
天木 9条ネットが存続するかどうか分からないが、私が抜けることになれば存続できないだろう。
――天木さんは今後、どうするのか?
天木 私は今度の敗北によって、逆に次の選挙で何があっても勝ってみせるという気持ちにさせられた。ただし、9条ネットからの出馬はないだろう。今回、私を応援してくれた支持者たちとともに、どういう形であれば、選挙で勝てるかを考えたい。
 はっきりしているのは、既存の護憲勢力の結集ではなく、平和を願う国民たちとともに日本の政治の中に真の平和勢力ができるかどうかが重要ということだ。民主、自民の二大対米従属(日米軍事同盟優先)政党化が急速に進む中で、どうしたら第三勢力となる平和勢力の結集ができるかを考えねばならない。
 決して容易ではないが、これから起こるであろう政界再編の過程の中で、自民や民主の中からも護憲派議員が出てきて、護憲というものが共産党や社民党の専売特許でなくなる時がくることを期待したい。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。