フランスの人気タレントが提案した「自然環境協約」 ~サルコジ大統領は、その協約の実行を優先~

オーマイニュース』に次のような記事を執筆しましたので、転載いたします。
タイトル:フランスの人気タレントが提案した「自然環境協約」
サブ・タイトル:サルコジ大統領は、その協約の実行を優先
【本文】
 フランス大統領選挙で、候補者たちに「自然環境協約」を署名させる試みが注目を集めていた。
 「自然環境協約」の提唱者は、環境派テレビ・タレントとして人気を誇るニコラ=ユロ氏だ。
 この協約は、「有機農業などの奨励に向けた農業補助金改革」や「炭素税」の創設、「環境教育の実施」、「内閣の要人に環境相をあてる」ことなど5つのエコロジー政策から成る。
 ユロ氏は、この協約の発表に当たり、
 「大統領選挙の争点を環境政策にするべきだ。環境危機に直面して、10人中9人のフランス人が、(環境政策に関わる)根本的な政治改革の必要性を痛感している。さらに52パーセントの国民が、環境保護を大統領がやるべき優先事項にするべきだと考えている」
 と述べた。
 ユロ氏は、人気タレントとして影響力を持っており、大統領選挙に出馬した与党「国民運動連合」ニコラ=サルコジ候補やセゴレーヌ=ロワイヤル候補、フランソワ=バイル候補などが、「自然環境協約」に署名した。しかし、極右のジャンマリー=ルペン氏など、署名をしなかった候補者もいた。
 選挙に勝ったサルコジ大統領は、「自然環境協約」にのっとり、環境相にアラン=ジュベ元首相を就任させ、新しい内閣のナンバー2の座につけたのだ。
 サルコジ大統領の環境問題に対する熱意を表す人事だった。
 すっかり自信を持ったユロ氏は、今度は下院議会議員選挙用の「環境協約」を作成、下院議会議員各候補者に署名を要求している。
 人気タレントを先頭に、彼を応援する一般市民が政治家たちに、環境政策など「自分たちの声」を伝え、署名させる。こうした運動が、日本であってもいいだろう。
 政治家たちが公約を一方的に提示し、有権者が投票するという時代から、市民の側からも、納得できる政策を、政治家たちに提案してもいいのではないか。
 日本版「環境自然協約」を出せるタレント、市民はいないのか。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。