新・人格改造マニュアル

鶴見済の名著『人格改造マニュアル』(太田出版)は『自殺マニュアル』ともども未だに読みづかれているようだ。出版されたのが96年だからもう発売から10年たつことになる。日本に帰国してから自宅にあった同書を紐解いてみた。人格を薬や洗脳、自律訓練、電気ショックによって改造してしまおうというコンセプトは斬新だが、改訂版を出したほうがよいくらいに内容が古くなってしまっている。同著では選択的セロトニン再吸収抑止薬(通称・SSRI)のプロザックが絶賛されている。いまでも日本では同薬は発売されていないが、そのかわり96年時点では承認されていなかったSSRIのルボックス・デプロメール・パキシルが日本では現在 処方されている。これらの薬によって脳内にはセロトニンが豊かにあふれ、鬱な気持ちはどこかへいってしまう。さらにいまでは、セロトニンはもとよりノルアドレナリンもあふれさせる選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(通称・SNRI)のトレドミンも認可され処方されている。鬱治療の選択肢はこの十年間でだいぶ広がった。
鬱治療の先進を知るために気持ちが晴れないときや眠れないときは心療内科や精神科に行ってみるのもよいかもしれない。

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。

新・人格改造マニュアル” に1件のフィードバックがあります

  1. CBT

    私的には役に立つ部分があり、今でも好きな本だけれども、書いてある内容の中には真似をすると危険なものが多く、実践する前にきちんと調べる必要があると思う。

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